2014年05月

2014年05月28日

湘南海岸公園 鵠沼海岸

5月24日のツーリング後半。


花菜ガーデンでバラを見た後は湘南の海岸を散歩してきた。

県道62号線を南下すれば、途中で国道1号線をまたいで5〜6キロ程で湘南の海岸通りである国道134号線に出る。平塚市の西隣は大磯町で、62号線はごく短い区間だけ大磯町も通る。ココから大磯町と示す標識を見かけると、大磯を訪れてからまだ2週間しか経っていないのにやたら懐かしい気分。

ところで湘南は江ノ島を境に東西でまったく地形が違う。
江ノ島の東側、具体的には鎌倉、逗子、葉山そして三浦半島にいたるエリアは基本的に丘陵が海岸線近くまで伸びている。だから岩場の海岸も多いし、砂浜であっても幅(波打ち際までの距離の意味)が狭い。それに対して江ノ島の西側である藤沢、茅ヶ崎、平塚あたりは平野で砂浜の幅も広め。

航空写真で見たらわかりやすいかも。
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江ノ島の西側は砂浜が広くて砂が多く、そして海と陸の高低差があまりないからだと思うが海岸沿いには切れ目なく防砂林が植えられている。一般的には防風林ということが多いかな。この地域の生活には欠かせないものだとは重々承知している。でもやっぱり道路から海岸が見えないのでつまらない。


この日は134号線に出ると、つまりは海岸沿いを走ると相当に風が強かった。平塚と茅ヶ崎の境目である相模川を渡る橋の上ではちょっとビビるレベル。橋の上にこそ防風林を植えてくれ〜!

そのまま東に進むと昔は単に茅ヶ崎海岸と呼ばれていたサザンビーチ、そして辻堂海岸と過ぎて江ノ島の少し手前からが鵠沼海岸(くげぬま)になる。江ノ島の一番手前が片瀬海岸。その片瀬海岸から鵠沼海岸の半分くらいが湘南海岸公園と呼ばれている。公園といっても海岸の利用に便利なように整備したとの意味であって、海岸周辺に公園としての敷地が別にあるわけではない。片瀬海岸には2004年に新江ノ島水族館ができてとても賑やかになった。

ちなみにここ藤沢市の湘南海岸公園とは別に、平塚市にも同じ名前の湘南海岸公園がある。藤沢市の公園は神奈川県立だが平塚は市立で規模はずいぶんと小さいみたい。しかし隣の隣の町でなぜ公園の名前を同じにするかなあ。もっと離れていたって問題だけど。


湘南海岸公園の西部駐車場。この公園には4つの大きな駐車場がある。そのうち西部と中部の駐車場の手前には駐輪場があってバイクも無料で駐められる。4つの駐車場はクルマ専用でバイクは入れない(と思う)。近くに住んでいるサーファーはスクーターや自転車にサーフボードを積んでやってくる。
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ちょこちょこと坂を登っていくと、
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これが鵠沼海岸。このビーチに足を踏み入れたのはウン十年ぶり。
写真をクリックして拡大すると、風が強くて砂浜に風紋ができているのがわかる。
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江ノ島方向。
海の家を組み立て中。
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茅ヶ崎方向。
ビーチの幅がとても広い。
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海に入っているサーファーはそこそこいたけれど、風でできただけのクシャクシャ波だから乗れている人はいなかった。
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サーフな光景。
鵠沼海岸は日本のサーフィン発祥の地。
ただし発祥の地とされる、あるいはそう主張している海岸はいくつもある。
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これはいつものローアングル。
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ブラブラと散歩。

自転車やスクーターには、こんなキャリアをつけてサーフボードを運ぶ。サーフボードはそれなりの面積があるので風がある時はよろけないのだろうか?
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ビーチバレーのコート。
ビーチバレーが日本で最初におこなわれたのも鵠沼海岸とされている。
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強風注意の電光掲示板。写真だとノボリが普通に見えるが実際は引きちぎれんばかりにはためいている。後ろの建物はサーフビレッジと呼ばれる施設。シャワーやロッカーなどの他に貸しホールや展示会場などがあるらしい。海辺にある公民館のようなものか? このあたりが湘南海岸公園の西詰めである。
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東の江ノ島方向に歩く。

津波避難タワー。
こんなもののお世話にならないように願おう。
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堤防上部の幅は全体的に広いが、公園の中央部分は特に広くなっている。
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堤防の奥(陸側)には芝生スペースもかなりある。
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ライフセーバーの人たち。ライフセーバーも日本での始まりは鵠沼海岸。とにかく鵠沼はビーチ文化の母ともいえるエリアである。
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海岸のところどころにレスキューボードが置いてあった。
今の時期は予行演習中なのだろう。
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片瀬海岸まで歩いてきた。つまり公園の東側。
写真中央から右側に伸びている背の低い建物群が新江ノ島水族館。
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ここからだと江ノ島は目の前である。
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長さ2キロの公園を一往復したから4キロの散歩。花菜ガーデンの分も入れたらこの日はよく歩いた。やはり海を見たり海辺を散歩すると、リラックスするというかリフレッシュできるというかストレスが抜けるというか、まあとにかく元気になる。私の場合、岩場より砂浜の海岸のほうがその効果は高いみたい。広い海面と同様に広い砂浜も心を解きほぐす作用があるのではないかと思っている。でも問題はずっと海岸にいられないこと(^^ゞ

予定ではこの後、新江ノ島水族館か江ノ島のどちらかを回るつもりだった。しかし花菜ガーデンで長居したので、そのまま帰るとする。腹八分目のほうが次のツーリングのモチベーションも上がってヨシ。


藤沢を抜けて戸塚から横浜新道〜第三京浜で午後5時頃に帰宅。走行130キロ。ガレージで久しぶりにバイクをフキフキしていたわる。リアフェンダーとかエンジンの下とかにはドロがへばりついているがそれは見なかったことにしよう。


今回のバイクでハイクは

   春バラを
   抱きしめたいが
   トゲがある(^^ゞ
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おしまい

wassho at 23:10|PermalinkComments(0)   *ツーリング 

2014年05月27日

花菜ガーデン その2

バラ園を一通り見終わる。
写真でもわかるように花菜ガーデンはまわりに高い建物がないのが素晴らしい。
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園内をブラブラ歩いていくと「見晴らしデッキ」という名前の、少し小高い場所に作られた展望台がある。普通の展望台は高いところから下を眺めるものだが、これは周りの山を下から眺めるのが目的の変わった展望台。展望台の写真は撮り忘れた。


山には雲がかかっているが、デッキを造って眺める価値はある景色。新緑の季節感もあってどことなくすがすがしい。写真左側が丹沢山系。右側は頂上が雲で隠れている大山(おおやま)1252メートル。中腹にある大山寺は紅葉で有名でそのうち行きたいと思っている。
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これはセンターフィールドと名付けられた、いわば中央芝生広場。
写真左奥がバラ園へ向かう道である。
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センターフィールドと見晴らしデッキにつながる斜面にポピーが植えられていた。青い花が混じって植えられているのが珍しい。
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もうちょっとアップで。
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青い花はヤグルマギク。矢車草とも呼ぶが同じ名前で別の花もある。矢車とは鯉のぼりのポールの先端につける、矢を組み合わせた形の風車みたいなもの。あまりこの花と似ているとはいえないが。すでに花絨毯としての盛りは過ぎていたものの、青い花は少ないので見られただけ儲けもの。
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ポピー=ひなげし。
花びらが散った後のポピーって、ちょっと不気味(^^ゞ
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センターフィールドの一部ではバラの苗が販売されている。
テントを張っているのは園芸店で土や肥料、農薬なども売っていた。
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恒例の?お値段チェック!
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畳1枚くらいの花壇を作るなら7〜8万円近く必要かな。バラは基本的に種まきではなく接ぎ木で増やすから最初は苗を買うことになる。ところで枝を地面に植えることを接ぎ木と思っている人が多いみたい。それは挿し木で、接ぎ木とは別だから興味があったら検索してみて。



入場ゲート付近の建物で人が吸い込まれていくのは、
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バラ展だった。しかも記念すべき?第1回。
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要はいろんな種類のバラの室内展示。
このテーブルは日本大学の生物資源学部が出品。
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こっちは藤沢バラ会という団体。
平塚の東隣が茅ヶ崎で、その東が藤沢である。
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菊の展示会でよく見るような育て方もあった。
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ここは室内なのでバラの香りが超濃厚。それぞれのバラは状態も完璧でキレイ。しかしまさに今、バラ園で山ほどバラを見てきたばかりなので、それほど感激しなかったというのが正直なところ。これがもし、ふらっと立ち寄ったデパートなどのイベント会場ででも開催されていたら興奮したかもしれない。市内で展示して花菜ガーデンに誘導するというやり方のほうが効果的のように思える。ただし、それぞれに品種が書かれたネームプレートが付いているから、バラの勉強をしたい人にはいいかも。


別の展示室ではバラとは関係なく盆栽の展示会。嫌いじゃないんだけれど、バラを見た後に盆栽を見ても気持ちの切り替えが追いつかず1分くらいで退出。ごめんね盆栽ちゃん。
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その後、芝生広場の屋台で「湘南名物しらす丼」とやらを買って食べ、花菜ガーデンを出たのが午後1時前。今までバイクで訪れたバラ園は四カ所とも超有名どころ。まったくそれらに引けを取らないと断言できる。開放感は断トツだし湘南の海を見て帰ることもできるからお勧めのバラ園である。後で知ったのだが箱根のポーラ美術館の半券を持っていると100円引きの420円になる。しまった!と思ったが、半券なんて残していないし。次にポーラ美術館に行ったら大切に保管しておこう。


帰る時にはチケットを買う人の列がレンズに収まりらないほどに。駐車場待ちのクルマも道路に数十台。園内は広いから、それほど混雑感はないけれど来るならできるだけ早く来ましょう。
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ーーー続く

wassho at 00:06|PermalinkComments(0)   *ツーリング | お花畑探訪

2014年05月24日

花菜ガーデン

飽きもせずに春と秋に見に出かけているバラ。
今までの記録は昨秋の神代植物園のエントリーにリンクを張ってある。今回はあまりモチベーションが高くなかったのだが、先日のツーリングで訪れた旧吉田茂邸でバラの香りを嗅いだとたんにスイッチが入った。パブロフのイヌか(^^ゞ


今回訪れたのは何となく話しに聞いたことがあった平塚市にある花菜ガーデン。「かな」と読む。正式名称は「神奈川県立 花と緑のふれあいセンター」という施設で、フラワーパークと田植えなどの体験学習ができるゾーンで構成されている。

地図は上側が往きのルート。東名で厚木まで行き、小田原厚木道路に乗り換えて平塚インターで降りれば10分ほどの場所に花菜ガーデンはある。平塚市の西隣は大磯町なので前回のツーリングの続きみたいなものである。帰りは海岸線を走って鵠沼(くげぬま)にある湘南海岸公園で海も見てきた。
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午前8時発。
この日、東名はバイクが多かった。途中で10キロほどの事故渋滞。それでなんとスリヌケ渋滞も発生! 中央車線の左右両側をそれぞれ20台くらいのバイクが一丸となってスリヌケていく。私は集団の後方にいたが、ちょっと暴走族気分を味わえた(^^ゞ

9時過ぎに花菜ガーデン到着。
クルマの駐車場の隣にバスロータリーがありバイクはそこの駐輪場に駐める。無料だが見ての通り収容台数は少ない。私が駐めたのは駐輪場の横のスペース。写真を撮る位置まで歩いてくるうちに隣に自転車が1台駐まり、ここを出発する時には私のバイクの左側にズラーッと自転車やスクーターが並んでいたから特に問題はないみたい。
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広々としたエントランス。
平塚のこのあたりは田んぼばかりなので土地は一杯ある。花菜ガーデンの広さは9.2ヘクタール。オープンしたのは2010年でまだ新しい。元は神奈川県の農業試験場だったらしい。
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ちょっと写真では字が小さいが入園料は520円とリーズナブル。この窓口の兄ちゃんは1000円ー520円の計算がスッとできなかった。大丈夫か日本の教育?
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チケットの半券があれば当日の出入りは自由。売店とかレストランはこのゲートの手前にあるから、逆にいえばいちいち半券を見せて再入場しなければならない。園内に入らず売店とかだけを利用しに来る人がそれほどいるとは思えず、やや疑問の建物配置設計。
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左右にあるのは展示室などの建物。
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バラ園に向かって歩いて行く。
遠くに山並みが見えて、空も広くていい感じ。
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ちょっと小技な芝生の植え込み。
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この先がバラゾーン。
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花菜ガーデンのはバラ園は「バラの轍(わだち)」と名付けられた小径(こみち)に沿ってバラが植えられたエリアと、普通の花壇形式のものがある。その小径が他のバラ園にはない特徴。バラの庭を散歩しているみたいで楽しい。
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ーーーが、なぜかその風景を撮り忘れる(>_<) 小径は狭くて人で一杯だったところが多く、写真を撮る気がしなかったのかもしれない。これは1枚だけ撮ってあった幅広の小径。
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こちらはバラ花壇の風景。
ドッカーンとバラだらけの光景を満喫できる。
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花壇は2つあって、後半ではバラを波形の柵に植えてあった。
平塚=湘南=波というのがそのココロらしい。
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バラ園といえば飾り付け植えがお約束。

壁とか
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屋根や柱とか
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塔とか
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そして欠かせないのがアーチ。
なぜかバラのアーチが大好き。
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園内で色とりどりのバラを楽しむ。
風がかなりあったのでバラの香りが辺り一面に漂うということはなかったが、今回は香りを楽しみたかったので花に近づいてクンクン作戦でカバー。不思議なものでクンクンし続けていると鼻がバラの匂いに敏感になるのか、途中からは鼻を突っ込まなくても少し近づいただけで香りを感じるようになった。
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バラ以外の花もたくさん咲いていた。

例によってデイジーかマーガレットかわからない。
わりと小振りのものが多かったのでデイジーかな。
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この紫の花はハーブのセイジの一種だと思う。
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他にも紫系統の花は何種類かあった。
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こんな植物があるのかと思ったのがこのラムズイヤー。ラム=子羊、イヤー=耳で、子羊の耳のような感触がするというのが名前の由来。そんなもの触ったことないけど(^^ゞ
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葉にも茎もツボミも、いわば身体すべてが細かな毛で覆われている。見た目通りのベルベッドのような手触りだった。(写真はクリックで大きくなる)
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これはたぶんナデシコ。
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紫色の花はクレマチス。他にも何色かあった。
クレマチスは人気のある花であるが、イマイチそのよさが私にはわからず。
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手前の黄色い葉っぱは枯れているのではなく、こういう色みたい。
奥のフサフサしているのはスティパエンジェルヘアー。これも見た目の期待を裏切らない柔らかな手触り。
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こういう細長い葉っぱの植物はたいていイネ科でグラスと呼ばれる。英語でグラスは草の総称でもあるからネーミングがややこしい。ちなみに植物のグラスはgrassで、ガラスのグラスはガラスもグラスもglassである。ガラスというのはオランダ語の発音らしい。






ごく薄い紫色。
珍しいバラとは思うが何となく地味。
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こういう真ん中がツボミのようになっているのが好み。
高島屋の包装紙の影響のような気がする(^^ゞ
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この色は珍しいと思う。
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似た色の形違い。
何度も書くが真ん中が丸まっている形が好き。
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2色模様のバラ。
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ゴージャス三連発。
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これは薄〜い茶色。
正直に言うと服に付いた醤油のシミを洗って薄くなったような色(/o\)
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口直しにキレイどころのバラ。
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マッシュルームみたいな形。
これでほとんど開花した状態。
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白バラ。
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デジカメのオードフォーカスをマルチではなく、フレキシブルスポットという一点だけでピントを合わせる方式に変えたら、以前はまったくだめだった白いバラでも、たまにはピントが合うようになった。


園内ではバラの説明をしてくれるツアーがある。私は参加していないが、ところどころでそのガイドの説明が聞こえてくる。それによると野生に近い初期の園芸種がオールドローズ、それを改良したのがモダンローズ。そしてオールドローズとモダンローズを掛け合わせてさらに改良を加えたのがイングリッシュローズという説明だった。具体的な形の違いではないようだから撮ってきた写真を見ても区別は付かないが。


ーーー続く。

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2014年05月20日

スズキ キザシにはご用心

スズキ キザシ
スズキのアルトやワゴンRは知っていても、キザシというクルマは名前すら聞いたことがない人がほとんどだと思う。街で目にすることも滅多にない。

上の写真はスズキのホームページから拝借。
いつ販売中止になるかわからないから、こちらもリンクしておく。

クルマの大きさをAからE、そして途中がなくてその次はLまたはFの合計6つのカテゴリーで表す場合がある。それぞれAセグメント、Bセグメントなどと呼ぶ。基本的にヨーロッパの基準だが、日本のメーカーも輸出するからこの分類を援用している。国内ではセグメントを略してAセグ、Bセグということが多い。Aセグが一番小さくて、順に車種名を当てはめると

  Aセグメント:国産にはなくて、あえていえば軽自動車が相当する。
  Bセグメント:ヴィッツやフィット。
  Cセグメント:ゴルフが基準。ゴルフもモデルチェンジのたびに大きくなっている
         から、そういう意味ではアバウトな基準である
  Dセグメント:ベンツならCクラス、BMWなら3シリーズ。
         国産ならスカイラインやレガシー。
  Eセグメント:ベンツならEクラス、BMWなら5シリーズ。国産ならクラウン。
  Lセグメント:ベンツならSクラス、BMWなら7シリーズ。国産ならレクサスの大きい方

基本的にAからCセグメントまではハッチバック、Dセグメント以上はセダンまたはその派生形であるワゴンの大きさを示す基準である。ミニバンとかSUV(こんな形のクルマね)とかスポーツカーで、このセグメント分類を当てはめるのは聞いたことがない。ミドルクラスとかラージクラスなど、もう少しおおざっぱに分ける。いずれにせよ一応サイズの基準はあるらしいが、法律で決まった区分ではないので厳格な分類ではない。


さてスズキのキザシはDセグメントのセダン。排気量2400ccでそれなりに大きなクルマ。あまり関心を持ってみたことがないが、デザインは一昔前のVW(フォルクスワーゲン)的な線を狙ったのかな。メインマーケットはアメリカのはずで国内ではまったく売れていない。クルマがどうこうという前に、日本でこのセグメントのクルマを買う時にスズキはその対象に入っていないからだろう。


なぜそんなマイナーなクルマを取り上げているかというとーーー。

先日、大宮花の丘農林公苑の帰り、山手通りでやたらチョコチョコ車線変更をしているクルマがいた。ただし前のクルマを追い抜くこともしない。うっとおしいクルマだなあと思っていた。中目黒の立体交差のトンネルをくぐった時に、そいつは私の真後ろにいた。そして突然サイレンを鳴らして赤色灯が光る。赤色灯は屋根に手で載せたのか、屋根からせり出してきたのかは見る暇がなかった。


   やられた!

ーーーと思ったが、混んでいたのでスピードは出ていない。実はその時まで気がついていなかったが(それも後方不注意なんだけど)、私の後ろにもう1台バイクがいて捕まったのはそのバイク。というわけで私はセーフ。たぶん原付で、そのトンネルは原付進入禁止だったのだろう。(橋とかトンネルで原付バイクの走行を禁止しているところというのがあります)


その覆面パトカーがスズキのキザシだったというわけ。SUVやミニバンの覆面パトカーも見たことがあるけれど、セダンの覆面パトカーといえばクラウンという先入観念があったから、珍しいクルマを覆面パトカーに使っているなあと思った次第。

帰って調べると、こういう情報があった。
つまり、キザシを見たら覆面パトカーと思えということみたいである。

リンクしたページでは、キザシは捜査車両だけで交通違反を取り締まる覆面パトカーには使われていないと書かれている。しかし私の経験が例外かもしれないが、少なくとも目黒署管内でそれは正しくない。ちなみに私が目撃した覆面パトカーのキザシは、オレンジ色を薄くしたようなメタリックの塗装。つまりメチャ派手なカラーリング。あれじゃ私服刑事の捜査車両は無理な気がする。

とにかく火の用心、キザシにも用心である。

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2014年05月18日

足利フラワーパーク:番外編

5月2日に訪れた足利フラワーパーク。5月6日にもブログに書いた。
本日はその番外編。


正面ゲートの近くには普通のお土産ショップの他に、いろいろな鉢植えを売っている一角がある。一番広いスペースを占めているのはもちろん藤。
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ひと鉢3580円とそれなりのお値段。
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こちらはバーゲン中。
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藤の種類については岐阜県大垣市のホームページがわかりやすい。同市には東海地方最大級の藤棚があるらしい。ただし大垣市の「市の木」はクスノキで「市の花」はサツキだったが。なお足利フラワーパークにある一重黒龍(ひとえこくりゅう)は、大垣市ホームページにある野田一歳藤(いっさいふじ)の別名。


他にもいろんな花が売られている。
花の値段っていくら位するのか私と一緒にお勉強しましょう。
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プリティ長島と小ネタを挟み込んでいる(^^ゞ
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こちらは建物の中で売られていた花。
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これはブーゲンビリア。こんなピンクと白のツートーンがあるとは知らなかった。よく見るのは赤とか紫。ハイビスカスと同じく南国を代表する花というイメージで、だからカンカン照りの日差しに負けないような鮮やかな色の花を咲かすと勝手に思っていた。
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ブーゲンビリアもアジサイハナミズキと同じく、花のように見えているのは実は花びらじゃない。
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なんとも愛くるしい容器に入れられているのは多肉植物。
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多肉植物は肉厚植物と呼んだほうが表現的には正確かと思う。葉っぱとか茎に厚みがあり内部に水分を蓄えることができる植物。当然サボテンも多肉植物の仲間。しかしサボテンはとても種類が多いという理由で、園芸的にはサボテンと多肉植物は別のジャンルのように扱う。サボテンと他の多肉植物との違いは長くなるので省略。ここで売られていた多肉植物はセダムが多かったかな。



こちらは、かわいいミニチュアサボテンのセット。
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ウ〜、こんな容器に入っているとたまらん!!
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マグカップの倍くらいの大きさのものが1680円。
もっと小さいものもあった。
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買いたかったがバイクで来ているからーーー。
横にすればバイクにつけてあるバッグには入る。しかし土はこぼれるし、ざっくり植えてあるからポットから抜けそうだし、それよりも何かの拍子にサボテンが折れたらイヤだし。
この日、足利フラワーパークでサボテンのポットを横にしたり逆さまにしたりしている変な人物を見かけたなら、それはどうやってバイクで持ち帰ろうかとシミュレーションしていた私です(^^ゞ

結局、サボテンを買うのは断念。
またどこかで見かけたら買うことにした。


足利フラワーパークではいろんな花を見たけれど、
最後に楽しませてくれたのはサボテンだったというお話でした。

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2014年05月16日

サーフ&ターフ 大磯 照ヶ崎海岸

5月10日(土)のツーリングの続き。


最後の目的地は海岸。大磯は長い海岸線があるものの、西湘バイパスに遮られて海岸に出にくい。昔からこのあたりを幾度となく通っていても、海は西湘バイパスの上から眺めるだけで海岸に足を踏み入れたことはなかった。大磯町の西側、吉田茂邸あたりの海岸は「こゆるぎの浜」。昔は小淘綾の浜と書いたらしい。東へ進んで大磯漁港の手前が照ヶ崎海岸。ただし、こゆるぎの浜と照ヶ崎海岸の境目がどこなのかはっきりしない。漁港を挟んで東側はなぜか北浜海岸と呼ばれている。さらに東に進むと平塚や茅ヶ崎の海岸につながる。今回の大磯は照ヶ崎海岸にした。


ところで大磯には立ち寄りたい場所がもうひとつあった。それは「新島襄終焉の地碑」。1875年(明治8年)に同志社英学校を開校した新島襄は、さらに1880年から大学設立の準備を始め、賛同者を募って全国を駆け回る。しかし1889年に群馬県で倒れ大磯で静養生活を送ることに。残念ながら病状は回復せずこの地で逝去。静養していた百足屋 ( むかでや ) という旅館跡地の一角に新島襄終焉の地碑が建てられている。

出かける前に調べたら、それは大磯漁港の近くで歩いて行けそうな距離だった。照ヶ崎海岸ではバイクを漁港の駐車場に止める予定だったから、そこに着いてから場所を確かめるつもりで細かく調べず出発。

   それが大誤算。

このホームページには地碑の場所を示すグーグルマップが載っている。かしiPhoneでこのページを開くとグーグルマップが表示されないのである(>_<) 1号線沿いだったような気もするし、1号線から少し奥に入ったような気もするしと記憶も曖昧。漁港から1号線まではそこそこの登り坂だったせいもあって今回は断念。

京都は若王子の墓も途中で引き返し、NHKの大河ドラマ「八重の桜」は一度も見たことがなく、大磯でもこのていたらく。新島先生、どうかこんな私をお許しくださいm(_ _)m

後で調べたら新島襄終焉の地碑は1号線から照ヶ崎の海岸に降りる交差点にある。そこ通ってきたやん! それと先ほどのホームページのグーグルマップに場所を示すピンが立っているけれど、マップを拡大してみると地碑のある場所から少しずれていた。とにかく大磯町にはシステム的にも内容的にも、もっとしっかりホームページを作ってもらいたい。



大磯漁港。
広い駐車場はあるが、この辺に釣り人のスクーターがたくさん駐まっていたので便乗。
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家族連れの釣り人多し。
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OISOと書かれているのは灯台。
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漁船。それほど大きな漁港ではない。
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大磯漁港の西側にある防波堤。照ヶ崎海岸との境目になっている。
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湘南方向の海を望む。湘南と聞くと葉山から茅ヶ崎あたりを思い浮かべる。
しかし湘南の言葉を最初に使ったのは大磯とされる。
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目の前が海だが大磯町営プール。
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防波堤を降りて照ヶ崎海岸に出る。
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高架になっているのは西湘バイパスの続きのような形で伸びている国道1号線。このあたりは海岸沿いと、その内側に2本の1号線が平行して通っている。海岸沿いは自動車専用の国道。波の音があるからクルマの騒音は聞こえない。


この写真で見えている範囲あたりが照ヶ崎海岸で、その先がこゆるぎの浜なのかな? 大磯町の西隣の二宮町に入ると袖ヶ浦海岸と呼ばれる。ちなみに大磯ロングビーチは大磯プリンスホテルにあるプールを中心としたレジャー施設の名前で海岸名とは関係ない。
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春先くらいまでなら写真の右の方に富士山が見える。

ところで照ヶ崎海岸は日本で最初に開設された海水浴場といわれている。まあでも日本で最初の海水浴場というのは全国各地に10カ所くらいある。例えばこことか、ここなんて世界最古と主張!

しかし考えてみれば人間は太古の昔から海で泳いだり水遊びをしてきたのである。海水浴場とは何かの定義にもよるが、古さを競ってもたいした意味はない。でも話のネタになるのはマーケティング的に重要なのも確か。私だって、日本最古の海水浴場2カ所目ゲットと実はよろこんでいる(^^ゞ



少し先まで歩いて。
逆光で釣り人がシルエットになっていい感じ。
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ところでこの人はゴム製のオーバーオールのようなものを着て、つまりは完全防水スタイルで少し海の中まで入って釣りをしていた。それで今年の正月に葉山の海岸でこちらの人を見た時にも感じた疑問。広い海で2〜3メートル沖に出たところで、釣りの成果に関係あるの?



漁港との境目近くは少し岩場になっている。
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海に来たらなぜかローアングルで撮りたくなる。
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大磯はやや南東向きの地形なので、この海の先は南米のチリかペルーあたりか。
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SURF & TURFはここで終了。
その後は1号線で平塚を抜け129号線で厚木インターから東名で帰ってきた。午後7時帰宅で走行は270キロ。海と山とで2倍リフレッシュできた気分。


おしまい

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2014年05月15日

サーフ&ターフ 海岸に行く前に旧吉田茂邸

富士山スカイラインの東部分である県道23号線は、そのまま御殿場市内までつながっている。箱根こっちの標識に従って走れば国道138号線に出て、乙女峠経由で箱根の山に登っていく。何度か書いたが138号線は山中湖あたりでは旧鎌倉往還(往還とは街道の古い、あるいは格式のある呼び方 おうかん)と古式ゆかしい名前なのに、御殿場から箱根の区間では箱根裏街道という悪事を企んでいるような名前で呼ばれる。それと138号線が箱根裏街道であっても、箱根表街道はなく箱根街道という道路すらない。あるのは箱根旧街道(旧東海道の一部)のみ。

調べてみると138号線のルーツとなった道は江戸時代から箱根裏街道と呼ばれていたみたいである。やはり箱根といえば西側の芦ノ湖が表で、反対の東側を通っているから裏なのかなと想像する。はっきりとした名前の由来はわからなかった。

箱根でお気に入りはポーラ美術館である。現在モディリアーニ展を開催中で心ひかれる。でも9月15日までやっているので、夏に涼みがてら来ようかと立ち寄らず。138号線はあまり箱根らしさを感じるところがない。芦ノ湖くらい見て帰るかとも思ったが、何となくズルズルとそのまま箱根を通り過ぎてしまう。もっとも箱根を下る国道1号線は箱根駅伝で見慣れた景色であり、それなりに箱根気分は味わえた。



138号線は宮の下で国道1号線に変わる。宮の下といってもよほど箱根に詳しくなければピンとこないと思うが、あの冨士屋ホテルのあるところといったらイメージできる人が多いかもしれない。その後は大平台、塔ノ沢と箱根駅伝の中継でおなじみの名前の温泉街を抜けて箱根湯本の駅前を通る。1号線沿いの駅前商店街の人出はかなり多かった。

そのまま走れば小田原に出る。小田原の駅から2つ手前の風祭というあたりは、かまぼこの鈴廣(すずひろ)の本拠地。1号線沿いに大きな店舗やレストラン、かまぼこ博物館など5〜6軒が集まって建ち並び、まるでかまぼこのテーマパークのような賑わいを見せている。

鈴廣の全国的な知名度がどの程度かは知らないが、関東では高級かまぼことして名前が通っている。ちなみに鈴廣で一番値段が高いかまぼこは、正月向けに限定300セットだけ販売される「超特選蒲鉾 一(はじめ)」という商品。そのお値段、なんと紅白のかまぼこ2本セットで1万8000円! そんな高い金を払うならサーフ&ターフを何回か食べるほうがいいが、1切れパックがあったら話のネタに買うかも(^^ゞ 鈴廣でその次の価格は1本3500円くらい。そのレベルも食べたことがないなあ〜。


小田原の1号線は海より少し内側を走っており、ところどころでチラッとしか海は見えない。「国道1号線」といっても、このあたりは片側1車線のショボイ道路。そこそこ渋滞していた。小田原を抜けると大磯。大磯は市ではなく神奈川県中郡大磯町。それで大磯で最初に立ち寄ったのが大磯城山公園。じょうやま公園と読む。
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クルマは有料だがバイク駐車料金は無料。
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県立公園の入り口にしてはやたら格式が高そうな雰囲気なのは、
ここが明治時代に三井財閥当主が建てた別荘の跡地だから。
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園内に別荘当時の写真パネルが多数ある。
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小高い丘になっていてテクテク登っていく。
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門構えもあちこちにある。
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このあたりに本館があったらしい。
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今は当時の建築に似せたデザインの展望台になっている。
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相模湾が見渡せる。海岸線に見えるのは西湘バイパス(高速道路)。
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写真中央の滑り台は大磯ロングビーチ(大磯プリンスホテルにある)のプール。
遠くの山並みは伊豆半島である。
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こっちは展望台じゃなくて休憩所。
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シランという花。
そんな花はーーーというようなオヤジギャグは書きません(^^ゞ
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公園内の風景いろいろ。
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古い蔵がギャラリーになっていた。
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広さは約9ヘクタール。この日に見て回ったのは1/3くらいかな。特に見たいものがあったわけじゃない。この公園は旧吉田邸とパンフレットも共通で、セットみたいな存在なのでちょっと立ち寄ってみただけ。



城山公園の入り口にある旧吉田邸への案内。
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これは国道1号線を東京に向いた写真。
城山公園はこの交差点を左折してすぐの所に入り口がある。
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こちらは反対側の小田原方向。これがこのあたりの1号線の雰囲気。旧吉田邸の入り口は左側のフェンスが途切れているところ。だから城山公園とは1号線を挟んでほとんど隣り合っている。
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旧吉田茂邸の入り口。
今気付いたが、柱の文字を見ると城山公園の一部として扱われているみたいだ。
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吉田茂を知ったのは子供の頃に彼の国葬があったから。今に至るまで戦後唯一の国葬で盛んに報道されていた。しかし小学校低学年だったので記憶に残っているのは、スーツ姿でも羽織袴姿でも太い葉巻を咥えている姿のみ。国葬=偉い人という認識はあったと思うが、それよりも子供心に個性的な人だなあという印象が強かった。

吉田茂の家が大磯に残っており、ときどき公開されていることを知ったのはいつ頃のことか思い出せない。でも戦後政治の裏舞台でもあった場所でもあり、機会があったら見に行きたいなあとは思っていた。しかし残念ながら2009年に火災によって焼失。その代わりといってはなんだが、残った庭園などを整備し直して、昨年から公園として一般公開されたので敷地内には自由に入れるようになった。


前栽みたいな感じでバラ園があった。
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何となく吉田茂とイメージが結びつかず意外な感じがしたが、パンフレットによると彼は大のバラ好きで日本バラ会の会長を引き受けていた時期もあるとのこと。へ〜私と趣味が合うじゃない、茂ちゃん(^^ゞ
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そんなに広いバラ園ではないが、大輪のバラが多く濃厚な香りが漂っていた。広くないといっても個人の邸宅だと考えれば充分に広い。もっとも吉田茂が生きていた頃は、今は駐車場になっているところがバラ園で、ここの10倍程度の面積があったらしいから驚く。駐車場は1号線に面しているから大磯の人は吉田バラ園を道路から楽しめたのかな。邸宅の敷地全体は3万3000平米=約3.3ヘクタール=約1万坪である。



内門あるいは兜門と呼ばれる中門。
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それを抜けると日本庭園。
日本庭園にフェニックスはおかしい気もするが、まあここは暖かい大磯だからいいか。
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庭園の中心となっている池。
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この木の密集具合が何となくすごい。
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これは七賢堂。
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元は大磯にあった伊藤博文邸にあったものらしい。明治時代の大磯には伊藤博文・山県有朋・大隈重信・西園寺公望・後藤象二郎・西周・大倉喜八郎・岩崎弥之助・陸奥宗光・原敬・安田善次郎など政財界の大物多数が自宅や別宅、別荘を建てている。その頃なら大磯まで足を伸ばさなくても、江ノ島あたりあるいは横須賀でも充分のんびりした別荘地らしい場所だったと思うが、大磯に何か特別の魅力があったのかな? ちなみに吉田茂は東京生まれで少年期に大磯で暮らしている。



日本庭園から離れて敷地の海側のほうは少し小高くなっている。そこにあった愛犬ポチの墓。これがイヌの墓であることは疑いがない。この墓の情報はネット検索でいくらでもヒットする。
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よくわからないのがこれ。
ポチの墓の右に竹で組んだ柵が写っているが、正面以外の三方をその柵で囲まれて並んでいる墓石のようなものがある。
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1948年(昭和23年)にできた「墓地、埋葬等に関する法律」で、墓は市町村長の許可を得た墓地以外に作ることは禁じられた。それまでは自宅に勝手に墓を作ってもよかったみたいである。話はそれるが、人が死んだら届け出ることは法律で決まっているが、遺体をどうするかは決まっていない。自宅に放置しておけば、つまり遺体の尊厳を傷つけるようなことをすれば死体遺棄罪になるはずだが、宗教上あるいは信念の問題として例えばミイラにすることは一応可能。

また火葬した遺骨は墓に入れなければならないという規定もない。火葬した遺骨であろうと土葬であろうと墓に入れる、あるいは土に埋める場合に許可を得た墓地以外は禁止ということが定められているだけである。この法律ができた頃に散骨というものは想定していなかったから、最近それが問題になっている。

話を戻すと、この墓石のようなものを見た時は、法律ができる前に自宅に作った墓なのかなと思った。吉田茂は1967年(昭和42年)没だから、これは彼の墓ではない。だいたい国葬で弔った人物の墓がこの程度であるはずもない。だからもっと祖先の墓か何かかと。まあ後で調べてみようくらいの気持ちだったが、ネットで検索してもまったくこの墓石のようなものの情報が上がってこないのである。ついでにわかったのは吉田茂の墓は東京の青山墓地にあること。しかしごく普通サイズの墓で驚いた。


わからないなら、もう少し調べようホトトギス。

   1番左の石は風化したのか字が読めない。

   左から2番目の石には「無縁法界」と書いてある。仏教用語で無差別平等の
   世界の意味らしい。無という漢字の上は梵字? 

   左から3番目は「心月圓海清善女 霊」。これも頭に梵字のようなものがある。
  「心月圓」「心月園」「海清善女」と検索してみるもヒットせず。

   左から4番目は松の枝で「三界」しか読めない。三界も仏教用語で欲界・色界・
   無色界=平たくいえばこの世のこと。

   右から2番目は風化して「安」という文字しか判別できず。

   1番右は文字が2行(以上)あるが写真に写っているのは1番左の行だけ。
  「依法禅定と不明な文字が1つ」。これもネット検索で何も見つけられなかった。
   でも法とか禅とか仏教っぽい雰囲気。

というわけで、どうも仏教の言葉が刻まれている模様。でもなんのため? それと「心月圓海清善女」は何となく響きが戒名っぽい。「霊」という文字がついているもの気になる。結局ナゾは解明できず。神奈川県立城山公園には、是非ともこの石の解説パネルを現地に建てて、ホームページでも教えて欲しい。ポチ以外のイヌの墓だったりして(^^ゞ


歩き進んでいくと吉田茂の銅像があった。真逆光だったので写真が飛んでいるが左手には葉巻を持っている。やっぱり葉巻は彼のトレードマーク。愛煙家なところも私と気が合うじゃん、茂ちゃん(^^ゞ
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逆光を避けて横下から。
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吉田茂について詳しいわけじゃない。知っているのは世間常識程度。総理大臣としてサンフランシスコ講和条約で第二次世界大戦の戦争状態を終了させ(いわゆる終戦とは別の手続き)、同時に日米安全保障条約も結んだ。それが戦後日本のリスタートだったことは間違いない。もっとも彼でなくても、その時に総理大臣だったらその役割が回ってきたとは思うが、それは歴史のイフ。正しい時に正しい場所にいるのも才能であり能力である。

結果として戦後の繁栄と平和を享受できたのだから、国葬も然るべしだったと思う。なんとなく最近はこの国の先行きもあやしいが。残念なのは孫の麻生太郎が、吉田茂の憎めないキャラクター以外は何も受け継いでいないことかな。


銅像付近から見える大磯の海。
今は西湘バイパスが遮っているが、それができる前は自宅から直接海岸に出られたらしい。
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なお邸宅が建っていた場所へは近づけなかった。更地でも「ここにあったのか〜」と見せてくれればいいのに。復元計画があるみたいだが、レプリカじゃあまり興味がわかないかな。


ーーー続く。

wassho at 07:11|PermalinkComments(0)   *ツーリング | お花畑探訪

2014年05月10日

サーフ&ターフ まずは富士山

今回のツーリングテーマはサーフ&ターフ。

サーフ(Surf)は波でターフ(Turf)は芝。転じて海と牧場・草原という意味合いになり、アメリカでは肉とシーフードの組み合わせ、具体的にはステーキとロブスターがセットになった料理を指す。ロブスターじゃなくて普通のエビやカニの場合もあるが、ステーキはサーロインとかじゃなくフィレ肉を使うのが一般的。アメリカじゃ田舎のレストランにもあるポピュラーなメニューなのに日本ではあまり見ない。結婚披露宴のコース料理くらいか。見た目も豪華でいい組み合わせだと思うのだけれど。


もちろん、それを食べにバイクで出かけたわけじゃなく、たんに山を見て海を見てきたというだけである。雪が被っているうちに富士山を見ておこうと思い立ち、富士山を1周したり富士山周辺の観光スポットを訪れるのも今回は気が乗らなかったので、箱根経由で小田原に降りて大磯で海を見てきたというプラン。ついでにサーフ&ターフには、文字通りサーフィンをしてゴルフもするという意味もある。残念ながらサーフィンは30年近く、ゴルフは10数年ほどご無沙汰。


東名で御殿場まで行き、そこから国道469号線で富士山の南側裾野を走る。その途中から「広域基幹林道 富士山麓線」で南側中腹を横切っている富士山スカイラインに出る。この富士山麓線が今回のハイライト。その後は御殿場に戻り、箱根裏街道という恐ろしげな名前で呼ばれる国道138号線で箱根の山を登り、国道1号線で山を下って小田原そして大磯というルート。
マップ大



出発は午前9時過ぎ。ゴールデンウイーク明け最初の土日は道路が空いていると何となく思っていたのに、この日はかなり渋滞していて期待はずれ。出発時の気温は22度。本日より革ジャンの下はTシャツ1枚。富士山のまわりは寒いかもしれないのでスウェット(トレーナー)を持っていく。東名の下り路線は海老名のサービスエリアを過ぎたあたりからところどころで富士山が見える。この日はよく見えた。現在、富士山は頂上から半分ほどしか雪が残っていないが、東名から見えるのは山の上の方だけなので真っ白な富士山である。富士山との距離とまわりの景色との関係で、東名からはとても大きく見える。緑の山々に囲まれた真っ白な大きな富士山はなかなか神秘的。(実際は囲まれているわけではなく緑の山々は富士山よりはるか手前にある山)


御殿場インターを降りたら国道138号線で北上する。つまり富士山方向に向かって走るわけで、ここまで来ればもう富士山は見放題。5キロほど走って国道469号で西方向へ進む。469号はここから山梨県南部まで続いていて、最後のほうは「酷道」として有名だが富士山の南側は快適そのもの。そして7〜8キロくらい田舎道らしい道路を走ると急に広大な草原のようなところにでる。牛も馬もいない草原の正体は陸上自衛隊の東富士演習場。道路と演習場のどちらが先にできたのか知らないが、とにかく469号は演習場を突っ切るように進んでいく。演習のある時は通行止めにでもなるのかな?

とにかく見渡す限りの草原。写真は撮らなかったが、この日一番のターフ風景が演習場とは微妙な気分。下の写真は年に一度この演習場で開かれ公開される富士総合火力演習、通称「総火演」の模様。道路からとは景色が違うが、草原の広さはイメージできると思う。
東富士


この演習場の広さは約9000ヘクタール。隣接して富士北演習場もあり、そちらは約4600ヘクタール。合計13600ヘクタールは山手線の内側2つ分くらいの広大さ。ところで戦車や大砲を使った訓練には広い演習場が必要なのはわかるが、日本にこんな広い草原はあまりない。つまり戦争が起きれば、実際の戦闘はこんな場所では起こらない。ここでの訓練がどの程度役に立つのだろうかと、そのあたりが少し疑問&心配。


演習場を過ぎてしばらくすると富士サファリパーク。駐車場に入るクルマで少し渋滞していた。ところで御殿場インターを降りれば富士サファリパークの案内看板はたくさんあるから、それを頼りに走れば469号にたどり着くことができてナビいらず。

サファリパークから3キロほど走ればいよいよ広域基幹林道・富士山麓線の入り口。農道は農業のための道路で林道は林業のための道路。普通の道路とは異なり、国土交通省ではなくどちらも農林水産省の管轄。建前はともかく縦割り行政で予算の無駄遣いの弊害多し。納税者としての評価とライダーとしての期待が心の中で葛藤する(^^ゞ

469号に富士山麓線を示す標識は一切ないが、十里木(じゅうりぎ)カントリークラブの案内看板通りに進めばいい。看板が示す道はゴルフ場の敷地に入るような雰囲気。しかし途中にゴルフ場の入り口があって、それを過ぎた四つ角に富士山麓線の標識がある。ちなみにグーグルマップで富士山麓線は倍率をかなり拡大しないと表示されないし、道路名は記載されていない。

ここは初めて富士山にバイクで訪れた時にも走った。今回は逆方向からとなる。
どんな道かというとクネクネはもちろんのこと、
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長い直線のアップ&ダウンが特徴でジェットコースター気分が味わえる。
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それとまわりの木々が高くなくて、とても視界・空間が開けた場所なのがわかってもらえるかな。とにかく気持ちのいい道。なおクマはでないと思うが、鹿やイノシシがときどき道路を横切るらしいから注意が必要。


数カ所、富士山を眺められる場所がある。
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何となくバイクがアップ気味で写っているのは、
2メートルほどしかない路肩の先が窪地になっていてバイクとの距離が取れないから。
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雲がない富士山を撮りたくて15分ほど粘ってみたが雲の動きは遅くーーー。
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その待ち時間にクルマやバイクは1台も通らなかった。あまりこの道路の存在は知られていないようで、皆に教えたいような知られたくないような。




しばらく走ったところでまた富士山ビュースポットがあった。
バイクで数分も離れていないはずだが、富士山を見る角度が少し違うのも影響している。
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上の写真はズームレンズの広角側で、実際の富士山の大きさというか体感的にはこれくらいに見える。とにかくデカい。これが2014年5月10日の富士山の冠雪。
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BMW F800Rと富士山。
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誰か電線切り落としてくれ!
先ほどの経験を生かしてバイクをUターンさせたのに(/o\)


電線が写らないようにバイクに近づいて、
下からあおるように撮ってはみたがバランス悪し。
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なぜ電柱を北側(富士山側)に立てるかなあ。
世界遺産への冒涜じゃあ〜。
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富士山麓線は富士山だけじゃなくて南アルプスも眺められる。
肉眼だと雪の様子がもっとはっきり見えていた。
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富士山の南側を横切っている道路は2本ある。下側が469号線。写真右の緑が薄くなっているのが先ほど書いた富士東演習場である。富士山麓線は黄色で示した部分。469号の北側にあるのが表富士周遊道路で通称富士山スカイライン。東西を結ぶ県道180号線と23号線、それと富士五合目に通じている県道152号線の3本で構成されている。東西部分は約22キロで富士二合目(標高約1500メートル)を横切っている。ちなみに富士山麓線は約11キロ。
林道マップ

富士五合目へ向かう152号線は夏期は登山のためにマイカー規制(7月〜8月)、冬季は雪による閉鎖(11月中旬から4月下旬)があって自由に走れる期間は短い。今はその期間なのだが富士五合目は標高2380メートルもある。寒そうなことは常識でわかるが、どれくらい寒いかというと、

当日の東京の天気予報。
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同じく富士山五合目の天気予報。
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気温2度から3度でダウンジャケットマーク!
ヘタしたら路面が凍結しているところもありそう。もっと暖かくなって機会があれば訪れることにした。なおこの日、富士山のまわりを走っている時の気温は15度くらいだった。



富士山麓線から県道180号に出て東へ進み御殿場へ戻る。東向きのクルマはほとんどいなくて快調に走れた。富士山麓線で私と同じ方向に向かっていたのは、二度目の富士山を撮っている間にバイクが1台通り過ぎただけ。対向車線ですれ違ったクルマが3台、途中に駐まっていたクルマが5台ほどだった。これが広域「基幹」林道の交通量らしい。



ここは23号線富士山スカイラインの終わり近く。
富士山麓線と較べて両サイドの木が高い。
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何もないところで停まった理由はバイクが故障したわけではなく、
バックミラーにずっと映っていた富士山を撮りたかったから!
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ーーー続く。

wassho at 23:52|PermalinkComments(0)   *ツーリング 

2014年05月09日

赤城山

タイトルを変えたが、5月2日と6日に書いた足利フラワーパークへのツーリングの後半。

ゴールデンウイークの渋滞を避けるために足利フラワーパークへは早めに行くことに決めていた。そうすると足利フラワーパークだけを見て帰ってくるのは時間的にもったいない。南西に戻って秩父を回りながら帰ってくることをまず考えたが、連休中の秩父はとても混雑・渋滞しているイメージがあって気が進まなかった。というわけでさらに奥へ進む形で赤城山へ。自宅から足利フラワーパークまでが約100キロ。そこから赤城山は70キロ先だから「ついでに寄ってくる」という距離ではないのだが。
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足利フラワーパークから県道128号線に出るまではひどい渋滞。さらに県道から足利フラワーパークへ向かうクルマはほとんど停滞状態。駐車場にたどり着くまで1時間以上かかるんじゃないかなと思う。道が狭くてあまりスリヌケもできず農道を回ったりとなんとか県道に出れば、そこからは快適な地方幹線道路。2日のエントリーに書いたようにとにかく空が広くて気持ちがいい。渡良瀬川を渡って国道50号線で北東に進む。

栃木県足利市から群馬県太田市に入り桐生市を抜けて国道353号へ。ところで太田市から桐生までの国道50号線は2年前に走っているのに、風景にまったく記憶がなくてショックを受ける(>_<) 老化現象? それはさておき国道353号をしばらく進むと適度なクネクネ道になってくる。道路はほとんどガラ空き状態。天気は最高でのんびりと幸せな気分で走る。

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途中で千本桜という桜の名所がある道路と交差する。ここは3.5キロの桜並木で有名。もちろんもうサクラは終わっている。「芝桜は満開です」という看板が見えたが今回はスルー。しばらく走ると道の駅の標識が見えたので休憩。ここまでで約1時間半。

ぐりーんふらわー牧場・大胡(おおご)という道の駅。また平仮名のネーミングだ。普通の道の駅とは違って牧場とかキャンプ場がメインみたい。売店やレストランはとても小規模だった。

オシッコ&タバコ休憩だけのつもりだったが、珍しい瓶入りコカ・コーラがあったので買ってしまった。自動販売機備え付けの栓抜きなんて久しぶりに使う。というか栓を抜くこと自体が今は滅多にない。味は同じだけれど雰囲気はやっぱり瓶入りがいいね。缶コーラじゃわざわざ写真は撮らない。それと瓶入りは190ccなので飲みきるのにちょうどいいサイズ。瓶はキズやスレがほとんどなく新しい感じだった。値段は120円。デジカメはバイクのバックに置いてきたのでiPhoneで撮影。
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赤城山の南側から登るには県道4号と16号の2本の道がある。16号は酷道と同じ意味の険道として有名。話のネタになるかとも思ったが無難に県道4号を選択。

群馬県道4号線の前半はほとんど直線で後半は急カーブの連続になる。南斜面の道路だから日当たりがよくて気持ちがいい。降りてくるクルマやバイクはいたが登りは貸し切り状態。しかしクネクネ道は久しぶりなので走り方をすっかり忘れてしまった。ヘアピンカーブで曲がりきれないんじゃなくてスピードを落としすぎて転けるかと思ったくらい(>_<)



クネクネ道を終えて山頂到着。
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雲ひとつない青空。目の前に見えるのは地蔵岳1674メートル。赤城山という山はなく地蔵岳を含む8つの山の総称が赤城山である。手前に生えているのは白樺の木。


私の世代なら赤城山といえば国定忠治という名前がセットで出てくる。
「赤城の山も今宵限り、生まれ故郷の国定村や、縄張りを捨て国を捨て、可愛い乾分(こぶん )の手前(てめえ) たちとも、別れ別れになる首途(かどで)だ。」という芝居のセリフが有名。このセリフしか知らないが、たぶん明治に近い江戸時代終わりのヤクザの親分の逃亡劇。そのせいか赤城山というと何となく暗いジメッとした場所だと思っていた。「今宵限り」だから圧倒的に夜の印象が刷り込まれている。

う〜ん、目の前の爽やかな光景とはずいぶんイメージが違う。もっとも国定忠治の芝居を見たわけでもなく、子供の頃はそのパロディを吉本新喜劇とかでよくやっていたから知っているだけ。最近はそんなパロディも見かけないから、たぶん30歳代以下なら国定忠治のことは知らないと思う。学校で習う人物でもない。古典大衆芸能?が廃れていくというか、かじる機会がなくなっていくのはのは何となく寂しいような気もする。まあ私もまさにかじった程度で国定忠治と清水の次郎長の区別が付かないレベル。


BMW F800Rの向こうに見えるのは雪である。この日は一段と気温が高く足利フラワーパークを出た時は28.5度あったが、ここではなんと12.5度! 寒っ。
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バイクを停めたのは赤城山総合案内所の駐車場。赤城白樺牧場の一角にあるのだが、雪が残っているくらいだから牧草の緑も薄く牧場気分は味わえずで残念。牛や馬もいなかった。
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先に進み赤城の山々に囲まれたカルデラ湖である大沼に降りる。カルデラは火山活動によってできた凹みで、そこに水が溜まったのがカルデラ湖。
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風強く極寒。ソリ遊び程度ならできそうなくらいの雪が湖畔に残っている。
大沼の標高はたかだか1345メートル。なぜ5月に雪が残っているのか不思議。とにかくバイクの革ジャンは首元までフルジッパー。
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ところで道路からこの湖畔に入る途中はかなりぬかるんでいて、一部には雪が残っている部分もあった。つまりBMW F800R初めての雪上走行! まっ、走行距離は2メートルくらいだったが。



スワンボートの湖畔の数分先にあるのが赤城神社。
大沼に平行して突き出した半島のような場所に横から渡っていく。半島の付け根側が入り口じゃないのは神聖な場所という演出だろう。
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このなだらかさでも太鼓橋というのかな?
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鳥居をくぐり、
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半島の湖側が参道になっている。
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船着き場?
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船着き場の先端からスワンボートのあたりを。
こんもりしているのは長七郎山1579メートル。
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神社の脇を先に進んでみる。
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風が強く波が岸にぶつかって跳ねている。
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あまり先に進んでもおもしろくなさそうだったので引き返すことに。

私の体重のせいではありません(^^ゞ
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手水舎(ちょうずや・てみずや)。
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本殿。
扉が閉まっていて休業日?
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正面が駒ヶ岳1685メートルで、左に少し見えるのが黒檜山1828メートル(だと思う)。
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赤城神社を見終えたのが午後4時前。
当初の予定では赤城山の北側を下る県道251号線で関越道の沼田インターチェンジへ抜ける予定だった。しかし遅くなってきたので湖畔をグルッと一周して往きと同じく4号線で降りて渋川伊香保インターで関越に乗ることにする。が、分岐点を間違って251号線に入ってしまった。251号線でないほうの道路はとても細かったので、251号線との分岐点じゃなくてただの枝道と勘違い。



何事もあきらめが肝心なので、251号線でのんびりと記念撮影(^^ゞ
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山麓を降りて、またまたバイクを停めているのは、
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雪山景色が見えたから\(^o^)/
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赤城山を降りたら251号から255号に出て沼田インターに向かうのだが、またまた曲がるところを間違えてしまう。Uターンしようと思ったら「東京方面、昭和インターチェンジ」こっちの標識があったのでそちらに進む。でもずいぶん走らされた気がするのでUターンした方がよかったかも。

関越道は途中渋滞があったものの何とか15分くらいでクリアして後は順調に走行。ガレージに戻ってきたのは午後7時半で久々の12時間越え。走行は350キロとこちらも久々の300キロ越え。疲れに響くのは距離より時間かな。でもきれいな花をたくさん見て、日当たりのいいワインディングロードを走れて楽しいゴールデンウイークのツーリングだった。


今週のバイクでハイクは

   白藤が
   こぼれ落ちそう
   蒼い空
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おしまい

wassho at 00:48|PermalinkComments(0)   *ツーリング 

2014年05月08日

さよなら浜ヤン

浜ヤンは高校時代の親友である。
昨日、亡くなった。


数年前から難病を患っていたから、
「〇〇の家内ですが」と電話があった時、瞬時に悟った。

身体が徐々に麻痺してくる病気である。原因も不明で治ることはないとされている。リハビリしていると知って一度電話を掛けた。その時はもう車椅子生活だった。会話の内容はしっかりしていたが、口元が不自由なのかロレツが少しあやしかった。何を話したかはほとんど記憶にない。たぶんたわいない話しかしなかったと思う。浜ヤンは「こんな病気になったことは仕方がないけれど悔しい」と何度も言った。その「悔しい」という声だけは今でも鮮明に覚えている。

去年の春だったと思うが退職したという挨拶が来た。もう寝たきりになっているかもと思っていたから、とてもビックリして「いいなあ〜、公務員は長い病欠でも給料もらえて」と返事を出しておいた。

予後(発症してから死亡するまでの期間)は平均10年前後の病気である。そのうち見舞いに行こうと思っていたが、その機会も失ってしまった。私が東京で彼が地元ということもあったが、何年か後に死ぬことはほぼ確実で、その後の身体の麻痺状態もどの程度かわからなかったから、どうお見舞いすればいいのかとためらう気持ちもあった。

同級生達と、浜ヤンが高校時代に大好きだったNさん(ただし片思い)に制服を着てもらって見舞いに行けば、奇跡が起きるかもと冗談で話し合ったこともある。しかし一番最近Nさんに会ったことのある私でもそれは25年前だった。その計画は夢を壊すリスクもあると却下になった(^^ゞ Nさんは今でも(たぶん)可愛いはずだけど。


考えてみると、いつ頃どのように仲良くなったのかは覚えていない。同じクラスになったこともない。でも友達なんてそんなものか。登校時はいつも駅から学校まで一緒のグループで歩いていたように思う。一番よく覚えているのは高校2年生と3年生の間の春休みに、浜ヤンも含めて何名かと山口県の萩・津和野に旅行に行ったこと。それは今でも私の思い出に残る旅行トップ3に入るくらい楽しかった。

高校を卒業してからしばらくは何度か会ったかもしれないが、その後は疎遠になった。それはほとんどの同級生がそうだ。それでも年賀状のやりとりは続いていた。最後に会ったのは仲のよかった同級生の結婚式で20数年前に一度きり。今、浜ヤンのことを思い出していても高校生の頃の顔しか思い浮かばない。たぶんそれは浜ヤンも同じはず。

一言で言えば明るくてひょうきんな奴だった。ニコニコ笑いながらよく卑猥な単語を発していた(高校生の頃の話です、念のため)。怒ったところは見たことがないが、たまに拗ねていたっけ。20年ほど前に5〜6歳の子供のいる女性と結婚し、その年の年賀状は「いきなり大きな息子ができました」と二人で写った登山かどこかの写真が微笑ましかった。その後に女の子も生まれた。病状がどのように進行していったかは知らないが、奥様を始めご家族は大変だったと思う。

ここ数年、ポツリポツリと同級生の訃報を聞き始めるようになった。この年齢なら早死と言えるものの、そろそろそういう時期に入りつつあることも確かである。当たり前だが同級生が減ることはあっても増えることはない。切ないものである。

                                     合掌



wassho at 23:11|PermalinkComments(0) 生活、日常 

2014年05月06日

あしかがフラワーパーク その2

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ラ・フォル・ジュルネのエントリーを2つ挟んだが5月2日のツーリングの続き。
藤の花を思い出すために写真を先に貼ってみた。

前回のエントリーでは藤の他にツツジやシャクナゲが素晴らしかったことを書いた。足利フラワーパークでは、それ以外にもきれいな花がたくさん咲いていて見所多数である。


白い花はローゼンセマムで、水色は好物のネモフィラ。
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うしろの黄色いのはムルチコーレ。
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これはカラーという花。色のカラーじゃなくて襟(えり)のカラーが名前の由来。
なんと里芋の仲間らしい。
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リビングストンデージー。
デージー(デイジー)=ヒナギク→キク科だけれど、リビングストンデージーはハナミズナ科でキクとは関係ないらしい。
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デルフィニウム。
場所を取らないからベランダにいいかも。ツボミがイルカに似ていてイルカ=ドルフィン〜デルフィニウムが名前の由来らしい。しかしイルカのようなツボミなんて想像不可能。
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ルピナス。
これはわりとあちこちで見るような気がする。というかインパクトが強いので、しっかり覚えているのかもしれない。
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ルピナスとデルフィニウム。
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ルピナスとネモフィラ。
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これはバラ園。まだ咲いていなかった。
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このアジサイみたいなのはオオデマリ(大手鞠)。
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こっちの小さいのがコデマリ(子手鞠)。
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大きさが違うだけかと思いきやオオデマリはキク系で、コデマリはバラ系とまったく別の品種。ちなみにアジサイもキク系であるが、オオデマリとは植物分類的に相当離れている。


マーガレット。
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マーガレットとデージー(デイジー)=ヒナギクの違いってよくわからない。植物分類的には極めて近い品種である。私は言葉のイメージから、花を見て優しそうな印象を受けたらマーガレット、元気そうな花だったらデージーと呼ぶことにしている(^^ゞ


アイスランドポピー。
ポピー=ひなげし。アイスランドポピーは大型のポピーかな?
だったら「雛」じゃないけど。
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藤の花にはたくさんクマバチが群がっていて園内のクマバチ密度は高い。しかしアイスランドポピーにはミツバチだけだった。ハチにもいろいろ蜜の好みがあるみたい。ツーリング先で理科の観察も楽し。
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前回ツツジのアップを載せなかったので。
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ペチュニア。
鉢植えではポピュラーな品種。これだけ咲いていると見応えがある。
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ドウよ。
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リナリア(金魚草)。
可憐さを絵に描いたような花。これってベランダでも育てられるのかなあ。
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それでウァオ!なのがリナリアとルピナスの組み合わせ。
私が死んだら棺桶はこんな感じにして欲しい(^^ゞ
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そして藤の花とルピナスやデルフィニウムとのツーショット。上から垂れ下がっている花と、下から伸びていく花の対比がおもしろい。
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とにかく百花繚乱。このほかに写真に撮っていない花もたくさんある。矛盾するような表現になるが、きれいな花を見てテンションがハイになって、そして心が和んだ。メールマガジンで100円割引の1600円の価値は充分にある。絶対のお勧めスポットである。



足利フラワーパークには午後1時頃までいた。
そのころになると園内はかなりの混雑で、入出場ゲートのあるお土産コーナーもご覧の通り。駐車場近辺の渋滞のこともあるから、もし来年のゴールデンウイークに来るなら早起きしたほうがいい。この時期は午前7時から開いている。
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来た時はガラ〜ンとしていた正面入り口も観光バス多数。自家用車は西口で、観光バスと身障者を乗せたクルマと、バイクと自転車が正面入り口を使うように振り分けているみたいである。
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午前9時について2時間くらいのつもりだったのに、思いのほか長くここにいたので今後の予定を再検討。そのまま帰るには早すぎるから、帰りの渋滞は覚悟で予定通り赤城山までツーリングを続けるという結論に。


ーーー続く

wassho at 18:24|PermalinkComments(0)   *ツーリング | お花畑探訪

2014年05月05日

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 2014 その2

次に聴いたのが公演番号 : 126

   シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ短調 op.105
   シューマン:ピアノ五重奏曲 変ホ長調 op.44


名前は誰でも知っているシューマン。小学校の授業で習った時「シューマイみたいな名前」と思ったのは私だけかな。シューマンは知名度の割に発売されるCDが少ないような印象があって、この際だから調べてみた。アマゾンのクラシック音楽ジャンルで「作曲家の名前 クラシック」で検索した結果

     モーツァルト    13430件
     バッハ       12039件
     ベートーベン    10290件
     ブラームス       6505件
     シューベルト      6406件
     チャイコフスキー    5380件
     ショパン        4887件
    ★シューマン       4350件
     メンデルスゾーン    3169件
     リスト         3089件
     マーラー        2636件
     ヴェルディ       2361件
     ラフマニノフ      2128件
     ブルックナー      1868件
     プロコフィエフ     1840件
     ロッシーニ       1449件
     パガニーニ       1271件
     ベルリオーズ      1231件
     エルガー        1212件
     ストラヴィンスキー   1152件
     プーランク       759件
     リゲティ        155件
     ツェムリンスキー    116件


あれっ? そうでもなかった。
比較のため小学校では習わない作曲家や、クラシック界でもマイナーな作曲家も検索してみたが、結果は何となく順当な感じで面目ない。 

シューマンのCDはそれほど持っていないが好きな作曲家である。正確にいうとCDは直感で買っているが、シューマンのは今までハズレがあまりなかったので印象がよい。手持ちのクラシックCDの2/3くらいはiTuneに取り込んでいるので検索してみると、この日のプログラムにあるものは持っていなかったが、シューマンワールドに浸ることを期待して出かけたのである。

曲名にあるソナタというのは、単純にいうと第1楽章、第2楽章〜と複数の楽章で構成された曲のことである。ほかにも文章の起承転結のようなストーリーでの曲の展開も意味するが、よほどマニアを目指すのでなければあまり気にしなくてもいい。また一般的に曲の見分け方としてはピアノ・ソナタと書いてあればピアノの単独演奏である。しかしピアノ・ソナタ以外のバイオリン・ソナタとかチェロ・ソナタなどは、ほとんどの場合ピアノとの二重奏となる。なぜ二重奏なのかの理由は知らないが単独の場合は「バイオリン・ソナタ(無伴奏)」と但し書きがつくくらい二重奏がほとんど。なお伴奏という言葉になっているものの、ソナタの二重奏の場合のピアノは伴奏というような脇役ではなく、どちらの楽器が主役かわからないくらいの掛け合い演奏が多い。
ところで冬のソナタはどんな意味だったんだろうね(^^ゞ

ピアノ五重奏とは小編成のクラシックでもっともポピュラーな弦楽四重奏(バイオリン2台とビオラとチェロ)にピアノを加えたもの。単に五重奏と書くと弦楽四重奏にビオラかチェロをもう1台加えた弦楽五重奏を指す。ビオラはヴァイオリンと同じくヴィオラとも書いて、バイオリンを一回り大きくして、その分低音が出るようにした楽器。もちろんスミレとは関係ないよ。



演奏はピアノがクレール・デゼール。
クレール・デゼール


弦楽はフォル・ジュルネ・カメラータというユニット。カメラータは同志会というような意味らしく、だからこのラ・フォル・ジュルネのために組んだユニットだと思う(クラシックの場合、ユニットとかバンドとはいわずアンサンブルというが)。

この日のメンバーは

正戸里佳。バイオリン・ソナタと五重奏の第1バイオリンを担当。
正戸里佳


クレモンス・ドゥ・フォルスヴィル。五重奏の第2バイオリンを担当。
クレモンス・ドゥ・フォルスヴィル


コランタン・アパレイー(ビオラ) 写真は見つからなかったがなかなかのイケメン。


オーレリアン・パスカル(チェロ) さらにイケメンで弱冠19歳。
オーレリアン・パスカル(チェロ)



会場はAホールの隣のB棟にあるB7というホール。見てわかるように音楽ホールではなくイベント会場。並べられたパイプ椅子は822席。それにしても、あまりに殺風景なステージでガッカリ。花とか絵とか、あるいは飾りで家具とか置いておくとかのアイデアはなかったのだろうか。学芸会の体育館でももう少しなんとかする。
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私の座席は先ほどのプログラムとは真逆の最前列!センターより少し右側でピアノの斜め前当たり。そこか後ろのほうの席しかなかったので迷わず最前列にした。

観察するとステージの天井に3枚の板が吊られている。それと写真ではわかりにくいが舞台奥の壁がパネルのようになっている。そのパネルが「ビニールパイプのような灰色」でますます雰囲気を壊しているが、おそらくこれは音楽会用に設置された音響反射用のパネル。クラシックは楽器から出る音が壁で跳ね返る間接音がかなり重要。でもこの程度で音が響くのだろうか。私は最前列だからあまり関係ないけれど。ちなみにピアノはスタンウエイだった(ピアノメーカーの名前です)。



曲は私がイメージしていたシューマンらしいもので楽しく聴けた。どんなイメージかと説明するのは難しいが(^^ゞ それとクレール・デゼールのピアノは相当レベルが高いと思う。そういうのは何となく直感でわかるものである。ピアノ五重奏では、ごく短いパートだがそれぞれの楽器のソロがある。やっぱりチェロの音色はいいね。

最前列なのでチャイコフスキーの時と違って「音デカっ!」である。弦楽器の演奏者までの距離は4メートルくらいでピアノがその1メートル後方。オーケストラよりバイオリン・ソナタやアンサンブルのほうが迫力があるという珍しい体験ができた。

久しぶりのクラシック生演奏を聴いて思ったのは、普段オーディオやiPhoneで聴いている楽器の音と少し違うなということ。まずバイオリンは高音も低音も線が太い。それとピアノは低音のボリュームに迫力があるし、鍵盤を叩いて楽器から音が広がっていくのを感じることができる。今やどんな安物のオーディオでも音が歪んだりノイズが気になるいうことはないから、音のキレイさでは満足できるが一言で言えばまだまだ人工的かな。もっともそんなことを気にするとオーディオのドロ沼にはまってしまうから忘れることにしよう。


演奏が終わるとすっかり暗くなっていた。
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混雑もますます激しく。屋台で買った料理の皿を持ってウロウロしている人が多いから、歩くのに注意が必要である。
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広場の一角に設けられたお土産コーナー。
美術館のショップにあるようなグッズと
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CDを売っていた。
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1つ前のエントリーで紹介したラ・フォル・ジュルネのイラストが描かれたTシャツを買おうと思ったがXLサイズがなかったので断念。クレール・デゼールのCDもザッと見た限りでは見つからなかったので何も買わず。


来年は丸1日ラ・フォル・ジュルネで過ごそうかなと思う。


おしまい

wassho at 15:50|PermalinkComments(0) 音楽、オーディオ | イベント、旅行

2014年05月03日

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 2014

ウン十年ぶりにクラシックのコンサートに行ってきた。美術展はちょくちょく訪れているが本当は音楽のほうが好きである。でも開催期間中なら気が向いた時に出かけられる美術展と違って、コンサートはかなり前にチケットを買わなければならない。あまり先の予定のハッキリしないスモールビジネスパーソン?の身としてはそれがなかなかネック。突然の仕事で諦めるにはクラシックコンサートの料金はちょっと高い。

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンというのは敷居の高いクラシック音楽をもっと気軽に楽しみましょうといういうイベント。ラ・フォル・ジュルネはフランス語で熱狂の日という意味。1995年にフランスで始まり2005年に日本にも上陸。現在は東京以外に大津(琵琶湖)、金沢、新潟などでも開催されている。なおジャポンと名が付くのは東京での開催で、それ以外はラ・フォル・ジュルネ新潟などと都市名で呼ばれる。

主催者のホームページにあるラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンの特徴は

   独自の視点がキラリと光る、毎年趣向を凝らしたテーマの音楽祭。
   出演アーティストは2,000人以上、300以上のコンサートを開催。
   1公演45分、朝から晩まで様々なコンサートを満喫できる。
   一流の演奏を1,500円からの低価格で楽しめる。無料イベントも充実。
   赤ちゃんやクラシックに馴染みのない方でも、気軽に楽しめる。
   聴く、体験する、知る、食べる、買う、あらゆるお祭り要素が満載。


以前からラ・フォル・ジュルネには行ってみたいと思っていた。しかし昨年までの来場者577万人を数え、そうそうたる実行委員協賛企業を揃えている割に世間的にはマイナーな存在。話題になったり宣伝をすることもない。だからつい忘れてしまうのである。

ところが今年はアルゲリッチが急遽ラ・フォル・ジュルネで演奏することになってニュースになった。アルゲリッチというのはクラシック界で伝説の女王扱いされるピアニスト。親日家で、そしてなぜか大分県別府がお気に入りのようで、この時期には彼女が監督を務める別府アルゲリッチ音楽祭のために毎年来日している。そのスケジュールの合間を縫ってラ・フォル・ジュルネにも参加することになったらしい。

アルゲリッチの公演が決まったのは4月1日で、私がニュースを知ったのは4月の後半。当然彼女のチケットは売り切れ。それどころかラ・フォル・ジュルネの期間は5月3日〜5日だから、ほとんどのコンサートは完売状態。でも私好みのプログラムを2つ見つけて久しぶりのクラシックコンサートを楽しんできた。



場所は有楽町の東京国際フォーラム。いわゆる総合コンベンションセンター、平たくいえば貸しホールや貸し会議場の集合体施設。オフィスのすぐそばだから、休日に出かける場所感がまったくないのはいたしかたがないところ。ところで東京都庁は西新宿高層ビル群の代名詞のようになっているが、1990年に移転するまでここに都庁があったことを知っている人は意外と少ない。東京国際フォーラムは旧都庁舎の跡地再開発事業でオープンは1997年。



有楽町側の入り口から入る。
私の背中側は道路を挟んでビックカメラ有楽町店である。
デジカメは持っていかなかったので撮影はiPhone。
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この看板のイラストを見ても、ラ・フォル・ジュルネが普通のクラシックコンサートとはまったく違うカジュアルなイベントだということがわかる。
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やたら混雑しているけれど、別にすべてがラ・フォル・ジュルネを見に来た人でごった返しているわけでもない。ここの広場は公園のように人が集まってくる。
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それとズラーッと並ぶ屋台村目当ての人も多い。
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帝国ホテルまで屋台を出しているとは知らなかった。
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少しわかりづらいが、左側の建物は船のような形をしていて、そのデザインが東京国際フォーラムのアイコン(シンボルマークみたいな意味)となっている。広場を挟んで向かい側にAからDまでの4つのホール棟が並ぶのがここの構成。
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東京駅側の入り口から見えるのは、このあたりじゃ一番いい建築デザインだと思う丸の内パークビルディング。その下にあるレンガ造りがたまに行く三菱一号館美術館。
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東京国際フォーラムに着いたのは開園の30分ほど前。この屋外特別ステージで無料のコンサートもしているのだが、なぜかなかなか演奏が始まらないのでホールに向かう。
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最初に向かうのはAホール。ここは世界でも有数の5000人規模の席数。
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建物の上から広場を眺める。
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ホールの入り口。
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着席。
いつの頃からか、こういったホールの座席は互い違いに配置されるところが多くなり、前の人の頭が邪魔になることが少なくなった。
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随分舞台まで距離があるように思われるかもしれないが、ここは最後列より1つだけ手前の席である。だってチケットを買うのが遅かったんだもん(^^ゞ オフィスが近くなのでチケットは東京国際フォーラムの売り場で直接購入。もう少し前方のS席の後ろのほうにも空きがあったが、左右の端のほうの席しか空いていなかったので、一番後ろでもセンター位置のこの席を選んだ。A席なのでS席より500円安い2500円。


開演直前の様子。(少なくとも)一階席はほぼ満席。
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ここで聴いたのは公演番号115番

   チャイコフスキー:イタリア奇想曲 op.45
   チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35

イタリア奇想曲はよく知らないが、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲はかなり好きな曲。CDはムターとギル・シャハム(どちらもバイオリニストの名前)の2枚を持っている。それと「オーケストラ」という映画を見た後は何度もCDを聴いたから、それなりに曲のことは熟知している。op.45とかいうのは作曲家の全作品の通し番号のようなものでopは「オーパス」と読む。


演奏は指揮者がアレクサンドル・スラドコフスキー。
アレクサンドル・スラドコフスキー


オーケストラはタタルスタン国立交響楽団でロシア連邦の共和国のオーケストラ。
あっ!「ウクライナあれこれ」の続きを書くのを忘れてた(^^ゞ
タタルスタン国立交響楽団



2曲目のヴァイオリン協奏曲。協奏曲とはオーケストラにソロのバイオリンやピアノなどが加わる曲のことである。イタリア語のコンチェルトという言葉を日本で使うことも多い。実は協奏曲の生演奏を聴くのは初めてで、ずっと不思議に思っていたことがある。CDやテレビの音楽番組では、例えばバイオリン協奏曲ならオーケストラとソロ・バイオリンの掛け合いのところで両者の音量はほぼ同じである。しかし50名〜100名近くいるオーケストラと1台の楽器の音量が同じはずがない。あれはミキシングで音量を操作しているのか、生で聴いたらどんな感じなんだろうかと。


バイオリンのソロを演奏するのはジュヌヴィエーヴ・ロランソー。
ジュヌヴィエーヴ・ロランソー

バイオリン奏者はバイオリニスト、ピアノならビアニスト、チェロならチェリストなど、だいたい楽器の名前の後にニストとつく。しかしピアノとバイオリンには特別に「美人バイオリニスト」「美人ピアニスト」というジャンルがクラシック界にはある(^^ゞ ジュヌヴィエーヴはなかなか美しかった(席が後ろでも舞台の左右のモニターに映し出される)。でも、この写真は少し以前に撮影したものかな。




さて肝心の演奏。もとより演奏の善し悪しを批評するほど耳は肥えていない。充分に満足した。特に聞き慣れたヴァイオリン協奏曲は普段はスピーカーやイヤホンで聴いているものが目の前で演奏されるのだから、テレビで見ている有名人に出会ったようなうれしさもあった。

     が、音小さっ!

よくオーケストラは後ろの席のほうが各楽器の音が混じり合っていいといわれるが、やはりこんな5012席もある大きなホールの一番後ろじゃ絶対的な音量が不足するみたいだ。ちなみにクラシックコンサート専用のサントリーホールは2006席。紅白歌合戦がおこなわれるNHKホールでも3400席。ヴァイオリン協奏曲はダイナミックな曲だから、その音量感も楽しみにしていたのに。心の中で「誰かボリューム上げてくれ!」と叫ぶ。次からはもっと早くチケットを予約しよう。

でも不思議なもので、その音量にもだんだん慣れてくるというか、音を浴びるように聴きたいという思いは叶わなかったとしても、音楽を楽しめたかどうかにはあまり影響しなかったようにも思う。

それとバイオリンソロとオーケストラの音量比は、思っていたより普段CDで聴いているバランスに近かった。ジュヌヴィエーヴの弓の振りはオーケストラのバイオリニスト達より大きいように見えたから、多少は大きな音が出るように演奏しているのかもしれない(そんなことができるのかどうか知らないが)。でも一番の理由は、こっちがソロパートの音を聴きにいっているからではないかと思う。この曲はよく知っているから、そういうことはあり得る気がする。脳は聴きたいものを聴き分けるのだ。というわけで知らない協奏曲を聴くまで、この疑問については保留。


ーー続く。

wassho at 23:13|PermalinkComments(0) 音楽、オーディオ | イベント、旅行

2014年05月02日

あしかがフラワーパークで藤とツツジと

金曜日だけれどゴールデンウイーク休みにしてバイクツーリング。栃木県足利市にある「あしかがフラワーパーク」に行き、その後は赤城山まで走ってきた。何度も書くがネーミングが平仮名だと文章の中で紛らわしく括弧とかが必要で面倒。ここの話じゃないが、なんとなく関西は平仮名のネーミングが多いように思う。

去年は埼玉県春日部市にある牛島の藤(うしじまのふじ)を訪れ巨大な藤棚にビックリした。牛島の藤を何で知ったかは思い出せないのだが、足利フラワーパークについては牛島の藤で知った。

ベンチで休憩していた時に聞こえてきた女性二人の会話。

  女A「奥さん、ここ素晴らしいわ、連れてきてくれてありがとう」
  女B「ここより足利フラワーパークはもっとすごいのよ。今度行きましょうね」

その後にネットで調べてウアォ!と思い、今年のシーズンを楽しみにしていたのが、このツーリングのいきさつ。

実は先日「おおた芝桜まつり」の駐車場で話を交わしたライダーが、そこに来る前に足利フラワーパークに寄ってきたと言っていた。その時はハシゴが好きな人だなあと思っていた程度だったが、本日のために場所を調べてビックリ。あしかがフラワーパークはおおた芝桜まつりが開催されている太田市北部運動公園と直線距離で15キロ程度しか離れていない。似たような場所にあるとは何となくわかっていたものの、こんなに近いとは。しかし彼は「白い藤はまだあまり咲いていない」といっていたから1週間たった今日でよかったかも。


ゴールデンウイークだから何となく遠くに行ってきた感を味わいたくて、やたら広い範囲の地図を載せてみる。第2目的地の赤城山は日本海までの中間当たりである。往きのルートは先日とほぼ同じ。首都高山手トンネル経由で、東北自動車道に乗り佐野藤岡インターで降りる。出発は午前7時で今回は渋滞皆無。
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インターを降りて国道50号線で足利パークに向かう。これが相当にいい道。道路の両サイドに高い建物がなくスパーンと開放感たっぷり。まあ地元の人はそんなこと思わずに毎日走っているのだろうが。それと水田も多くて緑がまぶしい。??? まだ田植え前のシーズンだぞ。バイクを降りて確かめたわけじゃないものの、どうやら麦を育ているみたい。麦畑は初めて見た気がする。

50号線から県道に入り、さらに足利フラワーパーク近くまで来ると、まだ朝早いのにかなりの渋滞。それとパークのずいぶんと手前から臨時駐車場が設けられている。そこからだと歩いて20〜30分くらいかかるように思える距離。クルマの横をすり抜けて先に進む。

バイクや自転車の駐車場(というかただの路肩)は正面入り口近くで便利。クルマだと裏門の西口から入ることになる。誘導の係員が自転車を写真の右の奥に押しやって、ここに駐めろと言うからビックリしたが、この周りに置いてあるのはほとんど従業員の自転車らしい。係員は仕事も的確で親切な人が多かった。なお地面が柔らかいから、バイクのスタンドの下に敷く板などを持っていったほうがいい。ここが無料なのは当然としてクルマも無料。
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ゲートは門ではなく建物で中に入ると売店になっている。つまり売店を通らずには帰さない仕組みである。なお手前に写っている藤は造花。
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入場は午前9時5分。
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園内に出たところ。(日本語的におかしい?)
無料写真サービスをやっていた。その場でプリントしてくれる。
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ゆるキャラ。
足利学校とは室町時代あたりにできた日本で最初の大学みたいなものだったっけ? このゆるキャラのかぶり物は外が見えないようで、付き添いの係員に「そこを右」とか「10歩まっすぐ」とかアシストされていた。
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なぜかここではトイレの表示にすべて水洗トイレと明記されている。
水洗以外のトイレの看板はなかったから、なぜわざわざ水洗と書き加えるのかナゾ。
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園内マップ。広さは9.2ヘクタールとそこそこの規模。
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書き忘れたが入園料は1700円もする。メールマガジン登録をすると100円割引券のページにアクセスできるので持っていった。ただしプリントアウトが必要。





とりあえず藤の木。
白い藤も満開。
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藤を見に行ったのに「とりあえず」とはーーー。
ここの前身は藤を育てる農園だったらしくメインはもちろん藤の花。しかし1997年にこの地に移ってからはフラワーパークと名乗っているだけあって、園内には様々な花が咲いている。藤の花しか頭になく来てみたら、他の花の美しさにも感激して、でも花の写真の最初はやっぱり藤でしょとこだわったのが「とりあえず」の理由。




咲き誇るーーーの表現がまさにふさわしかったのがツツジ。
これだけを見たとしても、ここに来る価値がある。
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ツツジの仲間であるシャクナゲもたくさん咲いていた。
大きくてド派手。これだけを見たとしても、ここに来る価値がある(^^ゞ
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これが
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こうなって、その後に花になる。
ツボミの段階で貫禄の存在感。
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ちなみに日本美人の様を表すのは「立てば芍薬(しゃくやく)、座れば牡丹(ぼたん)、歩く姿は百合の花」で、名前は似ていてもシャクナゲではないので要注意。老夫婦のご主人が「さすがにキレイだな。立てばシャクナゲというだけある」とつぶやいて奥さんに「あなた、違うでしょ」と叱られているのを目撃(^^ゞ



それでこのツツジやシャクナゲが藤の花と一緒になって、
気絶しそうなくらいの光景なのである。
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写真でどれだけ伝わったかは自信がないけれど、
まだしばらくは咲いていると思うから気絶したくなったら現地に行ってください。





藤といえば藤棚がお約束。
足利フラワーパークには大小あわせて10カ所の藤棚がある。

これは淡いピンク色の藤棚で池のまわりのテラス席のようになっている。
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藤棚の下に入って。
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足利フラワーパークのトレードマークである樹齢145年の大藤。
1000平米で600畳の広さを誇る。写真に収まったのは1/2で程度で右側に残り半分が広がっている。移転当時の約20年前はわずか72平米だったというから驚く。ちなみに牛島の藤は約500平米で樹齢は自称?1200年。
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ところで上の写真の右の方でモデル立ちポーズをとっている、赤い服を着た女性は中国人の観光客。中国人はそこそこいて、あまり年齢に関係なく女性が写真に撮られる時は、ちょっと気取ったポーズをする人が多いのを発見した。逆にピースサインをする人は見なかった。



72平米といえば家一軒分くらいの広さだから、
それを移転移植したとはすごいね。
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真ん中にいる人はボランティア?の説明員さん。自分と同じようにこの藤は老木なので肥料を与えすぎてはいけないとジョークを言っていた。
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藤棚の下はいい香りが漂っている。大きなクマバチ(クマンバチ)がたくさん飛んでいてビビる。でも花の蜜に夢中で刺される心配はない。
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上の2枚の写真は地面近くからあおって撮っている=藤棚の上から差し込む太陽で逆光になるというかハレーションを起こすというか、結果としてキラキラと幻想的に写っている。下の写真は目の高さ当たりからの撮影で、実際の見た目はこんな感じ。
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うす紅橋と名付けられた藤棚。奥の白い藤が、池に写って「逆さ藤」になっている。
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ツツジの多いエリアにある「むらさき藤棚」と名付けられた小振りの藤棚。
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足利フラワーパークの藤棚で唯一残念なのは、藤棚が鉄パイプで組まれていること。牛島の藤は竹製だった。現地にいると藤の花に目がいってあまり気にならないとはいえ、写真で見るとなんとなく興醒め。改善を望みたい。




きばな藤のトンネル。
藤はピンク→紫→白→黄色の順で咲く。なのでまだトンネルには至らず。
もっとも黄花藤はキングサリとよばれる植物で藤とは別物。
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これは別のところにあった一本立ちのきばな藤。
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まるでブドウのように見えるのは八重藤の棚。
これは今まで見たことがなかった。
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ご覧のように八重藤の花の房は短い。
ただし香りは断トツに濃厚。
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白藤の滝と名付けられたフェンス。
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いいアイデアなのだが密度が不足気味。手前の一本立ちの白藤と較べれば違いが一目瞭然。まだ育成途中なのかな。このフェンスの紫藤版もあったが写真を撮り忘れた。
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大長藤の藤棚。
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花房の長さが1.8メートルとの説明だが、それほど長いとは感じなかった。牛島の藤は最長2.7メートルといわれる。その藤棚の下では腰をかがめなければならなかったのに、足利フラワーパークでは普通に歩ける。もっともそれは枝の高さが関係してくるけれど、どの程度だったかは記憶がない。


それはともかく青空と藤の花の対比が美しい。
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白藤のトンネル。
全長約80メートル。紫の藤は幻想的で白い藤はすがすがしい印象。そのせいか香りも甘さ控えめできりっとしているように思える。
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藤の花のアップ。上から垂れ下がっているので花が揺れるし、
サイズも小さいからピントがなかなか合わない。

ピンク。もう少し白に近いピンクもあった。
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白。ピンぼけだからクリックで拡大しないで(^^ゞ
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紫&薄紫。紫一色もあったが撮り忘れる。
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黄色。藤じゃないから、よく見ると花の形が違うね。
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ーーー当分続く

wassho at 23:06|PermalinkComments(0)   *ツーリング | お花畑探訪