2007年12月

2007年12月25日

UFOは、いたとしても来ない

e6e7f33b.jpg「地球外から飛来してきたと思われる未確認飛行物体(UFO)の存在を確認していない」という政府答弁書が1週間ほど前に閣議決定されてから、何かと盛り上がりを見せる空飛ぶ円盤論争。オタッキーで知られる石破防衛大臣はゴジラのことまで想定しているみたいで。


さて、UFOはいるのか、いないのか?

UFOがいると主張する人のパターンは次の4つのように思われる。


1)UFOに乗ったことがあると主張する人。

  →とりあえず、これはパス(^^ゞ


2)UFOがいると信じる方がロマンがあると主張する人。

  →意見ではなく気持ちの問題なので、これもパス


3)UFOがいないとは確認されていないと主張する人。

  →この手の主張は癖が悪い。論理学の難しい理屈は忘れてしまったが「否定命題を直接的に証明することはできない」からである。あなたも私がサンタクロースでは「ない」と完璧な証明はできないはず。易しく解説すると長くなるのでパスさせて。


4)宇宙は広いのだから、どこかに宇宙人はいるはずだと主張する人。

  →こう主張する人が一番多いと思う。


宇宙物理学や天文学上の解釈はさておき、人間的な感覚でいうと宇宙は事実上、無限に広く無限に星がある。その中には地球に近い星があってもおかしくない、確率の問題だーーーという考え方。



私もそう思う。

でも、だからUFOがいる(来る)とは限らない。


4)の主張は「きわめて低い確率×でも無限の星数=だから、いるはず」というロジックで成り立っている。しかし、どこかに人間を上回る知的生物がいて、UFOをとばせるテクノロジーがあったとしても、


5)そのUFOが「無限にある星の一つ」である地球にやってくる確率は、同じく無限に低い。親戚全員が年末ジャンボ宝くじ一等+前後賞に当たる確率みたいなもの。


つまり4)と5)はセットなのである。
だから私の考えはUFOはいたとしても来ない。
それっぽい写真はねつ造。
その他の目撃談は見間違い。
クリスマスなのに夢のない話でゴメン。


4)までを考えついても、5)まで考えが及ばないのは、ありがちだけれど「ヌカ喜び」的な思考ミス。人間は自分が信じたい、都合がいいことに目が奪われるものだからね。


なお宇宙の無限に近い時間を積み上げて考えれば、未来にUFOが地球にやってくる、あるいは過去にやってきた確率なら低くないはずーーーという考え方も成り立つ。まあ、いろいろと想像を膨らますのがUFOの楽しみ方かもしれない。


メリークリスマス!


追伸
書き忘れたけれど、私は今まで2回UFOを見ました(^^ゞ

wassho at 15:45|PermalinkComments(0) ノンジャンル 

2007年12月20日

処分保留という捜査テクニック

「防衛装備品をめぐる汚職事件で、東京地検特捜部は18日、収賄容疑で逮捕していた前防衛事務次官の守屋武昌容疑者(63)の妻(56)を処分保留のまま釈放した」


一昨日流れたニュース。
このオネダリ妻のことは今回のテーマではない。
ニュースの最後にある「処分保留のまま釈放した」。
皆さんも、このフレーズは何となく聞き覚えがあると思う。


何かやらかして逮捕されるとどうなるかを簡単に書くと
(細かなことを書き出すときりがないし、私の法律知識も追いつかないので、あくまで大ざっぱな解説です)

1)警察にしょっ引かれて取り調べを受ける。
 (容疑が固まれば)
2)警察は48時間以内に身柄を検察に送らなければいけない。
  ※身柄は釈放する書類送検というのもある


刑事ドラマなんかだと、なかなか口を割らない犯人を時間をかけて落としていくみたいなイメージがあるけれど、実際は(逮捕した後は)2日間しかない。警察は基本的に捜査して証拠を集め逮捕するのが仕事であり、本当の意味で取り調べるのは検察の仕事ということになっている。

3)検察は最大で20日間、容疑者(法律的には被疑者という)を拘留できる。
4)検察はその期間内に取り調べを終え、起訴するかしないかを決める。

不起訴処分になれば晴れて無罪放免。起訴されれば裁判にかけられるか、軽い罪なら罰金などの略式命令が裁判所に請求される。いずれにせよ逮捕されて検察に送られれば起訴か不起訴かのいずれかになる。


さて
「処分保留のまま釈放した」というのは起訴か不起訴かの処分の判断を保留する、先送りするということ。そして、ほとんどの場合は後から起訴されることはない。


それで
処分保留というのはグレーな捜査手法ではないかと何となく疑っている(大きな事件の場合だけれど)。つまり事件の周辺にいる情報を持っていそうな人物を、起訴する気もないし有罪にできないとわかっているのに逮捕という圧力をかけて、取り調べて情報を引き出す。情報を引き出した後、その人をただちに不起訴処分とすると、捜査が間違っていたということになるので、処分保留という曖昧な形で釈放し、ほとぼりが冷めた頃に不起訴処分を確定させるーーーではないかと。また逮捕する人数が多いほど、ガンバッテ捜査しているという印象を世間に与えることもできる。


考えすぎかなあ〜。
でもまあ、大きな事件があったとき、暇つぶしに処分保留にされそうな逮捕者でも予想してみてください。

wassho at 19:10|PermalinkComments(0) ノンジャンル 

2007年12月17日

アシモ

677bc872.jpg前に「2001年宇宙の旅」に出演?していたコンピューターHALのことを書いたが、鉄腕アトムの誕生日は2003年4月7日である。


そのアトムには、はるかに遠く及ばないけれど、それでも現在もっともアトムに近い「アシモ」の記事が出ていた。人がいれば道も譲るし、配膳サービスもしてくれるらしい。写真を見て想像するだけでも楽しい。そしてこちらの専用ホームページでは動画も見られる。必見です!



ホームページによると、アシモは1年間のレンタル料金が2000万円らしい。企業の受付係あたりを想定しているようだが、どこかレンタルしている企業はいるのかな? ハイ、吉兆の皆さ〜ん、地に落ちたブランドイメージ回復にアシモに仲居さんをやってもらいましょう(^^ゞ 手先も器用そうだから赤福餅も握れるかもよ(^^ゞ


ちょっと話は変わるけれど
朝日の記事とアシモのホームページの写真を見ると、これはたぶん同じ場所で撮影している。しかしずいぶんと印象が違う。アシモのホームページの写真だと清潔でモダンなオフィスというか休憩室のイメージだが、朝日新聞の写真は暗くて工場の片隅のようである。なぜか床に白い斑点が写っておりゴミが落ちているように見える。写真って難しいね。


機能だけを考えればロボットは歩いたり人間の形をしている必要はあまりない。動画でアシモがやっている程度のサービスは、それ専用の形をしたロボット(というか機械)ならすでに実用レベルでいくらでもある。しかし人間の形をしているからこそアシモには親近感がある。まさにヨチヨチ歩きで、まだたいしたこともできないアシモだけれど、私がボケたり介護が必要になる頃までには実用レベルにまで達していて欲しい。

ちなみに鉄腕アトムは身長135センチ体重30キロと小さいのに、10万馬力で、マッハ5で空を飛び、60カ国語を話す。ガンバッテねホンダの皆さん。

wassho at 21:33|PermalinkComments(0) ノンジャンル 

2007年12月12日

しばらくはダメダメかも

島田紳助の話を書いたとたんに、なにやら橋本弁護士が騒がしくなってきたようで。島田紳助も立候補すれば、まさに行列のできる大阪府知事選になって盛り上がるのに。いや、民主党が北村弁護士を擁立した方がおもしろいか(^^ゞ

彼らの話はさておき


最大多数の幸福を追求するのが政治の仕事ということになっているが、実際にはそううまくは機能しない。最大多数というのは国民の人数じゃなくて投票数だからである。たとえば今時、道路をバンバン造ることが理にかなっていると考える人は少ない。でも土建業界は得票率が高いので選挙のために道路は造り続けられる。1000万人で10%の得票率のグループよりも、200万人しかいなくても得票率80%のグループの意見を政治家は尊重する。自民党は参院選で大敗した。民主党はひょっとしたら政権が取れるところまできている。つまり今は、どちらも何が何でも票が欲しい激戦状況。だから票の手堅そうな産業や職業に向けてのバラマキ合戦になってくる。

マーケティングでは競争が激しくなればなるほど、よい商品が生まれるが、政治にはちょっと違うメカニズムが働く。


小泉改革の痛みに、この国は耐えられなかった。
当面は、一歩進んで二歩下がろうとする状況が続く気がする。

wassho at 21:47|PermalinkComments(0) 社会、政治、経済 

2007年12月10日

島田紳助の本

最近ネットのどこかで読んだ記事。
どこかのコンサルタントが島田紳助の本を評して「彼は天才だ」と紹介していた。

紳助が生み出した、芸人が売れるための「XとYの法則」というのがあるらしい。
うろ覚えなので、私の解釈を適当に加えて書く。

Xというのは「自分のオリジナリティや他者との差別化」という考え方。Yは「世の中のトレンドやニーズ」。そしてXのレベルが高く、なおかつYと一致したときにスターになる。いわゆる一発屋はYの変化にXを対応させられないから消えていくーーーそんな内容らしい。


しごく納得できる内容。マーケティングの小難しい古典的な理論で、これと同じ内容のものはいくつもあるが、「紳助の法則」といわれると何となくリアリティがあるし、消えていった芸人の顔など思い浮かべると妙に納得できる(^^ゞ


Xに熱中するとYがおろそかになる。Yばかり追いかけているとXを見失う。XもYも中途半端だとなおさら悪い。XYを極めた後で、Yの変化にXを対応させ進化させることはとっても難しい。しかもXは変えりゃいいというものではないのだ。


紳助のYは、最近の言葉で言うならKY(空気読む)と言い換えられるかも知れない。マーケットの空気を読めていなければマーケティングは失敗する。飲み会では場の空気を読んで話題も変えていかなければならない。毎回、同じような自慢やグチばかりではダメですぞ。


本日は “タレント本なんて今まで読んだことないけれど、たまには見聞を広めるために立ち読みでもしてみようか” の下書きでした。

wassho at 19:37|PermalinkComments(0) マーケティング、ビジネス 

2007年12月06日

上海蟹デビュー

間もあいたので
キュウリの話の続きの続きは、またそのうちにということで。


昨日はめずらしい料理を食べた。
場所は六本木で普通のマンションを改装して営業している
ちょっと変わったレストラン。
看板もない隠れ家タイプだけれど、歴史は古いらしい。


前菜は上海蟹(かに)。
ちょっとシーズン外れな気もするが、
めでたく生まれて初めて食べる上海蟹。


大きさは蟹の足まで含めても手のひらくらい。
話には聞いていたが、ずいぶんと小さい。


一匹目はナマで、紹興酒ベースの甘いタレをかけられて出てきた。
タレの味が勝ちすぎてイマイチ。あまり蟹の味もしない。
2匹目は蒸し。こっちのほうがオイシイ。手のひらほどの大きさだから、食べる部分はとっても少ないものの、味は濃厚。


それで結論。
普通の毛ガニやタラバガニのほうが絶対オイシイ(^^ゞ
まあでも、めずらしい食べ物だから1回くらい食べても損はしないと思う。


メインディッシュは石鍋。
このレストランは、その専門店。

石焼きビビンバでつかうような石を、くり抜いた鍋。
大きさは普通の土鍋より一回り大きい。

そして、この鍋料理がとっても変わっていて
その石鍋に1/4くらいゴマ油が入れてある。
グラグラ煮立ったそのゴマ油の中に、
まず豚肉をいれて煮る(揚げる寸前の感じ)。
それで、その豚肉をいったん取り出す。
次に今度は牛肉を同じようにゴマ油で煮揚げる。
さっきの豚肉を鍋に戻し、野菜を入れて鶏ガラスープを足してーーー後は普通の鍋の作り方。


この鍋の味は、とってもユニーク。
想像がつくようにゴマ油の「感じ」は相当にある。
でも、しつこい味ではまったくない。
美味しかった。
風邪なんか一発で治りそうな料理でもある。
石鍋の遠赤外線効果?か何かが調理にも影響しているらしく、
普通の鍋で同じように作っても、同じような味にはならないらしい。


ただ難点は、体中にゴマ油の匂いがつく。
できたら帰り際にファブリーズ吹きかけサービスが欲しい(^^ゞ
また、メーカーには髪の毛や髭にも使えるファブリーズを開発して、この店や焼き肉屋なんかに売り込んで欲しい。


そろそろ忘年会シーズン。
飲み過ぎに注意して楽しく過ごしましょう。

wassho at 19:11|PermalinkComments(0) 生活、日常