2016年02月

2016年02月27日

曽我梅林

今年の観梅は小田原の曽我梅林に出かけてきた。昨年は谷保天満宮神代植物園と小規模な梅園だったので、今年は大規模なところにという趣向。

曽我梅林は小田原平野(正しくは足柄平野)の東端にある。バイクルート的には秦野中井のインターから「やまゆりライン」で下った先。
地図


午前8時の気温は6度とけっこう寒め。くじけそうになったが11時前まで待って少し暖かくなってから出発。走り始めのバイクの気温計は9度だった。日差しはかなりあったのでバイクウエアの防寒性能に助けられて、それほど寒さは感じずに走ることができた。

東名は途中でかなり混雑。秦野中井インターで降りてやまゆりラインに入る。何度か走っているが適度なコーナーとアップダウンがあって楽しい道。やまゆりラインはミカン畑丘陵のための農道。今回は花が咲いていたので梅の木もあちこちに植えられていることに気付く。この季節なら景色も楽しめる一面があるとは知らなかった。

やまゆりラインの小田原側は県道72号線に接続している。そこから72号線を北に数分走ったところに曽我梅林がある。曽我梅林に今年来ることを決めていたわけではないが、去年の秋、近くに来た時に下見は済ませてあった。ここは観梅のために造られた梅園ではなく、梅干し作りのために梅を育てている果樹園エリア。小田原といえばカマボコが有名だが、梅干しの産地でもある。

72号線から梅林の中に入る道路は何本かあるが、梅祭りのシーズンは一方通行にして「入る道」と「出る道」をわけてある。最初にあった入口の看板を頼りに中に入る。梅祭りのホームページでは駐車場は有料と無料があり、有料に優先して誘導するというような記述があったが、ところどころにいる係員の指示に従って進むと無料駐車場にに案内された。

梅祭り会場到着は午後1時前。
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勝手に道端に駐めているようにしか見えないが、
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黄色い服を着た係員にここと指示されてのこと。バイクの左側にあるのはお茶の木。「お茶の木のところに駐めてください」といわれた。それにしても、これは茶葉の生産用には思えず、生け垣の役目も果たしていないし、なぜこんなところにお茶の木があるのかナゾ。
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ちなみに無料駐車場というのは梅林内の通路にクルマを駐める仕組み。かなりの台数を収容できそう。曽我梅林ではとりあえず中に入って空きスペースを探し、ダメだったら有料駐車に向かうというのがよいかもしれない。バイクの場合は無料スペースが一杯になることはない気がする。
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とても広い梅林でどこを見るべきか迷うが、まずは広場のある方向へ歩いて行くことにする。到着した時の気温は12度くらいで日差しも申し分なかったが、風がかなり強かったので、この日は冬用バイクジャケットを脱がずに散策した。
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途中でしだれ梅を撮影。
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ここが食堂や案内所、売店などがあるところ。
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梅干し販売中。写真は撮らなかったがミカンもたくさん売っていた。
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写真コンテストかな。流鏑馬(やぶさめ)のイベントもあったみたい。
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ミニチュアのしだれ梅を売っていた。
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3000円とそこそこのお値段。
帰る時にここを通ったら1つしか残っていなかったから人気商品のようである。
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祭り囃子のイベント。小田原は戦国時代からの歴史がある地域だから、こういう郷土芸能は盛んなのかもしれない。
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白とピンクの競演。
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ところで梅の枝は上に延びていくもの。
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しだれ梅は長い枝がビューンと伸びて、
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それが垂れ下がるみたい。
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しかし花の咲いている枝は少し茶色い。緑色の枝には花が付いていないから、これは若芽みたいなもので来年以降に花をつけるのかな?



梅林内をブラブラ歩く。
神奈川景勝50選らしい。
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これは西側方向。
曽我梅林は富士山を背景に梅が見られる立地だが、この日は富士山を拝めず。
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梅満開の、いかにものどかな山里の風景。
とはいっても海まで2〜3キロなんだけれど。
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曽我梅林のほぼ中央を縦断する剱沢川。
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梅林と住宅地が隣接するエリア。
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お庭に立派な梅を持っている家も多い。
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ところで梅干しにするような大きな梅の実は白い梅からしか採れない。曽我梅林は鑑賞ではなく食用梅の果樹園だから、そのほとんどが白梅。ピンク色の梅はしだれ梅以外には見なかったから、それらはアクセントとして植えてあるのだと思う。ちなみに梅の花が咲くシーズンに果樹園を観梅客のために無料開放して40年の歴史があるという。梅農家の皆さんに感謝。

濃い紅色の梅も2〜3本は見た。見頃が過ぎていたのが残念。
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白梅は8種類植えられているということであるが、見分けが付いた違いは2つ。
ガク(花びらを裏から支えている部分)や花の中央がピンク色の白梅。
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こちらはガクが緑で花の中央が薄い緑色。
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我梅林の案内図。
曽我梅林は3つのエリアに分かれていて、今回訪れたのは別所梅林というところ。
案内図


ーーー続く

wassho at 22:18|PermalinkComments(0)   *ツーリング | お花畑探訪

2016年02月21日

チューリップは6割くらい発芽

今年の冬は暖冬から始まって1月の中頃から急に寒くなった。そして2月になってからは最低気温がほぼ0度の日があれば、最高気温が23度と初夏の陽気もあるなどジェットコースターのような気温変化。この異常気象のシゴキについていけないと現代社会では暮らしていけないということみたい。もっともこういうのが異常気象というより普通になりつつあるので、もう10年もしたら、例えば春に穏やかな気候が長く続けば、それが異常気象といわれるようになるのかもしれない。

昨日の土曜日は雨だったが、さらに夜に掛けて関東東海地方で1ヶ月分の雨が1日で降り、風も台風なみという予報だった。でも都心部では少し雨が降った程度。開けて本日は雨も上がり最高気温15度といい天気。しかしなんとなく昨日の引き続きでグダグダしながら1日を過ごす。


約1ヶ月ぶりのチューリップ観察日記。
現在の様子は目分量で6割くらいの発芽率。
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いちばん発芽していないプランターだとこんな感じ。
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もっとも伸びているのは10センチくらいまで成長。
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今年は1つの球根から何本か芽が出ているものの割合が多い気がする。
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全体的には特に早くも遅くもなく普通の成長ペースといったところ。これからだんだんと大きくなりプランターが賑やかになってくるので、朝起きてベランダを見るのが楽しい季節である。最初の開花はたぶん3月末頃。

ところでチューリップに限らず春に咲く花は、寒い→暖かいと気温が変化することで「暖かくなってきた=春になった=成長ペースアップ」というスイッチが入るらしい。こんなジェットコースターのような気温だと、植物はけっこう迷っているかも。

wassho at 18:40|PermalinkComments(0)   *チューリップ 

2016年02月14日

ベイヤーダイナミック T90 その5

去年の年末に購入したベイヤーダイナミック社のT90というヘッドホン。ここ最近に買ったものの中では群を抜いて満足度が高く、いい買い物をしたと思っている。細かないきさつは今までに書いた「その1〜その4」のエントリーを読んでもらうとして、

  ヘッドホンというのは聴き疲れするものだと思っていたが、

  開放型という構造のヘッドホンだと、聴き疲れの原因となる音圧感や圧迫感が
  ないことを知り、

  いくつか聴き較べて、求めていた音の開放感では少し劣るものの、高音が
  圧倒的にキレイなことを気に入ってT90を選んだ。

というのが大筋。
店頭では比較しての試聴なのに対して、自宅では単独の評価になるし、耳が慣れてくるので印象も変わってくる。また店頭では気付かなかったこともいくつかある。ということで2ヶ月ほど使ってみた感想をまとめておく。


一番心配していたのは他の候補機種だったシュアのSRH1840やゼンハイザーのHD650がまさに開放的な鳴り方をするのに対して、ベイヤーのT90は音圧感や音の広がりといった点で、それらと比較すれば密閉型寄りな鳴り方だったこと。購入に当たってはそれよりも高音の魅力を優先したわけだが、その点が気になるようだったら、なんのために新しくヘッドホンを買ったのかわからなくなってしまう。

しかしそれは杞憂だった。自宅で聴くT90は充分に音の広がりがあり、スピーカーで聴くのと変わらないとはいわないけれど、ヘッドホン特有の耳で聴くというより頭の中で音が鳴っているような圧迫感はまったく感じない。較べればSRH1840やHD650にかなわないにしても絶対値では充分にOKということ。それまでヘッドホンは深夜にどうしても大音量で聴きたい時のための、いわば仕方なく使うスピーカーの代用品でしかなかった。今は自宅で音楽を聴く割合はスピーカーとヘッドフォンで、音量に関係なく7対3くらいの比率になっている。


低音が弱いのも視聴で気になっていた点だった。これも自宅で特に不満を感じていない。まあ較べなきゃわからないレベルだし、耳も慣れてきたということだろう。そういう意味ではT90の美点である高音のクリアさも、他の機種を買ったらそれなりに耳が慣れて満足したのかもしれない。でもそれは考えないようにしている(^^ゞ



買ってから初めてわかったこと。それは重さである。T90はちょっと重い。2つのスピーカーを結ぶヘッドバンド部分が頭にかかるわけであるが、そこ=頭のテッペンに重さを感じる。もっとも5分くらいすると慣れてきて気にならなくなるが。重さを較べてみると

  シュア        SRH1840  268g
  ゼンハイザー     HD650   260g
  ベイヤーダイナミック T90     330g

お店で比較している時は音の聴き較べに集中していて、重さまでは気が回らなかった。それと重いからそう感じるのかフィット感もあまりよくない。頭を動かしたりすると微妙にずれる。ヘッドホンのスピーカー部分が頭に密着する力を側圧というが、それも弱いように思う。ヘッドホンを広げて癖をつけて側圧の強さを和らげる方法はあるが、その逆は対処できないから困りもの。


あまり専門的なことはわからないが、T90は音の歪みとかノイズとかも低い。それでどうなるかというと、音量を上げていっても音がうるさくならないというか、うるさく感じない。おそらく開放型の特徴である音圧感の低さとダブルで利いているのかもしれない。これはかなり快感である。もっとも将来に難聴になったら困るので、年に何回かの爆音祭り以外は常識的な音量で聴くようにはしている。



結論をいうと、今までヘッドホンを使うのは苦痛だった(だから年に何回か爆音を欲する時しか使わなかった)のが、T90を買ってから苦痛ではなくなった。そんなに大きな音量でスピーカーを鳴らしているわけではないが、それでも夜間とか春や秋の窓を開けておきたい季節ではボリュームを落とさざるを得ない。それもまた別の意味で苦痛だった。そっちの苦痛がT90によって解消されてハッピーである。

難点は今まで満足していた、外出先で使うイヤホンの音がやたら貧弱に感じること。
人生、悩みはつきないものである(^^ゞ


おしまい

wassho at 19:11|PermalinkComments(0) 音楽、オーディオ 

2016年02月11日

松田 寄のロウバイ園

実はこのツーリングは先週の土曜日に行くつもりだった。しかし当日は午前9時頃で気温6度。昼前には多少暖かくなることはわかっていたものの、何となく気持ちが折れて朝から一杯してしまいーーー。

本日の気温も同じようなものだが、グズグズしているとロウバイのシーズンが終わってしまうので気合いを入れて見に行くことに。暖かくなるのを待って正午過ぎに出発。気温10度。日差しがあるのでバイクウエアの防寒力に助けられてまったく寒さは感じず。でもやっぱり身体は冷えるわけで、冬のツーリングはオシッコ休憩が多くなる。

ロウバイ園があるのは神奈川県・足柄上郡にある松田町。東名の大井松田インターは足柄上郡の大井町と松田町にまたがっているから、そういう名前になっている。ちなみに足柄下郡が箱根や真鶴など。
地図

大井松田インターで降りて国道246号を少し東京方向に戻り「やどりき」と読む「寄」の交差点を左折すると県道710号の一本道。交差点からロウバイ園まで6キロほどで、この道がかなりクネクネしていてビックリした。

ロウバイ園入口まで直接バイクやクルマではいけず、少し離れた「寄みやま運動広場」というところが駐車場になっている。2時頃に到着。

駐車場の前の道路。
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運動広場には駐車場があるが、ロウバイのシーズンは見物客が多いので、運動広場そのものが臨時駐車場になっている。料金は無料。
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駐車場からロウバイ園までは無料の送迎車(客が8人ほど乗れるワゴン車)を利用するか徒歩で向かう。案内では徒歩8分と書いてあった。ただし山を登っていくことになる。送迎車は人数が集まりしだい発車するシステム。ちょうど私が駐車場から出た時に発車してしまったので、運動不足解消をかねて歩くことにした。


こんな集落の間を登っていく。道案内看板はたくさん出ているので迷うことはない。
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畑に白菜が植えられている。
これは普通の白菜だが、
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隣の畑の白菜は真っ白で、葉が開かないようにヒモで結ばれていた。収穫適例時期を超えた白菜を、こうやって畑で保存しているのかな?
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こんなところでお茶を栽培しているとは知らなかった。
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ロウバイ園到着。8分はかかっていない気がする。勾配は多少息が切れた程度。駐車場に戻る送迎車とはすれ違ったが、私がロウバイ園に着くまでに新たに登ってこなかったから、結果的に歩いたほうが早かったことになる。
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10年ほど前に250本を植えたのから始まって、現在1500本を超えているとのこと。
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入口にローカルな感じの売店があって、
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それを抜けるとロウバイ園もまた山の斜面に造られている。駐車場に着いた時、気温は11度くらいだったが日差しもあって暖かかったので、バイクのジャケットは脱いできた。それは正解で、真冬用装備のジャケットを着て園内を歩き回ったら暑くてのぼせたかもしれない。
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ロウバイは黄色い花なので、
見る角度によっては、山肌の土色と同化してしまいパッとしない。
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こんなショボイ光景を見るために寒い中をバイクに乗ってきたのかと思われるかもしれない。ちなみに麓に見える空き地がバイクを駐めた「寄みやま運動広場」。
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お茶畑と対比してもせいぜいこの程度。
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しか〜し!
青空を背景として見上げれば、とてもとても美しいのだ。
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どんな花でも曇り空より青空の下で見たほうがキレイが、ロウバイの場合は青空が必須。それを知っていてロウバイは晴れの多い冬に咲くのかな(^^ゞ



ロウバイの名前は、花びらがロウ細工のようなツヤがあるからという説もある。漢字では蝋梅。梅という名前が付いていて梅園にも植えられることが多いが、梅とはまったく関係ない。品種的にはクスノキの仲間。
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黄色だらけを堪能。
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このミノムシみたいなのはロウバイの実らしい。あまりに枯れた感じなので不思議に思い調べてみると、どうも昨シーズンにできた実が落ちずに木に残っているようだ。
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ロウバイは甘くいい香りがする。バラなんかは少し風が吹いていると花に鼻を突っ込まないと香りを感じられないが、ロウバイは香りが強いので、たいていの場合は漂う香りを楽しめる。



ロウバイ園の一画に桜が。
このあたりは早咲き桜でも有名だが、さすがにまだ早い。
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これも桜かなあ?
迫力ある立ち姿だったので撮影。
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梅も2本ほど植えられていた。
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ロウバイとのツーショットを狙うも、いいアングルを見つけられず。
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これはちょっと幻想的に撮れたと自画自賛。
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みかんもありました。
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青空に映える黄色の花と、甘い香り1500本分を堪能。園内は狭くもなく広すぎもせずちょうどいい感じ。入園料は300円で、これほど価値ある300円はそうそうない。ただし休憩するベンチとかはちょっと少ないかな。入口の少し先にしかベンチがなく、私は園内を1周した後、またそこまでいってポットで持参した珈琲を飲んだ。


タイミングよく送迎車が来たので下りはそれに乗る。駐車場を出たのは午後3時半頃。まだ暖かかったので、近くにある菜の花畑を見に行くことにする。そこは少しややこしいところにあって、県道708号線と平行して走る地道を通らなければならない。一応道順は調べてあり、それらしい道に入ったのだがしばらく進むと708号線に出てしまった(/o\)

ナビやグーグルマップで調べ直すのも面倒になり、今日は黄色い花はたくさん見たから、菜の花を見なくてもいいやという気になって、そのまま708号から246号、そして秦野中井インターから東名に乗って帰ってきた。

午後5時半に帰宅で走行160キロ。ロウバイは梅や桜のように名所は多くないが、小規模なら意外とあちこちに植えられているので、機会があれば訪れることをお勧めする。それで、その甘い香りを一度嗅ぐと、毎年この季節になったらパブロフの犬のように条件反射で見に行きたくなるよ(^^ゞ
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wassho at 23:31|PermalinkComments(0)   *ツーリング | お花畑探訪

2016年02月09日

ドナルド・トランプの思い出? その2

意外と早くやってきたその機会は、もちろん買うほうじゃなくて乗ること。

ニューヨークで見てから2年後くらいだったと思う。ドナルド・トランプがヨットを手放すことになり、買い手を探すためにトランプ・プリンセスが日本までやって来た。そしてなぜか当時に勤めていた会社が、そのトランプ・プリンセス船上で社員の懇親会を開くことになったのである。どんないきさつでトランプ・プリンセスを借りられたのかはよく知らない。買い手探しを少し手伝ったのかもしれない。


トランプ・プリンセスに乗ったのは、たぶん6月だったと思う。なぜなら当時、高校の同級生と毎年6月に旅行に行くことにしており、その日も伊豆に行っていたから。旅行の最後の行程を抜けて一人で東京に戻ったのを覚えている。

トランプ・プリンセスが停泊していたのは晴海埠頭。いったん自宅に帰ってからクルマで出かけた。晴海埠頭のどこだったかは覚えていないが、トランプ・プリンセスは他の船がまったくいない岸壁ににポツンと一隻だけで接岸されていた。そこに入る道路はバリケードのようなもので閉鎖されていたのに、ガードマンにトランプ・プリンセスに乗りに来たというと通してくれた。名前や身分のチェックは何もなし。今と較べたらノンビリしたものである。


これがトランプ・プリンセス。(その時の写真ではなくWikipediaからの借用)
Kingdom_5KR

右隅に駐まっているクルマと比較するとだいたいの大きさがわかると思う。全長85.65メートル、船の重さを示す排水量は7000トン(といわれてもピンとこないが)。

ニューヨークでシビれたその姿は東京湾で見ても同じく最高だった。斜めに突き出している煙突なんて、このヨットでしか見たことがない。残念ながら懇親会はクルーズではなく停泊した船内で飲み食いしただけ。それでもあのトランプ・プリンセスに乗り込めたのには感激した。



それで船内はどうだったのか。
大統領予備選に出る以前から、破産したとか何かトラブルを起こしたとか、何年かおきににドナルド・トランプは話題になる。その度にこのヨットを思い出すが、今改めてその日の記憶をたどってみても、なにせ30年近く昔の話なので具体的なことはあまり覚えていない。

とりあえず思い出せたのはーーー

船内はほとんど自由に探検可能だった。
操縦室に入ることもできて、同僚と「エンジンかかったらどうする?」とか言いながら、あちこちのスイッチやレバーをいじった(^^ゞ

ラウンジのようなものがいくつかあって、その1つは壁が「モネの睡蓮」の模倣画で取り囲まれるように造られていた。イメージとしてはこんな感じ。リンクしたのはオランジュリー美術館で、もちろんこんなに広くはないとしても、ヨットの中でその真似事ができるのだからすごい。

フィットネスジムがあった。それには驚かないが、そこにあったプールは全長3メートルくらいで、流れてくる水に逆らって泳ぐ仕組み。そんなプールを見たのはあれが最初で最後である。

けっこう大きなモーターボートの格納庫があった。
またジェットスキーも10台くらい格納されていた。

クルーは全員外人だった。(当たり前か)

ドアノブとかバスルームの蛇口とかはすべて金色だった。
もちろん船内はどこもかしこも超豪華である。

ダンスフロア(当時の言葉だとディスコルーム)もあったように思う。

当然、甲板にはヘリポート完備。




う〜ん、やっぱりあまり細かなことは思い出せない。船内で撮った写真も何枚かはあるはずだが、どこにしまってあるかわからないし。

ドナルド・トランプがアメリカ大統領戦を勝ち抜くとは思っていないけれど、しばらくはいろいろ話題を振りまいてくれるだろう。その度にこのヨットを思い出せば、何か別の記憶も蘇るかもしれない。

それはともかくニューヨークでトランプタワーを訪れた人はたくさんいても、トランプ・プリンセスに乗り込んだ経験のある人はほとんどいないだろう。まして操縦室で遊んだ日本人は数えるほどのはず。それはちょっと楽しいバブルの思い出なのである。ありがとうドナルド・トランプ(^^ゞ


おしまい


この1年後くらいにトランプ・プリンセスはサウジアラビアのアル=ワリード王子に買い取られ、船名はキングダム5KRになっている。世界有数の大富豪である彼は500人乗りのエアバスA380を3億ドルで購入し、1億ドルを掛けて改装してプライベートジェットとして使用しているらしい。次はそれに乗りたい!

wassho at 09:09|PermalinkComments(0) ノンジャンル 

2016年02月03日

ドナルド・トランプの思い出?

アメリカ大統領(の立候補者)を選ぶ予備選が始まった。緒戦のアイオワ州での選挙結果は、昨日報じられた通りなかなか混戦模様のようである。しかしまあーーー

民主党:元大統領のヨメと70歳を超えたジ様の戦い。

共和党:頭イカレていないか心配なトランプが事前の人気では1位。アイオワで勝ったクルーズはトランプ旋風に隠れて馴染みがないが超右翼らしい。父ブッシュ、兄ブッシュに続く世襲大統領を目指して弟ジェブ・ブッシュも立候補。結果は得票率2%と泡沫候補(/o\)

よその国の選挙だから興味本位に眺めているだけだけれど、こいつらが大統領になってアメリカは大丈夫なのかと心配になってくる。企業でも会社が傾いてくると、優秀な人がたくさんいるのにダメな人間がトップになることがよくある。何か不思議なダメ力が働いて人材登用のメカニズムが狂い出すのである。アメリカの政界も病んでいるのだろうか。まあ日本よりはましかも知れないが。


さてドナルド・トランプの思い出。
もっとも会ったことは一度もないが。

たぶん1988年だったと思うがニューヨークに初めて行った。その時に、既に不動産王として名をはせていたドナルド・トランプが建てたトランプタワーも見に行った。まだ竣工5年目くらいで、今のようにクリックひとつであらゆる情報が手に入る時代でもなく、とにかくすごいビルらしいとの噂をこの目で確かめたかったのである。

もう30年近く前で記憶も彼方だが、とにかくでかいビルだった。50何階か建てでマンハッタンでは別にビックリする高さではないものの、隣がティファニー本店の4〜5階建てのビルだから、その対比がすごかった。中に入ると高い吹き抜けがあり滝が流れていたように思う。一番印象に残っているのは建物内部のあちこちが金色の装飾だったこと。成金趣味とことん丸出し(^^ゞ 当時はバブル景気まっただ中で日本でも不動産屋が幅を利かしていたが、日本もアメリカも不動産屋の気質は同じようなものなのかと思ったのを覚えている。

そして何日か後、たぶん上から眺めた記憶があるからイーストリバーに架かる橋の上からだと思うが、見たこともないような大型のクルーザーを見つけた。スゲエと思って眺めていると、現地のコーディネーター氏が「あれはドナルド・トランプが所有するヨットでトランプ・プリンセスという名前です」と教えてくれた。(当時)アメリカで一番大きいか高価なヨットだとも説明してくれた気もする。

ちなみにヨットという単語には、

  小型の帆船
  プライベートで使う大型の船

の意味があり、日本ではヨット=小型の帆船だが、英語的には下の意味のほうが強い。ついでにシップより小さいのがボートであり、それにエンジン(モーター)が付いているのがモーターボート。それに客室をつけてクルージング(遠出)できるようにしたのがクルーザー。だから英語的にクルーザーはボート扱い。サイズが大きくなればヨットと呼ばれるようになる。日本でクルーザーを持っているといえば自慢できても、英語でヨットがでてきたらショボーン(^^ゞ


話をトランプ・プリンセスに戻すと、私はそのヨットにかなりシビれたのである。とにかくカッコ良かった、美しかった。それにあんな大きな船が個人の持ち物であることにもインパクトを受けた。いつかスーパーリッチになって私もあんなヨットを買いたい、いや、それは無理でも(^^ゞ一度くらいはトランプ・プリンセスに乗ってみたいと強く思ったのである。


その機会は意外と早くやってきた。


ーーー続く

wassho at 08:23|PermalinkComments(0) ノンジャンル