2009年01月

2009年01月29日

朝青龍と品格と神事

ガッツポーズをしたとか、それを注意するつもりだったのにモンゴルに帰国してしまったとか、横審や相撲協会は怒り心頭のようだ。


朝青龍がガッツポーズをした場面は見ていない。
ただし見なくたって、ごく自然な喜びの表現だということは想像がつく。
相撲というのは勝っても喜んではいけないらしい。
たぶん、負けて悔しがることも禁止なのだろう。

ガッツポーズは「品格がない」というのが彼らが怒っている理由だが、喜怒哀楽の感情を表さず、能面のような顔をして取り組みをすることが品格だとは私は思わない。ガッツポーズを禁止するなら、観客にも声援を送ることを禁止すればいい。


国家の品格とか派遣の品格とか、品格というのはちょっと流行りの言葉らしい。しかし、私がこの言葉を初めて耳にしたのは昔、横審で「小錦には品格がないから、もし強くても横綱にはしない」ともめた一件の時だから、相撲界はこの言葉の先駆者かも知れない。当時、ビートたけしが「タニマチに、たかってばかりいやがるくせに、相撲のどこが品格だい!」とインタビューで答えていたことをなぜか覚えている。いや、彼の言葉が本質を突いていると思ったからこそよく覚えているのだと思う。


私が朝青龍の肩を持つのは、たぶん、個性を押さえ込もうとする日本のイヤな面をこの件に感じ取るからだ。朝青龍はガキ大将が大人になったようなイメージがある。私は、それを好ましく思うが、横審とか相撲協会はもっと扱いやすい、お「上」にたてつかない従順な優等生が欲しいのだろう。


勝ったときに喜ぶのは、負けたものを傷つける、おとしめる行為だという意見がある。誰か忘れたけれど、そういうポリシーを持っている柔道の有名な選手がいたような気もする。私は賛成しない。喜んだ後で相手の健闘をたたえればいいだけのことである。もちろん本人がそういうポリシーを持つのは自由だとしても、もし他人に強制したら間違っている。


ところで
相撲界が品格を求める根拠が、相撲は格闘技ではなく神事であるというロジック。いっけん筋が通っているような錯覚に陥りそうだが、キリスト教でもイスラム教でも、教会主催のレスリング大会やテニス大会があって、勝者がガッツポーズをしたら、神罰が下るか? 神とガッツポーズは無関係である。神事という言葉は脳を思考停止に陥れる危険なトリックワード。


朝青龍はよく問題を起こす。彼にも非がないとはいわないけれど、どうもいつも封建チックなムードがプンプンで息が詰まる印象がある。お「上」にたてつかない従順な優等生ではまったくない私は、反逆者の味方である。ところで男子たるもの、力士のタニマチにでもなり、枡席に着物姿のクラブのママなど連れて出かけ、酒を飲みながら観戦するのが甲斐性である。なんたって「神事」ですから(^^ゞ



※タニマチ:スポンサー、パトロンのこと
※クラブのママ:いかにも、それらしき人がよくテレビに映っている

wassho at 19:44|PermalinkComments(0) 社会、政治、経済 

2009年01月25日

ガスコンロ電池ケース顛末記

7f8b7c43.jpgこういう珍しい経験をする人はあまりないと思うので、
ご報告まで。








写真のキッチンは不動産会社のホームページから取ってきたモノで、まだ入居前の状態。2年半ほどたった現在の状態はウ〜ン、お見せできません(^^ゞ


話は変わるけれど、このライブドアのブログは1つのエントリー(投稿)に付き写真は1枚しかつけられない。だから複数の写真をつけるには、投稿時間を細工(自由に設定できる)して投稿を並べないといけない。そろそろ改良してくれないかな。

wassho at 23:15|PermalinkComments(0) 生活、日常 

コンロ

eab26216.jpgキッチンには、こんなガスコンロがついている。
シンプルなデザインなのでデザイナーズマンションにはよく採用されているように思う。今、メーカーのサイトを検索して初めて値段を知った。


このコンロは2つ口だが奥のバーナーは小さくて火力も弱い。小さい側だと湯もなかなか沸かない。なぜ、このような設計になっているのか意味がわからないし不便。バーナーの場合、大は小を兼ねるし、小のバーナーにしたからといって製造原価に、それほど差が出るとは思えない。メーカーのサイトで隣に載っている4つ口タイプなら、調理によっては小さいバーナーと使い分けるのもありだが、2つ口なら大×2にすべき。


さて
ツマミの間に黒く丸いモノが見えるけれど、これは電池交換サインの警告灯。このコンロは点火の火花を電池で飛ばしていて、電池の残量が少なくなると、この警告灯が赤く光る仕組みになっている。


しばらく前に、この警告灯がついた。
事件は、そこから始まった。

wassho at 23:14|PermalinkComments(0) 生活、日常 

電池交換

警告がついたからといって、すぐに発火しないことはないだろうし、最悪はライターで火をつければいいと思っていたが、ときどき点灯していた警告灯がひんぱんに点灯するようになったので、先週の土曜日に電池を替えることにした。


コンロの裏の方を見ても電池らしきモノはない。だったらコンロ自体がガバッと開くのかと思ったけれど、こじ開けようとしても開かない。


取扱説明書を見ると、
電池ケースは「キャビネット内上部左側にあります」と書かれていた。


キャビネットって何?
コンロ自体のこと?


もう一度、コンロをこじ開けようと試したけれど、
壊れそうな気がしたのでやめた。


説明書にサービスセンターの電話番号が載っていたので電話した。キャビネットというのは、コンロが備え付けられている「台」というか「流し」というか、私のキッチンならステンレスの板のところをさすことがわかった。しかし、電池ケースはどこにもないゾ。

wassho at 23:13|PermalinkComments(0) 生活、日常 

キャビネット下側

cb3f6ae7.JPGコンロの下側はこんな感じ。
普段は無印良品で買ったラックや収納ボックスが収まっている。

こんなところにコンセントがあることはすっかり忘れていた。

(クリックすると写真は大きくなります)

wassho at 23:12|PermalinkComments(0) 生活、日常 

コンロ裏側

ddf65642.JPGコンロの裏側から撮った写真。
電池ボックスはどこにもない。


写真を撮って、ステンレスの縁のところが汚れているのに気がついた。
今はキレイになっています(^^ゞ

wassho at 23:11|PermalinkComments(0) 生活、日常 

ガスホース

c432e91e.JPGガスホースのあたり。

wassho at 23:10|PermalinkComments(0) 生活、日常 

クローズアップ

977cabe1.JPGガスホースのあたりをのぞき込んでみると、電線のようなモノが壁の中に入っている。その先に電池ケースがあるのか?


3枚前の写真を見てもらえばわかるけれど、この板壁はコンセントもついているので開くようにはできていない。コンセントの右側に「白いポッチ」があって、そこでねじ止めされているはず。分解しようかとも考えたが、その「白いポッチ」自体が打ち込まれていて外れなかった。

wassho at 23:08|PermalinkComments(0) 生活、日常 

管理会社に連絡

電池ケースは壁の中にあるのか?
そうとしか考えられないけれど、そんなアホな?


このマンションの管理会社は大手企業なので、トラブルごとに連絡先が異なっている。いくつか電話してみたが、土曜日なのでラチがあかず。電話してわかったのはABC(管理会社の仮名)なになにサポートセンターと入居案内に載っている電話番号の相手は、管理会社の下請け会社だった。もう少し上手に口裏を合わせておかないとバレバレね。


月曜日に管理会社の代表電話に連絡。担当につないでもらう。電池ケースが壁の中に埋め込まれているなんて、頭のおかしなクレーマーだと思われたら困るので、簡単に説明して写真をメールで送ることにする。


電話したときは「ハァ?」みたいな感じであったが、30分後、低姿勢な口調の電話がかかってくる。彼らのせいじゃないんだけれどね。


火曜日に、内装工事の下請け会社が見に来ることになる。
やっぱり自分の目で見ないと信じられないらしい。
管理会社の担当者も「ひょっとして、キャビネットの上に電池ケースがーーーあるわけないですよね」と一人でノリツッコミしている。


やってきたのは職人じゃなくて営業担当。
電池ケースがないことを確認し、写真を撮って帰る。
疑い深い連中である(^^ゞ


金曜日、内装工事の下請け会社の工事担当者から連絡。
コンセントのついている板壁の中にあればいいけれど、その隣の本当の壁(一番最初の写真だと奥の壁)の中にあれば、壁を壊す面倒な工事になるといわれる。


2月にならないと時間がとれないといわれたが、「説明書によると、電池がなくなると、コンロの温度センサーが機能しなくなり、安全装置が働いて点火しなくなると書いてある」という伝える。

結局、土曜日に来て、電池ケースを探す作業はするが、もし本当の壁を壊した場合、その修復は土曜日にはできないかも知れないーーーという条件で合意。ただし無理を言ったので、やってくるのは土曜日の午前7時(>_<)


当日やってきたのは、下請けの内装工事会社の、さらに下請けの職人。
建築業界のピラミッド構造をかいま見る。


結局、「白いポッチ」を外し、ねじを外して壁を取って、その奥にあった電池ケースを壁の外側に移動させて工事は15分で終了。

wassho at 23:07|PermalinkComments(0) 生活、日常 

電池ケース救出

4f37f457.JPGめでたく壁の中から救出された?電池ケース。


私が疑った電線とは違う電線のように見えるけれど、長いから壁の中にたぐらせてあるだけ。


施工した職人がよほどの素人だったのか、あるいはコンロの設置と壁を作る職人が別だったのか、原因はナゾ。全戸が施工ミスをしているのかどうかも現状では不明。今まで、この内容のクレームないらしいけれど、ファミリータイプのマンションじゃないからコンロの使用頻度が低いせいかもしれない。説明書によると電池の寿命は1年と書いてあったが、私も入居して2年半目で警告灯がついた。


貴重とはいわないまでも珍しい体験画できたのはヨシとしよう。
電池を替えたコンロは、いままで「パチッ、パチッ、パチッ」と点火していたのが「パチパチパチパチパチパチ」と勢いよく点火するようになりました。 

wassho at 23:05|PermalinkComments(2) 生活、日常 

2009年01月23日

派遣の話題その3

ちょっと話は変わるけれど、物事の優先順位の付け方は原則として次の順番になる。


       重要度
        ↑
     3  |  1
        |
   ーーーーーーーーーー→緊急性
        |
     4  |  2
        |


上の図のキモは、たとえば仕事の場合、何事も締め切りがあるから「2」のさして重要でもない仕事をさっさと片付けておかないと「3」にあった仕事が、いずれ「1」の位置に来るということである。時がたてば状況は変わるのである。


敗者復活戦を早くしなければいけないというのは、敗者が敗者のままだと、本当の弱者になってしまうから。優先順位の話をたとえにするのは、ちょっと理屈付けが強引な気はするが、派遣切りが重要性の低い課題なのかと深読みはせず、時がたてば状況は変わるという趣旨でご理解を。


本来の弱者と、弱者になった敗者は区別するべきと思うが、いずれにせよ弱者になればなるほど助けるコストがかかる。つまり年末に派遣切りされた人は、つい最近まで働いていたのだから、職さえ見つかればすぐに社会復帰できる。これがずっと職がなくホームレス歴3年なんてことになれば、その難易度は途方もなく高くなる。


求職のインフラはハローワークや民間の求人会社、公立の職業訓練学校(語学はないようだけれど、他は実に様々なカリキュラムがある)など、それなりに整っているように思える。しかし、どこか不足なところがあるなら税金を使ってでも改善するのには賛成。2兆円はばらまかずに賢く使うべきといっても、太郎君は聞く耳を持たないだろうな。

特に職業訓練学校は、より実践的に強化し、門戸も広くすべきだ。アマチャンの学生の時分と違って、大人になってから3ヶ月でもみっちり勉強すれば、ビックリするくらいレベルアップできる。
(語学もカリキュラムに加えるべきである。ちなみに高卒で英語の通信簿が3以上なら「ネット辞書を使って見よう見まねで作成する英文ビジネスレター講座」を3ヶ月続ければ、私程度の海外ビジネスはできる)


ただし暗いことを言うようだけれど、派遣切りはなくならない。


求人倍率は0.75の話は前々回書いた。景気がよくなればこの状況は解消される。しかし仮によくなったとしても、景気は循環するからいずれまた悪くなる。


さて
昔と較べたらずいぶん変わってきたとはいえ、日本は終身雇用/年功序列の労働形態がまだまだ根強いというか、その前提で雇用の仕組みが出来上がっている。理屈を書くと長くなるから省略するけれど、だから日本では社員を簡単には解雇できない決まりに法律でもなっている。不景気の時に解雇できない社員をいっぱい抱えていたら会社が持たないから、景気に応じて雇ったり解雇したりできる派遣や契約社員という最近よく聞く「非正規」の人員で調節せざるを得なくなってくる。

この仕組みがいいのか、アメリカのように社員でも簡単に解雇できる(そのかわり好景気の時に雇われたら給料は高い)仕組みがいいのかは、専門外なのでよくわからない。いずれにせよ日本では出来上がってしまっている終身雇用/年功序列前提で雇用の仕組みは、そう簡単には方向転換できないことは事実。それを考慮せず非正規だけを規制すれば、企業は雇用のフリーハンドを求めて、ますます海外生産にシフトして失業が増える。前々回に書いたように、世の中は全体と部分、長期と短期のバランスの上に成り立っている。



正規/非正規の話はさておき
100年先のことはわからないとしても、すくなくとも向こう50年くらいの間、失業問題は日本をますます悩まし続ける問題になると予測している。

たとえがまた強引で恐縮だけれど、職業訓練学校をもっと強化・拡大して(ネーミングも変えた方がいい)、失業したら、たとえば英語能力を身につける手伝いをして、あるいは強制してでも(これがキモである)身につけさせ、早期に社会復帰をしてもらい、不幸にもまた失業したら、今度はたとえば中国語を身につける手伝い/強制をして早期に社会復帰をしてもらうーーーそんな仕組みが求められているような気がする。
別に派遣切りされた人を気の毒に思っているだけじゃなくて、労働者の質の底上げを図らなければ、この国はヤバイと感じる。敗者である失業者が増えれば、勝者である働いている人も割を食うのである。


ーーー続くかも知れません

wassho at 13:26|PermalinkComments(0) 社会、政治、経済 

2009年01月21日

アメリカ大統領就任式

派遣の話は1回お休み。

昨日、寝る前にチャンネルを変えたらオバマ大統領の就任式を生中継していた。しかも3局も。日本の首相の就任式って生放送があったっけ、いや、首相の就任式というもの自体があったっけ?などと思いながら、つい見てしまった。以下は感想文。


この日のために全米から200万人がワシントンに集まっていることは知っていた。就任式は国会議事堂の前でおこなわれて、その前の広場に入るチケットを手に入れられるのが24万人だそうだ。テレビに映っている観衆は、たぶんその24万人で、それにしてもすごい人数であった。200万人が集まるというのは人類の歴史上最大のイベントらしい。


初の黒人大統領だから、黒人がかなり集まったとも思う。テレビで見る限り半分近く黒人だったような気もする(米国の人口に占める黒人の比率は15%くらい)。史上最低の大統領という評価もあるブッシュが辞めることがうれしかった人もいるだろう。芸能人やスポーツ選手が登場するイベントもあるから、それ目当ての人もいるかも知れない。とりあえず祭りと聞けばやってくる人も洋の東西を問わずいるはず(^^ゞ 

しかし、仮にキムタクが首相になったとしても日本では100万人(日本の人口はアメリカの半分くらいだから)もの人が政治的イベントに集まるなんてことは考えられない。やはりアメリカというのは政治が身近な関心事としてあるのかな、というか日本では関心がなさ過ぎるのかなどと思い、また我が身を反省する。


私が見たのは副大統領の宣誓式の少し前からで牧師が演説していた。オバマ大統領の就任演説の後でも別の牧師が演説していたから、アメリカはキリスト教の国というか、政教分離ではないことを改めて感じたが、別の時間に他の宗教の牧師や坊さんが演説してたかどうかは知らない。


演説や挨拶する人を紹介する司会者みたいな中年の女性がいた。あれがオバマ政権の報道担当者なのかな? 私の目には、彼女のヘアスタイルとファッションが30年前のものに感じられた。オバマ夫人は黄色のドレスでバッチリ決めてたが、イメージ戦略とは細部まで目が行き届いていないとほころぶものである。


副大統領の宣誓式。
へえ〜、副大統領ってこんな人だったんだ、ペイリンだったら知ってたけれど。


その次がバイオリンのイツアーク・パールマン、チェロのヨーヨーマらによるクラシックの四重奏。他の2名は知らない人だが、彼らと組んで演奏するのだから超一流の音楽家に違いない。とても期待していたのだが、マイクのセッティングが悪いのか、あまり音が拾えておらず高校生の演奏程度にしか聞こえなかったのはご愛敬か。よく考えたら、音の響かない屋外で(少人数の)四重奏を演奏すること自体に無理がある。


さて、いよいよオバマの宣誓式。
立会人の最高裁長官(だったと思う)が「上院議員、宣誓の準備はできましたか?」と最初に尋ねるところが洒落ている。いうまでもなく、この宣誓を済ませるまでオバマはただの上院議員であり、ブッシュが大統領。この長官が洒落ているのか毎回お約束のセリフなのか、どっちだろうと思ったりする。


そして注目の就任演説。
感想を一言で言えば、正直な演説だと思ったし、オバマ大統領に正直な人という印象を持った。「アメリカは経済などの数字も落ちているけれど、数字には表れない『人々の自信』が失われている」などというくだりが印象に残る。また彼のバックグランドはよく知らないが「60年前、父親は黒人という理由でレストランに入れてもらえなかった。しかし、その息子が今、大統領として宣誓している」と演説したくらいだから、いわゆるサラブレッドではない。そう考えればエリート意識が服を着て歩いているようなヒラリー・クリントンとの民主党候補者選びは、有権者に意味のある選択肢が提供されていたのかも知れない。太郎と一郎のどっちかを選べといわれてもーーーね。


ただし名演説だったかと追われれば、別にフツーと答えるしかない。

  リンカーン「人民の人民による人民のための政治」

  ケネディ「国があなたに何をしてくれるのかを尋ねるのではなく、
       あなたが国のために何ができるかを考えて欲しい」


アメリカ大統領の演説で、この2つは特に有名。オバマは演説名人と聞いていたので、これに匹敵するような名ゼリフを吐くかと期待していたので、ちょっと期待はずれではあった。


ところで生中継だから演説は同時通訳が入るが、あれは絶対に事前に原稿が通訳に渡されていると思う。訳すテンポが速過ぎるし、ところどころ日本語訳のほうが英語の演説より先に進んでいる箇所もあった。なんかインチキ臭いゾ。


それはともかく
24万人の前での宣誓で大統領に就任する。その重みはリーダーとしての心構えに大きく影響するに違いない。前に大統領選挙戦の話も書いたけれど、料亭の密室でだいたい決まるようなシステムじゃ、首相の座を簡単に投げだそうという気になるのも仕方がないかも。


オバマ大統領のすぐ後ろ、演壇の周りは子供がいたり赤ちゃんを抱いている人もいたりと、結構ザワザワしている。進行もところどころトチリがあったりした。それを見て、同じ超大規模なイベントとして、一糸乱れぬショーを見せてくれた北京オリンピックの開会式をなぜか思い出す。イベントの性格が違うし較べても意味はないのだが。


全体としては、痩せても枯れても超大国アメリカここにあり!ーーーという印象であった。さっきケチはつけたものの、日本の政治家の演説と較べたらはるかに中身と熱意がある。そして大統領就任に200万人が集まる。アメリカの民主主義は幸せである。演出過剰じゃないところに本当の国力があらわれているような気もする。ところで戦前の大統領就任式も同じような感じだったんだろうか。もし、それを見ていたら、この国に戦争を仕掛けようという気は起こらなかったかも知れないかも。



シマリのない終わり方でゴメン。

wassho at 19:27|PermalinkComments(0) 社会、政治、経済 

2009年01月19日

派遣の話題その2

派遣切りの問題で思い浮かぶのは、前回に書いた部分vs全体、短期vs長期のキーワードの他に、「弱者と敗者」という視点である。弱者は保護すべきだが、敗者は自己責任だから保護する必要はない。ただし再挑戦の機会を奪い取ってはならない。これが原則論だと思う。


弱者と敗者の言葉の定義は、難解で長くなるのでやめておく。

ところで派遣という雇用形態がいつ頃一般的になったか記憶はあやふやであるが、当初は女性の事務職中心で、企業に縛られず自由に働くライフスタイルというイメージがあった。つまり社員になるか派遣で働くかは選択の問題。しかし今、問題になっている派遣切りされた人たちというのは、社員にはなれなくて、仕方なく派遣を選ばざるをえなかった人が多いと思う。つまり雇用競争の中では敗者。その原因は様々だろうけれど、総体としては能力が足らなかったからと見るべきである。


実は、派遣切りのニュースを見て思うのは、自分は敗者じゃなくてよかった、敗者になったら、あんな運命が待っているのだから敗者にならないようにがんばろうだったりする。


弱者は保護しなければならないと書いたけれど、もちろんそれは社会の能力(豊かさと置き換えてもいい)に左右される。本当の話かどうかは別として昔の「姥(うば)捨て山」は、社会に弱者である姥の面倒を見るだけの力がなかったからだ。今の日本に姥捨て山はないとしても、弱者の保護もかろうじてというレベル。もはや安心して長生きできる社会ではなくなりつつある。だから緊急避難として年末年始のテント村はいいと思っても、その後の報道を見ていると、弱者の保護もままならないのに敗者に対して、ちょっと過保護じゃないかと感じなくもない。


派遣切りされた人の保護に熱心なのは善意の人たちなんだろうと思う。その善意を否定はしないが、その善意が敗者の手厚い保護ではなく、敗者復活戦の提供に向かうことを願う。勝者になろうという意欲が減退すれば、その分だけ社会の力が減退すると私は考えている。派遣切りのニュースを見ている子供に母親が「派遣切りの人たちかわいそうね、何とかしてあげなくちゃね」というのではなく「こら!お前もしっかり勉強しないと、こんな目に遭うぞ!」という社会の方が健全である。


ただし敗者復活戦は、できるだけ早く実施されなければならない。
その理由はーーー続く(たぶん)

wassho at 11:58|PermalinkComments(0) 社会、政治、経済 

2009年01月15日

派遣の話題その1

何かと問題になっている派遣。
年末年始をテント村で過ごした人を気の毒に思いつつも、
部分vs全体とか、短期vs長期とかマーケティングでも常に課題となる、
そして永遠に解けないであろうキーワードを改めて思い起こした。


企業はコスト削減をしなければ競争に勝ち残れない。人件費も、もちろん削減すべきコストに含まれる。派遣とか、最近あまり聞かなくなったけれどホワイトカラーエグゼンプション(残業代廃止)も、外国人労働者をもっと受け入れようというのも、つまりはコスト削減のためである。(余談だが派遣/ホワイトカラーエグゼンプション/外国人労働者の受け入れの3つとも、経団連がその推進の旗振り役となっている)


人件費を削減して競争力を高めることは企業としては正しい。利潤も増える。しかし人件費を削減された労働者、つまり貧乏な国民が増えればマーケットはしぼむし国力も衰える。企業という部分の解と、国家としての全体の解は一致しないのである。そして貧乏な国民が増えれば企業の業績は下がる。派遣切りで短期的には競争力は高まる、あるいは維持できたとしても長期的には顧客が減る。短期と長期の利益は往々にして矛盾する。


全体と部分、短期と長期の矛盾あるいは不一致というのは政治でもマーケティングでも個人の生活でも、常について回る問題である。そして、この4つの項をぴたっと解決するプランというものは存在しない。状況に応じて臨機応変に、あるいは騙し騙し、時にはどちらかに大きく振れながら、またその反動を繰り返して進んでいくしかない。


しかしマスコミや政治家の反応を見ていると派遣を制限したり禁止すればすべてうまくいうような論調のようで気になる。企業は支払える人件費のパイが一定とするならば、派遣労働者の待遇を改善すれば、一人当たりのコストが上昇するから、つまり雇える人数が減って失業者が増える。それを回避するには、正社員の待遇を下げる必要があるが、そこまで考えた議論のようには思えない。派遣切りは可愛そうだからと、すべてを企業に押しつければ今度は企業が競争力を失い全従業員が路頭に迷う。


テント村とか派遣切りされた人のインタビューとかを見ると、とても深刻な構造的問題を抱えているような印象があるけれど、抱えていないとはいわないけれど、派遣切りの解決策というのは単純で、景気が良くなれば解決する。逆にいえば労働問題をどう議論しようとも、景気が悪いままでは解決は難しい。テント村が解散になって行き先がない人を取り上げ、「政治が何とかしなければなりません」なんてコメントをよく耳にするが、政治に何とかできる道理はないのである。現在の求人倍率は0.75程度。仮に求人と応募のマッチングが完璧に実現したとしても、失業者4人のうちの1人は失業したままの状態が続く。


他人を思いやる気持ちは大切だとしても、現実を無視したセンチメンタルな議論だけでは解決にならない。


続く
(続かない場合もよくあります)

wassho at 21:13|PermalinkComments(0) 社会、政治、経済 

2009年01月12日

加湿器

96678e59.JPG日本海側では大雪。東京でもアラレが降ったらしい。確かに寒い。現在、気温6度/湿度39%/気圧1006ヘクトパスカル
         ↑↑↑↑↑↑
前からパソコンに天気や温度を表示するソフトを入れていたけれど、最近なぜか表示されなくなり、同じような機能の別のソフトを入れたら湿度や気圧も表示できるようになった。(WeatherDockというフリーソフト。ただしMac用です) 今まで意識したことはなかったが、気圧の変化を見るのも新鮮である。


さて
自宅の暖房機は何を使っていますか?
私は本当は石油ストーブが好き。
かすかに感じる石油の匂いに癒されるというと大げさだが、何となく冬らしくて落ち着く。「具体的に燃えている」というシンプルさもいい。ストーブの上でずっとお湯を沸かしておけるのも何かと便利。もちろん石油ストーブは、このアラジンに限る。


残念ながら現在のマンションは石油ストーブ禁止。まあ禁止されていなくても、石油を買いに行くのが面倒だから使っていないだろうが。(以前のマンションは2軒隣がガソリンスタンドだった)
ガスは禁止されていないが、ガス口はキッチンのレンジ用にしかないから、実質的には電気でしか暖房できない。エアコンはもちろん備わっているけれど、私はエアコンの暖房が苦手なのである。空気が乾燥するし、風が当たるし。


だから引っ越してきて最初の冬にオイルヒーター(電気でパネルの中に入っているオイルを温める)を買った。1台だと暖かさが足らなかったので、すぐに2台目も買った。それでハワイだハワイだと喜んでいたんだけれど、このオイルヒーターは1500ワットだから電気代がかかる。エアコンを使わない春や秋と較べて電気代は6倍に膨らんだ(/o\)


ということで、エアコンもできるだけ使おうと思い、乾燥対策として加湿器を買いに行った。ところで売り場に行ってビックリ。加湿器は何十種類とあったが、どれも見事に生活感漂うダサダサのデザインなのである。いったいどんなインテリアを想定したら、あんなデザインになるのか理解に苦しむ。家電メーカーは不景気でモノが売れないという前に、まともなデザインの商品を開発すべきである。私はもう少しで売り場から回れ右をして帰るところだった。


でも1機種だけ、これなら部屋に置いてもいいかというデザインの商品があった。写真の、その加湿器はダイニチ工業という今まで耳にしたことのないメーカーの商品。まあ加湿器なんて最先端商品でもないので、性能に大差ないと考え購入決定。


この加湿器はサイズが2種類あって、大きいタイプは「ベージュ」と「焦げ茶」のカラーがある。小さいタイプは、それに加えて写真の「オレンジ」のカラーがある。部屋のサイズを考えると大きいタイプを買うべきだったのだが、部屋のフローリングはオレンジに近い色なので、オレンジの加湿器のほうが似合うと思い、つまり小さいサイズを買ってきた。多少水を補給する頻度が増えても、「強」で運転すれば何とかなると、そのときは考えてもいた。


その目論見は外れることになる。
この加湿器の運転モードは「標準」が最大出力で、後は「省エネ」「静音」とさらに出力の低いモードしかなかった(/o\) 明らかに加湿能力が不足で、湿度の設定は50%、60%、70%の3つがあるけれど、70%に設定しても35〜40%にしかならない。


というわけで新年最初の失敗(^^ゞ
でも、加湿器なしの時と較べれば、多少は楽になったからよしとする。
皆さんは、もし加湿器を買うときは部屋の大きさにあったものを買いましょう。




追伸
ダイニチ工業の加湿器のページがココ。
私の買ったのはRXシリーズ。今ならHDシリーズという加湿器も一緒に掲載されているが、他メーカーの加湿器も、だいたいHDシリーズに似たり寄ったりのデザイン不在商品である。

wassho at 20:20|PermalinkComments(1) 生活、日常 

2009年01月06日

仕事始めです

例年のごとく新年のブログスタートが遅くなりましたが

   謹賀新年
   景気回復
   深酒節制
   体重減少

今年もよろしくお願いします。


しかしまあ、派遣切り労働者のテント村など新年早々不景気な話ばかりである。
トヨタまで赤字になるような事態を去年の夏に予想した専門家は誰もいない。
まるでオセロであっというまに白黒をひっくり返された感じがする。


ちなみに昨年を振り返ると
6月にガソリンが180円台になり、年末には200円を超えるとの予想も違和感がなかった。思えばこの頃は、ある意味景気が良かった。北京オリンピックを楽しんだ後、9月にリーマン・ブラザーズ倒産。外国の話と思っていたら10月に株価が戦後3番目の大暴落。そしてあれよあれよとーーー(/o\)


今年の年賀状には「たいへんな時代だけれど、がんばりましょう」というような言葉が添えられているものも多かった。


サラッと読み流しそうな言葉であるが、実にまったくそうなのである。


銀行や総合商社でも経営していたら、世の中全体が商売相手のようなものだから、不景気の波はまともにかぶる。その影響から逃れるのはきわめて難しい。しかし幸いにも?私はそんな身分じゃない。スモールなビジネスの世界の住人である。世間と一緒になって不景気と仲良くする必要もないのである。考えてみたら戦中戦後のどん底の時でも、才覚のある連中はがっぽりと稼ぎ、楽しくおかしく毎日を過ごしていたはず。


もちろん、私にそんな才覚があるかは疑わしい。
でも、
    何でも不景気のせいにしない
    不景気だからと自分からテンションを下げない

あたりは心掛けていこうと思う。


まあ、もっとわかりやすくいえば本日は “バブルの時に金持ちになれたわけでもないのだから、不景気も関係ないよの心づもりで” の下書きでした。流されずにいきませう。

wassho at 20:03|PermalinkComments(2) 生活、日常