2009年10月

2009年10月27日

フランス映画〜Paris

映画が好きかと尋ねられれば「もちろん」と答えるけれど、最後に映画館に行ったのは、いつだったか思い出せないくらい昔。もっぱらレンタルDVDである。借りるのは、ひとことでいえば「痛快アクション系」。刑事、ギャング、スパイ、戦争、サスペンス、内容によってはSFーーーあたり。恋愛ものや心温まる感動のストーリーというようなものはあまり見ない。恐がりだからホラー映画なんてもってのほか(^^ゞ


なおかつ邦画はあまり見ないから、借りるのはどうしてもハリウッド映画が中心になる。でも2年くらい前からハリウッド以外の、結果的にフランス映画が多くなるが、DVDもたまに借りるようにしている。痛快アクション系は少ないが、その辺は妥協。


映画に何を期待しているかは人によって様々だろう。私の場合は非日常的なストーリーを楽しんで気分転換といったところ。その点においてハリウッド映画は優秀である。でもまあ反面、ストーリーがお約束的だったり、内容が薄かったり、非現実的すぎる作品に当たることも少なくない。もっと単純にいえば、ハリウッド調にちょっと飽きたという気持ちもある。


具体的に表現するのは難しいが、何本か見ればヨーロッパ映画らしさというのはわかってくる。ハリウッドと較べて大人っぽいというか内容が濃いというか、登場人物がより人間くさいように感じる。例えそれが、ギャングが登場するクライムストーリーであってもである。ハリウッド映画ばかり観てきた身には新鮮。


先日借りたParisという映画はちょっと変わったフランス映画である。何人かの登場人物の、別にドラマティックでもない、どちらかといえばショボイ日常が並行して淡々と描かれている。ワクワクもドキドキもしない。なくはないけれど、特に強いメッセージがあるわけでもない。最初から見なくても、途中で見終わっても映画としての価値が損なわれないという珍しい?映画である。

でも舞台はパリだから当たり前であるが、強く「パリという街」を感じさせる。街の匂い、古いアパートの「家の中の匂い」すら漂ってくる。パリに行ったことがある人、パリが好きな人にはお奨め。きっとまた行きたくなる。

私と同じようにハリウッドの痛快アクション系ばかり見ている人なら、知らず知らずのうちにアメリカ発のグローバルスタンダードに毒されてきた自分に気づくはず。 

wassho at 18:39|PermalinkComments(0) 映画、ドラマ、文学 

2009年10月26日

ゴーストオーダー

  ゴースト:幽霊
  オーダー:注文


マーケティング分野で、内容はよく知られているのに言葉としては一般的ではない。グーグルで検索しても3件しかヒットしなかった。しかも、その3件とも見当違いなページ。(普通に検索すれば、ゴーストとオーダーのいずれかの言葉が含まれていたらヒットするので96500件もヒットするけれど。“ゴーストオーダー”という一括りの言葉で検索するときは、フレーズ検索というオプションを使う)


あなたがお店を経営していたとする。突然ヒットし始めた商品が出てきたので、それを10個発注する。しかし品薄なので5個しか入荷しない。そこで考える。「20個発注すれば10個入荷するだろう。残りは後でキャンセルすればいい」と。しかし20個発注したときには、ますます品薄で2個しか入荷しない。それで、さらに100個の追加発注をするーーーーというようなメカニズムで需要とは関係なく発注だけが膨れあがっていく。

メーカーは、そのゴーストオーダーを見極めずに発注されたままに生産すると、後で大量のキャンセルを抱えることになる。昔、「たまごっち」の大量在庫でバンダイが傾いたのも、このゴーストオーダーが大きな要因。



さて、本日は久しぶりに朝から酒井法子報道。今日の初公判の傍聴券を得るために6615人が裁判所に並んだそうだ。傍聴席は20名なので競争率は330倍。これは競争率ではオウム真理教の松本智津夫裁判を抜き新記録らしい。(松本智津夫裁判は48席に対し1万2292人が並んで競争率256倍。ちなみに並んだ人数では、こちらが1位で酒井法子裁判が歴代2位。ドーデモエエケド)


どんな人が裁判を傍聴するのか。


  この事件の関係者
  酒井法子の関係者、利害関係のある人
  酒井法子のファン
  裁判の傍聴を趣味とする人(意外と多い)
  この事件に関心があるというか野次馬な人
  並んでいるところも報道されるので、それを狙っている人
  人が並んでいたら、つい自分も並ぶ人(^^ゞ



でも、圧倒的に多いのは報道機関だろう。
何百人単位でバイトを雇い並ばせる。裁判所では一般傍聴席とは別に報道機関用に記者席が与えられる(こともある)。今回の裁判では、もちろん記者席が用意されるとは思うが、これだけ関心が高いというか視聴率が取れる裁判となると、記者席だけでは足らないのだろう。テレビ局も各番組ごとに取材するし、地方紙もやってくる。雑誌社には原則として記者席は割り当てられない。


今、ネットを検索すれば

    傍聴席の競争率は330倍!
    

という見出しが躍っている。それは紛れもなくマスコミが自作自演しているゴーストオーダーでもある。裁判は公開が原則なんだから、中継カメラを入れられるようにすべきだと思う。ときどき裁判風景としてニュースで「似顔絵」が用意される。しかし似顔絵の表情はとっても恣意的に描かれている気がするし、裁判での質問の受け答えもマスコミが自分たちで組み立てたストーリーに沿った部分だけしか報道されない。

プライバシー保護の問題もあるから、裁判映像をどのように公開するかの課題はあるとしても、より多くの目と耳で裁判を傍聴すれば冤罪の防止にもなるはず。

※酒井法子裁判を見たいのではありません、念のため(^^ゞ

wassho at 20:06|PermalinkComments(0) 社会、政治、経済 

2009年10月22日

デジャヴの反対

   【デジャヴ】  フランス語 deja-vu
           日本語では既視感(きしかん)
           どこかで見たような気がすること



東京モータショーが開幕された。

報道されているように、今回のモーターショーは規模的に「淋しい」内容になっている。海外主要自動車メーカーは、揃ってすべて不参加。ざっと検索したところ「海外からはロータスなど3社のみ」とあった。ロータスみたいなマイナーなメーカーが、その代表としてあげられているのだから、後の2社はどこなんだろう? 

東京モーターショーはドイツのフランクフルト、米国のデトロイトモーターショーと並んで、世界3大モーターショーと呼ばれてきた。しかし日本車しか出展されていないのなら、とても世界的なモーターショーとはいえない。


出展企業113社、出展車両261台、展示面積2万1000平方メートルは、それぞれ前回の2007年に較べて約半分らしい。入場者数も前回の143万人から100万人に減る予定(ただし開催期間も15日間から11日間に縮小している/もっとも100万人は公称予測値で主催者側はインフルエンザの消毒液を80万人分しか用意していないとの噂もある)。 昨日はプレスデイ(一般公開に先立ち、報道陣だけに事前公開される)の模様をニュースで見たが、なんかガラ〜ンとした感じだった。まあ外車のほとんどないモーターショーなんて、一般のマスコミならネタにならないだろう。



こんなにガタガタになったのは、長年まともな展示の努力をせず、コンパニオンを揃えることしかやってこなかったからーーーではなく(^^ゞ いわゆるリーマンショックを契機とした世界的な不況の影響である。つまり海外の主要自動車メーカーは、東京モーターショーに出展する経費を切り詰めた。


ところがである。
同じリーマンショック後の今年4月に開催された上海モーターショーには、世界の主要自動車メーカーがすべて参加し、出展企業は1500社に達している。(ただし出展企業数はキーホルダーのメーカーが出展しても1社とカウントされるから単純な比較はできない)

リーマンショックは去年の9月だから、時期的に出展を取り消したくても取り消せなかった可能性もある。それでもマスコミがいう「海外の自動車メーカーは日本より中国を優先した」という論評は外れていないだろう。


考えるまでもなく、人口は中国の13億人に対して日本は1億人。中国が豊かになれば、どっちの商売に力を入れた方が儲かるかはサルでもわかる。為替相場とか物価水準とかを考慮して計算すると、現在、日本人と同程度の生活水準にある中国人は約1億人といわれる。そして15年以内に、それが2億人に達するともいわれている。日本の自動車メーカーだって、東京モーターショーに参加せず、それで浮くお金を上海モーターショーにつぎ込みたかったかも知れない。

注)ただし中国人と日本人の生活水準を比較した、この手の話はよく聞くけれど、
  はっきりした統計的な根拠は見たことがない。


かつて世界のナンバーワン自動車メーカーだったGMを、アメリカはいったん倒産させる形で再建することを決断した。日本政府は、まともな経営のできないJALをダラダラと税金をつぎ込みながら、問題解決の先送りをする模様である。一事が万事。こんな事では、対中国だけでなく、世界の中での日本の地盤沈下は続くだろう。


   海外からの参加のない東京モーターショー。
   これと似たような光景を、これからいろいろ見そうな気がする。 

   だから、デジャヴの反対。


ついでに、長年の疑問はまだ解決していません。

wassho at 15:36|PermalinkComments(0) 社会、政治、経済 | マーケティング、ビジネス

2009年10月20日

天気と貧困率の話

昨日も暖かかったけれど、
本日の東京は25度以上の夏日である。
ジャケットを着て歩いていると暑い。


季節の変わり目には、前日と10度近く気温が違う日がある。昔から三寒四温なんて言葉もある。考えてみれば、これは不思議というか興味深い。


四季があるのは地球が太陽に対して傾いているので、太陽の光を正面から受ける夏と、横から受ける冬では光の量(=熱の量)が違うからである。
※これは図解なしでは説明しにくい。適当に検索して調べてください。


しかし、昨日・今日・明日なんて太陽から受けている熱量は同じである。
それでも気温が変化するのは、
同じ熱量を受けても、地形によって暖められ方にムラがでる。
雲も発生すれば、さらに暖められ方にムラがでる。
ムラがでる=気温が違えば、気圧も変わる(だよね?)
それで風が起こり、その時々の条件によって暖かい風が来たり冷たい風が来たりして、気温が大きく変化することもあるーーー。


気象学の無知は棚に上げて、一般常識的に考えれば、こういう理屈になる。
雲より高く飛ぶ飛行機に乗れば、いつも快晴だけれど、そこでは気温も昨日・今日・明日では一定のはず(確かめたことないけど)。


天高いところで受けている条件は同じなのに、
地べたに近いところになると、いろいろとムラができる。
何となく人生になぞらえてみたりして(^^ゞ



本日の報道によると、日本の貧困率は15.7%らしい。
こういう経済指標は、計算の仕方や統計の取り方など、いろいろ理解してから判断すべきなのだが、とりあえずバクッと、数字も四捨五入していえば、我が国の5人に1人は貧乏人ということになる(/o\)


これでまた、格差がどうこうとか、だから小泉・竹中改革はとか、だから郵政民営化はとか、だから派遣はとか、非論理的な意見が勢いづくことになるのは目に見えている。


天高いところにある真理は同じなのに、
地べたに近いところになると、
いろいろとムラができるようで。

wassho at 16:19|PermalinkComments(0) ノンジャンル 

2009年10月19日

♪♪ヲラハ死ンジマッタダ〜

加藤和彦氏、自殺。
うつ病を苦にしてとも報じられている。


帰って来たヨッパライ」がヒットしたとき、私は小学生。学校の帰り道、友達とよく唄った。私にもそんな時代があったんです(^^ゞ 「あの素晴らしい愛をもう一度」「悲しくてやりきれない」もいい曲だと思っていた。ただし当時は加藤和彦という名前を知っていたとしても、その存在を意識することはあまりなかった。まあ、まだ中学生だったし。


高校生の時、サディスティック・ミカ・バンドの「タイムマシンにお願い」とそのアルバムを聴いてから、私は彼に一目置くようになる。うまく表現できないけれど、こんな緻密で、かつ楽しいロックを日本人でもできるんだと思い、それが何となくうれしかったことを覚えている。社会人になってからは「あの頃、マリー・ローランサン」というアルバムも好んでよく聴いた。


最先端のこと、人のやっていないことをやる、でもリキまずサラッと飄々としている。別に加藤和彦マニアでもないが、何度か雑誌ででも読んだ記事や対談で、そんなイメージを持っていた。天国は酒もうまいしネエちゃんはキレイらしい。ご冥福をお祈りする。



ところで
うつ病とか、その周辺の病気になっている人はどんどん増えている気がする。私の周りにも症状の差はあれども少なからずいる。面接をして経歴の不自然な空白を尋ねると「実はーーー」ということも珍しくない。

重く発症すると長い治療期間がかかるし、社会復帰しても一生クスリが必要になる。この病気の原因解明〜治療法と予防方法が、どの程度確立されているかはよく知らない。

しかしうつ病患者は人口の5%近いというデータもある。この病気は昔からあっただろうが、こんなに患者が増えているということは典型的な現代病だろう。そろそろ国家戦略レベルでの対応を考える時期に来ていると思う。

wassho at 19:21|PermalinkComments(0) 社会、政治、経済 

2009年10月16日

薬事法改正と早めにパブロン

1219c05c.jpg薬事法が改正され6月から薬の売られ方が変わった。
関心のある人、ない人で温度差の激しい話題だが、とりあえず簡単なおさらいは
このページで。



薬事法の変遷は、なかなか興味深い。

昔、薬はいわゆる街の個人経営の薬局で売られていた。やがてマツキヨなどのドラッグストアが台頭してくる。そういえば、まだドラッグストアなんて言葉もなかった子供の頃、「目標1327店!」とCMを流しているチェーン店の薬局があったが、どうもまだ
目標達成していないようで(^^ゞ

ドラッグストアが台頭してきた頃、薬事法は既存の個人経営の薬局を守る形で改正される。いつの世も行政は、新しいことやベンチャー(当時のドラッグストア)をつぶすことが好きである。これについて詳しい記事が載っているサイトがあったのだが、アドレスをなくしてしまった、ゴメン。

しかし行政の嫌がらせにもかかわらず、広い売り場、安売り、化粧品や日用品など品揃えが豊富ーーーなドラッグストアに個人経営の薬局がかなうはずもなく、現在はドラッグストア全盛なのはご存じの通り。少々田舎でも駅前には必ず1軒はある。私の地元の駅前では、なんと5軒が競い合っている。


しかし、おごれる平家も久しからず。今度はインターネット通販での薬の販売が台頭してきた。そこで、この何十年間の業績拡大で売り上げも伸ばし、政治家にもたっぷり献金してきたドラッグストア業界は、おかげで行政にも顔が利くようになり、薬のインターネット通販をつぶしにかかる。それが今回の薬事法改正の背景である。

海千山千のドラッグストア業界に対して、ベンチャーであるネット通販の経営者たちは、まだまだ若く(裏側の)経験が足りない。あれよあれよという間に堀を埋められた感は否めない。


ドラッグストア側の錦の御旗は「使い方を間違うと命に関わる薬は対面販売が必要」。それが建前であることは、たぶん皆さんもよくご存じ。

実は先日、股間に「腫れ物」ができて何膏薬をドラッグストアに買いに行った。私はなぜか股間やお尻に「腫れ物」ができる。高校生くらいの時は、よくできて、化膿したときにバイクに乗ると、「腫れ物」がつぶれてパンツが血まみれになった(/o\) 薬を塗らないと我慢できなくなるくらい腫れたのは実に久しぶりで、コッソリ私もまだ若いと喜んだりして(^^ゞ

駅前のマツキヨじゃなくて、一番信頼できそうなドラッグストアに行き、ベテランそうで、白衣も凛々しく、ひょっとしたら薬剤師かも?と思われる賢そうな顔をしたオバサンがいるレジに行き、「実は、かくかくしかじか」と相談する。オバサンはカウンターの下の方をゴソゴソして3つの軟膏薬を出してくれた。「こんな商品がありますけれど」。

実は「腫れ物」ができているとき、化膿しているかどうかは重要な診断ポイントである。薬剤師風のオバサンは、それを質問はしてくれなかった。私は「薬事法も改正されたことだし、薬局は義務があるのだがら、それぞれの薬について詳しく説明して欲しい!」などと野暮なことはいわずに、一番効きそうなデザインを直感で選んだ。 

そうそう、薬剤師風のオバサンは最後に一声かけてくれた。「ポイントカードはお持ちですか?」 ま、対面販売なんて、この程度のものである。



さて、風邪薬のコマーシャルの季節である。
それで、どうもこのCMが気にかかる。

TVでご存じかもしれないけれど、この
パブロンのページに行き「2009年 笑顔とパブロン篇」をご覧いただきたい。

このパブロンは「第2類医薬品」である。つまりネットでは販売が禁止され、店頭で薬剤師または登録販売員と対面しないと買えない薬である。しかしCMをどう見ても、このパブロンを風邪を引いた娘に、実際に処方しているのは竹下景子が扮する母親である。


対面販売なんて、この程度のものーーーと大正製薬は教えてくれているのだろうか。ひょっとして販路が減れば売り上げも減るので、実は薬事法改正に反対だったりして(^^ゞ


6月の薬事法改正は、もちろん自民党政権の政策である。政権も交代したことだし、安全性はもちろん確保しつつ、トータルなGDPにつながる薬事法の再改正を望みたい。

wassho at 11:43|PermalinkComments(0) 社会、政治、経済 

2009年10月14日

霞ヶ関改革その1

大阪府職員の給与が引き下げられるらしい。
ふ〜ん、ご愁傷様。
民間と同じ水準になるよう連動させるというのは、わかったようなわからないような理屈だけれど、まあ何か比較するものがないと、決めにくいということなのかもしれない。


さて
鳩山政権の霞が関改革は、まだ始まったばかりだから論評しないとして、個別的な改革じゃなくてシステム的な見地からのアイデアを一つ。ここでいうシステムとは「その仕組みにしておけば、勝手にそうなる(ことを目指す)」という意味である。たとえば不法駐車や飲酒運転はなかなか無くならないが、チマチマと取り締まりを強化するより、違反したら財産没収とか国外追放という刑罰にすれば激減する。まあ極論をいえばそういう意味である。


霞が関と仕事をした経験はあまり豊富ではないものの、概してみんな優秀だし、仕事熱心である。(関係ないけれど若い官僚にはおしゃれというか、今っぽいヘアスタイルやスーツの着こなしをしている連中も多い) そんな官僚がたくさん集まっているはずの霞が関が、なぜ組織となるといろいろマヌケなことをやらかすのか、それはそれで興味深いテーマであるものの、長くなるのでいずれそのうち。


民間と公務員の最大の違いは、民間は金を稼ぐのが仕事だが、公務員は金を使うのが仕事という点である。金を稼ぐには、どんな仕事でも何かしかの創意工夫が必要だが、使う(だけなら)目の前の業務をこなすだけでいい。そして人間は楽するように設計されている。

また、よくいわれるように公務員には倒産やリストラの心配がない。だから、全体を考えないで狭い視野で仕事をするとか、効率を気にしないとか、現状維持優先でより良いものに変えていこうとしないとか、国民目線とずれているーーーなどの弊害は、このシステムの持つ「人間性」に根ざした必然的な欠陥から生じている。



いろいろ理屈を書くと長くなるので、結論を。


    国家公務員は国の、
    地方公務員は、それぞれの自治体の
    GDPと給料を連動させる。


のが、いいと思っている。

※どう連動させるのかとか、どのくらい連動させるかとか、連動させる対象は誰かなど、テクニカルな観点には目をつむってください。もちろん国会議員をはじめすべての議員は特別職の公務員なので対象に含まれる。外していいのは裁判官くらいかな。



よく国益という、意味不明な言葉が飛び交うが、それは結局GDP(平たくいえば日本全体の稼ぎ総額)に帰結する(はずだ)。また「公務員は全体の奉仕者」などというわけのわからない言葉もある。それは「みんなが、あるいは全体として、より稼げるように世話をする」と解釈すべきである。


もっとも、理屈を正しく書くと、たとえば100億円をアホな公共事業に使おうが、素晴らしい政策に使おうが、国または自治体の支出はどこかの稼ぎになるから、GDPへの寄与度合いは短期的には同じである。また借金してばらまいてもGDPは押し上げられる。そういう意味では、公務員の業績評価指標として、どのようにGDPを適用するかの検討課題は、もちろんいっぱいある。

しかしそれをさておいても、
公務員が「稼ぐ・金額」という最も分かりやすく、かつ人間の本性を一番刺激する判断基準で仕事をする、あるいは評価されるのはシステムとして理にかなっていると考えている。ちなみに公務員がもっとも燃える仕事は、金そのものの予算獲得である(^^ゞ


勘違いしないで欲しいのは、これは拝金主義ではない。たとえば金を稼がなくなった高齢者は殺してしまえというような思想ではない。高齢者福祉には金がかかる。だからこそ、しっかり稼がなくてはいけないという考えであり、官民のベクトルをそれにそろえるためのアイデアである。経済成長戦略が何かと話題だけれど、要は稼ぐということである。

もうひとつ、ありがちな意見に答えておく。「じゃ、犯人を追いかけている刑事もGDPを考えて仕事するのか?」 もちろんそんな必要はない。しかし警察は交通行政の一角を担っている。どうすれば渋滞しない道路になるかとか、クルマで買い物しやすい街になるかとかを実現していけば、それはGDPに貢献する。

つまり警察は今までは安全を考えていればよかったが、経済のことも考えるということ。もちろん仕事は増えるけれど、行政のあちこちでそれを実行していかなければと考えている。ついでに書くとGDPが下がれば刑事の給料も下がる。それは会社の業績が下がれば、金を稼ぐのとは無関係な経理や総務の社員の給料が下がったらリストラされるのと同じである。




あ〜しんど。
掘ったら稼げる資源国がうらやましいね(^^ゞ

wassho at 15:31|PermalinkComments(0) 社会、政治、経済 

2009年10月12日

トマトジュースの飲み方

前回からトマトつながりということで。

ちょっと涼しくなってきたので、今は風呂上がりくらいにしか飲まなくなったが、私はトマトジュースをよく飲む。夏になると1日に1本(900g入りのペットボトル)以上飲んでいる。気のせいだろうが、トマトジュースをよく飲む夏の方が、何となく身体が軽い。


私のトマトジュースの飲み方はちょっと変わっている。この飲み方がどれだけポピュラーかどうかわからなかったので、私の回りの20〜30歳代の男女6名に尋ねたところ「知らない」ということだったので披露しておく。


  それは「トマトジュースと牛乳を混ぜて飲む」。


トマトジュースを6、牛乳を4くらいを基本に、そのときの気分によって割合は様々。トマトジュースが2で牛乳が8の時もある。ところで世の中にはトマトジュースが嫌いな人も、牛乳が嫌いな人もいるけれど、この2つを混ぜるとトマトジュースの酸っぱさが和らぐし、牛乳のあの牛乳臭さも押さえられるので、きっと飲めるんじゃないだろうかと思っている。できたらトマトジュースも牛乳も嫌いな人で実験してみたい。


ずっと昔から、この飲み方であるが、何年か前にトマトの「リコピン」という栄養成分は脂溶性(アブラに溶けて身体に吸収される)ので、同量牛乳と一緒に飲むとリコピンの吸収が2倍か3倍になるという記事を読んだ。2倍になるということは牛乳で半分に割っても、リコピンの摂取量は同じという理屈になる。牛乳の方がトマトジュースより単価が安いし、カルシウムとかトマトジュースには含まれていない栄養素もとれるので「おいしく、安く、栄養たっぷり」と一石三鳥である。

ちなみにリコピンの脂溶性は別に牛乳(乳脂肪分)じゃなくてもアブラなら何でもよい(たぶん)。オリーブオイルを垂らして飲んでいる友人もいる。これもちょっとスープっぽい味になっておいしい。まだ試していないが、オリーブオイル入りは暖めてもいけるような気がする。


まっ、栄養のことは横に置いておいても、
トマト牛乳ジュースはおいしいから、お試しあれ。

wassho at 23:50|PermalinkComments(0) 生活、日常 

2009年10月10日

日韓中仏伊の適当な出会い 鍋編

64f58192.jpg懲りもせず(^^ゞ これと、これの続きである。








1)鍋に昆布を敷く(日本)

2)ホールトマトまたはカットトマトの缶詰を入れる(イタリアン)

3)キムチを入れる(韓流)

4)他の野菜を入れる。
  私の場合はマイタケやエリンギなどのキノコを入れることが多い。
  キムチは白菜だから葉っぱモノはすでに入っているが、緑色も
  欲しいので水菜とか入れる。まあ、好みで何を入れてもいい。

5)お湯を入れる。
  (もちろん、正しくダシを取って作った方がいいと思う)

6)醤油を入れる(日本)

7)赤ワインをちょっと入れる(フレンチ)

8)煮る。
  書く順番を間違えたが水菜は後で入れる。

9)沸騰してから3〜4分煮て、豆腐と水菜の茎の部分を入れて
  2〜3分煮る。最後に水菜の葉っぱの部分を入れる。

10)豚しゃぶしながらいただく(日本)

11)〆に中華麺を入れる(中華)



普通に表現するなら、トマトとキムチの鍋でしゃぶしゃぶする料理。トマトの酸味がキムチの味を押さえるので、そんなに辛くはならない。牛肉でしゃぶしゃぶしてもいいし、鶏鍋でも牡蠣鍋でもいいと思うけれど、最後のラーメンを考えると豚がいいような気がする。(実は豚以外で作ったことがない)


別にどう作ってもいいのだが、注意点は1つだけ。
日本の鍋は大別すれば「寄せ」系と「チリ」系に分かれる。「寄せ」はスープに味がついている鍋。「チリ」はスープに味付けをせずポン酢とかで食べる鍋。ふつう、しゃぶしゃぶは「チリ」系である。

しかし、この鍋はトマトの酸味があるし、キムチも熱を加えると酸っぱくなるので、ポン酢とかで食べると酸っぱすぎる。というわけで醤油を入れて「寄せ」系にする。「寄せ」であっても酸味は充分あるから、しゃぶしゃぶでもしつこさはまったくない。よくできてるでしょ。

ついでにいうと赤ワインは隠し味程度なので、なければ入れなくてもない。私の家には常にあるし、国の数を増やしたい気もあって入れているだけである。


〆はもちろんご飯を入れて雑炊でもいいと思う。リゾット風で旨いかもしれない。私の場合、ご飯を炊くのが面倒なので麺にしている。それと近所のスーパーではちょっと高級(160円くらい)な中華の生麺を売っていて、それがけっこうおいしいので。ただし中華麺を鍋の中で1から茹でるとスープがヘンな味になる。事前に半分くらい茹でて、水で締めておく。


最後の裏技。
この鍋のスープはラーメンにしては味が薄いし、ちょっと酸っぱすぎる。そこで登場するのがジャーン!「麻婆豆腐の素」。スープにコッテリ感が出て、また辛さのトーンが変わって2度目の味を楽しめる。実をいうと、さらに麺の上に粉チーズを振りかけてもおいしい。しかし、ここまでくると何を食べているのかわからなくなるけれど(^^ゞ


変わったものを食べたくなったら是非どうぞ。

wassho at 23:08|PermalinkComments(0) 生活、日常 

2009年10月08日

自分が苦しいときは相手も苦しい

鳩山政権ができて約一ヶ月。
まだ一ヶ月だから、具体的に仕事の成果を上げた訳じゃないけれど、何か政治の雰囲気が変わったなという空気はある。そう感じさせるのはニュース番組にゲスト出演する新しい閣僚たちの態度や姿勢である。うまく表現できないが、自民党時代と較べて、より建て前ではなく本音に近いところで、より国民目線で、より前向きな発言が多いように思う。

ある意味で素人っぽいし、政治家特有の脂ぎったところが少ない。おそらく今までのシガラミがないから正論を述べやすいのかも知れない。政権を運営すればシガラミは毎日加速度的に増えてくるのが心配ではあるけれど。ついでにいうと亀井静香と福島瑞穂の2閣僚がテレビにでると、場の空気が昔に戻る(^^ゞ



さて
民主党が選挙に勝って政権交代が確定した頃の話。
アメリカ政府筋からは日米同盟や、その他の日米関係について、日本を牽制するような発言が多く聞かれた。今までアメリカに従属的だった自民党日本が、自分たちから距離を置くのではという懸念からである。


それらの発言を聞いての感想は

        アメリカ、ビビっとるやんけ(^^ゞ



話は変わるけれど、私が子供の頃は「巨人の星」を初めとするスポ根(スポーツ根性)マンガの全盛期。ライバルと戦っているとき「自分が苦しいときは相手も苦しい」というようなセリフを吐いて、主人公がピンチを乗り切るという場面がよくあったように思う。


     「自分が苦しいときは相手も苦しい」


そうじゃない時もあるだろうが、この言葉が当てはまる時は多い。仕事での交渉が難航した時、受注側の方が立場が弱いと思われがちであるが、発注側の担当者だって交渉をまとめなければ困った立場に陥る点では同じである。日米の政治力ではアメリカが圧倒的に優位だとしても、もし日本がソッポを向くようなことになればアメリカにとって悪夢である。もちろんアメリカにソッポを向かれたら日本にとっては悪夢どころではすまないが。


敵(仕事の交渉相手もアメリカも敵じゃないが)の力は圧倒的だと思いがちである。中位クラスの企業の担当者と話をしていると「トップメーカーは、ありとあらゆるリサーチを実施して、消費者の心理と行動を読み切ってマーケティングをしてるのだから勝てるわけがない」と思っている人が時々いる。

そんなことは断じてない。トップメーカーの担当者も、予算のやりくりに苦労しながらリサーチを実施し、ウンウンうなりながら分析し、あれこれ悩みながらマーケティングを試行錯誤しているのである。トップメーカーとも中位メーカーとも仕事をしている私がいうのだから間違いない(^^ゞ もっとも口にチャックにガムテープの職業だから中位企業の担当者のそんなぼやきを聞いても、愛想笑いするしかないのだが。


別に楽観主義を勧めているわけじゃないけれど、相手との力関係を冷静に分析したり、相手の立場に立って事態を見る訓練をしておくと何かと役に立ちます。

wassho at 18:33|PermalinkComments(0) 社会、政治、経済 

2009年10月04日

火星人の楽しみ方

6369cd52.jpgしばらくブログをお休みしておりましたm(_ _)m

シルバーウイークが明けてから何かと忙しく。おかげで激務に耐えかねて心臓発作を起こし、現在入院中です。オフィスのパソコンのことですが(^^ゞ


それは、突然、電源がプチッと切れる現象。たまたま別の用件でオフィスに来ていたパソコンディーラーによると、私が買った年式のiMac(パソコンの機種名)で、最近この手の現象が多発しているとのこと。ということは何かの部品が経年変化で悪化しているーーーつまりメーカーの責任のはずだが、今のところリコールなどの対処は為されていないらしい。修理代は6〜7万円くらいの予定(無念)。


<私と同じマックを持っている人へお知らせ>

G5のiMac21インチ。たぶん買ったのは4年くらい前。当時、電源部分のリコールがあったが、その対象外だった製品。まるでコンセントを抜いたように、突然に電源が落ちます。前触れは一切なし。再起動できるけれど、だんだん電源が落ちるまでの間隔が短くなります。症状が出たら、直ちにデータのバックアップに取りかかりましょう。




話は変わるが、ここしばらく忙しいので疲れている。身体も頭も疲れるけれど、私の場合、頭が疲れると、仕事や普段の生活で使っている部分とは別の脳の部分が活性化されるようで何かとヘンなことを思いつく。


  1)テレビをつける。ドラマや映画が適している。
    生身の人間が出てこないアニメは不可。


  2)出演者の「耳」に意識を集中してテレビを見る。


  以上。何となく、みんな火星人に思えてくる(^^ゞ


     ※どこの宇宙人でもいいのだが、なんとなく
      子供の頃から火星人は耳が大きいというイメージを
      私は持っている。
      ちなみに写真はバルカン星人のMr.スポック


やってもらえばわかるが、耳って、とてもヘンな形をしていることに気づく。気になって気になって仕方なくなる。それと人によって耳の高さがけっこう違う(目の位置と較べるとわかりやすい)。


   次の連休には充分休息したいと思います(^^ゞ

wassho at 20:17|PermalinkComments(0) 生活、日常