2013年11月
2013年11月29日
武蔵丘陵森林公園の紅葉 4
前回のエントリーで書いたように武蔵丘陵森林公園の中央口から入って、10分ほど北側に歩いたところにあるカエデ園で紅葉を見て、そこからさらに北側に散歩したのが今回のルート。
適当なところでUターンして帰りにまたカエデ園の中を通った。カエデ園は南北に長い敷地である。最初に入った時よりは太陽も高くなって日差しがより差すようになり、微妙にモミジの表情も違って見えた。紅葉のモミジは太陽を背景に日を透かしてみたほうが色が映えるような気がする。もっともそれをカメラで撮るといわゆる逆光になるので、なかなか見た目通りに写ってくれないのが難点。
2つめのエントリーで書いたように武蔵丘陵森林公園の赤モミジは、少し私の好みの色とは違う。それは残念だったけれど、ここではもうひとつ別の紅葉の楽しみ方がある。いろいろな色のモミジがあるので色のグラデーションがキレイで、日の当たり方によっては幻想的なのである。
ところでモミジは紅葉して赤になるもの、黄色になるもの、オレンジになるものがある。紅葉せずに緑のままのものもある。それで紅葉のメカニズムを調べてみると、だいたい次のような仕組み。
1)
葉の中には緑の色素であるクロロフィルと、黄色の色素であるカロチノイドの2つが存在している。
2)
クロロフィルは葉の葉緑体の中にあり、葉緑体は光合成の主役である。春や夏の日差しがたっぷりある時は光合成が盛んなので、クロロフィルの量も多くモミジは緑色である。
3)
秋になって日差しが弱くなりあまり光合成ができなくなると、モミジはエネルギー節約のために葉を落とす。しかし光合成ストップから落葉までの間には少しタイムラグがある。この間、葉はあるが光合成をしないので葉緑体は消滅する。すると黄色のカロチノイドだけが残り、これが黄色いモミジになる。
4)
モミジによっては緑のクロロフィルの消滅に併せて、赤い色素であるアントシアニンを作り出す。これが赤いモミジ。
5)
赤いアントシアニンの生産量が充分でなく、黄色のカロチノイドと同じ程度の量だとオレンジ色のモミジになる。
フ〜ン、要は赤や黄色や緑の色素の比率の問題ね。なお落葉の前になぜ赤いアントシアニンを作り出すのかは、理由がよくわかっていないらしい。
いずれにせよ紅葉は景色としては美しいものだが、光合成という葉としての機能を停められた、ほとんど死んだも同然の葉の姿だったというのは意外。燃えるように赤い紅葉には強い生命力を感じるが、ロウソクの最後の炎のようなものかも知れない。それを知ると紅葉にもモノノアワレ的な気落ちを覚える。
話が横にそれたが、モミジの色のグラデーション。
きれいなモミジの落ち葉を探したが、ほとんどなかった。武蔵丘陵森林公園の紅葉は最盛期でまだ葉があまり落ちていないのと、その数少ない落ち葉を小さな子供が一生懸命拾って集めているからかも知れない。しかたなくモミジ混じりの落ち葉。
夜にライトアップする時に通路を飾る行灯(あんどん)。
来シーズンはどこかへ夜モミジを見に行こうか。でも寒いからなあ。
より広い範囲を撮したグラデーション。
この写真はかなり幻想的に撮れたと自画自賛。
クリックして大きくしてみて。
昭和記念公園では紅葉が分量的に少し物足りなかったが、この公園では充分にお腹いっぱいになった。公園を出たのは午後1時頃。来る時には10度から11度だったバイクの気温計は17度から18度を指していた。雲ひとつない快晴で絶好のツーリング日和。少し走れば秩父あたりを回れるのだが、この日は夕方に用事があったので残念ながらそのまま往きと同じルートで帰宅。走行140キロ。
おしまい。
適当なところでUターンして帰りにまたカエデ園の中を通った。カエデ園は南北に長い敷地である。最初に入った時よりは太陽も高くなって日差しがより差すようになり、微妙にモミジの表情も違って見えた。紅葉のモミジは太陽を背景に日を透かしてみたほうが色が映えるような気がする。もっともそれをカメラで撮るといわゆる逆光になるので、なかなか見た目通りに写ってくれないのが難点。
2つめのエントリーで書いたように武蔵丘陵森林公園の赤モミジは、少し私の好みの色とは違う。それは残念だったけれど、ここではもうひとつ別の紅葉の楽しみ方がある。いろいろな色のモミジがあるので色のグラデーションがキレイで、日の当たり方によっては幻想的なのである。
ところでモミジは紅葉して赤になるもの、黄色になるもの、オレンジになるものがある。紅葉せずに緑のままのものもある。それで紅葉のメカニズムを調べてみると、だいたい次のような仕組み。
1)
葉の中には緑の色素であるクロロフィルと、黄色の色素であるカロチノイドの2つが存在している。
2)
クロロフィルは葉の葉緑体の中にあり、葉緑体は光合成の主役である。春や夏の日差しがたっぷりある時は光合成が盛んなので、クロロフィルの量も多くモミジは緑色である。
3)
秋になって日差しが弱くなりあまり光合成ができなくなると、モミジはエネルギー節約のために葉を落とす。しかし光合成ストップから落葉までの間には少しタイムラグがある。この間、葉はあるが光合成をしないので葉緑体は消滅する。すると黄色のカロチノイドだけが残り、これが黄色いモミジになる。
4)
モミジによっては緑のクロロフィルの消滅に併せて、赤い色素であるアントシアニンを作り出す。これが赤いモミジ。
5)
赤いアントシアニンの生産量が充分でなく、黄色のカロチノイドと同じ程度の量だとオレンジ色のモミジになる。
フ〜ン、要は赤や黄色や緑の色素の比率の問題ね。なお落葉の前になぜ赤いアントシアニンを作り出すのかは、理由がよくわかっていないらしい。
いずれにせよ紅葉は景色としては美しいものだが、光合成という葉としての機能を停められた、ほとんど死んだも同然の葉の姿だったというのは意外。燃えるように赤い紅葉には強い生命力を感じるが、ロウソクの最後の炎のようなものかも知れない。それを知ると紅葉にもモノノアワレ的な気落ちを覚える。
話が横にそれたが、モミジの色のグラデーション。
きれいなモミジの落ち葉を探したが、ほとんどなかった。武蔵丘陵森林公園の紅葉は最盛期でまだ葉があまり落ちていないのと、その数少ない落ち葉を小さな子供が一生懸命拾って集めているからかも知れない。しかたなくモミジ混じりの落ち葉。
夜にライトアップする時に通路を飾る行灯(あんどん)。
来シーズンはどこかへ夜モミジを見に行こうか。でも寒いからなあ。
より広い範囲を撮したグラデーション。
この写真はかなり幻想的に撮れたと自画自賛。
クリックして大きくしてみて。
昭和記念公園では紅葉が分量的に少し物足りなかったが、この公園では充分にお腹いっぱいになった。公園を出たのは午後1時頃。来る時には10度から11度だったバイクの気温計は17度から18度を指していた。雲ひとつない快晴で絶好のツーリング日和。少し走れば秩父あたりを回れるのだが、この日は夕方に用事があったので残念ながらそのまま往きと同じルートで帰宅。走行140キロ。
おしまい。
2013年11月28日
武蔵丘陵森林公園の紅葉 3
カエデ園を抜けると植物園。
とはいっても小さな花壇があるだけ。
季節的にも花はチラホラ程度。
花壇の横にあれこれと置いてあるものは、叩くといろんな音色がする打楽器遊具みたいなもの。写真をクリックして拡大すれば女の子がバチを持っているのがわかる。
こんな遊びもできる。
その植物園というか花壇の横は休憩スペースになっていた。
休憩スペースの隣がハーブガーデン。
上の写真にある洋風の東屋、その中のテーブルに置かれていたのがこれ。テーブルの飾りにはなっているのだが何か唐突な感じ。やっぱりこの公園のセンスはどこか不思議。
ハーブガーデンはこんな雰囲気。
あれこれハーブがあったがキレイな花が咲いているでもなし、ハーブのいい香りが漂っているわけでもなく、だからナニ?という印象もなきにしもあらず。
片隅に小さなバラの植え込みがあって、数輪だけ花が残っていた。
間違いなくバラはハーブではない(^^ゞ
どことなく愛嬌のある彫刻発見。
30センチくらいの小さなサイズ。
どうやら神様らしい。
文章をよく読んで欲しい。
神様って「設置する」もの?
この公園は文章もちょっとおかしい。
プラプラと歩いてみる。
カエデ園の中は葉っぱに遮られて日が射していなかったが、お昼近くになって公園の中を散策していると太陽の暖かさが心地よかった。
道路の両サイドにもあれこれ植物が植えられている。パンフレットにはボーダー花壇と書かれていた。後で調べたらボーダー花壇とは、建物や堀などに沿って作る花壇のことらしい。
borderとはヘリとか縁とか境界というような意味。ボーダーラインは境界線。
そろそろ冬なので花が咲き誇っているわけじゃない。
ポツン、ポツンとあるのを眺めながら歩く。
生け垣見本園。
世の中にそんなものがあるとは知らなかった。
入るといきなりの連続アーチ。
これを生け垣と呼ぶのかどうかは別として、見栄えはなかなかのもの。こんなアーチを構えられるような広い庭のある家に、今のところ住む予定がないのが残念。
他にナニがあるのかとワクワクしながらアーチをくぐると、
ちょっと期待とは違う風景が。
この庭は手入れも行き届いて美しかった。そしてよく見ると大きな木の下に生け垣が続いていることがわかる。しかし生け垣をじっくり見たいという気は起こらずに、これ以上は奥には進まず。
さらに公園の奥に歩いて行く。
レッドオータムな生け垣が続く。
もうボーダー花壇は終わっていて道路の両サイドは少し小高くなっている。葉っぱがない木を見て歩くのも意外と楽しい。空も広くて気持ちよかった。
あまり奥まで行くと戻るのがタイヘン。この広い公園をグルッと回るつもりも最初からなかった。というわけで適当なところで折り返し。この日、歩いたのは太いオレンジの線を引いたあたりの範囲。
これは公園の中にある自転車専用の道路。
ここは道の作り方までユニークである。
ーーー続く
とはいっても小さな花壇があるだけ。
季節的にも花はチラホラ程度。
花壇の横にあれこれと置いてあるものは、叩くといろんな音色がする打楽器遊具みたいなもの。写真をクリックして拡大すれば女の子がバチを持っているのがわかる。
こんな遊びもできる。
その植物園というか花壇の横は休憩スペースになっていた。
休憩スペースの隣がハーブガーデン。
上の写真にある洋風の東屋、その中のテーブルに置かれていたのがこれ。テーブルの飾りにはなっているのだが何か唐突な感じ。やっぱりこの公園のセンスはどこか不思議。
ハーブガーデンはこんな雰囲気。
あれこれハーブがあったがキレイな花が咲いているでもなし、ハーブのいい香りが漂っているわけでもなく、だからナニ?という印象もなきにしもあらず。
片隅に小さなバラの植え込みがあって、数輪だけ花が残っていた。
間違いなくバラはハーブではない(^^ゞ
どことなく愛嬌のある彫刻発見。
30センチくらいの小さなサイズ。
どうやら神様らしい。
文章をよく読んで欲しい。
神様って「設置する」もの?
この公園は文章もちょっとおかしい。
プラプラと歩いてみる。
カエデ園の中は葉っぱに遮られて日が射していなかったが、お昼近くになって公園の中を散策していると太陽の暖かさが心地よかった。
道路の両サイドにもあれこれ植物が植えられている。パンフレットにはボーダー花壇と書かれていた。後で調べたらボーダー花壇とは、建物や堀などに沿って作る花壇のことらしい。
borderとはヘリとか縁とか境界というような意味。ボーダーラインは境界線。
そろそろ冬なので花が咲き誇っているわけじゃない。
ポツン、ポツンとあるのを眺めながら歩く。
生け垣見本園。
世の中にそんなものがあるとは知らなかった。
入るといきなりの連続アーチ。
これを生け垣と呼ぶのかどうかは別として、見栄えはなかなかのもの。こんなアーチを構えられるような広い庭のある家に、今のところ住む予定がないのが残念。
他にナニがあるのかとワクワクしながらアーチをくぐると、
ちょっと期待とは違う風景が。
この庭は手入れも行き届いて美しかった。そしてよく見ると大きな木の下に生け垣が続いていることがわかる。しかし生け垣をじっくり見たいという気は起こらずに、これ以上は奥には進まず。
さらに公園の奥に歩いて行く。
レッドオータムな生け垣が続く。
もうボーダー花壇は終わっていて道路の両サイドは少し小高くなっている。葉っぱがない木を見て歩くのも意外と楽しい。空も広くて気持ちよかった。
あまり奥まで行くと戻るのがタイヘン。この広い公園をグルッと回るつもりも最初からなかった。というわけで適当なところで折り返し。この日、歩いたのは太いオレンジの線を引いたあたりの範囲。
これは公園の中にある自転車専用の道路。
ここは道の作り方までユニークである。
ーーー続く
2013年11月27日
武蔵丘陵森林公園の紅葉 2
カエデ園に向かう。
かなり距離がありそうな雰囲気。なんたって武蔵丘陵森林公園は、180ヘクタールの昭和記念公園よりはるかに広い306ヘクタール。
上り坂の横に大きな池が見える。
途中の広っぱにあった正体不明なもの。
彫刻広場というものがあった。
看板の隣にあった彫刻。
ウ〜ンーーー。
だんだんと周りの木々もいい感じになってきた。
遠目で見て、先ほどの彫刻と同じレベルと思われたので、
これ以上に近づかず。
左側がカエデ園。
この風景は期待させるね。
これがカエデ園の入り口。中央口からは徒歩10分ほどだった。
ところで手前の竹の柱でできたものは入り口の門のつもりか?
見るからに不安定な構造、かつ必要性もまったく感じさせない。
この公園の美的センスはちょっと理解不能。
カエデ園の中の雰囲気。
なだらかな起伏のある場所に、パンフレットによると20種類500本が植えられている。密度的にはけっこう高め。
武蔵丘陵森林公園のレッドオータム。
昭和記念公園のエントリーで書いたように、私が好きな紅葉は燃えるような真っ赤な紅葉。残念ながらここの紅葉は、茶色混じりの赤ではないが、ちょっと鮮やかさに欠ける。イメージ的にいうなら赤の絵の具にごく微量の黒を混ぜた感じ。上の2枚の写真はかなり日が当たっているので、カメラでは鮮やかな赤に写ってしまっているだけ。実際には、この下の写真の色が一番近い(パソコンのモニターによって再現される色はかなり違うから、ブログで色の比較を書いてもあまり意味がないけれど)。鮮やかさで較べるなら河口湖が圧倒的で、次いで昭和記念公園となる。
でもまあ赤いモミジをたくさん見られたので満足なり。
ところでアップで撮る時は、できるだけきれいな状態のものを取りたいと思っている。しかし花でも葉っぱでも、なかなか「写真で見るような」完璧な姿のものはない。どこか汚れていたり痛んでいたりする。プロのカメラマンは目を皿のようにしてきれいなものを探しているんだと思う。
オレンジ色のモミジ。
こんなのが自宅の庭にでもあれば自慢できると思うが、真っ赤なモミジと一緒にあると、やはり見劣りしてしまう。
が、しかし、
これだけ集まっていると壮観。空間がオレンジ色に染まっている。
見上げるとオレンジの宇宙にいるような錯覚。
こちらはイエローオータムなモミジ。
赤と較べて黄色いモミジは、
下まで枝が伸びているものが多く写真は撮りやすい。
なんだか丸い葉っぱだが、これもモミジである。
ハイ、お勉強しましょう。
モミジというのは名前がちょっとややこしい。
その1:モミジともいうしカエデともいう。
その2:モミジは紅葉(こうよう)するが、モミジを漢字で書くと紅葉で
ある。誰や!こんなややこしい漢字の当てはめ方したのは!
まず植物学的にはすべてカエデである。モミジという学術上の名称はない。葉っぱの形は上の看板で見たように様々。桜の葉っぱのようなプレーンなものもある。それでカエデの中でも、葉っぱが5つ以上に先別れしているものを園芸的にモミジと呼ぶ。
カエデ全体では200品種ぐらいといわれている。そのうち葉が5つに別れているモミジはどれくらいかは調べられなかったが、そのモミジのほとんどは日本列島、朝鮮半島、中国大陸に分布しているらしい。資料によってはほとんどが日本だというものもある。いずれにせよモミジ=日本というイメージを勝手に持っても、そうバチは当たらないみたい。モミジあるいはカエデと呼んでも日本人なら5つに別れた葉っぱをイメージするし、その姿形が美しいと思う。でも世界では様々。カナダ人にとってメープルは3つに別れた葉っぱのことで、それを国旗に使うほど親しみを持っている。
ヒトデみたいに細長いモミジ。
まるで錦糸卵みたいなモミジ。
普通の形を忘れないように、普通のモミジと錦糸卵のツーショット。
ーーー続く
かなり距離がありそうな雰囲気。なんたって武蔵丘陵森林公園は、180ヘクタールの昭和記念公園よりはるかに広い306ヘクタール。
上り坂の横に大きな池が見える。
途中の広っぱにあった正体不明なもの。
彫刻広場というものがあった。
看板の隣にあった彫刻。
ウ〜ンーーー。
だんだんと周りの木々もいい感じになってきた。
遠目で見て、先ほどの彫刻と同じレベルと思われたので、
これ以上に近づかず。
左側がカエデ園。
この風景は期待させるね。
これがカエデ園の入り口。中央口からは徒歩10分ほどだった。
ところで手前の竹の柱でできたものは入り口の門のつもりか?
見るからに不安定な構造、かつ必要性もまったく感じさせない。
この公園の美的センスはちょっと理解不能。
カエデ園の中の雰囲気。
なだらかな起伏のある場所に、パンフレットによると20種類500本が植えられている。密度的にはけっこう高め。
武蔵丘陵森林公園のレッドオータム。
昭和記念公園のエントリーで書いたように、私が好きな紅葉は燃えるような真っ赤な紅葉。残念ながらここの紅葉は、茶色混じりの赤ではないが、ちょっと鮮やかさに欠ける。イメージ的にいうなら赤の絵の具にごく微量の黒を混ぜた感じ。上の2枚の写真はかなり日が当たっているので、カメラでは鮮やかな赤に写ってしまっているだけ。実際には、この下の写真の色が一番近い(パソコンのモニターによって再現される色はかなり違うから、ブログで色の比較を書いてもあまり意味がないけれど)。鮮やかさで較べるなら河口湖が圧倒的で、次いで昭和記念公園となる。
でもまあ赤いモミジをたくさん見られたので満足なり。
ところでアップで撮る時は、できるだけきれいな状態のものを取りたいと思っている。しかし花でも葉っぱでも、なかなか「写真で見るような」完璧な姿のものはない。どこか汚れていたり痛んでいたりする。プロのカメラマンは目を皿のようにしてきれいなものを探しているんだと思う。
オレンジ色のモミジ。
こんなのが自宅の庭にでもあれば自慢できると思うが、真っ赤なモミジと一緒にあると、やはり見劣りしてしまう。
が、しかし、
これだけ集まっていると壮観。空間がオレンジ色に染まっている。
見上げるとオレンジの宇宙にいるような錯覚。
こちらはイエローオータムなモミジ。
赤と較べて黄色いモミジは、
下まで枝が伸びているものが多く写真は撮りやすい。
なんだか丸い葉っぱだが、これもモミジである。
ハイ、お勉強しましょう。
モミジというのは名前がちょっとややこしい。
その1:モミジともいうしカエデともいう。
その2:モミジは紅葉(こうよう)するが、モミジを漢字で書くと紅葉で
ある。誰や!こんなややこしい漢字の当てはめ方したのは!
まず植物学的にはすべてカエデである。モミジという学術上の名称はない。葉っぱの形は上の看板で見たように様々。桜の葉っぱのようなプレーンなものもある。それでカエデの中でも、葉っぱが5つ以上に先別れしているものを園芸的にモミジと呼ぶ。
カエデ全体では200品種ぐらいといわれている。そのうち葉が5つに別れているモミジはどれくらいかは調べられなかったが、そのモミジのほとんどは日本列島、朝鮮半島、中国大陸に分布しているらしい。資料によってはほとんどが日本だというものもある。いずれにせよモミジ=日本というイメージを勝手に持っても、そうバチは当たらないみたい。モミジあるいはカエデと呼んでも日本人なら5つに別れた葉っぱをイメージするし、その姿形が美しいと思う。でも世界では様々。カナダ人にとってメープルは3つに別れた葉っぱのことで、それを国旗に使うほど親しみを持っている。
ヒトデみたいに細長いモミジ。
まるで錦糸卵みたいなモミジ。
普通の形を忘れないように、普通のモミジと錦糸卵のツーショット。
ーーー続く
2013年11月24日
武蔵丘陵森林公園の紅葉
先週に引き続き紅葉見物ツーリングである。昭和記念公園の紅葉は日本庭園の中にあり風情があったが、見応えがあったのは池の周りの一画だけ。だから分量的にはちょっと物足らなかった。ブログで写真を添えて紹介するとたくさん見てきたような印象になると思う。でも実際には、昨年の河口湖を満腹だとすれば腹三分目くらいのイメージ。
そこで
あまり遠くない
ボリュームがある
私の好きな鮮やかな赤がある
という条件であれこれ探してみる。
ボリュームや色については100%確実な情報はないものの、それでもあれやこれや検索して候補を2つに絞り込んだ。今回訪れなかった候補地の方が色的には私の好みに思えた。しかしかなり混雑するらしく駐車場も広くないので断念。いつのシーズンか平日に行ける機会がある時までオアズケ。
というわけで今回の目的地は埼玉県にある武蔵丘陵森林公園。一目では頭に入らない長い名前だが武蔵・丘陵・森林公園で、昭和記念公園と同じく国営公園である。
国営公園は全国に17箇所あり、これで「ひたち海浜公園」と併せて3箇所にバイクで行ったことになる。首都圏にあるのは4箇所。そのうちの1つは東京臨海広域防災公園という、災害時の活動拠点を普段は公園という体裁にしているだけの場所だからツーリング対象としては除外。だから首都圏の国営公園は全部回ったともいえる。ちょっとうれしい。
ところで国立公園や国定公園と較べて、国営公園はあまり名前を聞かない。
これも典型的な縦割り行政で
国立公園:30箇所:環境省の所管
国定公園:56箇所:環境大臣が指定するが所管は都道府県
国営公園:17箇所:国土交通省の所管
国が関与する公園としては、もうひとつ国民公園という聞き慣れない種類がある。これも環境省が管理している皇居外苑、新宿御苑、京都御苑(京都御所)の3つ。あと千鳥ケ淵戦没者墓苑ともうひとつの慰霊碑苑が「国民公園等」というややこしい分類になっている。
地図には県境界線が表示されていないが、武蔵丘陵森林公園は埼玉県のほぼ中心に位置する。埼玉の都市部は東京に近い南側に集まっているので、このあたりはかなりローカルなエリアである。自宅からは環七、環八を経由して関越自動車道。最寄りのインターは東松山になる。
かなり早起きしたのに、寒かったので出かける気にならず、結局出発は午前8時45分。公園に着くまでバイクの気温計は10度から11度くらいを指していた。身体は大丈夫でも皮膚が露出している首回りはけっこう寒かった。そろそろネックウォーマーが必要な季節。
渋滞もなく10時頃到着。
ここは武蔵丘陵森林公園の中央口。クルマの駐車場は広いがバイクは写真のスペースだけで5台分しかない。入り口に一番近い位置なので革ジャンを脱いでいたりするとジロジロ見られて恥ずかしい。
「紅葉見ナイト」と書かれているのは、日が暮れてからは紅葉のライトアップもやっているので、それに引っかけたダジャレ。
入場料は400円。バイクの駐車料金は250円。このあたりは昭和記念公園や、ひたち海浜公園と同じ。国営公園は統一料金なのかもしれない。
ゲートをくぐってすぐの場所。
左側に、ちょっと見過ごせないものが!
コキア発見。
もう寒くなっているので去年に「ひたち海浜公園」で見たものと較べると、かなりスカスカになっている。でも、とても植物とは思えない不思議さは健在。
コキアは緑から赤くなる。つまり紅葉。モミジで黄色くなるものもあるから黄色のコキアがあっても不思議ではないが黄色は初めて見た。
噴水があったので、ついでにパシャリ。
ーーー続く。
そこで
あまり遠くない
ボリュームがある
私の好きな鮮やかな赤がある
という条件であれこれ探してみる。
ボリュームや色については100%確実な情報はないものの、それでもあれやこれや検索して候補を2つに絞り込んだ。今回訪れなかった候補地の方が色的には私の好みに思えた。しかしかなり混雑するらしく駐車場も広くないので断念。いつのシーズンか平日に行ける機会がある時までオアズケ。
というわけで今回の目的地は埼玉県にある武蔵丘陵森林公園。一目では頭に入らない長い名前だが武蔵・丘陵・森林公園で、昭和記念公園と同じく国営公園である。
国営公園は全国に17箇所あり、これで「ひたち海浜公園」と併せて3箇所にバイクで行ったことになる。首都圏にあるのは4箇所。そのうちの1つは東京臨海広域防災公園という、災害時の活動拠点を普段は公園という体裁にしているだけの場所だからツーリング対象としては除外。だから首都圏の国営公園は全部回ったともいえる。ちょっとうれしい。
ところで国立公園や国定公園と較べて、国営公園はあまり名前を聞かない。
これも典型的な縦割り行政で
国立公園:30箇所:環境省の所管
国定公園:56箇所:環境大臣が指定するが所管は都道府県
国営公園:17箇所:国土交通省の所管
国が関与する公園としては、もうひとつ国民公園という聞き慣れない種類がある。これも環境省が管理している皇居外苑、新宿御苑、京都御苑(京都御所)の3つ。あと千鳥ケ淵戦没者墓苑ともうひとつの慰霊碑苑が「国民公園等」というややこしい分類になっている。
地図には県境界線が表示されていないが、武蔵丘陵森林公園は埼玉県のほぼ中心に位置する。埼玉の都市部は東京に近い南側に集まっているので、このあたりはかなりローカルなエリアである。自宅からは環七、環八を経由して関越自動車道。最寄りのインターは東松山になる。
かなり早起きしたのに、寒かったので出かける気にならず、結局出発は午前8時45分。公園に着くまでバイクの気温計は10度から11度くらいを指していた。身体は大丈夫でも皮膚が露出している首回りはけっこう寒かった。そろそろネックウォーマーが必要な季節。
渋滞もなく10時頃到着。
ここは武蔵丘陵森林公園の中央口。クルマの駐車場は広いがバイクは写真のスペースだけで5台分しかない。入り口に一番近い位置なので革ジャンを脱いでいたりするとジロジロ見られて恥ずかしい。
「紅葉見ナイト」と書かれているのは、日が暮れてからは紅葉のライトアップもやっているので、それに引っかけたダジャレ。
入場料は400円。バイクの駐車料金は250円。このあたりは昭和記念公園や、ひたち海浜公園と同じ。国営公園は統一料金なのかもしれない。
ゲートをくぐってすぐの場所。
左側に、ちょっと見過ごせないものが!
コキア発見。
もう寒くなっているので去年に「ひたち海浜公園」で見たものと較べると、かなりスカスカになっている。でも、とても植物とは思えない不思議さは健在。
コキアは緑から赤くなる。つまり紅葉。モミジで黄色くなるものもあるから黄色のコキアがあっても不思議ではないが黄色は初めて見た。
噴水があったので、ついでにパシャリ。
ーーー続く。
2013年11月22日
新蕎麦の季節だけれど 2 新麦は?
3つ前のエントリーと同じタイトルになっているが、新蕎麦とは何の関係もない話。
本日は外出先で蕎麦屋に入り、そこでも新蕎麦と張り紙があった。行きつけの店じゃないから、その店の普段の蕎麦と新蕎麦の違いはわからないものの、新蕎麦だからといって特別な味がするわけではないのは前回書いたとおり。
それで、その時ふと思った。
新ソバがあって新米があるのに、なぜ新麦がないのだ。新麦を使った新うどんとか、新ラーメンとか、新パスタとか、新パンを食べたことある? 新麦で作られたビールを飲んだことある?
ネットで検索すると多少はそういう商品もあるらしい。でも検索でもしない限り知ることもなかったであろうマイナーな存在。新米は楽しみにしている人も多く、スーパーなどでも力を入れて売り出すのとくらべると天と地の違い。
なぜ新麦は関心を持たれないのか?
たぶん新ソバ以上に、ほとんど味に違いがないんだろうなという結論に。
旨ければ、放っておいても価値がついてるはずだから。
新米や新ソバは収穫時期が限定されている作物で、収穫後の最初の出荷という意味だから旬(しゅん)というのとは違う。もっとも、この旬というのも今ひとつ謎である。でもまあ旨けりゃいいか。
なお、あるものが採れ出す最初の時期を旬と思っている人がいるが、厳密にはちょっと違う。最初に採れた物はハシリという。これは旨い旨くないにかかわらず出始めであることに価値がある。ハシリの後の一番旨い時期が旬である。
ついでに、その食材がシーズンを終わろうとしている頃のものは「名残り」と呼ばれる。また、食材が違えばハシリも旬も名残りも同時期にあるわけで、それらを組み合わせた料理を「出会いもの」というらしい。(旬の組み合わせを出会いものという説もある)
どうでもいいようなエントリーになってしまったが、
蕎麦屋が新ソバの張り紙を剥がしたらまた報告するかも。
本日は外出先で蕎麦屋に入り、そこでも新蕎麦と張り紙があった。行きつけの店じゃないから、その店の普段の蕎麦と新蕎麦の違いはわからないものの、新蕎麦だからといって特別な味がするわけではないのは前回書いたとおり。
それで、その時ふと思った。
新ソバがあって新米があるのに、なぜ新麦がないのだ。新麦を使った新うどんとか、新ラーメンとか、新パスタとか、新パンを食べたことある? 新麦で作られたビールを飲んだことある?
ネットで検索すると多少はそういう商品もあるらしい。でも検索でもしない限り知ることもなかったであろうマイナーな存在。新米は楽しみにしている人も多く、スーパーなどでも力を入れて売り出すのとくらべると天と地の違い。
なぜ新麦は関心を持たれないのか?
たぶん新ソバ以上に、ほとんど味に違いがないんだろうなという結論に。
旨ければ、放っておいても価値がついてるはずだから。
新米や新ソバは収穫時期が限定されている作物で、収穫後の最初の出荷という意味だから旬(しゅん)というのとは違う。もっとも、この旬というのも今ひとつ謎である。でもまあ旨けりゃいいか。
なお、あるものが採れ出す最初の時期を旬と思っている人がいるが、厳密にはちょっと違う。最初に採れた物はハシリという。これは旨い旨くないにかかわらず出始めであることに価値がある。ハシリの後の一番旨い時期が旬である。
ついでに、その食材がシーズンを終わろうとしている頃のものは「名残り」と呼ばれる。また、食材が違えばハシリも旬も名残りも同時期にあるわけで、それらを組み合わせた料理を「出会いもの」というらしい。(旬の組み合わせを出会いものという説もある)
どうでもいいようなエントリーになってしまったが、
蕎麦屋が新ソバの張り紙を剥がしたらまた報告するかも。
2013年11月21日
昭和記念公園の紅葉 2
紅葉にも色々あると思うが今のところの私は、赤が鮮やかなほどエライという判断基準。赤に茶色が混ざっているほど価値が低くなる。山が全体的に色づいているのを「きれいな紅葉ですね」なんていっている人がいると、真っ赤なモミジを見せに連れて行きたくなる(^^ゞ
昭和記念公園の日本庭園で、その真っ赤なモミジがあったのは1つ前のブログに貼った池の写真の正面当たり。
昭和記念公園のレッドオータム。
本当はもう少し離れた場所から木の全体を撮った方が雰囲気が伝わる。しかしこの場所は真っ赤なモミジを見ようとする人でとても混雑していて、普通に構えて撮ったのでは人だらけの写真に。それで人を避けようとすると必然的に木を仰いで上にある枝を撮ることに。そうすると常に逆光で撮るようなものだから写真がとても暗くなってしまう。あれこれカメラの設定をいじってはみたが、なかなか見た目通りには写ってくれない。あまり写真の勉強をする気はないので、もう少しカメラが賢くなってくれないと困る。でもとりあえず茶色が混ざっていない赤なことは伝わるかな。
赤と黄色。
赤とオレンジ。
赤と緑。
全部ミックス!
少し離れた場所に池に流れる小さな沢が。
黄色のモミジには、
このように赤い斑点があるものと、黄色だけのものがあった。
岩に落ちた落ち葉。
この日本庭園は大きな池を回って歩くような造りになっている。
池に映る紅葉をみるのもオツなもの。
和風なボートの和風な格納庫。
風流なり。
日本庭園を後にして次のスポットに向かう。
これで1/3くらいしか写っていない巨大な広場。
春にはさぞ見事かと。
落ち葉な景色。
目的地は昭和記念公園のイエローオータム。
モミジもイチョウもあるのが公園の便利なところ。
イチョウはまだ少し色が浅くて、地面に落ちてできるイチョウ絨毯もまばらな状態。でもモミジは盛りを過ぎつつあったから、両方をまとめて楽しむにはいいタイミングで来られたのかも知れない。
イチョウ並木の隣にあった不思議な広場。
洪水を防ぐ調整池だった。
話は変わるが、公園の中では中国語がそこら中から聞こえてくる。昭和記念公園は東京でも有数の公園ではあるけれど、中国人旅行者の観光コースに入っているとは思えないし、団体さんから中国語が聞こえてくるわけでもない。ということは立川には中国人が多く住んでいるのかな。
公園を出たのは3時半頃。つまり3時間以上歩き続けていたわけで、さすがに少し疲れた。もしこの広い公園をもっとあちこち見て回るなら、レンタサイクルとか巡回列車(レールがあるわけじゃないから正確にはバスだが)を利用したほうがベターだと思う。私の場合、散歩で運動不足を少しでも解消するのも目的だったけど。
BMW F800Rの後ろに駐まっている赤いバイクは、カワサキのGPZという古い車種でバイク好きの中では人気が高い。GPZといわれてもピンとこない人がほとんどだと思うが、映画トップガンでトム・クルーズが疾走していたバイクといえば、そのシーンの記憶がある人も多いかも知れない。トップガンの公開は1986年だから昭和61年。そんなに昔だったっけという気もするが、とりあえず本日のこれが最後の昭和展。
走行75キロのショートツーリング。でも混雑する週末の甲州街道だからバイクにまたがっていた時間は約5時間と長かった。近場で真っ赤なモミジの場所があれば、もう1回くらい行きたい。
おしまい
昭和記念公園の日本庭園で、その真っ赤なモミジがあったのは1つ前のブログに貼った池の写真の正面当たり。
昭和記念公園のレッドオータム。
本当はもう少し離れた場所から木の全体を撮った方が雰囲気が伝わる。しかしこの場所は真っ赤なモミジを見ようとする人でとても混雑していて、普通に構えて撮ったのでは人だらけの写真に。それで人を避けようとすると必然的に木を仰いで上にある枝を撮ることに。そうすると常に逆光で撮るようなものだから写真がとても暗くなってしまう。あれこれカメラの設定をいじってはみたが、なかなか見た目通りには写ってくれない。あまり写真の勉強をする気はないので、もう少しカメラが賢くなってくれないと困る。でもとりあえず茶色が混ざっていない赤なことは伝わるかな。
赤と黄色。
赤とオレンジ。
赤と緑。
全部ミックス!
少し離れた場所に池に流れる小さな沢が。
黄色のモミジには、
このように赤い斑点があるものと、黄色だけのものがあった。
岩に落ちた落ち葉。
この日本庭園は大きな池を回って歩くような造りになっている。
池に映る紅葉をみるのもオツなもの。
和風なボートの和風な格納庫。
風流なり。
日本庭園を後にして次のスポットに向かう。
これで1/3くらいしか写っていない巨大な広場。
春にはさぞ見事かと。
落ち葉な景色。
目的地は昭和記念公園のイエローオータム。
モミジもイチョウもあるのが公園の便利なところ。
イチョウはまだ少し色が浅くて、地面に落ちてできるイチョウ絨毯もまばらな状態。でもモミジは盛りを過ぎつつあったから、両方をまとめて楽しむにはいいタイミングで来られたのかも知れない。
イチョウ並木の隣にあった不思議な広場。
洪水を防ぐ調整池だった。
話は変わるが、公園の中では中国語がそこら中から聞こえてくる。昭和記念公園は東京でも有数の公園ではあるけれど、中国人旅行者の観光コースに入っているとは思えないし、団体さんから中国語が聞こえてくるわけでもない。ということは立川には中国人が多く住んでいるのかな。
公園を出たのは3時半頃。つまり3時間以上歩き続けていたわけで、さすがに少し疲れた。もしこの広い公園をもっとあちこち見て回るなら、レンタサイクルとか巡回列車(レールがあるわけじゃないから正確にはバスだが)を利用したほうがベターだと思う。私の場合、散歩で運動不足を少しでも解消するのも目的だったけど。
BMW F800Rの後ろに駐まっている赤いバイクは、カワサキのGPZという古い車種でバイク好きの中では人気が高い。GPZといわれてもピンとこない人がほとんどだと思うが、映画トップガンでトム・クルーズが疾走していたバイクといえば、そのシーンの記憶がある人も多いかも知れない。トップガンの公開は1986年だから昭和61年。そんなに昔だったっけという気もするが、とりあえず本日のこれが最後の昭和展。
走行75キロのショートツーリング。でも混雑する週末の甲州街道だからバイクにまたがっていた時間は約5時間と長かった。近場で真っ赤なモミジの場所があれば、もう1回くらい行きたい。
おしまい
2013年11月17日
昭和記念公園の紅葉
2年続けて河口湖で紅葉を見て、その真っ赤に燃えるような紅葉はとても気に入ったものの、3年続けてだとあまりに芸がない。さて今年はどこで紅葉を見ようかとあれこれ考えてはいたが、天候不順があったりしてグズグズしているうちに各地の名所は盛りを過ぎたというニュースが。それと紅葉がきれいでバイク的にも楽しいという2つの条件を満たすところは、そりなりに遠くになってしまう。先週は急に寒くなったものだから、バイクで長距離を走る戦意も喪失。そんなこんなで今年はお手軽に東京都立川市にある昭和記念公園に出かけることにした。
昭和記念公園は2月にアイスチューリップを見に行ったところ。昭和50年(1975年)に昭和天皇御在位五十年記念事業として開発が始められ、完成は昭和58年。地図に書き込んだように東京の西側にある。180ヘクタールもの広さは貼り付けた縮尺の地図でも塗りつぶして示せるほど。公園は立川基地の跡地で、現在も米軍が使っている横田基地は5キロほど隣。こちらは713ヘクタールとさらに広大。横田基地の名前は知っていても場所は知らない人は多いかも。関係ないけれど近くの有名どころである西武ドームとの位置関係もついでに。神代植物公園は先日のバラとダリア。
昭和記念公園でメインの紅葉スポットは日本庭園と呼ばれている一画。そこに一番近い入り口は北側にある砂川口というゲート。どちらかといえば裏門的な位置づけで駐車場も広くない。正午過ぎに到着すると予想通り駐車場待ちのクルマが並んでいる。でもバイクはその行列に関係なく入ることができた。駐車料金は250円。
左側に売店のような建物が見えるが、その一部が入場口になっている。予想外の造りだったので、入口は別の場所にあると思ってしまった。
こんな風に建物の中に出入り口が設けられている。
入場料は400円。
入ってすぐのところでやっていたイベント。
キャロル、R360クーペ、フロンテ、N360、ミゼット。
セドリック。
このひとつ前の縦ランプのタイプに父親が乗っていた気がする。クルマのことはまったく覚えていないが、子供の頃のアルバムに写っていた記憶がおぼろげに。
ブルーバード。
コンパーノ。
従兄弟のK兄ちゃんが乗っていたクルマ。
117クーペ。
私が大学生の頃の愛車である。これほど美しいクルマはないと今でも思っている。最新の技術でリメイクしたクルマを発売してくれたらバイクを売り払ってでも買いたい!
懐かしいクルマばかりなのだが、フェンスが近すぎて邪魔になり写真は撮りにくかった。
ダイハツのミゼットという三輪車。
これだけは単独でフェンスもなく展示されていた。
真正面から見ると、ちょっと寂しそうな顔つき?
バンパーが左右非対称で洒落ている。
この初代クラウンは建物の中で別格扱い。
昭和の時代のディスプレイ。
昭和の中でもかなり年代の違うものが一緒になっている気がする。
公園の中を進んでいくと池があった。
水が透明だったのが印象的。
高嶺ルビー。
「たかね」と読む。赤い花を咲かす観賞用のソバらしい。食べることもできる。
残念ながらもう花は終わりかけ。
密集しているところを狙って。
アップで撮って見栄えのする花じゃないが。
さらに進んでいくと、ところどころにこんな場所が。
季節に合わせていろんな花を植えていくのだと思う。
「こもれびの里」という古民家を集めたエリアがあった。
上の写真の大きい方の建物が門も兼ねていて、中に入ると広場になっている。
広場の片隅で開かれていた菊花展。
きれいだったが数があまりなかったので迫力が不足気味。
花びらがストローのように丸まっているので、
こういう菊は管物(くだもの)と呼ばれる。
古民家の中にあったお約束のカマド。
囲炉裏に火がついていたのはうれしいが、スコップが写真的に邪魔。
これは茅葺き屋根によじ登ったわけではなく、
こんな風に屋根が下がっていた。
しかし、なにゆえこの形?
茅葺きの蔵は珍しいと思う。
耐火性に問題はないのか?
別の蔵の中では昭和のファッションギャラリー展。
中原淳一というデザイナーの作品らしい。
母親の若い頃の写真に、こんな服があったような記憶が。
昭和記念公園は広いし、あちこち寄り道もしたので、
ようやく1時間ほどかかって日本庭園に到着。
紅葉が取り囲む池。
この池も水がきれいだった。湧き水でもあるのかな?
カメ発見!
街中で見かけるのは、このようなくすんだ色の紅葉。
真っ赤になる紅葉とは何が違うのだろう。
そんな疑問はいずれ調べるとして、
こういう風景を見るとテンションが上がってくる。
池の周りを歩いて行くと、日本庭園の中にあった盆栽苑。
床の間に鎮座するのは立派なモミジの盆栽。
モミジのイメージにそぐわない野太い幹を見ていると、盆栽は造園的芸術と虐待的奇形の紙一重なバランスの上に成り立っている印象も受ける。
それはそうと掛け軸の字が読めない。
床の間の隣は可愛いミニチュア盆栽。
これはミニチュアとして作ってあるのか、あるいは盆栽の最初はこういうものなのか。とりあえず盆栽については知識がほとんどなし。
樹齢120年の五葉松の盆栽。
五葉松というのは松の品種。葉っぱが5枚(というか5針)で1束になっている。一般に海岸の松林は黒松、山に生えている松は赤松が多く、それらは葉っぱが2枚束。松は100品種くらいあるらしい。おそ松やチョロ松はないよという冗談がわかれば昭和の展示会も楽しめたはず(^^ゞ
他にも立派な盆栽がいっぱい。
あまりクネクネせずシンプルな盆栽が多かった。
盆栽に、食べられるような大きな実がなるとは思ってもみなかった。
ーーー続く。
昭和記念公園は2月にアイスチューリップを見に行ったところ。昭和50年(1975年)に昭和天皇御在位五十年記念事業として開発が始められ、完成は昭和58年。地図に書き込んだように東京の西側にある。180ヘクタールもの広さは貼り付けた縮尺の地図でも塗りつぶして示せるほど。公園は立川基地の跡地で、現在も米軍が使っている横田基地は5キロほど隣。こちらは713ヘクタールとさらに広大。横田基地の名前は知っていても場所は知らない人は多いかも。関係ないけれど近くの有名どころである西武ドームとの位置関係もついでに。神代植物公園は先日のバラとダリア。
昭和記念公園でメインの紅葉スポットは日本庭園と呼ばれている一画。そこに一番近い入り口は北側にある砂川口というゲート。どちらかといえば裏門的な位置づけで駐車場も広くない。正午過ぎに到着すると予想通り駐車場待ちのクルマが並んでいる。でもバイクはその行列に関係なく入ることができた。駐車料金は250円。
左側に売店のような建物が見えるが、その一部が入場口になっている。予想外の造りだったので、入口は別の場所にあると思ってしまった。
こんな風に建物の中に出入り口が設けられている。
入場料は400円。
入ってすぐのところでやっていたイベント。
キャロル、R360クーペ、フロンテ、N360、ミゼット。
セドリック。
このひとつ前の縦ランプのタイプに父親が乗っていた気がする。クルマのことはまったく覚えていないが、子供の頃のアルバムに写っていた記憶がおぼろげに。
ブルーバード。
コンパーノ。
従兄弟のK兄ちゃんが乗っていたクルマ。
117クーペ。
私が大学生の頃の愛車である。これほど美しいクルマはないと今でも思っている。最新の技術でリメイクしたクルマを発売してくれたらバイクを売り払ってでも買いたい!
懐かしいクルマばかりなのだが、フェンスが近すぎて邪魔になり写真は撮りにくかった。
ダイハツのミゼットという三輪車。
これだけは単独でフェンスもなく展示されていた。
真正面から見ると、ちょっと寂しそうな顔つき?
バンパーが左右非対称で洒落ている。
この初代クラウンは建物の中で別格扱い。
昭和の時代のディスプレイ。
昭和の中でもかなり年代の違うものが一緒になっている気がする。
公園の中を進んでいくと池があった。
水が透明だったのが印象的。
高嶺ルビー。
「たかね」と読む。赤い花を咲かす観賞用のソバらしい。食べることもできる。
残念ながらもう花は終わりかけ。
密集しているところを狙って。
アップで撮って見栄えのする花じゃないが。
さらに進んでいくと、ところどころにこんな場所が。
季節に合わせていろんな花を植えていくのだと思う。
「こもれびの里」という古民家を集めたエリアがあった。
上の写真の大きい方の建物が門も兼ねていて、中に入ると広場になっている。
広場の片隅で開かれていた菊花展。
きれいだったが数があまりなかったので迫力が不足気味。
花びらがストローのように丸まっているので、
こういう菊は管物(くだもの)と呼ばれる。
古民家の中にあったお約束のカマド。
囲炉裏に火がついていたのはうれしいが、スコップが写真的に邪魔。
これは茅葺き屋根によじ登ったわけではなく、
こんな風に屋根が下がっていた。
しかし、なにゆえこの形?
茅葺きの蔵は珍しいと思う。
耐火性に問題はないのか?
別の蔵の中では昭和のファッションギャラリー展。
中原淳一というデザイナーの作品らしい。
母親の若い頃の写真に、こんな服があったような記憶が。
昭和記念公園は広いし、あちこち寄り道もしたので、
ようやく1時間ほどかかって日本庭園に到着。
紅葉が取り囲む池。
この池も水がきれいだった。湧き水でもあるのかな?
カメ発見!
街中で見かけるのは、このようなくすんだ色の紅葉。
真っ赤になる紅葉とは何が違うのだろう。
そんな疑問はいずれ調べるとして、
こういう風景を見るとテンションが上がってくる。
池の周りを歩いて行くと、日本庭園の中にあった盆栽苑。
床の間に鎮座するのは立派なモミジの盆栽。
モミジのイメージにそぐわない野太い幹を見ていると、盆栽は造園的芸術と虐待的奇形の紙一重なバランスの上に成り立っている印象も受ける。
それはそうと掛け軸の字が読めない。
床の間の隣は可愛いミニチュア盆栽。
これはミニチュアとして作ってあるのか、あるいは盆栽の最初はこういうものなのか。とりあえず盆栽については知識がほとんどなし。
樹齢120年の五葉松の盆栽。
五葉松というのは松の品種。葉っぱが5枚(というか5針)で1束になっている。一般に海岸の松林は黒松、山に生えている松は赤松が多く、それらは葉っぱが2枚束。松は100品種くらいあるらしい。おそ松やチョロ松はないよという冗談がわかれば昭和の展示会も楽しめたはず(^^ゞ
他にも立派な盆栽がいっぱい。
あまりクネクネせずシンプルな盆栽が多かった。
盆栽に、食べられるような大きな実がなるとは思ってもみなかった。
ーーー続く。
2013年11月14日
新蕎麦の季節だけれど
全国的にもそうだろうが、東京はやたら寒い。
三日前の11日の夜は、駅から自宅に戻るまでに凍えそうになった。翌12日からはコート着用で外出。ダウンやキルティングが仕込まれた真冬仕様ではないとはいえ、11月の中頃からコートを着るのは初めてのような気がする。
年々、春と秋が短くなってきているように感じているのだが、今年の秋は極端に短かったような。「遅暑お見舞い申し上げます」とブログに書いたのは、凍えそうになった日の1ヶ月前でしかない。予報によれば明日からは少し寒気がゆるむらしい。でも夏が暑かった年は冬も寒い(となんとなく思っている)ので、今から覚悟しておかなければ。
さて週に一回は行く蕎麦屋に「新ソバ」の張り紙があった。新ソバとはいうまでもなく今年に収穫されたソバである。この店だけじゃなく、毎年あちこちで新ソバは食べている。でも正直に感想を言うと新ソバは、新米や新ジャガや新キャベツなどと較べて圧倒的にありがた味がない。
そうだといわれなくても、新米などは食べてみれば明らかに美味しい。でも新ソバは、いわれてみればいつもと多少は味が違うような違わないような程度でしかない。違ったと感じても、それでより美味しいとも思わない。ソバ好きは新ソバをありがたがるものの、どうも私には理解不能。
新蕎麦をタイトルにしたのにソバの悪口ばかりを書いても仕方がないので、1年ほど前に発見した美味しいソバの食べ方を。
基本は5年ほど前のこのエントリーで。
要はツユに浸けていない部分を残してソバを口に吸い込む感じ。
今回紹介するのはその応用編である。
ツユに浸けていない部分のソバが口に入ったら
2〜3回噛んで味わう
当たり前だけれど、ツユに浸かった部分のソバと一緒に噛むより、ソバの味がよくわかる。あまり説明するほどのことでもないので今度試してみて。それなりのレベルのソバでやれば、ソバってこんな味がしていたんだという発見があると思うよ。
三日前の11日の夜は、駅から自宅に戻るまでに凍えそうになった。翌12日からはコート着用で外出。ダウンやキルティングが仕込まれた真冬仕様ではないとはいえ、11月の中頃からコートを着るのは初めてのような気がする。
年々、春と秋が短くなってきているように感じているのだが、今年の秋は極端に短かったような。「遅暑お見舞い申し上げます」とブログに書いたのは、凍えそうになった日の1ヶ月前でしかない。予報によれば明日からは少し寒気がゆるむらしい。でも夏が暑かった年は冬も寒い(となんとなく思っている)ので、今から覚悟しておかなければ。
さて週に一回は行く蕎麦屋に「新ソバ」の張り紙があった。新ソバとはいうまでもなく今年に収穫されたソバである。この店だけじゃなく、毎年あちこちで新ソバは食べている。でも正直に感想を言うと新ソバは、新米や新ジャガや新キャベツなどと較べて圧倒的にありがた味がない。
そうだといわれなくても、新米などは食べてみれば明らかに美味しい。でも新ソバは、いわれてみればいつもと多少は味が違うような違わないような程度でしかない。違ったと感じても、それでより美味しいとも思わない。ソバ好きは新ソバをありがたがるものの、どうも私には理解不能。
新蕎麦をタイトルにしたのにソバの悪口ばかりを書いても仕方がないので、1年ほど前に発見した美味しいソバの食べ方を。
基本は5年ほど前のこのエントリーで。
要はツユに浸けていない部分を残してソバを口に吸い込む感じ。
今回紹介するのはその応用編である。
ツユに浸けていない部分のソバが口に入ったら
2〜3回噛んで味わう
当たり前だけれど、ツユに浸かった部分のソバと一緒に噛むより、ソバの味がよくわかる。あまり説明するほどのことでもないので今度試してみて。それなりのレベルのソバでやれば、ソバってこんな味がしていたんだという発見があると思うよ。
2013年11月07日
ポーラ美術館のガラス工芸展と藤田嗣治の新コレクション
書くのが少し後になってしまったが10月27日に出かけた箱根・仙石原ツーリングのパート4で、ポーラ美術館のモネ展パート2である。
さて
モネ展と同時に開催されているのが「ガラス工芸名作選」という展示会。ポーラ美術館はガラス工芸品のコレクションにも力を入れているみたい。
「草花文耳付花器」 エミール・ガレ
「風景文花器」 エミール・ガレ
「アザミ文花器」 エミール・ガレ
「葡萄とカタツムリ文花器」 ドーム兄弟
「蜻蛉文ランプ」 ルイス・C・ティファニー
エミール・ガレの名前くらいは知っているし、作品もいくつか見たことはある。でもこの分野にほとんど知識はなく、今まで関心もなかった。ちなみにルイス・C・ティファニーとは、あのティファニーの二代目だそうである。展示は全部で50点以上はあったと思う。一部はモネ展の中でも並べられていた。
これらは1900年前後(明治の中頃)に作られたアール・ヌーヴォー様式。アール・ヌーヴォーはフランス語なので英語に置き換えればArt New。つまり新しい芸術という意味。何に対して新しいのかはよく知らないが、とにかく柔らかくて優雅な曲線と、花とか昆虫が模様としてよく使われているのが特徴。ついでに日本人的にはよく似た言葉でこんがらがるのがアール・デコ。デコはデコレーションの略だから直訳すれば装飾芸術。アール・ヌーボーより30年くらい後に流行した様式。どちらかといえば直線的、幾何学的な形が多くてちょっと派手で前衛的。もちろん今の視点で見ればヌーボーもデコもどちらもレトロな感じを受けるが。
この時代のガラス作品をまとめてみたのは初めてである。
感想その1
なかなかエエヤン!
理屈抜きにキレイだし、壺とか茶碗とか陶器の骨董品のようなコムツカシさはない。それでいて100年ほど経ったヴィンテージ感も趣として感じる。こんなものが自宅に飾ってあれば楽しいと思う。
感想その2
こういうものって、どうして日本で発達しなかったんだろう。
なんとなく残念。
もうひとつモネ展と同時に開催されていたのが、ポーラ美術館が最近コレクションに加えた藤田嗣治(つぐはる)の3作品。同館の藤田コレクションは国内では一番大きいといわれている。
「グロテスク」
あまりグロテスクな雰囲気はしない。じっくり眺めたくなる絵でもないが、Tシャツにでも刷ればおもしろそう。ある意味ポップな印象。
「シレーヌ」
シレーヌはギリシャ神話に出てくる海の怪物で、美しい歌声で船員を惑わし船を難破させる。まあ悪役キャラだったのだが、いつのまにか人魚の意味になってロマンティックなニュアンスに今はなっている。藤田嗣治の描いたのは怖い方のシレーヌかな。歌い出すと口裂け女になりそう。
この2作品は藤田嗣治の晩年の作品で、一般公開されるのは今回が初めてとのこと。
「キュビスム風静物」
上の2作品とは逆に、これはまだ藤田嗣治が無名だった初期の作品。彼がパリに渡ったのは、ピカソがキュビスムという描き方で一世を風靡していた時期に重なる。タイトルにキュビスム風と「ふう」を付けているから、キュビスム勉強中ということだろう。
キュビスムはフランス語読み。英語読みだとキュビズム、あるいはキュービズムとなる。英語のスペルはCubismで、これはCube(立方体)とism(主義)の合成語で直訳すれば立方体主義。簡略化して立体主義とか立体派ともいう。キュビスムは20世紀で最も重要なトレンドだったといわれる。
ーーーなのであるが、これがやたら難解なのである。
私なりに噛み砕いて解説すると(信憑性35%くらいかな)、
1)
物体はいくつかの要素やパーツに分解することができる。例えば顔なら、目や鼻や口など。
2)
また物体は視点を変えれば違う形に見える。たとえば正面の顔と横顔の形はまったく違うが、どちらも同じ顔である。
3)
なんてことをウニウニと考え、分解した要素やパーツを抽象化したり、デフォルメ(変形)したりする。またいくつかの視点から物体を眺めると違う形に見えるが、絵という二次元表現の1枚に落とし込むには、最後にそれらを無理やり統合しなければならない。
それで出来上がるのがこんな絵。
これはピカソの「泣く女」という作品でキュビスムだけじゃなく、さらにシュルレアリスム(超現実主義)も入っている。※今回の展示会とは関係ない
私はキュビズムが苦手だし好きじゃない。描くという行為のひとつの方向として、こういう考え方もあることは認めるとして、私が絵に求めているものとはずいぶん違う。とりあえず藤田嗣治が、こっちの趣味に走ってくれなくてよかった。
ーーーおしまい。
さて
モネ展と同時に開催されているのが「ガラス工芸名作選」という展示会。ポーラ美術館はガラス工芸品のコレクションにも力を入れているみたい。
「草花文耳付花器」 エミール・ガレ
「風景文花器」 エミール・ガレ
「アザミ文花器」 エミール・ガレ
「葡萄とカタツムリ文花器」 ドーム兄弟
「蜻蛉文ランプ」 ルイス・C・ティファニー
エミール・ガレの名前くらいは知っているし、作品もいくつか見たことはある。でもこの分野にほとんど知識はなく、今まで関心もなかった。ちなみにルイス・C・ティファニーとは、あのティファニーの二代目だそうである。展示は全部で50点以上はあったと思う。一部はモネ展の中でも並べられていた。
これらは1900年前後(明治の中頃)に作られたアール・ヌーヴォー様式。アール・ヌーヴォーはフランス語なので英語に置き換えればArt New。つまり新しい芸術という意味。何に対して新しいのかはよく知らないが、とにかく柔らかくて優雅な曲線と、花とか昆虫が模様としてよく使われているのが特徴。ついでに日本人的にはよく似た言葉でこんがらがるのがアール・デコ。デコはデコレーションの略だから直訳すれば装飾芸術。アール・ヌーボーより30年くらい後に流行した様式。どちらかといえば直線的、幾何学的な形が多くてちょっと派手で前衛的。もちろん今の視点で見ればヌーボーもデコもどちらもレトロな感じを受けるが。
この時代のガラス作品をまとめてみたのは初めてである。
感想その1
なかなかエエヤン!
理屈抜きにキレイだし、壺とか茶碗とか陶器の骨董品のようなコムツカシさはない。それでいて100年ほど経ったヴィンテージ感も趣として感じる。こんなものが自宅に飾ってあれば楽しいと思う。
感想その2
こういうものって、どうして日本で発達しなかったんだろう。
なんとなく残念。
もうひとつモネ展と同時に開催されていたのが、ポーラ美術館が最近コレクションに加えた藤田嗣治(つぐはる)の3作品。同館の藤田コレクションは国内では一番大きいといわれている。
「グロテスク」
あまりグロテスクな雰囲気はしない。じっくり眺めたくなる絵でもないが、Tシャツにでも刷ればおもしろそう。ある意味ポップな印象。
「シレーヌ」
シレーヌはギリシャ神話に出てくる海の怪物で、美しい歌声で船員を惑わし船を難破させる。まあ悪役キャラだったのだが、いつのまにか人魚の意味になってロマンティックなニュアンスに今はなっている。藤田嗣治の描いたのは怖い方のシレーヌかな。歌い出すと口裂け女になりそう。
この2作品は藤田嗣治の晩年の作品で、一般公開されるのは今回が初めてとのこと。
「キュビスム風静物」
上の2作品とは逆に、これはまだ藤田嗣治が無名だった初期の作品。彼がパリに渡ったのは、ピカソがキュビスムという描き方で一世を風靡していた時期に重なる。タイトルにキュビスム風と「ふう」を付けているから、キュビスム勉強中ということだろう。
キュビスムはフランス語読み。英語読みだとキュビズム、あるいはキュービズムとなる。英語のスペルはCubismで、これはCube(立方体)とism(主義)の合成語で直訳すれば立方体主義。簡略化して立体主義とか立体派ともいう。キュビスムは20世紀で最も重要なトレンドだったといわれる。
ーーーなのであるが、これがやたら難解なのである。
私なりに噛み砕いて解説すると(信憑性35%くらいかな)、
1)
物体はいくつかの要素やパーツに分解することができる。例えば顔なら、目や鼻や口など。
2)
また物体は視点を変えれば違う形に見える。たとえば正面の顔と横顔の形はまったく違うが、どちらも同じ顔である。
3)
なんてことをウニウニと考え、分解した要素やパーツを抽象化したり、デフォルメ(変形)したりする。またいくつかの視点から物体を眺めると違う形に見えるが、絵という二次元表現の1枚に落とし込むには、最後にそれらを無理やり統合しなければならない。
それで出来上がるのがこんな絵。
これはピカソの「泣く女」という作品でキュビスムだけじゃなく、さらにシュルレアリスム(超現実主義)も入っている。※今回の展示会とは関係ない
私はキュビズムが苦手だし好きじゃない。描くという行為のひとつの方向として、こういう考え方もあることは認めるとして、私が絵に求めているものとはずいぶん違う。とりあえず藤田嗣治が、こっちの趣味に走ってくれなくてよかった。
ーーーおしまい。
2013年11月05日
神代植物公園でバラとダリア その2
バラのアップの写真なんて、過去3回のブログの時と代わり映えしないけれど。
まあ、せっかく撮ったし。
貼り付けたのはできるだけまともな写真を選んでいるが、いつもながらピントがずれた写真がたくさんでガッカリ。風はほとんどなかったからバラが揺れてブレたのではないと思う。オートフォーカスを諦めてマニュアルで撮ればいいのだが、それもなかなか面倒で。あまり手間を掛けると、花を見に来たのか写真を撮りに来たのかわからなくなってしまう。
ところで今回はアップで撮った後に、普段は滅多に見ないカメラのモニターを多少は見るようにした。しかし小さなモニター=縮小された画像では、よほどピントを外さない限りピンぼけを認識することは難しいことがわかった。ブログのページに貼り付けた写真ではピントが合っているように見えても、クリックして拡大するとボヤッとしているのと同じ理屈。
NEX-5Nのオートフォーカスの出来が悪いといっても、さすがにカメラの小さなモニターでわかるほど大きくは外さない。もちろんカメラのモニターを拡大表示にすれば、ピントが合っているかどうかを正確に確認できる。でもそんなことをするより、何枚も撮ればどれかピントがあった写真があるだろうというのが私のスタイル。
パルテノン神殿の横に小径があったので少し歩いてみた。
この写真だけ見ると、すごく深い森に入ったみたいだ。
ベンチと落ち葉。
イエローオータム。
芝生の広場に出た。
これはパンパグラスという植物。
ジャンボなススキといったところ。わりとあちこちの公園に植えられている。
ちょっと小振りのパンパグラス。
穂先は柔らかそうだが、背が高すぎて触ってみることはできない。
おヘソに「と」の文字があるこのエアドーム型の遊具は「ふわふわとねりん」という名前。同じ都立で足立区にある舎人公園(とねりこうえん)から借りているらしい。中に入れるのは小学3年生まで。
芝生広場の先には進まずにバラ園の方に戻る。
さくら園と名付けられた場所も別にあるが、芝生広場の横も桜の木が多かった。
ベンチに座って、ゆっくりサクラを眺めるーーーというのは混雑していて無理だろうなあ。ちなみに神代植物公園はベンチは多いが、タバコを吸える場所が少ない。
これは夜桜用の投光器だと思われる。
バラ園の隣の芝生広場までしか足を伸ばさなかったのは、そろそろ閉園時刻が迫っていて、この温室の中を見学したかったから。
入り口を入った先に、もうひとつ自動ドアがある。
ここから先は熱帯花木室。
入ったとたんにムッとする熱気。
中はまさにジャングル。
毛虫みたいな花。
逆さまにつり下がっている花。
この逆さま花は自宅近くのあちこちで見るので前から興味があった。
名前を確認。
ブルグマンシアを後で調べたら「キダチ チョウセン アサガオ」というのが和名のようである。園芸的なネーミングはエンジェルトランペット。ところで自宅の周りでは11月の今でも普通に屋外で咲いているんだけれど、温室の必要ある?
熱帯花木室を抜けると(温室ではない)ホールのようなところにでる。
ここでは生け花が展示してあった。
ドレッシングをかけたら食べられそう(^^ゞ
白黒の模様のがヘビみたいでコワイ(>_<)
ホールの次は熱帯スイレン室。
先日ポーラ美術館でモネのスイレンを見たばかりなので奇遇な感じ。
その次はベゴニア室。
きれいな花がいっぱい咲いていた。
ベゴニアをアップで何枚か。
花だけ見せられたら、少し珍しい種類のバラといわれても納得しそうである。
ベゴニア on the water !
最後はラン室。
なぜかここだけプレートが手作り。
写真が少し霞んでいるのは上から霧が吹きかけられているから。
もう花の写真を撮り飽きたのでアップはなし。
外に出て温室の中庭。
左側が熱帯花木室で、右側が熱帯スイレン室、ベゴニア室、ラン室に別れている。真ん中の少し低いところが生け花のあったホール。(温室の全景は1つ前のエントリーで)
はずれ宝くじが役立っているらしい(^^ゞ
午後2時入場、4時半退出。
もうチケット売り場は閉まっていた。閉館は5時。入園料は500円。
入り口の前の道路。
バイクの駐車場は、左側の歩道に自転車と一緒に留める方式で無料。
自転車と一緒に並ぶBMW F800R。
ここに着いた時は駐輪場が満杯で焦ったが、上の写真の左側に伸びる歩道に臨時駐輪場が設けてあった。
午前中の天気がよければもっと早く来て、隣接する深大寺でソバを食べるつもりだったのだが、それは果たせず残念。まあ、また来ることもあるでしょう。
おしまい
まあ、せっかく撮ったし。
貼り付けたのはできるだけまともな写真を選んでいるが、いつもながらピントがずれた写真がたくさんでガッカリ。風はほとんどなかったからバラが揺れてブレたのではないと思う。オートフォーカスを諦めてマニュアルで撮ればいいのだが、それもなかなか面倒で。あまり手間を掛けると、花を見に来たのか写真を撮りに来たのかわからなくなってしまう。
ところで今回はアップで撮った後に、普段は滅多に見ないカメラのモニターを多少は見るようにした。しかし小さなモニター=縮小された画像では、よほどピントを外さない限りピンぼけを認識することは難しいことがわかった。ブログのページに貼り付けた写真ではピントが合っているように見えても、クリックして拡大するとボヤッとしているのと同じ理屈。
NEX-5Nのオートフォーカスの出来が悪いといっても、さすがにカメラの小さなモニターでわかるほど大きくは外さない。もちろんカメラのモニターを拡大表示にすれば、ピントが合っているかどうかを正確に確認できる。でもそんなことをするより、何枚も撮ればどれかピントがあった写真があるだろうというのが私のスタイル。
パルテノン神殿の横に小径があったので少し歩いてみた。
この写真だけ見ると、すごく深い森に入ったみたいだ。
ベンチと落ち葉。
イエローオータム。
芝生の広場に出た。
これはパンパグラスという植物。
ジャンボなススキといったところ。わりとあちこちの公園に植えられている。
ちょっと小振りのパンパグラス。
穂先は柔らかそうだが、背が高すぎて触ってみることはできない。
おヘソに「と」の文字があるこのエアドーム型の遊具は「ふわふわとねりん」という名前。同じ都立で足立区にある舎人公園(とねりこうえん)から借りているらしい。中に入れるのは小学3年生まで。
芝生広場の先には進まずにバラ園の方に戻る。
さくら園と名付けられた場所も別にあるが、芝生広場の横も桜の木が多かった。
ベンチに座って、ゆっくりサクラを眺めるーーーというのは混雑していて無理だろうなあ。ちなみに神代植物公園はベンチは多いが、タバコを吸える場所が少ない。
これは夜桜用の投光器だと思われる。
バラ園の隣の芝生広場までしか足を伸ばさなかったのは、そろそろ閉園時刻が迫っていて、この温室の中を見学したかったから。
入り口を入った先に、もうひとつ自動ドアがある。
ここから先は熱帯花木室。
入ったとたんにムッとする熱気。
中はまさにジャングル。
毛虫みたいな花。
逆さまにつり下がっている花。
この逆さま花は自宅近くのあちこちで見るので前から興味があった。
名前を確認。
ブルグマンシアを後で調べたら「キダチ チョウセン アサガオ」というのが和名のようである。園芸的なネーミングはエンジェルトランペット。ところで自宅の周りでは11月の今でも普通に屋外で咲いているんだけれど、温室の必要ある?
熱帯花木室を抜けると(温室ではない)ホールのようなところにでる。
ここでは生け花が展示してあった。
ドレッシングをかけたら食べられそう(^^ゞ
白黒の模様のがヘビみたいでコワイ(>_<)
ホールの次は熱帯スイレン室。
先日ポーラ美術館でモネのスイレンを見たばかりなので奇遇な感じ。
その次はベゴニア室。
きれいな花がいっぱい咲いていた。
ベゴニアをアップで何枚か。
花だけ見せられたら、少し珍しい種類のバラといわれても納得しそうである。
ベゴニア on the water !
最後はラン室。
なぜかここだけプレートが手作り。
写真が少し霞んでいるのは上から霧が吹きかけられているから。
もう花の写真を撮り飽きたのでアップはなし。
外に出て温室の中庭。
左側が熱帯花木室で、右側が熱帯スイレン室、ベゴニア室、ラン室に別れている。真ん中の少し低いところが生け花のあったホール。(温室の全景は1つ前のエントリーで)
はずれ宝くじが役立っているらしい(^^ゞ
午後2時入場、4時半退出。
もうチケット売り場は閉まっていた。閉館は5時。入園料は500円。
入り口の前の道路。
バイクの駐車場は、左側の歩道に自転車と一緒に留める方式で無料。
自転車と一緒に並ぶBMW F800R。
ここに着いた時は駐輪場が満杯で焦ったが、上の写真の左側に伸びる歩道に臨時駐輪場が設けてあった。
午前中の天気がよければもっと早く来て、隣接する深大寺でソバを食べるつもりだったのだが、それは果たせず残念。まあ、また来ることもあるでしょう。
おしまい
2013年11月03日
神代植物公園でバラとダリア
春と秋はバラのシーズン。バイクを買ってから
12年春:京成バラ園
12年秋:谷津バラ園
13年春:生田緑地ばら苑
と訪れてきた。
この秋はパスしようとも思ったが、ネットでバラ園情報を調べていると、神代植物公園ではバラ以外にダリアも咲いているということなので出かけることに。
神代植物公園(じんだい)は調布市にある都立の公園。神代植物園と呼ばれることのほうが多い気がする。深大寺ソバで有名な深大寺(じんだいじ)は公園の隣にある。公園の敷地は江戸時代に深大寺の領地だったらしい。神代と深大はどちらも「じんだい」と読むが、なぜ違う漢字を使っているんだろう。
自宅からは20キロくらい。朝起きたら空が暗くて雨が降りそうだったが、昼頃になってなんとか持ち直してきた。この秋はあまり天候に恵まれない。
入り口のゲートを入ってすぐのところにあったのが神代花車と名付けられた菊の飾り物。現在、菊花大会というイベントが催されている。
懸崖仕立て(けんがい)の小菊。
懸崖仕立てとは鉢の下の方に植物が伸びるように育てること。
これ以上は近づけなかったので、どうやって下の方にのばしているのかは観察できなかった。でもズラッと並んだ懸崖仕立ては壮観な眺め。
盆栽コーナー。
菊の盆栽なんて初めて見た。ところで菊は木ではなくて草なのに、ここにあるのは木のように見える。ネットで調べたら茎の周りを土で囲う筒植えという手法で育てるらしい。盆栽って植物で表現した小宇宙のような印象を受けるけれど、その園芸技術ってすごいね。
こちらは小宇宙というよりジオラマみたいなカワイイ盆栽。箱根と札があるから左隅の船があるところは芦ノ湖かな。
先ほどの盆栽とは別のテントに展示してあった「参考花」。解説は何もないが素人でも格の違いはわかる。こちらは名人の作品かな。
この一画にあったのは小菊の展示。大きな菊はダリアやバラとは道順的に逆方向だったので帰りに見ることにーーーつもりが、結局見るのを忘れた。
テクテク歩いて、
ダリア園に到着。
ダリアは子供の頃はすごくポピュラーな花だったが、最近はあまり見ないように思うのは気のせいかな。少なくとも私は久しぶりに見るダリアである。
赤いダリア。
赤と白が半分ずつ。
先っちょだけが白。
黄色いダリア。
このダリアは人の顔より大きかった。太陽のイラストみたい。
黄色とピンクのコンビネーション。
本日のお気に入り第2位。
紫のダリア。
これはまだ咲いたばかりで、真ん中の今は脳みそ?みたいに見えるところから雄しべや雌しべが出てくる。ダリアは球根で育てるが種もできるらしい。
ピンク系のダリア。
虫が蜜を吸って受粉をお手伝い。
ピンク一色のダリア。
ピンクと白が半分ずつ。
上とはピンクと白の配色が逆。
ピンクと白のまだら模様。
きれいな花は後ろから見ても美しい。
美人と一緒?
得意の空撮りは曇り空なので(/o\)
白いダリア2つ。
ダリアの花びらは普通の形と、丸まっているのがあるみたいだ。
オレンジのダリア。
蕾から順番に広がっていく様子がわかる。
トロピカルなイメージのダリア。
本日のお気に入り第3位。
オレンジ系のミックス。
メキシカンなイメージのダリア。
本日のお気に入り第1位。
第1位なので、もう一枚。
それぞれの品種には名前がついている。このダリアはジェシカという名前だった。他はあまりチェックせず。
久しぶりに見たダリアはきれいで大きくて、見ているだけで元気になってくるような花だった。今までノーマークだったけれど予想以上に気に入った。背が高いからベランダで育てるのは難しいかな。
ダリア園は写真に写っている範囲だけであまり広くない。本来はボタンが植えられる敷地の片隅で育てられている。やっぱりあまり人気がないのか? もっと大規模にやって欲しいなあ。
ダリア園の少し先にあるバラ園。
こちらは敷地面積たっぷり。
中央にある噴水。
一番奥にある建物はパルテノン神殿風?
残念ながら、この噴水の近くは立ち入り禁止。
パルテノン神殿側から見た風景。正面に見えるのは温室。
ところで、この写真はズームレンズの望遠側で撮っている。そうすると噴水のある池がとても狭く見えるのが不思議。
バラ園の中をブラブラ歩く。
もう少し早い時期に来たほうがよかったかな。ちょっと密度感が不足気味。写真は比較的バラが集まっているところで撮っているが、エリアによっては結構スカスカ。ボロボロのバラはほとんど見かけなかったから、傷んだ花は早々に摘み取ってあるんだろう。風はなかったのに、バラの香りがほとんど漂ってこなかったのも残念。
でもまあ、たくさんのバラを眺めながら、こういう広い庭を歩くのは楽しいもの。ちょっとした別世界観を味わえる。ダリアでけっこう満腹感があったものの、バラは別腹で堪能できた(←ダジャレ)。
ーーー続く
12年春:京成バラ園
12年秋:谷津バラ園
13年春:生田緑地ばら苑
と訪れてきた。
この秋はパスしようとも思ったが、ネットでバラ園情報を調べていると、神代植物公園ではバラ以外にダリアも咲いているということなので出かけることに。
神代植物公園(じんだい)は調布市にある都立の公園。神代植物園と呼ばれることのほうが多い気がする。深大寺ソバで有名な深大寺(じんだいじ)は公園の隣にある。公園の敷地は江戸時代に深大寺の領地だったらしい。神代と深大はどちらも「じんだい」と読むが、なぜ違う漢字を使っているんだろう。
自宅からは20キロくらい。朝起きたら空が暗くて雨が降りそうだったが、昼頃になってなんとか持ち直してきた。この秋はあまり天候に恵まれない。
入り口のゲートを入ってすぐのところにあったのが神代花車と名付けられた菊の飾り物。現在、菊花大会というイベントが催されている。
懸崖仕立て(けんがい)の小菊。
懸崖仕立てとは鉢の下の方に植物が伸びるように育てること。
これ以上は近づけなかったので、どうやって下の方にのばしているのかは観察できなかった。でもズラッと並んだ懸崖仕立ては壮観な眺め。
盆栽コーナー。
菊の盆栽なんて初めて見た。ところで菊は木ではなくて草なのに、ここにあるのは木のように見える。ネットで調べたら茎の周りを土で囲う筒植えという手法で育てるらしい。盆栽って植物で表現した小宇宙のような印象を受けるけれど、その園芸技術ってすごいね。
こちらは小宇宙というよりジオラマみたいなカワイイ盆栽。箱根と札があるから左隅の船があるところは芦ノ湖かな。
先ほどの盆栽とは別のテントに展示してあった「参考花」。解説は何もないが素人でも格の違いはわかる。こちらは名人の作品かな。
この一画にあったのは小菊の展示。大きな菊はダリアやバラとは道順的に逆方向だったので帰りに見ることにーーーつもりが、結局見るのを忘れた。
テクテク歩いて、
ダリア園に到着。
ダリアは子供の頃はすごくポピュラーな花だったが、最近はあまり見ないように思うのは気のせいかな。少なくとも私は久しぶりに見るダリアである。
赤いダリア。
赤と白が半分ずつ。
先っちょだけが白。
黄色いダリア。
このダリアは人の顔より大きかった。太陽のイラストみたい。
黄色とピンクのコンビネーション。
本日のお気に入り第2位。
紫のダリア。
これはまだ咲いたばかりで、真ん中の今は脳みそ?みたいに見えるところから雄しべや雌しべが出てくる。ダリアは球根で育てるが種もできるらしい。
ピンク系のダリア。
虫が蜜を吸って受粉をお手伝い。
ピンク一色のダリア。
ピンクと白が半分ずつ。
上とはピンクと白の配色が逆。
ピンクと白のまだら模様。
きれいな花は後ろから見ても美しい。
美人と一緒?
得意の空撮りは曇り空なので(/o\)
白いダリア2つ。
ダリアの花びらは普通の形と、丸まっているのがあるみたいだ。
オレンジのダリア。
蕾から順番に広がっていく様子がわかる。
トロピカルなイメージのダリア。
本日のお気に入り第3位。
オレンジ系のミックス。
メキシカンなイメージのダリア。
本日のお気に入り第1位。
第1位なので、もう一枚。
それぞれの品種には名前がついている。このダリアはジェシカという名前だった。他はあまりチェックせず。
久しぶりに見たダリアはきれいで大きくて、見ているだけで元気になってくるような花だった。今までノーマークだったけれど予想以上に気に入った。背が高いからベランダで育てるのは難しいかな。
ダリア園は写真に写っている範囲だけであまり広くない。本来はボタンが植えられる敷地の片隅で育てられている。やっぱりあまり人気がないのか? もっと大規模にやって欲しいなあ。
ダリア園の少し先にあるバラ園。
こちらは敷地面積たっぷり。
中央にある噴水。
一番奥にある建物はパルテノン神殿風?
残念ながら、この噴水の近くは立ち入り禁止。
パルテノン神殿側から見た風景。正面に見えるのは温室。
ところで、この写真はズームレンズの望遠側で撮っている。そうすると噴水のある池がとても狭く見えるのが不思議。
バラ園の中をブラブラ歩く。
もう少し早い時期に来たほうがよかったかな。ちょっと密度感が不足気味。写真は比較的バラが集まっているところで撮っているが、エリアによっては結構スカスカ。ボロボロのバラはほとんど見かけなかったから、傷んだ花は早々に摘み取ってあるんだろう。風はなかったのに、バラの香りがほとんど漂ってこなかったのも残念。
でもまあ、たくさんのバラを眺めながら、こういう広い庭を歩くのは楽しいもの。ちょっとした別世界観を味わえる。ダリアでけっこう満腹感があったものの、バラは別腹で堪能できた(←ダジャレ)。
ーーー続く
2013年11月02日
モネ 風景を見る眼 19世紀フランス風景画の革新
前2回で書いた箱根ツーリングの目的はススキと、
このクロード・モネ展である。
この展覧会は企画の成り立ちが変わっている。モネを19作品と日本で一番コレクションしているポーラ美術館と、ほぼ同規模の17作品を持っている上野の国立西洋美術館が、お互いの作品を貸し出し合って、つまり19+16(なぜか国立西洋美術館は出展が1作品少ない)=35作品のモネを集めた規模にして展覧会を実施。ポーラ美術館は11月24日まで。その後、国立西洋美術館で12月7日から来年3月9日まで開催される。
ちなみに入場料は国立西洋美術館の1200円に対して、ポーラ美術館は1800円と観光地価格。でもポーラ美術館はガラガラと言っていいほど空いている。5つのコーナーに分かれているが、私が訪れた日曜の昼過ぎで、各コーナーにいたのは10名くらい。こんなことは国立西洋美術館ではあり得ない。どれだけじっくり鑑賞できたかの価値を国立西洋美術館の1200円を基準に考えると、最低でも10万円くらいになるかな。
といいつつ、前回訪れた時にもらったスタンプカードを提示して、ちゃっかり200円引きの1600円で入場(^^ゞ なお初めて行く人もホームページのインターネット割引券を使えば100円引きの1700円になる。
第1展示室の入り口。
グローバルスタンダードでは美術館で写真を撮ることは自由だが、ここ日本では禁止なのが残念。どうしてこんな風習になったのだろう。
入り口を入ってすぐ、いきなりドカーンと現れるのがこの2作品。どちらもポスターやチケットに使われている、いってみれば今回の目玉作品。そういう作品は、たいてい展示構成の中頃過ぎにあることが多いのでサプライズ感あり。
「舟遊び」 モネ
「バラ色のボート」 モネ
舟遊びは(タテヨコ)145.5センチ×133.5センチ、バラ色のボートは135.3×176.5センチとどちらも大きな作品。いきなり145.5センチといわれてもピンとこないかもしれないが、人の身長を基準に思い浮かべると絵の大きさをイメージしやすいかも。
モネといえば睡蓮で水辺を連想するが、そういう意味では、どちらもモネ・ワールド全開。「舟遊び」のほうがなんとなく見慣れたモネの色使い。
「雪のアルジャントゥイユ」 モネ
アルジャントゥイユとは地名。パリから北に15キロ程離れたところ。
雪景色の感じがよくでているなあと思って眺める。たぶん空を白っぽく塗ったのが、そのトリックかもしれない。感じたままに表現するのが印象派である。
「ジヴェルニーの積みわら」 モネ
ジヴェルニーも地名である。
積みわらを見るとミレーを思い出す。絵のタッチは少しゴッホにも似ている。それでいてモネらしさはもちろんある。つまり一粒で三回おいしいお得な作品。
「花咲く堤、アルジャントゥイユ」 モネ
いい絵である。間違いなく。でも煙突から出ている煙の描き方は手を抜きすぎやろと、モネに突っ込んでみる(^^ゞ
「波立つプールヴィルの海」 モネ
こっちはもっと突っ込みどころ満載。まずどんなに海が荒れても海面は、こんな沖まで真っ白にはならない。百歩譲って真っ白な状態になるほどの大嵐だとしたら、描かれているほど波打ち際に近づけば確実に波にさらわれる。あれこれ突っ込みを入れて画家とコミュニケーションしながら絵を見るのも楽しいよ。
モネ=睡蓮。そんな意識があるからか、この絵を見た時は「あ、出た出た」と思ってしまったが、これはゴッホの描いたバラだった(>_<)
「ばら」 ゴッホ
花のところは確かにバラなんだけれど、バラの茎があって地面から伸びて生えているようには見えないんだけどなあ。
「ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋」 ゴッホ
これもゴッホ。運河の左側にたぶん洗濯をしている女性が3人並んでいる。少しわかりづらいが一番手前の人物の上半身と一番奥の人物の下半身は、赤い輪郭線が描かれているだけである。つまり川面や土手の地面が透けているというか何も描かれていない。表現手法?それともオチャメ?
「トルーヴィルの浜」 ウジューヌ・ブーダン
すごく印象に残った作品。
それは絵そのものとはほとんど関係なくて、着飾った男女というか紳士淑女がビーチにいるから。スーツやドレスを着て砂浜に行ったことってないでしょ? この絵が描かれた1867年(明治元年が1868年)頃のヨーロッパは砂浜も社交の場だったのかな。それにしてもたくさん集まって何をしているんだろう。飲んだり食べたりはしていないみたいだし。
「グランカンの干潮」 ジョルジュ・スーラ
のどかなのどかな作品。
こんな光景を眺めながら夏休みを過ごしたい。
「睡蓮」 モネ
「睡蓮の池」 モネ
絵にある池はモネの自宅の庭にあり、彼は睡蓮(すいれん)の絵を200点以上も制作している。だから今まであちこちでモネの睡蓮は目にしてきた。でも見慣れているとはいえやっぱりモネは睡蓮である。モネの展示会で睡蓮の絵がなかったらガッカリする。サザンのライブを聴きに行って「勝手にシンドバッド」が演奏されないようなものである。そして最初にも触れたようにポーラ美術館は都内の美術館のように混雑していない。近づいたり離れたり、真正面でも斜め横からでも好きなように見ることができる。たっぷり堪能できて「絵を見たぞ〜モネを見たぞ〜」と満腹気分を味わえた。
ーーー続く
このクロード・モネ展である。
この展覧会は企画の成り立ちが変わっている。モネを19作品と日本で一番コレクションしているポーラ美術館と、ほぼ同規模の17作品を持っている上野の国立西洋美術館が、お互いの作品を貸し出し合って、つまり19+16(なぜか国立西洋美術館は出展が1作品少ない)=35作品のモネを集めた規模にして展覧会を実施。ポーラ美術館は11月24日まで。その後、国立西洋美術館で12月7日から来年3月9日まで開催される。
ちなみに入場料は国立西洋美術館の1200円に対して、ポーラ美術館は1800円と観光地価格。でもポーラ美術館はガラガラと言っていいほど空いている。5つのコーナーに分かれているが、私が訪れた日曜の昼過ぎで、各コーナーにいたのは10名くらい。こんなことは国立西洋美術館ではあり得ない。どれだけじっくり鑑賞できたかの価値を国立西洋美術館の1200円を基準に考えると、最低でも10万円くらいになるかな。
といいつつ、前回訪れた時にもらったスタンプカードを提示して、ちゃっかり200円引きの1600円で入場(^^ゞ なお初めて行く人もホームページのインターネット割引券を使えば100円引きの1700円になる。
第1展示室の入り口。
グローバルスタンダードでは美術館で写真を撮ることは自由だが、ここ日本では禁止なのが残念。どうしてこんな風習になったのだろう。
入り口を入ってすぐ、いきなりドカーンと現れるのがこの2作品。どちらもポスターやチケットに使われている、いってみれば今回の目玉作品。そういう作品は、たいてい展示構成の中頃過ぎにあることが多いのでサプライズ感あり。
「舟遊び」 モネ
「バラ色のボート」 モネ
舟遊びは(タテヨコ)145.5センチ×133.5センチ、バラ色のボートは135.3×176.5センチとどちらも大きな作品。いきなり145.5センチといわれてもピンとこないかもしれないが、人の身長を基準に思い浮かべると絵の大きさをイメージしやすいかも。
モネといえば睡蓮で水辺を連想するが、そういう意味では、どちらもモネ・ワールド全開。「舟遊び」のほうがなんとなく見慣れたモネの色使い。
「雪のアルジャントゥイユ」 モネ
アルジャントゥイユとは地名。パリから北に15キロ程離れたところ。
雪景色の感じがよくでているなあと思って眺める。たぶん空を白っぽく塗ったのが、そのトリックかもしれない。感じたままに表現するのが印象派である。
「ジヴェルニーの積みわら」 モネ
ジヴェルニーも地名である。
積みわらを見るとミレーを思い出す。絵のタッチは少しゴッホにも似ている。それでいてモネらしさはもちろんある。つまり一粒で三回おいしいお得な作品。
「花咲く堤、アルジャントゥイユ」 モネ
いい絵である。間違いなく。でも煙突から出ている煙の描き方は手を抜きすぎやろと、モネに突っ込んでみる(^^ゞ
「波立つプールヴィルの海」 モネ
こっちはもっと突っ込みどころ満載。まずどんなに海が荒れても海面は、こんな沖まで真っ白にはならない。百歩譲って真っ白な状態になるほどの大嵐だとしたら、描かれているほど波打ち際に近づけば確実に波にさらわれる。あれこれ突っ込みを入れて画家とコミュニケーションしながら絵を見るのも楽しいよ。
モネ=睡蓮。そんな意識があるからか、この絵を見た時は「あ、出た出た」と思ってしまったが、これはゴッホの描いたバラだった(>_<)
「ばら」 ゴッホ
花のところは確かにバラなんだけれど、バラの茎があって地面から伸びて生えているようには見えないんだけどなあ。
「ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋」 ゴッホ
これもゴッホ。運河の左側にたぶん洗濯をしている女性が3人並んでいる。少しわかりづらいが一番手前の人物の上半身と一番奥の人物の下半身は、赤い輪郭線が描かれているだけである。つまり川面や土手の地面が透けているというか何も描かれていない。表現手法?それともオチャメ?
「トルーヴィルの浜」 ウジューヌ・ブーダン
すごく印象に残った作品。
それは絵そのものとはほとんど関係なくて、着飾った男女というか紳士淑女がビーチにいるから。スーツやドレスを着て砂浜に行ったことってないでしょ? この絵が描かれた1867年(明治元年が1868年)頃のヨーロッパは砂浜も社交の場だったのかな。それにしてもたくさん集まって何をしているんだろう。飲んだり食べたりはしていないみたいだし。
「グランカンの干潮」 ジョルジュ・スーラ
のどかなのどかな作品。
こんな光景を眺めながら夏休みを過ごしたい。
「睡蓮」 モネ
「睡蓮の池」 モネ
絵にある池はモネの自宅の庭にあり、彼は睡蓮(すいれん)の絵を200点以上も制作している。だから今まであちこちでモネの睡蓮は目にしてきた。でも見慣れているとはいえやっぱりモネは睡蓮である。モネの展示会で睡蓮の絵がなかったらガッカリする。サザンのライブを聴きに行って「勝手にシンドバッド」が演奏されないようなものである。そして最初にも触れたようにポーラ美術館は都内の美術館のように混雑していない。近づいたり離れたり、真正面でも斜め横からでも好きなように見ることができる。たっぷり堪能できて「絵を見たぞ〜モネを見たぞ〜」と満腹気分を味わえた。
ーーー続く