2016年09月

2016年09月18日

地元のお祭り

先日、横須賀美術館〜燈明崎とツーリングした時、浦賀でお祭りの列をチラッと見かけ、そういえば長いことお祭りには出かけていなあと思った。数日して、そんなことはすっかり忘れていたが、土曜日に自宅にいると神輿の掛け声が。そういえば近くの神社で秋祭りがあったことを思い出す。こちらに引っ越してきて10年になるものの、今まで無縁に過ごしてきたので、ちょっと覗いててみることに。


場所は4月に桜見物散歩もした碑文谷八幡宮。実は祭りがどこで開かれているのかも知らず、ネットで調べた(^^ゞ 自宅から歩いて20分くらい。せっかくの3連休なのに、天気はぐずつき気味なので折りたたみ傘を持ってのお出かけ。



ちょっと道順を間違えて神社の裏手から境内に入った。いくつになっても屋台が建ち並ぶこの光景を見るとワクワクしてくる。
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本殿のほうに向かうと人が集まっている場所があって、
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なぜかステージではなく、
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その下で子供和太鼓隊。
ずいぶんと練習したのか息ぴったりの演奏。和太鼓に演奏って言葉はおかしいかな?
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参道のほうに向かう。かなりの人だかり。
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参道が一般道と交差しているところがあり、そこでUターンして本殿のほうに戻ろうとしたら、向こうの方から提灯行列がやってくるのが見えた。
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提灯行列の前には鼻を白く塗った子供。
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提灯を持っているのも高校生くらいで同じく鼻を白く塗っている。子供はそうするということにになっているのかもしれない。
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提灯の後ろには金属製の杖をもった子供が数名ほど続き、
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その後にいよいよ神輿(みこし)登場。
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祭りだワッショイ!!
ここは鳥居の前なので、進むのを一旦停止し神輿を前後左右に揺すって気勢を上げる。
たまたま、いい位置で神輿に遭遇したみたいだ。
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宮入りするのを見送る。
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神輿の後ろについて本殿に戻ろうとしたら、続いて次の神輿がやってきた。
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さらに次の神輿。
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本殿の前ではなく、このステージが最終地点みたい。
人が多くて前まで出られず。
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ここからは担がずに、こんな風に持って神社から退出する。
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屋台をひやかす。
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ゲームソフト福袋。
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日本刀風のライトセーバー?
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最近は鯛焼きがクロワッサンでできているらしい。
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こんなのもまだあるんだ!
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子供の頃はスマートボールが好きだった。
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タコを使っているとアピール!
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全部の屋台をしっかりと見たわけではないが、昔の水風船のヨーヨー釣りはなかったと思う。それと金魚すくいも少ない気がした。そして綿菓子(綿飴ともいう)がなかったのが何となくショック。もう廃れたのかな? ないとなると無性に食べたい。


いい息抜きになった。
地域コミュニティとは無縁なので、ちょっと疎外感も感じたけれど。

wassho at 23:06|PermalinkComments(0) イベント、旅行 

2016年09月17日

女性を描く クールベ、ルノワールからマティスまで その2

続いてほとんど知らない画家の作品。

ブログで展覧会のことを書く時は、展示されていた多くの作品の中から、気に入ったものや何か感じるところがあったものを紹介している。でもマイナーな画家の場合は、それがなかなか難しい。なぜならネットで探しても、その作品の画像が見つからないから。まずは日本語で画家の名前や作品のタイトル名で検索し、それで見つからなければオリジナルの言語でも検索をする。今回はそれでも見つからない作品が多かった。なんとか見つけたとしても画像の状態がよくなくて、私のテクニックでは修正不可能な場合もよくある。ネットでは何でも調べられるようなイメージがあるが、意外とそうではないのだ。

ちなみに1番目のセルヴェ・デティユをグーグルで検索した結果がこれ(/o\)
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セルヴェ・デティユ 「赤い服の女性」1911年

いかにもブルジョアなマダムといった感じ。壁紙の模様をみても高級そう。
キャンバスは楕円形で、私はこういう変形タイプが好きみたい。
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ジョルジュ・デスパーニャ 「書き取り」1907年

えっ書き取り?フランス語に漢字ないのに? 
実は日本語で書き取りは、書かれている平仮名を漢字に書き換えることだが、欧米での書き取りはまさに聞いた文章を文字に書き取ること。この絵のタイトルはdictee、英語でならdictation。私もディクテーションの勉強をしたら英語が上達するかな。
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アンリ・マンギャン 「バルコニーのジャンヌ」1905年

フォーヴィスム(野獣派)の作品。フォーヴィスムの代表画家はマティス。マティスやこのノンビリした絵を見て「どこが野獣?」と思うはず。しかし野獣とされるのは派手な色使いのこと。その色彩表現をどこかの評論家が「野獣の檻の中にいるようだ」といったことが由来とされている。印象派も「上っ面の印象しか描いていなくて中身がない」と評論家が批判した言葉から始まったけれど、野獣が派手な色をしているわけではないから、フォーヴィスムはネーミングとしてはいただけない。
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ヴァンサン・ヴィダル 「ブルターニュの農婦」

農婦と呼ぶには若すぎる気もするが、彼女は羊飼いで休憩中の姿を描いたものらしい。ずいぶんと姿勢正しく休憩するものだね。
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ジュール・ボケ 「青い茶碗」1913年

茶碗は白地で青いラインが1本だけなのに、なぜかタイトルは青い茶碗である。そして茶碗のサイズはかなり大きくて、女性がかき混ぜているシーンが絵になっている。何が入っているんだろう?見れば見るほどラーメンに思えてくるから困る。
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エドモン・ピカール 「甘い待ち時間」1894年
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マリー・ブラックモン 「セーヴルのテラスにて」1880年
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シャルル・オフボーエ 「海岸にて」1907年

この時代には着飾って人々が海岸に出かけていたらしく、そういう絵をよく見る。風俗史的に興味があるのだが、未だ調べるにいたらず。
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アンリ・マルタン 「調和」1894年

彼の絵は4点ほど展示されていてどれもよかった。新印象派というグループに分類されるらしい。そういわれてみればスーラあたりを少し思い出したりもする。日本語でネットの情報は少なくて、同じ名前のバラの品種にばかりヒットするのが困りもの。
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アントワーヌ・カルベ 「オンディーヌ」1909年
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最後の2つが特に気に入ったかな。キュビスム(ピカソっぽい画法)でいいのもあったが、ネットで画像が見つからず。


ほとんど知らない画家の絵をたくさん見ることができて、期待以上にいい時間を過ごせた。私は絵に特定の好みがあるわけではなく、単純に絵を見るという行為自体が好きなタイプ。どうも絵を眺めると脳内に「心地よい物質」が分泌されるようで、そのせいで病みつきになっているみたい。

先に書いたように本国語でネット検索しても、絵が見つからない作品が多い展覧会である。そんなマイナーな画家の展覧会が、この横須賀だけでなく、いわき市〜佐世保〜浜松と巡回しているのが何となくおもしろい。たぶん画家達も自分の描いた絵が、100年経って、東洋の一番隅っこの国の、しかも地方都市で展示されるなんて夢にも思っていなかったんじゃないかな。

ちなみに私は30世紀の歴史家の参考になるようにとブログを書いている(^^ゞ


おしまい

wassho at 12:22|PermalinkComments(0) 美術展 

2016年09月16日

女性を描く クールベ、ルノワールからマティスまで

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前回のエントリーでも少し書いた、ツーリングで立ち寄った横須賀美術館で開催されている展覧会。どんな内容かを美術館のホームページの言葉をコピペすると、

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産業化と機械化の発展により、1850年から約1世紀の間に、フランスでは社会が大きく変化します。 また、この時代のフランスでは重要な芸術運動、すなわち、レアリスム(写実主義)、印象派、ポスト印象派、象徴主義、フォーヴィスム、キュビスムが生まれ、豊かに実っていきます。

この時代のフランス絵画においては、社会の様々な場面での女性が描かれ、また内面を掘り下げた作品が多様に表現されていきます。

本展では、こうした時代の証言者である女性像に焦点をあて、「女性の肖像」「画家とモデル」「家庭の女性」「働く女性」「余暇(レジャー)」「夢の女性」という6つのテーマを設け、 47作家による約60点で多彩な作品群をご紹介いたします。
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(クルーベという画家はよく知らないのだが)副題にルノワールからマティスまでと添えられているのは、特に目玉となる作品もないので、知名度の高い画家の名前で訴求力を高めたかったのだろう。もっともルノワールやマティスにしても、彼らの代表作が展示されているわけではない。

いってみればかなり地味目の展覧会で、47名の画家のうち私が知っていたのは

  ルノワール
  ローランサン
  ボナール
  マティス
  キスリング

の5名くらい。残り42名には「聞いたことがあったかな」という画家もいたが、ほとんど知らない人ばかり。でもこの42名がよかったのである。絵がどうこうというより、肩の力を抜いていろんな画家の絵を眺められたのが楽しかった。先ほどの美術館の説明にはいろいろと難しいことが書いてあるが、そんなことを抜きにして、古き良きパリのバラエティに富んだ女性の肖像画や人物画の展覧会という解釈でいいと思う。それに前回のエントリーで紹介した通り、この美術館のレストランは順番待ちで並ばなければいけないが、展示室はガラガラでノンビリと鑑賞できる。




まずは有名どころから紹介。

オーギュスト・ルノワール 「肖像画の習作」
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制作年は不明でも、絵の雰囲気から後期の作品なのは一目瞭然。まあどこから見てもルノワールな画風。ルノワールは先月に大規模な展覧会で代表作をたくさん見たばかりなので、それと較べてしまうせいか、あまり展示作品に興味が持てなかった。



マリー・ローランサン 「ギターを持つ若い女性」1940年
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ローランサンも一目見て彼女だとわかる画風を確立した画家。少し軽めのイラスト風で、昔はお洒落な絵画の代名詞だったこともある。ただし日本では人気があるもののフランスではそれほどでもないという話もよく聞く。少女的な愛らしさを追求した画家であり、カワイイ文化の日本人とは相性がいいのかもしれない。



ピエール・ボナール 「服を脱ぐモデル」
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名前はあまり聞かないものの、わりとあちこちで見かけるボナール。まあ展覧会にはそんな脇役の画家も必要かも。「絵画は、ひとつの充足する小さな世界でなければならない」と語り、アンティミスト(親密派・内景派)と呼ばれるボナール。また浮世絵などから多大の影響うけ「日本かぶれ」とも揶揄されていたらしい。まるで屏風や掛け軸のような作品も残している。でもそれらを除けば印象派の画家とは違い、知る限り、いかにも浮世絵からインスピレーションを得たような構図や、アクセントとして日本の風物を置いたような絵は描いていない。私にはコッテリとした、とてもパリ的に感じられる画家である。



アンリ・マティス 「窓辺の婦人」1919年
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だいたいがヘタウマ絵のマティスであるが、これはちょっとーーー小学生が描いたお母さんの絵にしか見えなかった(/o\)



モイーズ・キスリング 「赤い洋服のモンパルナスのキキ」1933年
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キスリングを見る機会はそれほど多くない。しかし、かなり個性的なので一度見たら忘れることはない画家である。彼の人物画は割と平面的でコントラストのはっきりした画風。アニメ的といってもいいかもしれないが、その表情にはどこか憂いを漂わせているものが多い。パッと見は単純だけれど、じっくり見ると結構ハマるタイプの作品が多い。

モンパルナスのキキは、キスリングだけでなくユトリロ、藤田嗣治、モディリアーニなど当時の多くの画家に描かれた伝説のモデル。また有名な写真家であるマン・レイの愛人でもあった彼女のブロマイドは30万枚以上売れたという。
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この写真は展示作品ではない。またこの写真が30万売れたということではないが、皆がキキの虜になったことはこの1枚でもわかる気がする。

本名はアリス・プラン。キスリングが100枚以上彼女の絵を描いたので、キスリングの愛称のキキが彼女の呼び名にもなったらしい。


ーーー続く

wassho at 08:13|PermalinkComments(0) 美術展 

2016年09月10日

横須賀美術館〜燈明崎

久し振りの晴れとなった週末。
というわけで7月2日の軽井沢以来となるバイクツーリング。

まあ2ヶ月ほど乗っていなかったことになるものの、その間に禁断症状は皆無(^^ゞ
5年ほど前に35年振りにバイクに乗り始めたわけだが、日帰りでいけるところはだいたい出かけたし、泊まりでツーリングに行く気もあまりないし、走ること自体を楽しむタイプでもないので、最近はモチベーション低下気味。年間でバイクに乗る回数を考えたら、レンタルバイクのほうが圧倒的に合理的。しかし、それだと今日は晴れたからーーーといった思いつきの行動が取れないのが難点。まあしばらくはズルズルとしたバイクライフを送るのかな。乗れば毎回、必ず楽しいのが困る(^^ゞ

特に出かけたいところもなかったので、とりあえず海でも見てくるかと考える。房総半島を回ってくるほどの気合いはこの日はなし。すると三浦半島か湘南か、あるいはその先辺りということになる。9月になったけれど、雨の多かった8月の後の久し振りの晴天だし、海に来る人多いだろうなあ、渋滞しているだろうなあと思うと気分が萎えてきた。そんなこんなでグズグズしてネットを見ていると、横須賀美術館でちょっとよさそうな展覧会が始まっているのを発見。というわけでそれを見て、その近くにあるお気に入りスポットの燈明崎に行く、その後は気分次第というプランに決定。


毎度おなじみの場所なので地図にするほどでもないが。往きは左側のルートで第3京浜〜横浜新道〜横浜横須賀道路を終点まで。結局、燈明崎以外のビーチには行かず、帰りは右側のルート。横須賀の市内を抜けて幸浦から首都高湾岸線に乗り、ベイブリッジ経由で戻ってきた。
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なんやかんやで出発は12時半頃。気温30.5度。高速道路上で33.5度。もう真夏のような日差しではないのでメッシュの革ジャン・革パンで充分に涼しい。インナーは普通のTシャツ。今年は気化熱で体温を下げるクールベストや、同じく気化熱効果のあるピチピチの超速乾ウエアは着ずじまいで終わったことになる。


横浜横須賀道路の最後で眼下に海が見えてくると、もう何度もそこを通っているのに「ヤッター、海だ!」とテンションが上がって「コドモか?」といつも自分に突っ込みを入れている(^^ゞ 高速道路を降りて数分、観音崎の手前にある横須賀美術館に着いたのは午後2時前。
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このブログで何度か紹介したが、海沿いに建つ美術館である。
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海を眺めながら食事のできるレストランのテラス席。横須賀美術館は展覧会より、レストランにやってくる人のほうが多い気がする。
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見てきたのはこの展覧会。バイクに乗る言い訳で訪れたようなものだったが、なかなか楽しめた。感想はまた別のエントリーで。
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美術館から観音崎は歩いて行ける距離。海だけじゃなく密林的な自然のあるいい場所なのだが、この日はスルー。浦賀の市街地を抜けて燈明崎に向かう。浦賀はこの日お祭りだったようで、何台かの山車(だし)が引かれているのを見かけた。そういえばお祭りというものには長いこと出かけていない。


燈明崎(とうみょうざき)到着。
この時期、駐車場はまだ有料。でもバイクは入口の広場に乗り入れることができる。
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初めて来た時はあまりの美しさに絶句した北側の海岸。
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たった50メートルほどの短い海岸。この日は誰もいなくてプライベートビーチ気分を味わうことができた。いつもより打ち上げられている海藻が多いのは何度も接近した台風の影響かな。
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三浦海岸も湘南も砂が黒いのに、なぜか燈明崎は白い砂。
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水もきれいで、
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周りに団地は建っていても、それすらも絵になる光景。
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東京湾越しに対岸の房総半島が見えて、ドッカーンと開放感のある海ではないけれど、自宅から1時間の場所にこんな景色があることに何度来ても感激する。私は燈明崎を東京から一番近い楽園と勝手に名付けている。
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ちなみに燈明崎は北向きの短い海岸と、東向きの海岸に挟まれている。
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こちらが東向き海岸。夏を惜しんで海水浴をする人がチラホラ。
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この石垣を背もたれにしてマッタリとくつろぐ。
日陰になっているし浜風も吹いているので暑さはまったくなし。
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波が打ち寄せる音を聞いて、行き交う船を眺めて、
だんだんと脳みそが溶けていく心地よさを味わう。
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空には夏の雲と秋の雲。
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1時間近くボケーッとしていたかな。最初は三浦半島を横切って葉山あたりで夕日でも見て帰ろうかと思っていたが、ここ燈明崎で充分満足したので、そのまま帰ることに。走行150キロで午後6時半頃に帰宅。もう真っ暗。この時期って、こんなに日が落ちるのが早かったけと思う。バイクにしばらく乗っていないと季節を感じる勘も鈍るみたいだ。秋はできるだけツーリングしたいが、今年は台風の当たり年のようでーーー


追伸
燈明崎は燈明堂という日本で最初の灯台が建てられたので、その地名になった。
興味があったら以前のエントリーで。

wassho at 22:00|PermalinkComments(0)   *ツーリング | 美術展