2005年11月

2005年11月30日

必要ないものに惑わされる

一昨日のテレビ東京の深夜番組。番組名は忘れたが、鶴瓶と松嶋(オセロの白い方)のトークショーのような番組。軽妙な掛け合いトークで顔の筋肉がゆるむ。関西系のノリが好きな人にはお勧めです。コテコテじゃないし。


さて、そのときの話題のひとつ。本当はとっても面白おかしく話が進むのだけれど、それを再現するのは面倒なので、普通の文章に翻訳?して書きます。


松嶋さんがデパートに靴を買いに行った。
気に入った靴を見つけた。
同じ形で黒と茶色があった。
茶色の靴は持っていないので、茶色を買おうか。
でも黒も素敵、捨てがたい。
どちらかとっても迷う。死ぬほど迷う。


店員に相談すると
「松嶋様、茶色の靴は一足もお持ちではないのですね。でしたら、それはつまり、松嶋様にとって茶色の靴は必要ないということです。ですから黒の靴をおすすめします」


うまく文章に置き換えられたか自信はないが、私はテレビの前でウ〜ンと唸りました。それは必要ないという指摘が、人間の不合理さの本質を突いていると思ったから。


人によって差はあるが、人間には単なる物欲とはちょっと違う「品揃え欲求」のようなものがあると思っている。ファッションなんかは典型的な例。極端な例だと株式売買を始めればいろんな業種の株をバランスよく持ちたくなる、会社をマネジメントする立場になればタイプの違う人材を揃えたくなる、役割の違う部署を設けたくなる。株はリスクヘッジ、会社では相乗効果という目的ももちろんあるのだが、「品揃え欲求」も大いに働いていると私は睨んでいる。いろんなタイプの女性と付き合いたいというのもキットそうだ(^_^)


品揃えにはキリがないから実現できないというか終わりがない。これがストレスを生む。向上心にもつながるけれど。しかし大切なのは欲しいモノやコトのうち品揃え欲求なものを見極め捨てて、本当に欲しいあるいは必要なモノやコトにお金や時間や労力を向けることだろう。シンプルに生きる暮らすというのは、そういう意味で単純ではなくて充実のはず。


本日は “あなたにとっての茶色の靴は?” の下書きでした。

wassho at 18:54|PermalinkComments(0) マーケティング、ビジネス 

2005年11月29日

耐震強度偽造問題

連日報道されている耐震強度偽造問題。

さて、当然思い浮かぶのは、データ偽造をした建築士は世の中で姉歯氏だけか? そんな建物を建てたのは世の中で木村建設だけか? そんなマンションを売っていたのは世の中でヒューザーやシノケンという企業だけか? つまり現在報道されている10数棟の物件は、たまたま表面化した氷山の一角ではないかという疑問である。


他にもあるはずと考えるのが常識的な判断だろう。それは地震国日本において社会の根底にかかわる重要問題だ。


じゃ、どうする。


全部調べ直して対策をする?


調べる費用は? 日数は? それだけの業務をこなせるだけの専門家人数がいるの?

そして1万棟ほど建て替えや補強が必要だと判明したら?


もし私が、この問題を担当する官僚だったら気絶するだけじゃすまない気がする。  

さて本日は、この問題についての私なりの意見表明がまったくなくて恐縮だけれど “後の祭りって起こりうる。社会問題を引き起こさないように、取り返しのつかない事態を招かないように、せいぜい自分の仕事はマジメにやりましょう” の下書きでした。

wassho at 19:16|PermalinkComments(0) 社会、政治、経済 

2005年11月25日

デモのメディアミックス

先日、渋谷を歩いていたらデモ(行進)を見かけた。規模は大きくなくて100名くらい。しかもけっこう歩くスピードの速いデモで、あっという間に目の前を通り過ぎ、聞き取れたシュプレヒコールは「税金を軍隊にばかり使うな」「税金を警察ばかりに使うな」の2つだけ。何のデモかよくわからなかった。あの程度では世論は1mmも動くまい。


暗くてどんな人がデモをしているのかよくわからなかったけれど、若い人が多かったように思う。それで先頭は、何というか普通のデモ行進風なのだがど、後のほうはタイコを叩いたりお祭り騒ぎ的。なぜか幸せそうなデモだった(^_^) タイコを叩きすぎてタテノリ、トランス状態と思われる人も。


ちょうどフランスの暴動で外出禁止令が発動されるとかされないとか報道されていた頃。デモができる日本は平和でいい国だと感じた。


さて、安保闘争の頃のデモは子供だったのでよく知らないが、デモって、どの程度の効果があるか疑問。少なくとも私自身はデモに何か影響を受けたことはない。遭遇してもウルセーなあと思うだけ。


しかしである。ブログが盛んな世の中である。デモの内容や参加者の正体は不明だとしても、あのデモを私が書いて、あなたが読んで、1mm未満ではあるが多少はメッセージは広がった。デモという古典的な手法とブログというITの組み合わせは、うまく連携させられれば、とんでもないインパクトを生むかもしれない。


ということで本日は、具体的アイデアまでは考えていないが “ITと組み合わせると生き返る昔のやり方ってあるかも”の下書きでした。

wassho at 16:17|PermalinkComments(0) マーケティング、ビジネス 

2005年11月21日

目標だと置き換えてみる

高橋尚子が東京国際女子マラソンで優勝。彼女は2年前のこのレースで失敗して、それが響いてオリンピックに出られなかった。後半のロングスパートは、前回の突然の失速を知るものにとっては感動的ですらあった。2年越しのリベンジ。


優勝インタビューで彼女は自分を支えてくれたファンやチームに謝辞を述べた後、こういった。あまり正確じゃないけれど覚えている限りでは「長い目標でも、1日の目標でもいいから、それがあれば充実する」。ただの低迷ではない。シドニーで頂点を極めた後に低迷し、またはい上がってきた彼女の言葉には説得力があった。


本日は高橋尚子に学ぶ“さて、日々お忙しい皆さん。あれもやらなきゃ、これもやらなきゃーーーうんざりですよね。それを「しなきゃいけないこと」ではなくて本日の目標と思えば積極的になれるし、達成感も味わえるかも”の下書きでした。ポジティブというのは、たぶんそういうことだ。

wassho at 14:20|PermalinkComments(0) マーケティング、ビジネス 

2005年11月17日

がんばりかた

経営再建中の某社T社長にブログやホームページで「Tの再建日記」を書いてはと提案したことがある。企業再建は対外的に発表される戦略的な取り組みだけでなく、中小さまざまな改革の上に成り立っている。T社長が営業部社員と意見交換すると、売上が落ちて業務量が減っているのに皆「忙しい、時間がない」を連発したそうだ。調べると、ある業務(単純作業)に社員が時間を取られていると判明。そこで彼は、その業務専任のアルバイトを10数名雇った。「月に300万円。それで社員が営業に専念できれば安いもの」とT社長。こんな話はなかなか表には出てこない。が、間違いなく企業評価に結びつく情報だ。


T社長は得意先や投資先には、その話をしていると思う。しかし個人で伝えられる範囲は限られている。がんばって何倍にも増やせるものではない。


本日は“がんばりかたを変えないと、いくらガンバッテも成果につながらないこともある”の下書きでした。

決してT社長への非難ではなく、ひとつの事例としての引用です。

wassho at 17:19|PermalinkComments(0) マーケティング、ビジネス 

2005年11月16日

新聞社の広告

最近、日経新聞が「日経新聞を読んでいたから就職(面接)に合格できた」というような内容で、コミカルな演出のTVコマーシャルを流している。お見合い編のコマーシャルとかもある。


今はどうかよく知らないが、以前に朝日新聞は「大学受験で引用されるのは朝日新聞の記事が一番多い」ことを宣伝していた。


就職や受験のために新聞を読むのか? 読んでもいいけれど、それが広告をする新聞の一番の訴求ポイントなのか? 何となく腑に落ちないというか、小賢しい印象を受けるのは私だけか。


それで買収されそうになると、さかんにマスコミの公共性を打ち出してくる(テレビ局の話だけれど)。


本日は“透けて見えるようなことに私は敏感”の下書きでした。同じような印象を持っている人は私を世間と置き換えて読んでください。

wassho at 18:51|PermalinkComments(0) マーケティング、ビジネス 

2005年11月14日

M<M<M<M(5)

11月7日の続き。経済規模が小さいときはマネー、競争が激しくなればマーケティング、そのうちマーケティングよりマネジメントで差がつくという話が3つのM。


4つめのMは、今までの連続した話とは少し趣旨が違う。


商品やサービスを作るなり売るなりするのが普通のビジネス。50円で仕入れて100円で売る。差額(利益)の50円は加工したりとか店に並べたりとかの価値を認められたご褒美。この積み上げが経済で、言い換えれば経済は何らかの新しい価値の積み上げ。


じゃ、株取引とか為替取引とか? 50円の株が100円に値上がりしても、株に新しい価値が増える訳じゃない。例えば聖徳太子の1万円札は、マニアの間では1万円以上で取引されているとしても、それで買えるのは1万円の商品、銀行に貯金しても1万円にしかならない。


商品の製造や販売で生み出されるお金と、株や為替の取引で生み出されるお金は、依って立つところの価値観が違う。経済学的には実体経済と金融経済とかに分けられるらしいが、あまり詳しくはない。また経済理論自体に興味はない。


昔の大金持ちは石油王とか自動車王とかの実体経済実業家。今の大金持ちは金融経済か実体経済×金融経済かだと思う。少し前に話題となった何十億円の給料をもらうサラリーマンのファンド・ディーラーなんかは前者の典型。それにホリエモンのライブドアも三木谷氏の楽天も、ネットでの新しい価値を作ったけれど、彼らがビジネスで活躍できるのは、それが生み出す利益からではなく、上場したときに集めたお金があるから。六本木ヒルズに住んでいる人で実体経済からだけの収入で生活している・資産を形成した人は少ないと思う。


不勉強で実体経済と金融経済の規模の比率は知らない。しかし金融経済での格差はどんどん目に見える生活レベルで現れてきていると思う。まさにカネがカネを生む時代。今から較べれば、バブルの時にサラリーマンが株で儲けた!レベルは可愛いものだった気がする。


だからどうだという意見は、まだないのであるが、4番目のMは、最初に戻ってまたマネーでした。

(続く、かも)

wassho at 20:22|PermalinkComments(0) マーケティング、ビジネス 

2005年11月10日

マツキヨに行くのは

とある20代前半の女性との会話。

女「最近、忙しくてマツキヨ行ってないんですぅ」

私「何を買うの?」

女「買いたいもの探しに行くんですよ〜」


アホか!この女−−−と思った人は健全な判断力はあるけれどマーケティングには向いていない。


マツキヨを薬屋・化粧品屋と定義すれば、それらは利益率が高い商品。同じ集客量であれば、それらだけを売っていた方がはるかに儲かる。マツキヨで売っている、その他もろもろの商品は利益率はそれほど取れない。しかも店舗スペースを喰う。もちろん大幅にディスカウントして売っている。つまり効率の悪いビジネス。


しかし、その他もろもろの商品がたくさんあって、オモチャ箱的な期待や楽しさがあるからこそマツキヨは賑わっている。そしてマツキヨの薬や化粧品は他と較べて特別に安いわけではない。探せば安い店は他にある。でも例えば冒頭の彼女はマツキヨに楽しみに行って何かを買って、ついでに化粧品を買う。化粧品を買いたいときも、どうせならマツキヨで買って、ついでに何かを買って楽しんでくる。


冒頭の3行の会話から読み取るべきマーケティングのポイントは、プロの視点で見れば10以上あるのだが、とりあえず本日は“目先の商品、事業を見つめるだけじゃなくて、広〜い視点や大局観を持っていないと、いい仕事しているのになぜ儲からないんだろうと嘆く羽目になる”の下書きでした。

wassho at 17:14|PermalinkComments(0) マーケティング、ビジネス 

2005年11月09日

ブログ1周年

気づくのが1日遅れたけれど、昨日でこのブログも1年続いた。海外に行ったときには、1日に何本も写真ごとに投稿していたこともあって、本日で402本目のブログ。

文章を一杯よく書けますねと言われることもあるが、仕事柄文章を書くことには慣れている。ごく普通の営業職のサラリーマンと較べたら1年間に書く文章量は100倍以上かもしれない。平均15分、長くて30分がブログを書いている時間。それで、思わぬ人からトラックバックや直メールをもらったりして、充分に元は取れている。


ちょっと文章が長いので、もう少し短くした方が読者が増えるとアドバイスしてくれる人もいる。でも基本的に人に読んでもらうより自分の頭の整理のために書いているので。それに書いている内容からいって、関心のない人はたとえ1行だろうと読まない。テーマ/関心/表現方法の関係は、アドバイスしてくれた人の親切心には感謝するが、そんなに単純な構造ではないのだ。


実は本音を言うと、適当にダーッと書く方が楽(^^ゞ 文章をコンパクトにまとめるのは労力がいるのです。残念ながら毎日(でもないけれど)、今以上の時間をブログに割く余裕はない。だから適当にとばし読みしてね。


継続は力なり。ブログを書くことによって頭の中の引き出しが増えた気はしないものの、引き出しの中が確実に整理できつつあることは実感できる。そろそろ脳力の衰え始める年代の御同輩には特におすすめです。


ということで、本日はご愛読に深く感謝m(_ _)m

wassho at 20:32|PermalinkComments(0) ノンジャンル 

2005年11月08日

坂道の上りと下りは

知り合いから、オヤジギャグ的な人生訓のメールが回ってきた。人生には上り坂、下り坂、そして「まさか」があるという。


私の場合「まさか」が多いような気がするけれど(^^ゞ


それで、上り坂と下り坂。
実は、それは同じ坂道の別の呼び名というのが私の座右の銘(というほどでもないが)

wassho at 16:37|PermalinkComments(0) ノンジャンル 

2005年11月07日

M<M<M<M(4)

ちょっと間隔が開いたけれど10月28日の続き。


企業にとって一番大事な要素が、マネーの時代からマーケティングの時代に移って、でもマーケティングもずいぶんと発達したので、そこでは決定的な差がつかなくなってきたというのが前回までの趣旨。そして3番目のMがマネジメント。

何をやるかより、どうやるか、どれだけ上手にやるかの時代。


あらゆる産業で上位企業と中位企業のやっていることや商品内容にそんなに差はない。特に新興産業では顕著で、例えば数年前にITベンチャーが渋谷ビットバレーなんて浮かれていた頃は、みんながビルの一室を借りた零細企業。やろうとしていたこともみんなほぼ同じ。そして現在、マネジメント(ここでは経営陣の力量)に秀でたベンチャーは急成長して六本木ヒルズにオフィスを構え、そうでなかった企業は(たぶん)今でも細々と仕事をしているか倒産している。


なぜマネジメントで差が出るのか。それはマーケティングと較べて奥の深さとややこしさ、対象領域の広さは桁違いだから、合理的な方法論はまだまだ未開拓。加えてマネジメントは汎用職とみなされている場合が多いから、専門的な訓練や本人の勉強も不足なのが拍車を掛ける。素人にデザイナーをさせようとはしないのに「そこそこ優秀な人物」なら人事異動で、突然マネジメント役が回ってくる。とりあえずのマネジメントがこなせているうちは、もっと上位の課題があることに気がつかないーーー。


個人レベルに置き換えれば、仕事の取り組み方。メールという道具を使うようになったことをのぞいて、10年前20年前と仕事のやり方がどれだけ進化したか。転職していなければ90%の人はほとんど進化していない、5%の人はまったく進化していないというのが私の実感。


マーケティングと較べれば自己裁量の余地が大きいはずであるが、あり方とか、やり方とかを変えるのは実はなかなかできない。

(続く) 

wassho at 17:57|PermalinkComments(0) マーケティング、ビジネス 

2005年11月02日

文具業界にお願い

私は左利きである。確率的に世の中の半分は左利きであってもいいと思うのだが、なぜか左利きは少数派。親が矯正するからという話もあるが、赤ちゃんの半分が左利きだとも思えない。


子供の頃に矯正された記憶はないけれど、字を書いたりお箸を持ったりは右手。なぜか野球やゴルフも右打ち。しかしボールを投げたりハサミを持ったりは左手。


世の中、何かと右利き用に作られている。右利きの人は想像したこともないと思うが、駅の自動改札に切符を入れるときに私は左手で入れるものだから、左腕が進行方向の身体をブロックするような形になって、とてもやりづらい。まあ、そんなことを全国の左利きが結集して叫んだところで、左利き用自動改札ができるとも思っていないけど。


しかしバリアフリー、ユニバーサルデザインが大事といわれる世の中である。文具業界のご尽力により、例えばハサミなんかは左利き用が種類は少ないとしても必ず売っている。誠に喜ばしい。


でも、いつも困るのが、これまた、右利きの人は想像したこともないだろうが書類の整理には欠かせないクリアファイル。クリアファイルには丸い切り込みが入っていて、そちらが前。やってもらえばわかるけれど、それは左手にクリアファイルを持って、右手で書類をはさむ右利き仕様。左手で挟もうとすると両腕をクロスさせなければならない。だから私のクリアファイルは書類が前後逆さまに入っている。時々正しい方向に入っているのもあって、つまりバラバラ。整理の観点からいうと落第。昔、口うるさいお局様に注意されたこともあったっけ(涙)


本日は“文具業界にお願い。商品開発の時は左利きの人の意見も聞いて。できたらすべての業界にお願い”の下書きでした。

wassho at 20:11|PermalinkComments(0) ノンジャンル 

2005年11月01日

外来種

外国の動物が入ってきて日本の生態系を乱しているというニュースをよく見る。代表例はブラックバスとかブルーギルという魚。他にもいろいろな動物や、植物もあるらしい。それらのせいで絶滅する可能性のある日本在来の生物もあると危惧されている。


要は外来種と在来種が生存競争をして、在来種が負けたという話。そこで単純な疑問。日本の生物って、そんなに弱いの? やられっぱなし? 何か悲しい気もする。


生態系の中での天敵の存在という話はややこしくなるので別にすると、理論的には2つの可能性。

1.日本の生物が弱い(>_<)

2.日本の生物が負けた話だけ大きく取り上げられる。
  外来種をやっつけた話を知らされていないだけ。


という関係ありそうでなさそうな前振りで(^^ゞ 本日は“何かと話題になる外国ファンドで日本経済はどう変わるのだろうか”の下書きでした。

wassho at 17:18|PermalinkComments(0) ノンジャンル