2012年11月

2012年11月30日

政治(家)改革な話

国会解散

さて総選挙である。
民主党にはガッカリだが、自民党もコリゴリ、離散集合を繰り返す第三極とやらにもウンザリ。誰が考えたか最近よく聞くフレーズ。実はほとんどの選挙で「この人に投票したい」という積極的な判断をできることはめったになく、「うさんくさかったり頼りなさそうな連中ばっかりだけれど、その中ではこいつが一番マシかな」という消去法になりがち。でも今回は順番に消していったら全員いなくなりそう(^^ゞ


バブルがはじけたあとの「失われた10年」というのが10年ほど前。それから現在に至るまでパッとしないから「失われた20年」などともいわれる。この先の見通しでは「失われた30年」になるというのがもっぱらの予測。そんな失われっぱなしで大丈夫かという気もするが、20年前に失われた20年分の蓄えがあったわけではないから、こういうのは言葉のアヤ。でも日本の勢いは失速し価値が減少しているのも日々感じるところ。お先真っ暗とは思わないまでも、明るいというには無理がある。

そうなったのは政治が悪いからと単細胞なことをいうつもりはない。だったら高度成長の頃の政治が素晴らしかったのかというと、そんなこともない。だいたい政治なんてのはデキが悪いのが普通の姿で、世界中探しても「我が国の政治は素晴らしい」と思っている国民なんかいない。冷静に考えれば日本の政治のマトモ度は世界トップ10には入っているだろう。

とはいうものの「何やってんだこいつら」と思うことは多々あるわけで、wassho流な政治改革の提言。真に受けるかどうかはあなた次第。


政治改革がずっと叫ばれてきた。しかし、どうも政治の世界では政治改革というのを選挙制度の改良や変更のこととはき違えているふしがある。政治改革の目的は政治のレベルや能力を上げること。選挙制度の改良によって、より正確に民意を反映できるようになっても、それは政治のレベルアップにはきわめて間接的にしか作用しない。


とりあえず国政に絞って話を進めると、現在、衆参併せて国会議員は722名いる。私の基本的な問題意識はその722名のデキである。

選挙になると、ときどきナンジャコイツ?みたいな変な人が出てくる。私の見立てでは722名の1/3は、その人たちとドッコイドッコイ。もう1/3は実社会でそこそこの地位になる程度の能力がない。残りの1/3でようやく平均レベルか。そんな話を知り合いのジャーナリストにしたら「それはかなり希望的観測」といわれたけれど。

政治家のレベル以上の政治はできないのである。いかに優秀な人材を国会にリクルートできるかどうかが政治=この国の命運を左右する。また官僚支配の打破などと政治家が述べても、現在の永田町と霞ヶ関の知力を較べれば到底無理な話。

では、どんな政治改革が必要なのか。
ーーーぼちぼちと続く

wassho at 12:12|PermalinkComments(0) 社会、政治、経済 

2012年11月27日

平原綾香 熱唱

久しぶりに感動する唄を聴いた。
まだ、あまり知れ渡っていないようなので紹介しておく。
ボリュームを上げて聴いてみて。

注)口に何か入っているときにクリックしない方がいいです。


豊臣秀吉編


上杉謙信編


豊臣秀吉60秒編




どう? (^^ゞ

このシリーズ、ほかの武将でも続くのだろうか?
とりあえず早く上杉謙信の60秒編を見たい。

オリジナルはこのページ


【2017年追記】
このブログを書いた時に貼り付けた映像は削除されたので、新たにYouTubeにアップされた映像を貼っておく。いずれまた削除されるかも知れないが、その場合は「平原綾香 豊臣秀吉」「平原綾香 上杉謙信」等のキーワードで検索されたし。



wassho at 22:51|PermalinkComments(0) 生活、日常 

2012年11月25日

チューリップ日記 ひとつ穴のプランター

やってきましたチューリップの季節。
快晴の休日なのにバイクツーリングにも行かず、本日は球根の植え付け。

球根は半月ほど前に買ってあった。それと横長のプランター(植木鉢)も1つ。昨年は新規に買った横長プランター2つと、以前からあった丸いプランターいくつかの寄せ集めだったが、やっぱり同じプランターのほうがスッキリするかと。

同じサイズのプランターが600円位するなか、昨年は95円で売っていた格安プランター。今年はなぜか198円と2倍になっていた。それでも仕方なく購入。ただしこれがちょっと見当違い。

実は植え付けは土曜日にするつもりだった。
それで買ったままレジ袋に入っていたプランターを取り出すとーーー

底にスノコのようなものが敷いてある。
それはいいとして、問題はプランターの底に排水用の穴は全くなく、穴が開いているのはサイドのこれだけ。しかも片側のみ。
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これで水ハケは問題がないのか?
スノコには足が付いていて、それによってプランターは二重底になるようになっている。水だけが底に落ちてサイドの穴から排出される仕組み。でもスノコを通り抜けて土も溜まってくるし、そんなにうまくいくのか?と疑問。

しばらく思案。
結論は底に穴の開いているプランターを買ってくることに。そういえば昨年95円で買ったときも、このスノコタイプと、普通に穴の開いたのと2種類あったのを思い出す。というわけで土曜日の植え付けは中止。

土曜の夕方ダイエーに行く。
この格安プランターは普通のプランターの売り場とは少し離れたところに山積みになって売られている。でもスノコタイプしかなかった。普通の売り場のプランターはすべて底に穴が開いているタイプ。でも微妙にサイズが気に入らなかったし、195円の代わりに695円のものを買うのは、やたら高く感じる。

しばらく思案して、
スノコタイプを使うと決定。
しかも1つ買い増して、球根ももう1色買ってしまった。


スノコタイプを使うことにしたのは、売り場で改めて触ってみると、素材に厚みがなく割と柔らかかったから。それで、こんな風に加工。キリで穴を開け、そこにニッパーを突っ込んでジョキジョキ切った。床面と接するところに脚は付いていないので割り箸をかませて、少し浮かせてベランダに置いた。一件落着。
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今年の球根ラインナップ。
赤、オレンジ、黄色。
オレンジは普通のチューリップと違って八重咲きの品種。
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紫とピンクと「2色咲き3色混合」と白。
白は花がすぐガバーッと開いてしまうので買っていなかったのだが、やっぱり白がないと全体の色が濃すぎるかなと思って昨日買い増した。普通のタイプの白はもう売り切れていたのでユリ咲きの品種。一昨年も白だけが売り切れていた。白のチューリップが一番人気なのだろうか。
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各色10個でなんと70個!


昨年は1つのプランターに6個ずつ12個を植えた。もう少し密集させても良さそうな感じだったので、今年は8個ずつ16個と、真ん中に白を3つ並べての19個。一番下は余った球根のミックス。
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土は去年のものに、腐葉土と赤玉(水はけをよくするために入れる小さな石)を同量足して作った。かなりの量になるのでゴミ袋に入れて混ぜる。この土いじりが、なぜかやたら楽しいのだ。それと昨シーズンは自宅の近くで咲いているチューリップと較べて花が少し小さかったので、今回は「球根の肥料」というものを少し敷いてみた。
思ったより土が必要で上にかける土が足らなくなってしまう。今から買いに行くつもり。まだ水もやっていない。


さて、今年も芽が出たとか3センチに伸びたとか、そんなたわいもない観察日記ブログが続く予定。我慢して読んでね(^^ゞ

wassho at 18:40|PermalinkComments(0)   *チューリップ |   *チューリップ以外

2012年11月23日

初めてのマジックバー 「銀座十二時」

まだ11月の中旬ではあるが、先日に今年最初の忘年会(^^ゞ
12月になれば何かと慌ただしいから、今の内に集まっておこうかという趣旨で。今回の幹事の発案でマジックバーというところに初めて行ってきた。場所は銀座の「銀座十二時」というお店。新橋寄りの銀座8丁目にある。

エレベータのない古いビルを地下2階まで階段で下りる。隠れ家的なムードというか手品の怪しげさともマッチして、これはこれでいい感じ。でも帰りはちょっとツライ。ステージのあるフロアはテーブル席6つくらいの広さ。それとは別にテーブル席3つくらいの別フロアがあって、ステージフロアが混んでいるときは、まずそちらに通され、その後順番にステージフロアに案内される仕組みになっている。当日は若い男性マジシャンが2名いた。ちなみに朝の5時までやっている。


何かのイベントの出し物としてマジックは何回か見たことがあるが、こういう狭いところで見るのは初めて。乾杯してしばらく飲んでいると、マジシャンがやってきてテーブルマジックを披露してくれる。テーブルマジックとは客の座っているそのテーブルで、つまりカブリツキの位置で演じるマジック。

最初はネタバレのお笑いマジック。でもだんだん本格的になってくる。トランプのカードを当てたり、コインが増えたり減ったりコップをすり抜けたり。手を伸ばせば届く距離で見ているし、ステージと違ってテーブルに座ったメンバーがバラバラの角度で見ているから視線の死角を利用してのトリックということもない。まあとにかく不思議。

極めつけは客にマジック(筆記具のほうね)でサインをさせたカードを、切ったカードの中から出したり、あるいは切っていると見せかけてポケットから出したりするのだが、最後にトランプの山にハンカチをかぶせて、それを取ると飲料のペットボトルがあってその中にサインしたカードが入っているというマジック。もちろんペットボトルの蓋は開封されていないくてお店で買ったときのままの状態。そのペットボトルはプレゼントとしてくれるから細工もないはず。ナンデ〜?????? 

たまたまリプトンの紅茶だったので「商品を買ったら異物が混入していたとリプトンのお客様相談室に電話する」といったら「それはやめてくれと」と笑われた(^^ゞ そのマジシャンによるとカードでなくても、ペットボトルに入る大きさのものだったら何でも入れられるとのこと。ナンデ〜??????

テーブルマジックが終わるとステージでのマジック。お約束の鳩が登場したり、こちらも楽しいし不思議いっぱい。お客さんに手伝わせながら披露するマジックもあって、私もステージに上がってきた。写真はバッチというマジシャン。

私が手伝ったのは、まずお客さんから提供してもらったお札に私の名前を書く(さすがにお札には直接書かずシールを貼って、その上に書く)。マジシャンはそれを小さく折りたたんでクリップで広がらないように留める。それを鍋のようなものにおいてライターのオイルをかけて火を付ける。鍋にはフタがされて私は大きな砂時計を渡される。砂が落ちるまで30秒ほどマジシャンのトークがあって、フタを取るとお札がない。するとマジシャンが私を指さしている。なんと私が持っていた砂時計の中にクリップで留めたお札が! もちろんお札は私が名前を書いたお札である。ナンデナンデ〜??????

そのあとテーブルマジックとステージがもう1回ずつ。あとから来た隣の席で、最初にしてもらったテーブルマジックと同じことをやっていたので、全員で目を皿のようにして盗み見したが、さっぱりそのトリックがわからず。またもやハンカチの中からリプトンの紅茶が出てくるも、それをいつハンカチの下に入れたのかすらもわからず。


まあマジックなんてタネをあら探しするもんじゃない。まんまと騙されるのを楽しむもの。それにタネがあるとしてもテクニックも華麗である。訓練を積んだマジシャンならトランプの山からひとつかみのカードを取ったとき、手の感触で何枚取ったかがわかると聞いたことがある。だから適当にカードを切っているようでも、どのカードがどこに移動しているかを把握できるらしい。最初のお笑いマジックだって、タネはすぐわかっても素人には真似できないテンポで展開されるからおもしろい。どれくらい練習するのと尋ねると、ほとんど四六時中のようだった。マジシャンとおしゃべりできるのもマジックバーの魅力のひとつ。


マジシャン以外のスタッフもノリがよくて楽しい。ビールを運んできてテーブルで倒してしまうけれど、それはロウ見本のビールだったりする。マジックに夢中になるから飲み過ぎないのもよろしい。ビックリして笑えて、マンネリ脱出やストレス解消にマジックバーはうってつけである。

wassho at 17:57|PermalinkComments(0) イベント、旅行 

2012年11月22日

河口湖 もみじトンネル

(18日 日曜日の続き)

湖畔での休憩のついでに、河口湖の紅葉情報についてiPhoneでいろいろ検索する。この日は山中湖で紅葉見物をするつもりだったから、河口湖のことはあまり調べていなかった。それで今いる「もみじ回廊」の近くに「もみじトンネル」という名所があることを発見。バイクでなら5分か10分くらいの距離。


別に「もみじトンネル」という看板が出ているわけではないが、その前後と較べて明らかに道路沿いの紅葉が美しいので行けばすぐにわかる。路肩に駐めてあるクルマも急に増える。

着いてみてわかったが、ここは去年紅葉を見ようとやってきて雨にたたられ、たまらず雨宿りした場所だった。というわけで1年ぶりの再訪。バイクツーリングでは、できるだけ同じ場所に行かないように心掛けている。でもこの美しさなら、何度来てもかまわないだろう。

東側から見たもみじトンネル。
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西側から。
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これはもみじトンネルの東端を西側から見たもの。
ややこしい説明(^^ゞ
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赤の見事さ、黄色や緑とのグラデーションの美しさ、そして密集感。何時間でも見ていたくなる。残念ながらこのあたりはクルマで通り抜けすることしか想定されておらず、歩道もなければベンチもない。そんなエリアを設けるには木を切り倒さなければならず、それじゃ本末転倒だしーーー。


いちおう、お約束の構図でも撮ってみる。
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でもこの季節、この場所では主役は富士山ではなく紅葉。


見事としか言いようがない。
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写真では伝わりにくいが、この黄色やオレンジ色のグラデーションは吸い込まれそうな魅力があった。それと緑が秋なのに濃い緑ではなく、若葉のようにキミドリなのがこのグラデーションを引き立てている。自然の粋な計らい。
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これはカメラをほぼ真上に。
紅葉撮影は意外と首が疲れる(^^ゞ
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ドッカーンと大マンゾク!
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湖畔に降りて少し低い位置から撮影したもの。
間近で見る紅葉も迫力があるが、少し離れてみるのも風情がある。
湖畔側を少し埋め立てて、道路と同じくらいの高さに持ち上げるのがいいかもしれないと、勝手に河口湖観光開発計画を立ててみた。
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湖畔はこんな感じ。
あまり広くない。
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湖畔のススキ。
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あまり人が写らないように撮影しているけれど、実際はけっこう人が多い。一眼レフタイプの本格的なカメラを構えている人も多数。駐車場に戻ってみるとBMW F800Rの前後には三脚がズラーッと。バイクを脚立代わりによじ登られなくってよかった(^^ゞ
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名残惜しいが出発。
あまり日が低くならないうちに、このエリアを離れたかった。
ところで、もみじトンネルのあたりは小さな駐車場が1つあるだけでトイレとかがない。それで帰り道にある8月に花の都公園と一緒に立ち寄った大石公園へ。大石公園も花や植物がキレイな公園だった。


でも
花のナイアガラと名前が付けられていたベゴニアの壁はフェンスだけに(>_<)
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ラベンダーとかコキアが植えられていた花街道は更地に(/o\)
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まあ河口湖は標高800メートル。日が落ちればもう真冬の寒さだから仕方ないか。ちなみに山中湖は標高1000メートル。もっと寒い。だから距離的には少ししか離れていないのに、紅葉がもう落ちてしまったのかもしれない。


帰りは中央自動車道。走行約320キロで、気温は行きも帰りも現地もだいたい12〜13度くらいだった。私が好きな茶色の混じっていない真っ赤な紅葉がたくさん見られて、赤だけじゃなくて黄色や黄緑とのキレイなグラデーションも見られて大変満足な紅葉狩りツーリングだった。自然の風景の中で赤や黄色が見られるのは限られた期間だけだから、できるだけ見逃さないようにしたいと思っている。ほどよく目が刺激されて気分もすっきりするから、皆さんもぜひどうぞ。



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おしまい

wassho at 23:54|PermalinkComments(0)   *ツーリング | お花畑探訪

2012年11月18日

山中湖、河口湖の紅葉

コキアだけじゃ、やっぱり物足りないので本格的な紅葉でも見に行くかと。それで選んだのが山中湖。夏が長かったので今年の紅葉は全国的に遅れているらしいが、富士五湖なら標高も高いしとの判断。それがいろいろ期待はずれでメインは河口湖になるハメに。


富士五湖周辺は何度かブログに書いているので、今回は現地周辺図のみ。
ルートは下から上へ。
ちずのコピー

まず東名で御殿場へ。高速道路上からは富士山がキレイに見えたが、御殿場で降りてから眺めると山頂はほとんど雲に覆われていた。メインは紅葉で富士山じゃないけど、何となく気をもみながら山中湖を目指す


箱根裏街道という恐ろしげな名前がついている国道138号線で北上すると、山中湖の南岸の真ん中あたりに出る。そこを東へ右折してすぐのところにあるのが旭日丘湖畔緑地公園。

事前に調べたところでは、ここが山中湖の紅葉の名所。1週間前の11月11日まで「夕焼けの渚・紅葉まつり」という町を挙げてのイベントが開催されていた。イベント期間が紅葉の一番美しいタイミングだとしても、1週間くらい後でも充分に楽しめるに違いないーーーと思っていたのだが。

植え込みが真っ赤に紅葉してテンションが上がる。しかし、どうも紅葉したもみじがズラーッと並んだような場所がないのである。事前に山中湖観光協会のホームページで調べてきたような景色が見あたらない。
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場所を間違えたのかと思いバイクで移動してみる。でも湖畔沿いにある細長い公園で端から端まで1分もかからない。結局それらしい場所はなかった。たった1週間で葉が落ちてしまったのかな? それなら葉っぱが絨毯のようになっている場所がありそうなものなのに、それも見あたらず。

仕方ないのでスワンボートでも撮ってみる(^^ゞ
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少しは残っている紅葉もとりあえず。
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上の写真だけを見ると紅葉を楽しんできたイメージだが、まったく持って物足りない。ここしばらく高速道路の移動が中心で、バイクで楽しいような道をあまり走っていなかった。だから山中湖の紅葉を楽しんだら、ほどほどにクネクネした「道志みち」経由で帰ろうとというのが本日のツーリングプラン。

しかし予定変更。河口湖まで行くことにした。まあ紅葉の名所度合いでいえば山中湖より河口湖のほうが少し格上である。それと河口湖でも同じような紅葉イベントをやっていて、こちらは本日まで開催しているので、もう盛りは過ぎちゃったということもないだろう。




山中湖から河口湖へ行くには、箱根裏街道から旧鎌倉往還と名前を変える138号線だと右折を1回するだけのほぼ一本道。そのまま河口湖大橋を渡れる。でも今回は県道717号〜御坂みちと呼ばれる国道137号経由で、河口湖大橋を使わないで河口湖北岸へ出るルートを選んだ。

途中、8月に訪れた花の都公園の横を通る。百日草が咲き乱れていたお花畑は今はただの更地。この季節、山中湖の明け方は氷点下まで気温が下がるから、花は春までオアズケ。

4月に行った忍野八海(おしのはっかい)の近くを通る。このあたりからは富士山がよく見える。御殿場から、つまり南側から見た富士山は雲がかかっていたが山梨県から見る北側の富士山は遮るものナシ。

その後は富士急ハイランドを横目で眺めながら、河口湖南東岸の温泉旅館街?を抜けて北岸へ。

「富士河口湖紅葉まつり」は地図でもみじ回廊と書いたあたりで開催されている。ここは美術館とかオルゴールの森という博物館があったりと、河口湖の中でちょっと小洒落たエリア。駐車場は無料・有料がいくつがあるが、どこもいっぱい。でもバイクなので満車の無料駐車場の隅っこに駐めることができた。



とりあえず湖畔に降りて富士山を眺める。
正午過ぎだから、北側から眺める富士山は完全に真逆光。何となく霞んで写っているが肉眼でもこんな感じだった。左の稜線に御殿場側から見えた雲がのぞいている。
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画質を気にせずデジタルズーム5倍くらいで無理矢理アップ。換算400ミリの望遠レンズ相当かな。ここから見る限り、ルートを選べばスキーで滑って降りられそうな気がする。
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湖畔はこんな感じ。
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もみじ回廊コッチの看板。
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もみじ回廊の入り口。
水路沿いの木々が紅葉している。
こういう密集したレッドオータムが見たかったのよ\(^o^)/
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まだ紅葉していない場所もあった。
残念ではまったくなく、景色が変化に富んでよかった。
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紅葉とは関係ないシリーズ。
古代遺跡住居のレプリカ?
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これは富士山をバックに写真を撮ってくれるサービス。
ポストカードサイズの写真は無料で、引き伸ばした写真は1000円らしい。
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ナゼか零戦がこんなところに。
回廊沿いにある模型工房のデモンストレーション。
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赤いもみじ。
緑と混じっているのも意外とキレイ。
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こっちは黄色と赤。
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赤と黄色と緑。
葉っぱの形がもみじじゃない。何という木かは知らず。
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もみじ回廊の途中にあった久保田一竹(いっちく)美術館。辻が花染めという工芸品レベルの着物が展示されている。入館は有料だが前庭は自由に見学できる。
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実はたいした庭じゃなかったけれど、紅葉の赤と黄色と、ほかの木々の緑とのグラデーションがいい雰囲気。
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小さな滝がしつらえてある。
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池に落ちたもみじ。
水が反射してうまく撮れていない。本当はもっとキレイだった。
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入館料は1300円。辻が花染めには興味があるが、この日は時間がなくて諦めた。また暑い頃にこの辺に来ることもあるでしょう。
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中庭?部分。
ここへは入れず眺めるだけ。
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お約束のローアングルもみじ編。
もう少しキレイな葉っぱのところで撮ればよかった。
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紅葉していないもみじもなかなかいいね。
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水路沿いのもみじはまだ続くが、ほとんどの人がこの美術館のところでUターンする。私もそれに習った。ところで回廊というのは建物とか敷地の周りをグルッと回っている廊下のこと。このもみじ回廊は狭い水路の両端を歩くだけだから回廊というのはちょっと誇大表現。


紅葉祭りの期間中、夜はライトアップされる。白い三角形はその時の足元用のライト。夜は零度近いからバイクツーリングではちょっと無理。機会があったらクルマで見物に来たい。
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回廊の入り口近くまで戻ってきて、ふと水路の落ち葉を見るとイチョウの葉っぱがたくさん。もみじに気を取られてイチョウに気がつかなかった。黄色のもみじもたくさんあったし。
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もみじとイチョウのコラボレーションの図。
ちょっとわかりにくいかな。
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回廊の出口には河口湖観光協会の出店がたくさん並んでいる。
でも「もみじ饅頭」は広島の名産だと思うけど。
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再び湖畔に戻る。

こんな洒落たガーデンカフェもある。
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こういう茶系の入っていない真っ赤な紅葉が好き。
なぜか都会ではあまり見ない。
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換算24ミリのレンズにワイドコンバージョンレンズを足して、換算18ミリの広角レンズにするととても広い範囲が写る。それはいいんだけれど上下にも広く撮れるので何となく風景が遠くに感じるというか、構図的にしまりがないというか。それと足元の地面が写りすぎるのも邪魔。それで16:9のモードで上下を狭くして撮ってみた。
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※私のデジカメNEX-5は3:2と16:9の2つのモードを選べる。3:2とかいうのは写真の長辺と短辺の比率。わかりやすく縦を1に換算すれば

    3:2  = 縦1:横1.5
    16:9  = 縦1:横1.8
 
つまり16:9のほうが横長の写真になる。ただし横に広い範囲が写るのではなく3:2の上下をカットして、つまり縦を短くして横の比率を長くしているだけ。ちなみにレンズ交換式でない普通のデジカメは4:3=縦1:横1.3のサイズが多い。


こういう雄大な景色だと逆光なんかあまり気にならなくなってくる。それにしても富士山は雪をかぶっているのに、写真の色は濃いし太陽はギラギラだし、いつの季節かわからない風景。あとで気付いたが飛行機雲も写っていてラッキー。(写真をクリックして拡大すれば見えます)


コーヒーを飲みながらボーッとする。気温は12〜3度でも日差しがあって暖かい。しかし富士山はいいね。今後「コメ、刺身、味噌汁」を禁止されても別にかまわないくらい血中日本人濃度が低めな私なのだが、なぜか富士山には不思議と惹かれる。きっと祖先はこのあたりでマンモスを追っかけていた原始人に違いない(^^ゞ


ーーー続く

wassho at 00:50|PermalinkComments(2)   *ツーリング | お花畑探訪

2012年11月16日

ジッポーのオイルの話 続き

石油関連は何となく言葉がややこしい。

中東あたりで産出するのは原油。それを石油とも呼ぶ。だから中東から原油を運んでいるのは原油タンカーではなく石油タンカーと呼ぶ。原油は精製されていろいろなアブラになる。石油は原油も含めて、それらのアブラの総称だと思うが、その1種類である灯油がなぜか石油の呼び名を独占している。灯油ストーブより石油ストーブというほうが一般的。ガソリンのことを決して石油とはいわないのに、コスモ石油のスタンドでガソリンを入れるのに別に違和感は感じないないのはナゼ?


いきなり脱線したがジッポーのオイルの話の続編。
ところで英語のオイルは日本語の石油よりもっと守備範囲が広い。それに和製英語としてのオイルも加えるとワケがわからなくなってくる。

え〜っと
今度こそジッポーのオイルの話(^^ゞ


その正体はホワイトガソリンだから、登山アウトドア用品のお店でコンロやランタン(照明器具)用に売られているホワイトガソリンを買ってきた。

こんな商品。テムポ化学という会社が作っている。
テムポ化学

容量のタイプはいくつかあるが1リッター入りだと、だいたい1200円くらいで売られている。ジッポーの純正オイルはリッター換算で3800円だから、それと較べれば約1/3と安いものの、レッドガソリンのリッター140円に対して、ホワイトガソリンはその約9倍も高い。

テムポ化学のホワイトガソリンはアウトドア用品として売られているものだが、ホワイトガソリンはガソリンスタンドでも売っている、または取り寄せることもできる。
一斗缶

ただし一斗缶つまり18リッター単位。価格は6000円位だからリッター333円。ようやくまともな値段になってきた。もっとも私はジッポーのオイルに使うだけだから18リッターも買えないけれど。それにしてもホワイトガソリンにいろいろ加えてレッドガソリンを作るのに、素ッピンのホワイトガソリンのほうが高いのが納得がいかない。

さてアウトドア用のホワイトガソリンをジッポーに入れてみた結果は。

結論を言うとちょっと残念。まず炎が大きくなる。特に注入して満タンになっている時はかなりの大きさ。2〜3度ビックリしてジッポーを地面に落としてしまった。炎がつく芯を少し短く調整すればいいと思うが面倒なので試さず。そして致命的なのは減りが早いこと。ジッポー純正オイルが10日持つとすれば、このホワイトガソリンは5〜6日といったところ。炎が大きいのは純正オイルより燃えやすいのだから、その分減りも早いのだろう。

それとジッポーはずっと使わないとオイルが蒸発してなくなってしまうが、このホワイトガソリンは蒸発のスピードも速いように思う。(なおホワイトガソリンはレッドガソリンほど規格が厳格でないから=メーカーによって内容が違うから、テムポ化学以外のホワイトガソリンでいいものがあるかもしれない)

純正の半分しか持たないとしても値段は1/3だから、まだ安いといえるが何となく炎の大きさになじめず。それでどうしたかといえば純正オイルとホワイトガソリンのチャンポン。これでそれなりに満足できるレベルになった。リッター3800円+1200円の1/2だから2500円。ウ〜ン、やっぱりまだ高い。


と思っていたら100円ショップでライター用のオイルを見つけた。
もちろん100円。ただし純正オイルが133cc入りなのに対して、こちらは120cc。リッター換算830円。まだレッドガソリンの6倍となる不当価格とはいえ、ジッポー純正オイルがひとつ500円するのを思えば100円なのはうれしい。

そして使ってみるとこの100円オイルはジッポーの純正と何ら変わるところがない。オソルベシ100円ショップ。というか純正オイルがボッタクリ過ぎ。ちなみに買ったのはダイソーの100円ショップで、この商品は韓国製。(画像はここで


前書きは長かったが結論はシンプル。

   「ジッポー使うならオイルは100円ショップので充分」


おしまい

wassho at 07:08|PermalinkComments(2) 生活、日常 

2012年11月14日

ジッポーのオイルの話

zippo logo





以前に紹介したジッポーのライター。

最初はバイク・ツーリングの時だけ、つまりアウトドア用だったが、最近はずっと使っている。別にたいした理由はない。ジッポーは100円ライターと較べて少し大きくて重いから、ジッポーを使い始めると100円ライターが頼りなく感じる気がするからかもしれない。

知らない人のために書いておくと、ジッポーはオイルライターである。ボディの中に綿が入っていて、それにオイルを染み込ませ、オイルを吸い込んだ芯に着火する。オイルを入れたり、たまに磨り減った発火石を取り替えたりする必要がある。面倒といえば面倒だけれど、慣れてしまえば意外と気にならない。

オイルは私の使い方で10日くらいは持つ。週末にバイクでツーリングに行くときは補給してから出かける。ツーリングに行かなかったときは補給をつい忘れることが多い。

それでジッポーの最大の欠点はオイル切れ。100円ライターの場合「あっ、着かない」と思ってライターを見てガスが空っぽでも、振ったり揺すったりすれば、その日1日くらいは何とかなる。ジッポーの場合は絶対に着かない。着火石の火花で芯を焦がすだけ。



さて前回書いたジッポーの純正オイルはリッター3800円もする話。
そんなボッタクリにつきあう気はないので、いろいろ試してみた。

ジッポーに入れるオイルは、オイルという名前になっているが中身はガソリンである。正確にはホワイトガソリンと呼ばれるガソリン。キャンプ用のコンロやランタンに使われる程度で一般に馴染みはないが、ガソリン成分だけのピュアなガソリンで無色透明。対してクルマやバイクに入れるガソリンはレッドガソリンと呼ばれる。ガソリンそのものを見る機会はあまりないが薄いオレンジ色になっている。

レッドガソリンはホワイトガソリンに様々な添加物を混ぜて作る。目的はエンジン燃料としてのオクタン価の向上。ガソリンにはレギュラーとハイオクがあると知っていると思うが、ハイオクのオクはオクタン価のオクである。オクタン価を向上させるのはエンジン内で爆発するときに、ゆっくり爆発させるためなんだけれど、説明すると長くなるので省略。

ついでにいうと国産車はレギュラー仕様、輸入車はハイオク仕様のクルマやバイクが多い。これはオクタン価の基準が日本と欧米で違っていて、欧米のレギュラーガソリンのオクタン価が日本のハイオクのオクタン価に近いからである。だから外車ディーラーになぜハイオク仕様なんだと文句を言うのは筋違いで、世界基準とは違う基準を採用している経済産業省や石油業界に是正を求めるべき話。

もっとも外車ディーラーでもこの違いを理解している人は少なく「いや〜、性能を追求すればどうしてもハイオクになっちゃうんですよ」とアホな答えが返ってくることのほうが多い。


ちなみにレッドガソリン=普通のガソリンが赤いのは添加剤の色ではなく、無色透明の灯油と間違わないようにわざと着色している。

いつもながら前置きが長くなったので(このブログは前置きメインのブログです!)、ジッポーの純正でないオイルの話は次回に。

wassho at 06:24|PermalinkComments(0) 生活、日常 

2012年11月13日

尖閣と竹島:それは違うんじゃない?7

前回の続きのそれは違うんじゃないは

   領土問題は国際法にのっとり解決すべきである

法律に則して解決して何が悪いのかと思われるかもしれない。キーワードは「国際法」である。実は国際法というのは普段の生活で馴染みがある法律とはずいぶん性格が違うのである。


大きな違いは2つある。

まず国際法というのは条約と慣習法で構成される。このうち条約というのはわかりやすい。いろいろなことを取り決めて合意するもの。普通にイメージする法律あるいは契約と近い。ややこしいのが慣習法。

一般に馴染みがある法律というのは「何々しなくてはいけない、何々してはいけない」と書かれている条文で構成されている。こういう明確に規定のある法律を成文法という。日本なら国会で議決して成立する。これに対して慣習法は、昔からの慣習の積み重ねを法とするものである。不文法ともいわれ具体的な条文・規定はない。慣習だから、どこかで正式に決めたものでもない。

えっ? さっぱりわからないって。ウン、実は私も慣習法にあまり詳しくないからサラッと説明するのは難しい(^^ゞ 要はアーダコーダと吟味しながら判断するのが慣習法である。赤信号で渡ったら違反と単純にシロクロつくようにはできていない。

よく「国際法に照らし合わせても尖閣諸島は明確に我が国の領土である」としたり顔でコメントしている人がいる。「国際法の何を論拠にそう主張できるのか?」と尋ねたら、その手の類のコメンテーターはたぶん答えられない。国際法は領有権の主張の論拠となるものではあるが、あまり知ったかぶりはしない方がいい。



次に国際法には強制力がない点である。法律とは無理矢理従わせる力を持ってこそ法律である。何か犯罪を犯せば、捕まる〜牢屋に入れられる〜場合によっては死刑になるーーーこういう仕組みがあるから法律は機能する。強制力がない取り決めだから、国際法は法律というよりは善意と常識を当てにした紳士協定に近い。というか「国際法」という名の議論程度の機能しかない。どこかで紛争が始まると、国連とかで国際法違反だというような演説があるけれど、それで収まった試しはないでしょ。


ついでにいうと日本が竹島について提訴するとしている国際司法裁判所。ここは国際法で裁定する例外的な機関である。もっとも裁判には両国の同意が必要で韓国は裁判に同意していない。しかし仮に同意して、仮に日本が勝訴しても、韓国が居座れば国際司法裁判所の判決に強制力はない。強制力がないというより、国際法は強制する実力部隊を持っていないというべきか。

もっとも韓国がそんなことをしたら「国際社会」から非難の嵐になる。ルール無視の罰として各国協調の経済制裁くらいは実施されるかもしれない。しかし問題の重要さレベルから考えて、湾岸戦争のように国連・多国籍軍が出動して駐留韓国軍を排除するようなことにはならないだろう。結局日本が自分でなんとかするハメになる。普通の事件の普通の法律による普通の裁判と違って、国際法は勝てばメデタク解決というわけにはいかない。


というわけで国際社会と同じように、現実的な力を持っていない国際法も、そんなに頼りにできるものではないのだ。錦の御旗のようなイメージを抱いているとすればそれは幻想である。

wassho at 00:16|PermalinkComments(0) 社会、政治、経済 

2012年11月07日

尖閣と竹島:それは違うんじゃない?6

中国はほぼ毎日熱心に尖閣諸島に船を繰り出してはいるものの、特に新しい動きもなく、このネタにも少し飽きてきたという気持ちがなきにしもあらず。

突き詰めれば領土問題というのは、腕力で片を付けるか先送りするしかない。それで日中双方とも武力衝突するほどの価値があの小島にあるわけでもなし。だったら、だらだらと適当に事態を長引かせて、頭に上った血が引いたところで、先送りのための外交芝居を演じ合うというのも悪くはない選択。

尖閣諸島も竹島も昔からある問題だが、今起きている騒動は辞めた石原都知事と李明博大統領のパフォーマンスから始まっている。それらを「なかったことと」と考えられるようになれば、今の大騒ぎがおかしく思える時もくるだろう。彼らのパフォーマンスの前後で領土・地面としての実質が何か変化したわけじゃないのだから。

韓国大統領の任期は来年2月だし、何を思ったか石原都知事は辞職して今以上の影響力を持つ可能性はほとんどない。現場で働く皆さんはあと数ヶ月のご辛抱かな? もっとも歴史を振り返れば、時の政権や権力者が望んでいなくても、何かのハズミやボタンの掛け違いで起きてしまうのが武力衝突や戦争。誰が尖閣諸島を東京都が購入すると言い出すと予想した? だから何が起きるかは起きてからでなきゃわからないけれど。


さて今回のそれは違うんじゃないは

   国際社会に日本の立場を訴え理解を広めていく
   領土問題は国際法にのっとり解決すべきである

よく聞くフレーズ。そして、たぶん日本人には受け入れられやすいロジック。
しかし一見して正論っぽいんだが落とし穴だらけである。

まず国際社会。

  だいたい何それ?
 
日本人は世間という概念に重きをおいている。世間をお騒がせしましてーーーという謝罪の言葉が通用するのはおそらくこの国だけだろう。ところで、あなたは世間の一員ですか? それはさておき、それで国際社会というときにイメージされるのは、この世間の海外版だろうか? だとしたら実体はないに等しいし、理解を広めるために訴えるのは困難を極める。


国際社会に実体がないといってしまえば話が進まないので、
仮に国際社会を各国の世間、つまり世界各国の国民の皆さんだとする。

それで例えばインドとパキスタンは、毛織物のカシミヤやカレーで有名なカシミール地方について長年領有権を争っている。そんなことにふだん関心ある? たまに武力衝突が起きて、その規模によってはかなり報道されるけれど、その時にインドとパキスタンとどっちの領土にすべきかと考えたりする? 面積22万平方キロ(日本は38万平方キロ)人口1000万人以上のエリアですら、外国の関心なんてそんなものである。ましてや尖閣諸島や竹島は人も住んでいないちっぽけな絶海の孤島。そんなことにかまっているほど、世界各国の皆さんはヒマじゃない。

※ちなみにカシミール地方は中国にも国境を接しており、例によって中国は
 カシミールの一部も中国領土だと主張している(^^ゞ


仮に国際社会を各国の政府をになっている政治家や官僚の人々だとする。
こっちのほうが世間というような曖昧なものよりも具体的だし、彼らには国際政治の舞台に立つ機会もある。

ただし正義を尊ぶ気持ちがあったとしても、基本的に彼らは自国の利益を考えて行動するのが仕事である。もし尖閣諸島の問題に首を突っ込む機会があるとすれば、その時の判断基準は領有権について日本と中国の主張のどちらに正当性・合理性があるかではなく、ぶっちゃけていえば、日本と中国のどちらの味方についたほうが自国にプラスになるかだろう。

もし私がどこかにあるwassho国の大統領ならそう考える。尖閣諸島がどちらの国のものになろうと国際情勢的には些細なことで、wassho国にも何の影響もない。香港を取り合っているわけでないのだ。

そして問題は、だから、ここでいう国際社会へのアピール合戦では中国に対して日本は不利だということ。国としての勢いは明らかに中国が優る。


まあ国際社会とやらを、あまり当てにしないことである。
ケンカの基本はタイマン。タイマンで強い奴の周りには仲間が集まってくる。その逆はない。尖閣諸島に関しては、下手にこの問題を国際化するとヤブヘビになりそうな気がして危惧している。

長くなったので国際法の話は次回で。

ーーー続く。

wassho at 11:11|PermalinkComments(0) 社会、政治、経済 

2012年11月02日

谷津バラ園

いろいろスケジュールの関係で、今週は金曜日に休んだ。

バラは春と秋に咲く。首都圏では今が秋バラの満開時期。
それで行ってきたのが千葉県は習志野市にある谷津(やつ)バラ園。春バラを見に行った京成バラ園と較べれば小さいものの、首都圏では有数のバラ園である。まあ京成バラ園が巨大すぎるともいえる。


谷津バラ園は比較的海沿いにあって、京成バラ園に行くよりは自宅から近い。往きはゲートブリッジ経由で一般道を走り、帰りは高速道路。ゲートブリッジでは突風が吹いてビビッた。
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谷津バラ園到着は午後2時前。
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通年開園している。
バラが咲いていないときに来る人っているのかな?
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入園料は360円。ここは習志野市の公営施設だから安い。
ちなみに京成電鉄子会社の京成バラ園の入園料は800円。

カンガルー?
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バラシーズンだが平日なので出店はお休み。
この日バラ園には20人くらいしかいなかった。
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隅っこに駐めたBMW F800R。バイクの上にある茶色いのは脱いだ革ジャン。バイク置き場はなく、係員に尋ねたらここに駐めてくれればいいとのことだった。駐車場は無料だが規模は小さい。同規模の臨時駐車場がもう一つあるが、満開シーズンの土日にクルマで来るのは避けたほうが無難。
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ほぼ全景。
感覚的には京成バラ園の1/4位の広さ。
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この日は珍しくレンズ交換。上の写真は換算24ミリのレンズにワイドコンバーターを付けて換算18ミリ相当。マンションが右と左に傾いているのは、広角レンズにするとこういう歪みが出るからであって、私の腕が悪いからじゃないよ。もっともマンションのような直線で構成されていて歪みが目立つ場所で、こんな広角レンズを使うというのは腕が悪いともいえる。でも広く撮りたかったし。


同じく18ミリ相当。
このバラ園はマンションに囲まれていて、バラを撮るときもアップではなく少し離れて撮ろうとするとマンションが写り込んでしまうのが難点。
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これはズームレンズの望遠寄りで撮影。
バラ園なのに背の高いヤシの木?が何本もあって、ちょっと南国風。建物はスペイン風なのか? ということは併せてカリフォルニア風?
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空いていたというよりガラガラだったので、ゆったり見物することができた。この日は少し風が強かったので、京成バラ園で感じたムッとするようなバラの香りに包まれることができなかったのが残念。

園内の様子。
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京成バラ園との比較でいうと、あちらがバラ畑に近いのに対して、谷津バラ園はキレイに造園されたガーデン風。すっきりしていて見やすいのであるが、ちょっとバラの密度感が物足りない。(写真は割と密度の高いところで撮っている) ネットで調べるとどちらも7000株のバラが植えられていることになっている。でも面積が全然違うから、それはちょっと信じられないな。


水路とか噴水とか。
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花屋で売られている蕾のうちに刈り取ったバラと違って、そこで毎日咲き続けているバラ園のバラは、それなりに傷んでいるものが多い。現地で見ている分には数が多いからまったく意識しなくても、後で写真を見て「こんなボロボロだった?」と驚くこともある。

NEX-5Nに付属のズームレンズはそれほど望遠ではないから、植え込みの内側にある遠くの花をアップで撮ることは難しい。遠くの方にキレイな花があるとも限らないが確率でいえば広い範囲から花を選べるわけで、こういう時は望遠レンズが欲しくなる。また先日書いたようにマクロにもならないから、あまり花に近づけもしない。そういう意味では使い勝手が悪いカメラ。

それでも改めて京成バラ園の時の写真と較べてみると、すっきりとクリアでキレイに写っているから、デジカメを買い換えてよかったと思っている。

ところで先日このブログを読んだ親切な通りすがりの人から、マクロレンズではなくクローズアップレンズというものがあることを教えてもらった。数万円はするレンズと違って2000円程度で接写ができるようになるので興味があるのだが、今回は間に合わず。

下のアップの写真は、撮影した写真を切り抜いて(トリミングという)アップに見せかけたもの。ブログの小さなサイズで見る分には画質に違いはないはず。アップとは関係ないが、小さなサイズのほうが多少のピンぼけをごまかせて助かる。だって風が吹いてバラが揺れるんだもん(^^ゞ


バラといえばまず赤。
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赤と黄色。
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黄色。
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ちょっと赤いオレンジ。
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オレンジ。
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白に近いオレンジ。
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少しピンクの入った白。バラには見えないけど。カメラのオートフォーカス(自動ピント合わせ)は、こういう白っぽい花は苦手。
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白にピンクの縁取り。
これはチューリップみたい。
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赤よりピンクのバラのほうが好きかな。
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ピンクもう一枚。
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薄いピンク。
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オマケの蕾。
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バラとは関係ないけれど、先日堪能したコキア。やっぱり聞いたとおり鉢植えでは、あのモッコリ感が出ていない。でも色は鮮やかでキレイだった。
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これもバラと関係のない、(元)サーファー心が刺激される図。
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鈴木省三という人物はバラを検索しているとよくヒットする。バラの世界では神様のような存在らしい。京成バラ園にも深く関わっていると書いてあった。
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ところでこのプレートを読むと枕草子や源氏物語にもバラが登場しているという。少し調べると薔薇をバラではなく「さうび」または「しょうび」と呼んでいたとのこと。バラは品種改良を重ねて今日の姿になっていているので、平安時代のバラはかなり違う花だったと思うが、どんなものか見てみたい気がする。ちなみにヨーロッパのイメージが強いバラだが、そのルーツは日本産、中国産、中近東産の3つ。


絵を描いていたおじいちゃん。
こういう趣味にはちょっと憧れる。
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お手入れご苦労様です。
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あまり飾り物はなかった。
このトンネルにあまりバラは咲いておらず。
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たぶんローズヒップ(バラの実)。
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バラ園に行くと、ちょっとゴージャスで気分が高揚する。どんな花より目の保養にもなる。この日は風があって包まれるような香りではなかったものの、それなりにいい香りも楽しめた。バラ業界は春と秋だけじゃなく、夏バラと冬バラの実現に向けて品種改良をがんばってもらいたいと切に願う(^^ゞ


走行85キロ。
ようやく涼しくなってきたと思ったら、この日はバイクで走るとちょっと寒かった。バイクで快適なシーズンというのはとても短い。我慢せずにバイクに乗れるのはあと数回かな。
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wassho at 21:03|PermalinkComments(0)   *ツーリング | お花畑探訪

2012年11月01日

リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝展 その2

美術館というのは広い展示室に大きな壁があって絵が展示されている。掛けられている絵が違っても、どの展覧会どこの美術館も基本的なスタイルは同じ。でも、このリヒテンシュタイン展は違った。

天井にドーンと絵がある。
キンキラキンな鏡台や蝋燭台なども多数。
写真じゃわかりにくいが、壁際の床は石を敷き詰めたようになっている
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これはバロックサロンと名付けられた展示室。
バロックとは17〜18世紀頃の美術様式。一言で言えば絢爛豪華。受験勉強的に覚えるならばゴシック→ルネサンス→バロックと続く。

リヒテンシュタイン侯爵家のお屋敷に較べれば、張りぼてのセットでしかないとしても、こんな風な展示は見たことがないからテンションが上がる。まさか美術館で天井を眺めて絵を見るとは!

それとやっぱり絵というのは生活空間の中で眺めるものだなと改めて思う。いわゆる名画は現実的には美術館で見るしかない。しかし壁しかない空間で絵を見るというのは、ガランとした音響視聴室で聴く音楽みたいなもの。音質がよくても音楽として楽しくないのと同じで、どこかこの目で見ているのに実感がわかないときがある。あ〜それにしても、これくらいの玄関ホールのある家に住みたい。

正直に言うと、この展示室にあった絵は、あまりたいしたことなかった。天井画はまあまあだったが、不思議なもので天井にあると絵というより「装飾」に見えてくる。こんな空間に慣れていない庶民だからかな。


※サロンの写真はインターネットミュージアムから引用。


バロックサロンの後は通常の展示室に。
最初はルネサンス期の絵が展示されていた。

「男の肖像」
   ラファエロ
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彼のごく初期の作品。モデルが誰かわからないので、後世に「男の肖像」と名付けられたらしい。人物はいい味を出しているのに、背景がチャッチイところが気に入らないと生意気をいってみる。



「古代ローマの廃墟のある風景」
  ヘルマン・ボステュムス
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実際の風景ではなく、いろんなローマ遺跡を空想で組み合わせた風景とのこと。古代ローマ版「ツワモノどもが夢の後」なイメージで印象深い。ただ中央一番下に描かれている女性がアメリカンコミックの登場人物のように見えて(服や髪の配色のせいか?)、いったんそれに目がいくと強烈な違和感を感じてしまう。



「井戸端のキリストとサマリアの女」
  チーロ・フェッリ
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のんびり世間話をしている男女だと思っていたら、男性はキリストだった。うまく表現できないが、丁寧に描き込んだ絵だと思う。



「ベツレヘムの人口調査」
  ピーテル・ブリューゲル
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画家は何でも作品の素材に仕立て上げるものだなと感心。少し幼稚なイラストっぽいのだが、こんな絵がリビングにあれば楽しいと思う。

それと、たぶんこの絵の構図は写真では撮れない。かなり遠近感的にデフォルメされているはず。新しいデジカメを買って多少は考えて写真を撮るようになってから、風景画の中に込められたトリックというか技法というか、画家の意図するところが少し感じられるようになってきたように思う。たぶん勘違いなんだろうけど。




この展示会はバロックサロンあり、後で書くがいろいろな工芸品ありと見所の多い内容。でも一番の目玉はルーベンス。リヒテンシュタイン侯爵家はルーベンスを30点ほどコレクションしており、そのうちの10点が来日。ルーベンスだけの展示室が設けられている。


「キリスト哀悼」
  ルーベンス
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圧巻だったのがこの作品。
キリストの顔は血の気がなくグレーで描かれている。まあ死んでいるのだからそれもあり。キリストの顔を触っているのはマリアで、なんと彼女の顔もグレーである。死ぬほど悲しいということなんだろうと解釈した。ブログの写真では見えないが、集まっている人の涙にはうっすら血が混じっている。キリストの鼻の穴は鼻血が固まったように描かれている。

たまたまだが、照明がその鼻血に反射して妙にリアルだった。血を流すキリスト像とか奇蹟のたぐいの話を聞いたことがあるが、何かそんなものを見た感じになった。



「占いの結果を問うデキウス・ムス」
   ルーベンス
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ルーベンスといえば宗教画。だが、この展示会で宗教画は「キリスト哀悼」だけで、ほかは古代ローマ帝国をモチーフにしたものが多かった。宗教画以外を見る機会はそうないだろうから、考えようによっては貴重な経験。この絵は堂々たる構図。そしてサイズも堂々たる幅4メーター超。お腹いっぱいになった。


「果物籠を持つサテュロスと召使いの娘」
   ルーベンス
2-4

ギリシャかローマの神話がテーマだと思う。
巨匠ルーベンスも、たまにはこんなお茶目な絵を描くということで(^^ゞ




絵だけではなく、いろいろな工芸品も展示されている。先ほどのバロックサロンのほかに、クンストカンマーという展示室が設けられている。クンストカンマーとは王侯貴族の館でお宝を展示する部屋のことらしい。初めて聞いた言葉なので、調べてみるとドイツ語で「ビックリする部屋」というような意味。つまりゲストにお宝を見せつけて自慢しようということ。日本人はお宝を蔵にしまうけれど、西洋人は装飾に使ったり展示したりする。メンタリティの違いかな。

展示されていたのものは、こんな感じのあれこれ。
いかにも高価そうな匂いがプンプン。
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クンストカンマーの後は、また絵の展示となる。


「マリア・デ・タシスの肖像」
   アンソニー・ヴァン・ダイク
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何となく見入ってしまったのは絵が素晴らしいからか、モデルが魅力的だからか?
よく見るタイプの肖像画だが、とても生き生きした絵だと感じた。



「キューピッドとシャボン玉」
   レンブラント
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レンブラントのイメージとは違うラブリーな絵。愛くるしい姿に目がいくが、よくみれば矢も弓もしっかりと書かれている。この有名な愛の神様はCupidでキュービッドなのだが、なぜかキューピットと「ド」ではなく「ト」が一般的。末尾の「ド」は日本語的に発音しづらいからだろうか。



「復習の誓い」
   フランチェスコ・アイエツ
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タイトルを読まなくても、何か悪巧みを考えているのは一目瞭然。
こんな女性に恨まれたら逃げ切れない!



「夢に浸って」
   フリードリヒ・フォン・アメリング
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この儚げな女性も、怒ると上の絵のような顔になるのかと想像してみたり(^^ゞ タイトルから考えて、小説でも読んで物思いにふけっていると思われるが、どんなストーリーだったら、彼女にこんな表情をさせるのだろう。



バロックサロンの天井画に驚かされ、ルーベンスの巨大な絵に囲まれ、その他の絵も趣味がよく大変気に入った展示会だった。超一級の作品はないから「あの〇〇〇を、この目で見てきた」というミーハー的なうれしさはないとしても、それで不満は全くない。確固としたテーマがある=同じような絵をたくさん見せられる展示会より、こういったバラエティに富んだ作品を見られる展示会のほうが私は好き。

東京は12月23日まで。その後は高知と京都でも開催される。
見て損は絶対しないとお薦めしておく。


おしまい

wassho at 07:07|PermalinkComments(0) 美術展