2022年11月
2022年11月30日
常温牛乳で冬でもシリアル
Wikipediaによるとシリアルとは
トウモロコシ、オーツ麦、小麦、大麦、米などの穀物を、押しつぶして
薄い破片(フレーク)にする、パフ状にする(膨化させる)、
混ぜ合わせてシート状にしてから砕くなどの加熱調理で食べやすく加工し、
長期保存に適した形状にした簡便食である。
とある。
すっかり一般化したとはいえ、シリアルと聞けばシリアルナンバー(シリアルは連続の意味)や、今は使われなくなったけどパソコンのシリアルポート(1ビットずつデータを転送する方式のケーブル差込口、対義語はパラレルポート)などを思い浮かべてしまい、何となく食べ物の名前として違和感を感じる。適当な日本語が作られなかったのは残念。穀物加工食品じゃピンとこないし。(なお英語では食べ物はcerealで、連続はserialとスペルが違う)
日本ではケロッグやシスコーンのコーンフレークが最初に出回ったように記憶している。発売開始は1963年(昭和38年)。当時は子供のおやつとして普及した。だから砂糖がまぶしてあり甘みのある食べ物だったし、おまけのオモチャも付いていたように思う。またスーパーではお菓子売り場で売られていた。
そんな認識だったから、1980年代前半に初めて海外に出かけた時、ホテルの朝食(バイキング形式)でシリアルが揃えてあるコーナーを見て「外人は朝からコーンフレークを食べるのか」と驚いたのは懐かしい思い出。
メーカーがシリアルをおやつ食品から朝食食品にと、マーケティングの方向を転換したのは1990年前後。玄米なども材料に加えて健康面もアピールし始めた。また参入メーカーも増えた。
ただしメーカーの思惑通りには消費者は反応せず。それでも徐々に食に関する環境や意識が変わり、ようやく2010年前後から市場が急拡大し始める。材料の種類が増え、ドライフルーツなども加えられるようになり、また薄いフレークから粒々のグラノーラが主流になる。シリアルという言葉が一般化したのもこの頃からだと思う。
<シリアル食品 出荷額推移>
2005年 230億円
2010年 248億円
2015年 537億円
2021年 623億円
そういうわけで、
その変遷を眺めると、シリアルは意外と興味深い食品なのである。
さて、
シリアルはけっこう好きでよく食べている。いろいろ試したが今のところはカルビーのフルグラ(フルーツ・グラノーラ)と、日本食品製造のオートミール(オーツ麦のシリアル)を3対1位でブレンドすることが多い。たまにメープルシロップを加えて甘くして食べたりもする。
それでもちろん牛乳をかけて食べるわけだが、当然ながら冬には冷たすぎる。だからシルアルは春・夏・秋の食べ物だった。しかし先日、封を切ってまだほとんど残っているシリアルがあるのを思いだした。秋も終わりになると食べる頻度が減るのでありがち。今までにもそんな経験があって、春まで放置しても別に湿気たりはしないし、賞味期限的にも問題ないものの少し考えてみた。
牛乳が冷たいのなら、温めたらどうだ。
↓
それって、おいしいか?
↓
そうだ! 冬でも水は飲むじゃないか。
熱い牛乳じゃなくて、冷蔵庫で冷えた牛乳を常温に戻せばいいんだ!
ボールに牛乳を入れ電子レンジで50秒加熱。指で触ると冷たさは感じない。測ってみると26.5度だった。ちなみに水道水は21度。水道の温度なんて生まれて初めて知った。
シリアルを入れて食べてみた。冷たくもなし暖かくもなし。
これなら冬でも大丈夫。
冬でもシリアルを食べたい人は是非お試しを。
気が進まないけれど何事も経験だから、
熱々の牛乳でもそのうち試してみるつもり(^^ゞ
トウモロコシ、オーツ麦、小麦、大麦、米などの穀物を、押しつぶして
薄い破片(フレーク)にする、パフ状にする(膨化させる)、
混ぜ合わせてシート状にしてから砕くなどの加熱調理で食べやすく加工し、
長期保存に適した形状にした簡便食である。
とある。
すっかり一般化したとはいえ、シリアルと聞けばシリアルナンバー(シリアルは連続の意味)や、今は使われなくなったけどパソコンのシリアルポート(1ビットずつデータを転送する方式のケーブル差込口、対義語はパラレルポート)などを思い浮かべてしまい、何となく食べ物の名前として違和感を感じる。適当な日本語が作られなかったのは残念。穀物加工食品じゃピンとこないし。(なお英語では食べ物はcerealで、連続はserialとスペルが違う)
日本ではケロッグやシスコーンのコーンフレークが最初に出回ったように記憶している。発売開始は1963年(昭和38年)。当時は子供のおやつとして普及した。だから砂糖がまぶしてあり甘みのある食べ物だったし、おまけのオモチャも付いていたように思う。またスーパーではお菓子売り場で売られていた。
そんな認識だったから、1980年代前半に初めて海外に出かけた時、ホテルの朝食(バイキング形式)でシリアルが揃えてあるコーナーを見て「外人は朝からコーンフレークを食べるのか」と驚いたのは懐かしい思い出。
メーカーがシリアルをおやつ食品から朝食食品にと、マーケティングの方向を転換したのは1990年前後。玄米なども材料に加えて健康面もアピールし始めた。また参入メーカーも増えた。
ただしメーカーの思惑通りには消費者は反応せず。それでも徐々に食に関する環境や意識が変わり、ようやく2010年前後から市場が急拡大し始める。材料の種類が増え、ドライフルーツなども加えられるようになり、また薄いフレークから粒々のグラノーラが主流になる。シリアルという言葉が一般化したのもこの頃からだと思う。
<シリアル食品 出荷額推移>
2005年 230億円
2010年 248億円
2015年 537億円
2021年 623億円
そういうわけで、
その変遷を眺めると、シリアルは意外と興味深い食品なのである。
さて、
シリアルはけっこう好きでよく食べている。いろいろ試したが今のところはカルビーのフルグラ(フルーツ・グラノーラ)と、日本食品製造のオートミール(オーツ麦のシリアル)を3対1位でブレンドすることが多い。たまにメープルシロップを加えて甘くして食べたりもする。
それでもちろん牛乳をかけて食べるわけだが、当然ながら冬には冷たすぎる。だからシルアルは春・夏・秋の食べ物だった。しかし先日、封を切ってまだほとんど残っているシリアルがあるのを思いだした。秋も終わりになると食べる頻度が減るのでありがち。今までにもそんな経験があって、春まで放置しても別に湿気たりはしないし、賞味期限的にも問題ないものの少し考えてみた。
牛乳が冷たいのなら、温めたらどうだ。
↓
それって、おいしいか?
↓
そうだ! 冬でも水は飲むじゃないか。
熱い牛乳じゃなくて、冷蔵庫で冷えた牛乳を常温に戻せばいいんだ!
ボールに牛乳を入れ電子レンジで50秒加熱。指で触ると冷たさは感じない。測ってみると26.5度だった。ちなみに水道水は21度。水道の温度なんて生まれて初めて知った。
シリアルを入れて食べてみた。冷たくもなし暖かくもなし。
これなら冬でも大丈夫。
冬でもシリアルを食べたい人は是非お試しを。
気が進まないけれど何事も経験だから、
熱々の牛乳でもそのうち試してみるつもり(^^ゞ
2022年11月27日
ウ〜ンなコスタリカ戦と今後の皮算用
コスタリカはスペインに7-0で大敗しているから、またそんなに大量失点させちゃかわいそうなので、3-0くらいに手加減してあげるつもりだったのにーーー
負けてもうた(/o\)
試合が始まって30秒ほどで日本がコスタリカのゴール前に攻め込んで出だし好調。こりゃ楽勝かと浮かれる(^^ゞ でも最初の数分が過ぎた後は密集プレーも少なく退屈な試合だった。コスタリカはスペインに大敗して最終戦もドイツ相手だから勝てる見込みは少ない。もしここで日本に負けて全敗すれば帰国して石もて追われるから、守備をガチガチにして引き分け狙いだったような気がする。
後半が始まると、ドイツ戦と同じように選手を入れ替えて日本の攻撃テンポが上がる。前半の終盤にさしかかるあたりから、そうすればいいのにと思うのは素人考えなのかな。ただしシュートは増えたものの「惜しい!」というようなものはなく打っただけのシュートばかり。それで結局、ちょっとダレた感じも漂い始めた後半36分に、ゴール前で中途半端にクリアしたボールをコスタリカに取られてシュートを決められてしまう(>_<)
3-0くらいに手加減は冗談として、負けはないと思っていたのになあ。
これでグループリーグ突破は難しくなった。
グループリーグは勝つと勝ち点3、引き分けだと勝ち点1が加算される。
今までグループリーグを突破した過去3大会の事例を見ると、
2002年:日韓共催大会 2勝1分け 勝ち点7
2010年:南アフリカ大会 2勝1敗 勝ち点6
2018年:ロシア大会 1勝1敗1引き分け 勝ち点4
なおグループリーグの順位は以下の順番で決定される。
(1)勝ち点 それで決まらなければ↓ 以下同様
(2)得失点差
(3)総得点
(4)直接対決の結果
2チーム並んでいる場合は、当該チーム同士の直接対決結果
3チーム並んでいる場合は、当該チームの試合勝ち点・得失点差・総得点
(5)フェアプレーポイント(イエローカードやレッドカードの累積数)
(6)抽選
状況によってはけっこう複雑となり、2018年ロシア大会のグループリーグ最終ポーランド戦では、フェアプレーポイント狙いで日本はわざと負けた。
現時点の勝ち点は
日本:1回戦でドイツに勝って勝ち点3
スペイン:1回戦でコスタリカに勝って勝ち点3
コスタリカ:2回戦で日本に勝って勝ち点3
である。というわけでもうすぐ月曜の午前4時から始まるスペインvsドイツの2回戦は是非ともドイツに勝ってもらわなければ。
がんばれドイツ!
日本ごときに(^^ゞ 負けた悔しさをスペインにぶつけろ!!
そうなると2回戦終了時に全チーム勝ち点3で並ぶことになる。そして最終戦の対スペイン戦では何とか引き分けに。スペインはFIFAランキング7位で今大会の優勝候補のひとつ。もちろんランキング11位のドイツに日本は勝ったし、22日にはランキング51位のサウジアラビアが同3位のアルゼンチンを破ったりしているものの、まあ日本が勝つのを願いはしても計算には入れられないかな。
そして同じくドイツvsコスタリカの最終戦も引き分けでお願いしたい。それで全チーム勝ち点4で同じになる。得失点差ではコスタリカから7点を取ったスペインが圧倒的に有利だろう。後の条件のシミュレーションは細かすぎてやっていないが、ドイツがスペインに勝つ、日本がスペインと引き分けるが最低条件だろう。
(なおドイツがスペインに負けてコスタリカに勝ち、さらに日本がスペインに負けても日本・ドイツ・コスタリカは勝ち点3で並ぶ。スペインはグループリーグ突破確定)
そうそうロシア大会で日本はフェアプレーポイントでおいしい思いをした。そこで各国選手の皆様、スペインvsドイツ戦、ドイツvsコスタリカ戦では乱闘試合でレッドカード続出をお願いします(^^ゞ
負けてもうた(/o\)
試合が始まって30秒ほどで日本がコスタリカのゴール前に攻め込んで出だし好調。こりゃ楽勝かと浮かれる(^^ゞ でも最初の数分が過ぎた後は密集プレーも少なく退屈な試合だった。コスタリカはスペインに大敗して最終戦もドイツ相手だから勝てる見込みは少ない。もしここで日本に負けて全敗すれば帰国して石もて追われるから、守備をガチガチにして引き分け狙いだったような気がする。
後半が始まると、ドイツ戦と同じように選手を入れ替えて日本の攻撃テンポが上がる。前半の終盤にさしかかるあたりから、そうすればいいのにと思うのは素人考えなのかな。ただしシュートは増えたものの「惜しい!」というようなものはなく打っただけのシュートばかり。それで結局、ちょっとダレた感じも漂い始めた後半36分に、ゴール前で中途半端にクリアしたボールをコスタリカに取られてシュートを決められてしまう(>_<)
3-0くらいに手加減は冗談として、負けはないと思っていたのになあ。
これでグループリーグ突破は難しくなった。
グループリーグは勝つと勝ち点3、引き分けだと勝ち点1が加算される。
今までグループリーグを突破した過去3大会の事例を見ると、
2002年:日韓共催大会 2勝1分け 勝ち点7
2010年:南アフリカ大会 2勝1敗 勝ち点6
2018年:ロシア大会 1勝1敗1引き分け 勝ち点4
なおグループリーグの順位は以下の順番で決定される。
(1)勝ち点 それで決まらなければ↓ 以下同様
(2)得失点差
(3)総得点
(4)直接対決の結果
2チーム並んでいる場合は、当該チーム同士の直接対決結果
3チーム並んでいる場合は、当該チームの試合勝ち点・得失点差・総得点
(5)フェアプレーポイント(イエローカードやレッドカードの累積数)
(6)抽選
状況によってはけっこう複雑となり、2018年ロシア大会のグループリーグ最終ポーランド戦では、フェアプレーポイント狙いで日本はわざと負けた。
現時点の勝ち点は
日本:1回戦でドイツに勝って勝ち点3
スペイン:1回戦でコスタリカに勝って勝ち点3
コスタリカ:2回戦で日本に勝って勝ち点3
である。というわけでもうすぐ月曜の午前4時から始まるスペインvsドイツの2回戦は是非ともドイツに勝ってもらわなければ。
がんばれドイツ!
日本ごときに(^^ゞ 負けた悔しさをスペインにぶつけろ!!
そうなると2回戦終了時に全チーム勝ち点3で並ぶことになる。そして最終戦の対スペイン戦では何とか引き分けに。スペインはFIFAランキング7位で今大会の優勝候補のひとつ。もちろんランキング11位のドイツに日本は勝ったし、22日にはランキング51位のサウジアラビアが同3位のアルゼンチンを破ったりしているものの、まあ日本が勝つのを願いはしても計算には入れられないかな。
そして同じくドイツvsコスタリカの最終戦も引き分けでお願いしたい。それで全チーム勝ち点4で同じになる。得失点差ではコスタリカから7点を取ったスペインが圧倒的に有利だろう。後の条件のシミュレーションは細かすぎてやっていないが、ドイツがスペインに勝つ、日本がスペインと引き分けるが最低条件だろう。
(なおドイツがスペインに負けてコスタリカに勝ち、さらに日本がスペインに負けても日本・ドイツ・コスタリカは勝ち点3で並ぶ。スペインはグループリーグ突破確定)
そうそうロシア大会で日本はフェアプレーポイントでおいしい思いをした。そこで各国選手の皆様、スペインvsドイツ戦、ドイツvsコスタリカ戦では乱闘試合でレッドカード続出をお願いします(^^ゞ
2022年11月26日
観てよかったワールドカップ・ドイツ戦
まさかのドイツ戦勝利!
おめでとうございます!!
4年に1度だけサッカーファンになるワールドカップ。しかし「絶対に負けられない戦いがそこにはある」なんて騒がれていた頃と違って、世間的には事前の盛り上がりが今ミッツくらいだったかな。私自身も23日のドイツ戦は、どうせ負けるから見なくてもいいかと思っていたくらい。
1993年にJリーグが発足して、翌年のアメリカ大会はいわゆるドーハの悲劇で出場を逃したものの、1998年のフランス大会から今回まで7大会連続で日本はワールドカップに出場している。24年も経てば当初の新鮮味が薄れていくのは仕方ないところ。
それとワールドカップに出場することが夢だった時代と違って、出場して当たり前になれば、ワールドカップでの成績が問われるようになってくる。過去6大会21試合での成績は5勝11敗5分。勝率なら24%。
ご存じのようにワールドカップは32カ国が出場して、まず4カ国ごと8組に分かれて総当たり予選のグループリーグを戦う。そして各組の上位2チーム合計16チーム、つまり全体の半分のチームが勝ち抜きの決勝トーナメントに進む。
日本の過去6大会の成績は
グループリーグ敗退:3回
グループリーグは突破したものの、決勝トーナメントの1回戦で敗退:3回
後者をベスト16まで進出したなんて言い方もあるが、32チームの16だから半分まで進んだに過ぎない。言い換えれば過去のワールドカップで残せた成績はよくて16/32位。テストに例えるなら100点満点中50点で不合格レベル。オリンピックでも日本がメダルを獲れない競技は関心が薄いもの。もちろんオリンピックと違って出場する32チームに入るだけでも価値があるとしても、それは普段サッカーファンでない人たちを惹きつけ盛り上がれるかとは別問題。
というわけで、あまり乗り気じゃなかったけれど、まあせっかくの4年に1度なんだからと、キックオフの1分後くらいにテレビのスイッチを入れた。そしたら開始8分、まだ飲み物を用意したりしている時に日本が先制ゴール! もっともこれはオフサイドでぬか喜び(^^ゞ しかしここで4年ぶりのガッツポーズをしたことで、身体に「サッカーを観る楽しみスイッチ」が入った。
その後、日本はキーパーのファウルをとられてPK(ペナルティーキック)となりドイツに先制点を献上。その後は押され気味に試合が進む。前半終了間際にまたゴールを決められたが、これはビデオ判定でオフサイドとなりひと安心して前半終了。
ここまでの感想は
ドイツって雲の上の存在だと思っていたのに、それほどでもなかった。PKは別として決定的なシュートはどちらもオフサイドとなった1本ずつで互角。これはひょっとして引き分けを狙えるんじゃないのとの気持ちになる。
それもそのはずチームの実力を測るFIFAランキングで日本は24位。前回大会では60位だったのに、いつの間にそんな強くなったの? それに対してドイツは前回大会の1位から現在は11位に転落。もっともドイツは前回大会を予選リーグで敗退しているからFIFAランキングもあまり当てにならないが。とにかくまだまだ格上とはいえ落ち目のドイツと上り調子の日本である。
また4年ぶりに日本代表チームの試合を観て、サッカーがきれいになったと感じた。何となく今まではボカーンっと蹴ってドカスカ走ってガンガンぶつかってゴロゴロ転けてという印象があったのに。もちろんド素人の感想ではあるが、4年に1度しかサッカーを観ないから見えてくるものもあるはず。
それにしても毎回のことではあるが知らない選手ばかりだ。長友、吉田、坂井の3人くらいかな顔と名前が一致するのは。実は森保監督もこの日に初めて知った(^^ゞ まあ4年ごとに浦島太郎状態になるのもワールドカップの楽しみのひとつである。
ところで選手について驚いたのは日本代表26名のうち、国内Jリーグのチームに所属しているのは7名だけ。海外組がそんなに多いとは、またそれだけ多くの日本人選手が海外でプレーしているとは知らなかった。調べてみるとヨーロッパだけで60名ほどがプレーしている。参考までにJリーグの所属選手数はJ1で555名、J2とJ3も含めて合計1759名。ついでにメジャーリーグでプレーする日本人野球選手は8名。
もっとも世界的に見ると海外リーグでプレーする人数はブラジル1219人、フランス978人、アルゼンチン815人と日本人選手の活躍はまだまだ。ちなみに南米にはサッカー強国が多いものの、リーグとしてはヨーロッパが圧倒的な地位を占めている。それに南米では給与も低い。だから南米の有力選手はヨーロッパのチームでプレーする。またヨーロッパの選手にとっては別の国とはいえ、同じEU圏内だからあまり海外意識はないのかも知れない。
さて後半は矢継ぎ早に選手を入れ替える監督の采配が功を制したのか、徐々に日本の動きがよくなり、後半30分に堂安が同点ゴール、38分に浅野が逆転ゴールを決めて勝利!!! 特に浅野のシュートは、よくあんな狭いところから蹴り上げたなと思う神業。ワールドカップでの名場面として、これから長く語り継がれると思う。
驚きとうれしさで満足した試合内容だった。最初はどうせ負けるから見なくてもいいかと思っていたクセに、試合終了後はドヤ顔(^^ゞ 明日のコスタリカ戦ももちろん観るよ。コスタリカは初戦のスペイン戦を7-0で大敗している。またそんなに大量失点じゃかわいそうだから、3-0くらいに手加減してあげようね(^^ゞ
写真は下記より引用
https://news.yahoo.co.jp/articles/a7ce3b419eafbf8e36305e7d4fcb313f859ef580
https://news.yahoo.co.jp/articles/4456b06ea2d4df66c83f0bc292450d27a7b0f804
おめでとうございます!!
4年に1度だけサッカーファンになるワールドカップ。しかし「絶対に負けられない戦いがそこにはある」なんて騒がれていた頃と違って、世間的には事前の盛り上がりが今ミッツくらいだったかな。私自身も23日のドイツ戦は、どうせ負けるから見なくてもいいかと思っていたくらい。
1993年にJリーグが発足して、翌年のアメリカ大会はいわゆるドーハの悲劇で出場を逃したものの、1998年のフランス大会から今回まで7大会連続で日本はワールドカップに出場している。24年も経てば当初の新鮮味が薄れていくのは仕方ないところ。
それとワールドカップに出場することが夢だった時代と違って、出場して当たり前になれば、ワールドカップでの成績が問われるようになってくる。過去6大会21試合での成績は5勝11敗5分。勝率なら24%。
ご存じのようにワールドカップは32カ国が出場して、まず4カ国ごと8組に分かれて総当たり予選のグループリーグを戦う。そして各組の上位2チーム合計16チーム、つまり全体の半分のチームが勝ち抜きの決勝トーナメントに進む。
日本の過去6大会の成績は
グループリーグ敗退:3回
グループリーグは突破したものの、決勝トーナメントの1回戦で敗退:3回
後者をベスト16まで進出したなんて言い方もあるが、32チームの16だから半分まで進んだに過ぎない。言い換えれば過去のワールドカップで残せた成績はよくて16/32位。テストに例えるなら100点満点中50点で不合格レベル。オリンピックでも日本がメダルを獲れない競技は関心が薄いもの。もちろんオリンピックと違って出場する32チームに入るだけでも価値があるとしても、それは普段サッカーファンでない人たちを惹きつけ盛り上がれるかとは別問題。
というわけで、あまり乗り気じゃなかったけれど、まあせっかくの4年に1度なんだからと、キックオフの1分後くらいにテレビのスイッチを入れた。そしたら開始8分、まだ飲み物を用意したりしている時に日本が先制ゴール! もっともこれはオフサイドでぬか喜び(^^ゞ しかしここで4年ぶりのガッツポーズをしたことで、身体に「サッカーを観る楽しみスイッチ」が入った。
その後、日本はキーパーのファウルをとられてPK(ペナルティーキック)となりドイツに先制点を献上。その後は押され気味に試合が進む。前半終了間際にまたゴールを決められたが、これはビデオ判定でオフサイドとなりひと安心して前半終了。
ここまでの感想は
ドイツって雲の上の存在だと思っていたのに、それほどでもなかった。PKは別として決定的なシュートはどちらもオフサイドとなった1本ずつで互角。これはひょっとして引き分けを狙えるんじゃないのとの気持ちになる。
それもそのはずチームの実力を測るFIFAランキングで日本は24位。前回大会では60位だったのに、いつの間にそんな強くなったの? それに対してドイツは前回大会の1位から現在は11位に転落。もっともドイツは前回大会を予選リーグで敗退しているからFIFAランキングもあまり当てにならないが。とにかくまだまだ格上とはいえ落ち目のドイツと上り調子の日本である。
また4年ぶりに日本代表チームの試合を観て、サッカーがきれいになったと感じた。何となく今まではボカーンっと蹴ってドカスカ走ってガンガンぶつかってゴロゴロ転けてという印象があったのに。もちろんド素人の感想ではあるが、4年に1度しかサッカーを観ないから見えてくるものもあるはず。
それにしても毎回のことではあるが知らない選手ばかりだ。長友、吉田、坂井の3人くらいかな顔と名前が一致するのは。実は森保監督もこの日に初めて知った(^^ゞ まあ4年ごとに浦島太郎状態になるのもワールドカップの楽しみのひとつである。
ところで選手について驚いたのは日本代表26名のうち、国内Jリーグのチームに所属しているのは7名だけ。海外組がそんなに多いとは、またそれだけ多くの日本人選手が海外でプレーしているとは知らなかった。調べてみるとヨーロッパだけで60名ほどがプレーしている。参考までにJリーグの所属選手数はJ1で555名、J2とJ3も含めて合計1759名。ついでにメジャーリーグでプレーする日本人野球選手は8名。
もっとも世界的に見ると海外リーグでプレーする人数はブラジル1219人、フランス978人、アルゼンチン815人と日本人選手の活躍はまだまだ。ちなみに南米にはサッカー強国が多いものの、リーグとしてはヨーロッパが圧倒的な地位を占めている。それに南米では給与も低い。だから南米の有力選手はヨーロッパのチームでプレーする。またヨーロッパの選手にとっては別の国とはいえ、同じEU圏内だからあまり海外意識はないのかも知れない。
さて後半は矢継ぎ早に選手を入れ替える監督の采配が功を制したのか、徐々に日本の動きがよくなり、後半30分に堂安が同点ゴール、38分に浅野が逆転ゴールを決めて勝利!!! 特に浅野のシュートは、よくあんな狭いところから蹴り上げたなと思う神業。ワールドカップでの名場面として、これから長く語り継がれると思う。
驚きとうれしさで満足した試合内容だった。最初はどうせ負けるから見なくてもいいかと思っていたクセに、試合終了後はドヤ顔(^^ゞ 明日のコスタリカ戦ももちろん観るよ。コスタリカは初戦のスペイン戦を7-0で大敗している。またそんなに大量失点じゃかわいそうだから、3-0くらいに手加減してあげようね(^^ゞ
写真は下記より引用
https://news.yahoo.co.jp/articles/a7ce3b419eafbf8e36305e7d4fcb313f859ef580
https://news.yahoo.co.jp/articles/4456b06ea2d4df66c83f0bc292450d27a7b0f804
2022年11月23日
頭にお手玉
先日、ずいぶん前に録画したままになっていた番組を見た。2020年3月放送の体幹バランスやインナーマッスルを鍛えましょうとの健康番組。健康やフィットネス関連の番組は録画予約しただけで、もう生活改善やトレーニングした気になってしまうのはアルアル(^^ゞ
番組冒頭でインナーマッスルは意識ひとつで使えるようになるとの説明がなされる。それを証明するために使われたのが、
腰に手を当てて(手でバランスを取れなくするため)、
太ももを水平になるまで上げながら、
柔らかいマットに引かれた直線の上を、
真っ直ぐに歩くテスト。
するとマットの柔らかさに足を取られてオットットな姿勢に(^^ゞ
しかし、頭の上にお手玉を載せて、それを落とさないように歩くと身体がぐらつくことなく真っ直ぐに歩けるようになる。
多少はテレビ的な演出は入っているにしても、その違いに驚いた。これはお手玉を落とすまいとする意識が、インナーマッスルを使って姿勢を制御した結果らしい。
インナーマッスルとはあまり関係ないものの、これを見て閃くところがあった。以前に「コマネチ!で、いい姿勢」にする話を書いたように、私は(もともとの姿勢がよくないので)姿勢には気をつかっている。その甲斐あって背筋も真っ直ぐなっているつもりなのだけれど、歩く時には何となくうつむき加減かもしれないと、どこか心の片隅に引っ掛かっていたから。
早速やってみた。
マットの上ではなく普通に歩く時に、そして頭にお手玉を載せたつもりになって。
普段は4〜5メートル先の地面を見ている視線は真っ直ぐに目の高さで前方を向く。遠くまで見渡せるので、景色が広がったようで気持ちがいい。少し下りになっているような場所ではそのことを強く感じる。驚くのはスーパーなどの長い通路がある室内。まるで別の店みたいとまでは言わないまでも、外にいるより視野に写る範囲が狭くて視線角度の差が強調されるのか、うつむき加減に歩いていた時とは明確に店内の見え方が違う。
首をうつむき加減の元の角度に戻してみると、今までこんなに下を向いていたのかと思う。いくら姿勢がよくても、うつむいて歩いていたのではブサイク(/o\) それにうつむいていると首に負担もある。
さて姿勢を矯正するためのアドバイスは色々とある。どれもそれなりに有効ではあるのだが、欠点は長続きしないこと。矯正がツライのではなく(むしろ姿勢がよくなると身体は楽になる)、姿勢とは寝る時以外はついて回る問題で、つまり超日常的ゆえに正しい姿勢の意識を持ち続けるのが難しいから。簡単に言えば、姿勢をよくするアドバイスをつい忘れてしまうのである。
しかし、このお手玉頭載せの素晴らしいところは、一度試せば、なぜかずっと意識せずともそれが継続する。自分の姿勢は見えなくて気づきにくいのに対して、これは風景が変化する「見える」効果があるからかも知れない。家を出れば脳が勝手にスイッチを入れてくれる。
もちろん私だって極端にうつむいて歩いていたわけじゃない。だから、よほど自分は真っ直ぐ前を向いていると自信がある人以外は、一度試してみる価値はあると思う。またお手玉を頭に載せる意識は、首の角度だけじゃなくて上半身全般の姿勢もよくする。インナーマッスルへの効果は歩くだけでは感じられないものの、刺激程度はあるだろう。とりあえずお勧めです。
なお最初は視界が広がるのに気をよくして視線を上げがち。するとアゴが突き出てしまう。もちろんそれではお手玉も頭から落ちる。注意点はそれくらいでとても簡単な方法でもある。
ちなみに私はあまりの効果に感激してお手玉を買ってしまった(^^ゞ
100円ショップで売ってるよ。
2022年11月20日
危険な天文学? その3
宇宙が誕生したのは138億年前とされるのが初回に書いた話。ビッグバン理論によれば138億年前より過去は存在しないのだから究極の昔である。そして前回は太陽系だけでも気の遠くなるような広さなのに、それが宇宙の中では点にもならない存在なことについて。
その想像すら追いつかないスケールと人生や日常を較べると、あらゆる出来事がどうでもよく思えてきてヤル気がなくなるから天文学は危険である。ただしクヨクヨする気も失せるプラス面もある(^^ゞ
さて時間と距離の次は量について。
宇宙に星がいくつあるか考えたことある?
太陽系には光を発する恒星である太陽を中心に、その周りを回る惑星8つ、準惑星5つがあり、さらに惑星や準惑星の周りを衛星が回っている。衛星の数え方はいろいろあるようだが国立天文台で確定番号がついた(観測の結果、衛星だと認められたとの意味だと思う)惑星の衛星数は182個。発見されていない衛星もまだ残っているようで、数年前の2018年に木星で10個、2019年に土星で20個が新たに見つかっている。また準惑星の確定衛星数は8個。
他にも小惑星や彗星などがあるけれど、とりあえず恒星1+惑星8+準惑星5+確定衛星182+8=204が太陽系の星の数。衛星は月くらいしか意識にないからずいぶんと多く感じる。衛星の大きさは様々で半径1メートル以下の岩のかけらもあれば、惑星である水星より大きな衛星も2つある。
太陽系のように恒星が惑星を伴っているものを惑星系と呼ぶ。ただし恒星と違い惑星は光を発しないので発見が難しい。今までに確認された太陽系以外の惑星系は3873個、惑星の総数は5241個。衛星はまだ見つかっていない。
というわけで、とりあえず星とは恒星に限定として、太陽系が属する天の川銀河にいくつの恒星があるか。正確に数えた人はいないが学説では1000億個から4000億個とされる。
そして全宇宙の銀河の数はなんと2兆個と推定されている!
ということはあまたある銀河の恒星数を、天の川銀河の恒星数1000億から4000億の中間をとって2000億とすれば、全宇宙の恒星は
2000億個 × 2兆個!!
もう掛け合わせたら桁の単位は何になるか調べるのも面倒なくらいの数量。そして仮にすべての恒星が太陽系のように惑星系を持つとすれば、星の数は
2000億個 × 2兆個 × 200個!!! (太陽系の星の数を切り下げて200個)
たった200倍になるだけのように思えても、掛け合わせる相手が巨大だから、この200倍の破壊力も強烈になる。よく「世の中には星の数ほど−−−」との表現が使われるが、星の数ほどあるものなんて人間社会にないよ。
え〜そして、我々は2000億個 × 2兆個 × 200個のうちの1つの星に住んで、その中に196カ国あるうちの1つの国で暮らし、日常の生活範囲なんてせいぜいーーーやっぱり天文学に手を出すのは危険である(^^ゞ
さて地球に最も近い太陽系外の星はプロキシマ・ケンタウリと名前がついている。距離は約4.2光年。光の速度は秒速約30万キロで時速に直せば約11億キロ。時速1225キロのマッハに換算すればマッハ90万。その光速で移動しても4.2年、往復で8年半ほども掛かる距離。
画像はhttps://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=46833562から。明るく輝いている2つの星がケンタウルス座のα星とβ星で、赤く丸を付けたところにプロキシマ・ケンタウリがある。
ところで、ご承知のように光より早いスピードはないと物理学ではなっている。それどころか人類史上最速の宇宙探査機ヘリオス2号のスピードでも時速25万3000キロだから、光速の0.00023%しか達成していない。
いやいや大丈夫、来年あたりにアインシュタイン以上の天才が現れて、10年後にはワープ航法の宇宙船が完成しているはずだから、それに乗って宇宙旅行にーーーと、かれこれ50年以上思い続けているのだが。そろそろ実現してくれないともう年齢的に(^^ゞ
しかし、もし明日にでも未来から宇宙船エンタープライズ号がやって来てくれたとしても、そう簡単に喜べないのである。
スタートレックではなくまだ宇宙大作戦と呼ばれていた頃のエンタープライズは、ワープ2から3のスピードだったように思う。しかし最新の機体はワープ9.9まで出せるらしい。ワープ1が光速、値が上がる毎に指数関数的にスピードは増してワープ9.9は光速の3053倍。これだとプロキシマ・ケンタウリまで12時間ほどである。
しかし天の川銀河は直径10万光年の広さなのである。端から端までワープ9.9で33年も掛かる。太陽系の位置は画像に赤丸で示したところで、そこから銀河の中心部まで2万5800光年。ワープ9.9で8.5年、往復で17年も掛かる。やっぱり宇宙旅行するなら中心は見ておきたいでしょ、日本でいえば富士山みたいなものだから。でも17年も旅行するのは無理(>_<)
地球から最も近いプロキシマ・ケンタウリは4.2光年先だが、他にも10光年以内に13個の星が見つかっている。しかし10光年とはエンタープライズで片道29時間掛かる距離。現地で遊んで観光して、それでも3泊4日くらいで宇宙旅行を楽しみたいのになあ(^^ゞ
なお10光年は天の川銀河の直径10万光年に対して0.0001%の距離。これを日本の長さ3000キロに当てはめるとわずかに300メートル! それじゃ宇宙旅行してきたと自慢できない!
またどうせなら隣のアンドロメダ銀河にも訪れてみたいもの。何となく子供の頃からアンドロメダという言葉に神秘的な響きを感じていたのよ。しかしアンドロメダは、天の川銀河の直径10万光年よりはるかに遠い250万光年も先にある。82年も掛かるぢゃないか! それではとウルトラマンの出身地であるM78星雲を調べたら300万光年も離れていた(>_<) 買いたかったなあ、ご当地限定販売グッズをM78にあるウルトラマン記念会館で(^^ゞ
まあそれだけ宇宙は桁外れに広いという話である。ちなみに宇宙大作戦の最初のシリーズでは、エンタープライズ号で5年間の宇宙探査任務に出かける設定だった。片道2年半を、途中の船外活動時間を考えないで真っ直ぐに飛び続けたとして、平均速度ワープ2(当時の設定では光速の8倍)とすれば、20光年先までしか進んでいない計算になる。日本サイズだと600メートル。えっ、たったそれだけ?
あんなに心躍らせて放送を見ていたのに、その夢がしぼんだようなーーー
これが宇宙のあまりのスケールはSF映画や小説の危機でもあると書いた意味。
それでもつい見てしまうけどね。
庵野秀明監督がシン・スタートレックや
シン・スターウォーズをを撮ってくれないかな(^^ゞ
おしまい
その想像すら追いつかないスケールと人生や日常を較べると、あらゆる出来事がどうでもよく思えてきてヤル気がなくなるから天文学は危険である。ただしクヨクヨする気も失せるプラス面もある(^^ゞ
さて時間と距離の次は量について。
宇宙に星がいくつあるか考えたことある?
太陽系には光を発する恒星である太陽を中心に、その周りを回る惑星8つ、準惑星5つがあり、さらに惑星や準惑星の周りを衛星が回っている。衛星の数え方はいろいろあるようだが国立天文台で確定番号がついた(観測の結果、衛星だと認められたとの意味だと思う)惑星の衛星数は182個。発見されていない衛星もまだ残っているようで、数年前の2018年に木星で10個、2019年に土星で20個が新たに見つかっている。また準惑星の確定衛星数は8個。
他にも小惑星や彗星などがあるけれど、とりあえず恒星1+惑星8+準惑星5+確定衛星182+8=204が太陽系の星の数。衛星は月くらいしか意識にないからずいぶんと多く感じる。衛星の大きさは様々で半径1メートル以下の岩のかけらもあれば、惑星である水星より大きな衛星も2つある。
太陽系のように恒星が惑星を伴っているものを惑星系と呼ぶ。ただし恒星と違い惑星は光を発しないので発見が難しい。今までに確認された太陽系以外の惑星系は3873個、惑星の総数は5241個。衛星はまだ見つかっていない。
というわけで、とりあえず星とは恒星に限定として、太陽系が属する天の川銀河にいくつの恒星があるか。正確に数えた人はいないが学説では1000億個から4000億個とされる。
そして全宇宙の銀河の数はなんと2兆個と推定されている!
ということはあまたある銀河の恒星数を、天の川銀河の恒星数1000億から4000億の中間をとって2000億とすれば、全宇宙の恒星は
2000億個 × 2兆個!!
もう掛け合わせたら桁の単位は何になるか調べるのも面倒なくらいの数量。そして仮にすべての恒星が太陽系のように惑星系を持つとすれば、星の数は
2000億個 × 2兆個 × 200個!!! (太陽系の星の数を切り下げて200個)
たった200倍になるだけのように思えても、掛け合わせる相手が巨大だから、この200倍の破壊力も強烈になる。よく「世の中には星の数ほど−−−」との表現が使われるが、星の数ほどあるものなんて人間社会にないよ。
え〜そして、我々は2000億個 × 2兆個 × 200個のうちの1つの星に住んで、その中に196カ国あるうちの1つの国で暮らし、日常の生活範囲なんてせいぜいーーーやっぱり天文学に手を出すのは危険である(^^ゞ
さて地球に最も近い太陽系外の星はプロキシマ・ケンタウリと名前がついている。距離は約4.2光年。光の速度は秒速約30万キロで時速に直せば約11億キロ。時速1225キロのマッハに換算すればマッハ90万。その光速で移動しても4.2年、往復で8年半ほども掛かる距離。
画像はhttps://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=46833562から。明るく輝いている2つの星がケンタウルス座のα星とβ星で、赤く丸を付けたところにプロキシマ・ケンタウリがある。
ところで、ご承知のように光より早いスピードはないと物理学ではなっている。それどころか人類史上最速の宇宙探査機ヘリオス2号のスピードでも時速25万3000キロだから、光速の0.00023%しか達成していない。
いやいや大丈夫、来年あたりにアインシュタイン以上の天才が現れて、10年後にはワープ航法の宇宙船が完成しているはずだから、それに乗って宇宙旅行にーーーと、かれこれ50年以上思い続けているのだが。そろそろ実現してくれないともう年齢的に(^^ゞ
しかし、もし明日にでも未来から宇宙船エンタープライズ号がやって来てくれたとしても、そう簡単に喜べないのである。
スタートレックではなくまだ宇宙大作戦と呼ばれていた頃のエンタープライズは、ワープ2から3のスピードだったように思う。しかし最新の機体はワープ9.9まで出せるらしい。ワープ1が光速、値が上がる毎に指数関数的にスピードは増してワープ9.9は光速の3053倍。これだとプロキシマ・ケンタウリまで12時間ほどである。
しかし天の川銀河は直径10万光年の広さなのである。端から端までワープ9.9で33年も掛かる。太陽系の位置は画像に赤丸で示したところで、そこから銀河の中心部まで2万5800光年。ワープ9.9で8.5年、往復で17年も掛かる。やっぱり宇宙旅行するなら中心は見ておきたいでしょ、日本でいえば富士山みたいなものだから。でも17年も旅行するのは無理(>_<)
地球から最も近いプロキシマ・ケンタウリは4.2光年先だが、他にも10光年以内に13個の星が見つかっている。しかし10光年とはエンタープライズで片道29時間掛かる距離。現地で遊んで観光して、それでも3泊4日くらいで宇宙旅行を楽しみたいのになあ(^^ゞ
なお10光年は天の川銀河の直径10万光年に対して0.0001%の距離。これを日本の長さ3000キロに当てはめるとわずかに300メートル! それじゃ宇宙旅行してきたと自慢できない!
またどうせなら隣のアンドロメダ銀河にも訪れてみたいもの。何となく子供の頃からアンドロメダという言葉に神秘的な響きを感じていたのよ。しかしアンドロメダは、天の川銀河の直径10万光年よりはるかに遠い250万光年も先にある。82年も掛かるぢゃないか! それではとウルトラマンの出身地であるM78星雲を調べたら300万光年も離れていた(>_<) 買いたかったなあ、ご当地限定販売グッズをM78にあるウルトラマン記念会館で(^^ゞ
まあそれだけ宇宙は桁外れに広いという話である。ちなみに宇宙大作戦の最初のシリーズでは、エンタープライズ号で5年間の宇宙探査任務に出かける設定だった。片道2年半を、途中の船外活動時間を考えないで真っ直ぐに飛び続けたとして、平均速度ワープ2(当時の設定では光速の8倍)とすれば、20光年先までしか進んでいない計算になる。日本サイズだと600メートル。えっ、たったそれだけ?
あんなに心躍らせて放送を見ていたのに、その夢がしぼんだようなーーー
これが宇宙のあまりのスケールはSF映画や小説の危機でもあると書いた意味。
それでもつい見てしまうけどね。
庵野秀明監督がシン・スタートレックや
シン・スターウォーズをを撮ってくれないかな(^^ゞ
おしまい
2022年11月17日
危険な天文学? その2
前回、宇宙の歴史である138億年と較べたら、平均寿命85年の人生なんてどうでもよく思えてしまうと書いた。その差をイメージするために
数字だけで表現 13,800,000,000 vs 85
お金に置き換える 138億円 vs 85円
なんて表現もした。ついでにもうひとつ。
手で太ももをトントンと叩くとしよう。間隔はリズムよく0.5秒に1回。85回を叩くのに必要な時間は 85回 × 0.5秒 = 42.5秒だから1分足らずで叩き終える。同様に13,800,000,000回 × 0.5秒を計算すると69億秒。69億秒を60で割って分に換算すると
115,000,000 分 それをまた60で割って
↓
1,916,667時間 それをまた24で割って
↓
7,9861日 それをまた365で割って
↓
219年
なんと叩き終えるのに219年必要になる。
人生じゃ足りないね(^^ゞ
さて、ここからはもっとはるかに大きな数字が出てくる。
11月8日に442年ぶりとなる皆既月食&惑星食が同時に起きた。
その時のブログに載せたのが次の画像。
これは地球と月の大きさ、その間隔を縮尺を揃えて描いたもの。月は地球から38万キロ離れており、それは地球が約30個並ぶ距離。可能なら画像をクリックで拡大してイメージをつかんで欲しい。
ほとんどの人は地球2つか3つ分の距離に月があると感じている。
この画像を見れば宇宙って広いなあと改めて思うのではないか。
そしてこれくらいが人間が直感的に広さを把握できる限界。
でも宇宙の広さはこんなものじゃない。
とりあえず太陽と較べた惑星の大きさを動画で実感して。地球はビックリするくらい小さい。ちなみに地球の直径1万2700キロに対して太陽の直径は139万キロで109倍。
太陽の周りを水金地火木土天海の惑星が回っているのはご存じの通り。※冥王星は2006年に惑星の定義が変わり、惑星から外され準惑星の扱いになった。
下の細長い画像は先ほどの「地球と月」と同じように太陽と各惑星プラス冥王星までの距離間隔を示したもの。ただし惑星はかなり拡大して描かれている。それでも地球は(画像を拡大しても)ほとんど見えないほどの大きさ。
太陽があまりに巨大なので太陽系を正しい縮尺で表すのは困難である。次の動画の前半は正しい縮尺で表現しようと試みているが、海王星の軌道まで来ると太陽ですら点になってしまい他の惑星を描けないーーーそこで後半では太陽を1000倍の大きさにしたらーーー大きすぎて地球など内側の惑星が隠れてしまう。妥協案として太陽を40倍、惑星を3500倍にするという苦労を披露しながら?太陽系の姿を描いている。※動画にはBGMが流れる。
太陽と地球との距離は1億5000万キロ。太陽系の話をする時は、これを1天文単位として利用する。記号は au で astronomical unit の略。一番外側の惑星である海王星までの距離は約45億キロで30au。惑星の軌道はまん丸じゃないけど、とりあえず2倍して直径90億キロの円が描ける。
これは地球が約70万9000個並べられる距離。人類が作った宇宙船の最速記録は太陽探査機ヘリオス2号の時速25万3000キロ。マッハは時速1225キロだからマッハ207。これで飛んでも端から端まで4年以上掛かる計算。普通の飛行機なら時速900キロほどなので1140年ほど必要。
ところで太陽を中心に惑星が回っているのが太陽系の一般的なイメージだろう。でもそれは太陽系の基本部分で、その外側にエッジワース・カイパーベルトやオールトの雲といった星屑の集まったエリアがある。そこまでが太陽の重力の影響が及んでいる範囲で、広い意味での太陽系になる。
画像引用:https://www.nao.ac.jp/astro/basic/comet.html
オールトの雲の外側までは10万auとされる。キロに直せば15兆キロ。直径で考えればその2倍。もう乗り物でどれくらい掛かるか計算する気にもならない。ちなみに0.5秒間隔で30兆回叩くには47万5647年を要する(^^ゞ
そんな広大な太陽系も、宇宙全体では小さな点でしかない。太陽系を含む星々の大集団が銀河であり(太陽系が属している銀河を「天の川銀河」英語ではMilky Way Galaxyと呼ぶ)、同じような銀河の超大集団が宇宙。次の動画はそれらを表現したもの。※どちらの動画にもBGMが流れる。
まず月から始まって、この銀河のより大きな星が次々と紹介される。次にこのCGが制作された頃に最も大きな星と考えられていた「たて座UY星」から範囲を広げて天の川銀河を俯瞰し、その隣のアンドロメダ銀河、そして無数の銀河で宇宙が成り立っている姿を描いている。
なお最後は、我々のいるのとは別の宇宙もあるだろうかとの想像。また日本語字幕が表示されるものの翻訳がちょっとおかしい。
こちらはアメリカ自然史博物館が作成したCG。一部に2MASSという天体観測プロジェクトで得られた実際の宇宙マップが使われている。
宇宙のあまりの広さに気が遠くなった?
そしてチマチマした日常に嫌気がさしてこない?(^^ゞ
でも話はここで終わらない。
宇宙の広大さはSF映画や小説の危機でもあるのだ。
ーーー続く
数字だけで表現 13,800,000,000 vs 85
お金に置き換える 138億円 vs 85円
なんて表現もした。ついでにもうひとつ。
手で太ももをトントンと叩くとしよう。間隔はリズムよく0.5秒に1回。85回を叩くのに必要な時間は 85回 × 0.5秒 = 42.5秒だから1分足らずで叩き終える。同様に13,800,000,000回 × 0.5秒を計算すると69億秒。69億秒を60で割って分に換算すると
115,000,000 分 それをまた60で割って
↓
1,916,667時間 それをまた24で割って
↓
7,9861日 それをまた365で割って
↓
219年
なんと叩き終えるのに219年必要になる。
人生じゃ足りないね(^^ゞ
さて、ここからはもっとはるかに大きな数字が出てくる。
11月8日に442年ぶりとなる皆既月食&惑星食が同時に起きた。
その時のブログに載せたのが次の画像。
これは地球と月の大きさ、その間隔を縮尺を揃えて描いたもの。月は地球から38万キロ離れており、それは地球が約30個並ぶ距離。可能なら画像をクリックで拡大してイメージをつかんで欲しい。
ほとんどの人は地球2つか3つ分の距離に月があると感じている。
この画像を見れば宇宙って広いなあと改めて思うのではないか。
そしてこれくらいが人間が直感的に広さを把握できる限界。
でも宇宙の広さはこんなものじゃない。
とりあえず太陽と較べた惑星の大きさを動画で実感して。地球はビックリするくらい小さい。ちなみに地球の直径1万2700キロに対して太陽の直径は139万キロで109倍。
太陽の周りを水金地火木土天海の惑星が回っているのはご存じの通り。※冥王星は2006年に惑星の定義が変わり、惑星から外され準惑星の扱いになった。
下の細長い画像は先ほどの「地球と月」と同じように太陽と各惑星プラス冥王星までの距離間隔を示したもの。ただし惑星はかなり拡大して描かれている。それでも地球は(画像を拡大しても)ほとんど見えないほどの大きさ。
太陽があまりに巨大なので太陽系を正しい縮尺で表すのは困難である。次の動画の前半は正しい縮尺で表現しようと試みているが、海王星の軌道まで来ると太陽ですら点になってしまい他の惑星を描けないーーーそこで後半では太陽を1000倍の大きさにしたらーーー大きすぎて地球など内側の惑星が隠れてしまう。妥協案として太陽を40倍、惑星を3500倍にするという苦労を披露しながら?太陽系の姿を描いている。※動画にはBGMが流れる。
太陽と地球との距離は1億5000万キロ。太陽系の話をする時は、これを1天文単位として利用する。記号は au で astronomical unit の略。一番外側の惑星である海王星までの距離は約45億キロで30au。惑星の軌道はまん丸じゃないけど、とりあえず2倍して直径90億キロの円が描ける。
これは地球が約70万9000個並べられる距離。人類が作った宇宙船の最速記録は太陽探査機ヘリオス2号の時速25万3000キロ。マッハは時速1225キロだからマッハ207。これで飛んでも端から端まで4年以上掛かる計算。普通の飛行機なら時速900キロほどなので1140年ほど必要。
ところで太陽を中心に惑星が回っているのが太陽系の一般的なイメージだろう。でもそれは太陽系の基本部分で、その外側にエッジワース・カイパーベルトやオールトの雲といった星屑の集まったエリアがある。そこまでが太陽の重力の影響が及んでいる範囲で、広い意味での太陽系になる。
画像引用:https://www.nao.ac.jp/astro/basic/comet.html
オールトの雲の外側までは10万auとされる。キロに直せば15兆キロ。直径で考えればその2倍。もう乗り物でどれくらい掛かるか計算する気にもならない。ちなみに0.5秒間隔で30兆回叩くには47万5647年を要する(^^ゞ
そんな広大な太陽系も、宇宙全体では小さな点でしかない。太陽系を含む星々の大集団が銀河であり(太陽系が属している銀河を「天の川銀河」英語ではMilky Way Galaxyと呼ぶ)、同じような銀河の超大集団が宇宙。次の動画はそれらを表現したもの。※どちらの動画にもBGMが流れる。
まず月から始まって、この銀河のより大きな星が次々と紹介される。次にこのCGが制作された頃に最も大きな星と考えられていた「たて座UY星」から範囲を広げて天の川銀河を俯瞰し、その隣のアンドロメダ銀河、そして無数の銀河で宇宙が成り立っている姿を描いている。
なお最後は、我々のいるのとは別の宇宙もあるだろうかとの想像。また日本語字幕が表示されるものの翻訳がちょっとおかしい。
こちらはアメリカ自然史博物館が作成したCG。一部に2MASSという天体観測プロジェクトで得られた実際の宇宙マップが使われている。
宇宙のあまりの広さに気が遠くなった?
そしてチマチマした日常に嫌気がさしてこない?(^^ゞ
でも話はここで終わらない。
宇宙の広大さはSF映画や小説の危機でもあるのだ。
ーーー続く
2022年11月15日
危険な天文学?
次の2つの数字は割とよく見聞きする。
宇宙の始まりであるビッグバンが起きたのは138億年前
地球が誕生したのは46億年前
でも、これらを結びつけた数字はあまり見ない。
138億年 − 46億年 = 92億年
つまり地球は宇宙ができてから、
すなわちビッグバン暦でなら92億年に誕生したことになる。
日本人の平均寿命は昨年のデータで男性が81.47歳、女性は87.57歳。
間をとって85歳とした数字を138億年に当てはめると、
地球は宇宙が57歳のときに誕生して、今年で28歳になる。
案外と地球は若造なのである。
さて
できたばかりの地球は、地表が溶けたマグマの海状態。それが冷えて(水の)海ができたのが44億年前、その中に生命が発生したのが38億年前とされる。最初の生命がどのようなものかは分かっていない。なのに時期だけが分かっているのが不思議。
おそらく最初の生命は、それが生命なのか単なる化学反応か微妙なところから始まったのだろう。それでもやがて進化してシアノバクテリアという細菌も誕生し、それが光合成をして地球に酸素がもたらされたのが24億4000万年前。生命大爆発(大発生の意味)と呼ばれる5億4000年前のカンブリア紀を経て、最初の哺乳類の誕生が2億3000万年前。恐竜も同じ頃から。6600万年前に恐竜は絶滅したけれど、人類が現れたのはたったの20万年前。
地球カレンダーと呼ばれる地球46億年の歴史を1年に見立てたものがある。それによると我々の直接の祖先であるホモサピエンス誕生は12月31日の午後11時37分。年越しそばも食べ終えた後(^^ゞ そして西暦1年はなんと大晦日の23時59分47秒から始まる! 人の一生の85年間なんて0.5秒ほど。
人生とは、つまるところその85年間に起きる出来事である。宇宙の歴史の中で考えれば138億年のうちの85年。直感的に掴めるよう数字だけで表せば13,800,000,000 vs 85。お金に置き換えれば138億円に対する85円なんてゼロに等しい。もし失ったとしても気にもならない金額でしかない。
そう考えると、あらゆることがどうでもよく思えてくるのが困りもの(^^ゞ
ーーー続く
宇宙の始まりであるビッグバンが起きたのは138億年前
地球が誕生したのは46億年前
でも、これらを結びつけた数字はあまり見ない。
138億年 − 46億年 = 92億年
つまり地球は宇宙ができてから、
すなわちビッグバン暦でなら92億年に誕生したことになる。
日本人の平均寿命は昨年のデータで男性が81.47歳、女性は87.57歳。
間をとって85歳とした数字を138億年に当てはめると、
地球は宇宙が57歳のときに誕生して、今年で28歳になる。
案外と地球は若造なのである。
さて
できたばかりの地球は、地表が溶けたマグマの海状態。それが冷えて(水の)海ができたのが44億年前、その中に生命が発生したのが38億年前とされる。最初の生命がどのようなものかは分かっていない。なのに時期だけが分かっているのが不思議。
おそらく最初の生命は、それが生命なのか単なる化学反応か微妙なところから始まったのだろう。それでもやがて進化してシアノバクテリアという細菌も誕生し、それが光合成をして地球に酸素がもたらされたのが24億4000万年前。生命大爆発(大発生の意味)と呼ばれる5億4000年前のカンブリア紀を経て、最初の哺乳類の誕生が2億3000万年前。恐竜も同じ頃から。6600万年前に恐竜は絶滅したけれど、人類が現れたのはたったの20万年前。
地球カレンダーと呼ばれる地球46億年の歴史を1年に見立てたものがある。それによると我々の直接の祖先であるホモサピエンス誕生は12月31日の午後11時37分。年越しそばも食べ終えた後(^^ゞ そして西暦1年はなんと大晦日の23時59分47秒から始まる! 人の一生の85年間なんて0.5秒ほど。
人生とは、つまるところその85年間に起きる出来事である。宇宙の歴史の中で考えれば138億年のうちの85年。直感的に掴めるよう数字だけで表せば13,800,000,000 vs 85。お金に置き換えれば138億円に対する85円なんてゼロに等しい。もし失ったとしても気にもならない金額でしかない。
そう考えると、あらゆることがどうでもよく思えてくるのが困りもの(^^ゞ
ーーー続く
2022年11月13日
ビッグリップ Big Rip
最近に知った言葉。
大きな唇ではない。唇はLipで、Ripは裂け目やほころびなどの意味。
宇宙の始まりであるビッグバンはそこそこ有名だが、ビッグリップはそれと対をなす宇宙の終わりを表す言葉。始まりがあれば終わりがあっても不思議はないが、宇宙はどう誕生したのかに好奇心を持つことはあっても、どう終わるかなんて考えてもみなかった。意外と思考の方向性は偏っているものだと思い知る。
画像はブログ内容とは関係なく宇宙イメージの雰囲気づくりね。
宇宙の終わり方にはビッグリップとビッグクランチの2つの有力仮説がある。
拾い読みした程度の知識で、あえて超簡単に説明すると
ビッグバンの大爆発によって宇宙空間ができた。
その爆発の勢いによって、現在も宇宙は膨張し続けている。
↓
物質には重力があって互いに引き合う。つまり収縮の力が働く。
今は「爆発の勢い>重力による収縮」で宇宙が膨張しているが、
いずれ爆発の勢いが衰えたら?「爆発の勢い<重力による収縮」となり
宇宙は収縮して最終的には1点に集まる。
↓
これがビッグクランチ。Crunhはかみ砕くこと。ナッツなどが入ったチョコレート
菓子のネーミングはそれに由来している。そして、そこから転じて潰れる(つぶれる)
の意味がある。ビッグバンを大爆発と訳すならビッグクランチは大収縮。
ビッグバンの爆発は1回切り。物質の重力が抵抗となって、その膨張速度は
減速するはず。しかし観測によれば膨張が加速していると分かった。
↓
だとしたら物質が引き合う重力とは逆の、
物質に反発し合う力が働いているに違いない。
※反発し合う力は斥力(せきりょく)と呼ぶ。
とりあえず磁石の同じ極が反発するのをイメージして。
↓
その反発させる力、言い換えれば重力を弱める力をダークエネルギーという。
↓
そしてダークエネルギーは増大しているから、
(なぜ増えるのかまで理解できていない)
それが宇宙を満たす時、天体を始めあらゆる物質はバラバラに引き裂かれ、
物質を形作っている原子さえ引き裂かれて(原子を構成する)素粒子レベルまで
分解される。
↓
すなわち形あるものは何も存在しない世界。
これがビッグリップ。訳すなら大破裂だけれど意訳して大消滅かな。
想像しただけでもそら恐ろしい世界。
でもビッグクランチやビッグリップが起きるのは数百億年後らしいから、その計算根拠は不明なものの、たぶん私やあなたが生きているうちは大丈夫(^^ゞ
このビッグクランチやビッグリップはもちろん仮説である。すっかり事実のように扱われているビッグバンだって仮説に過ぎない。そのビッグバンをおさらいしておくと
138億年前に、
何も存在しない無の状態から
超高温・超高圧の大爆発が起こり、
それが膨張して空間ができ、
爆発のエネルギーによって物質も生まれた
とする考えである。
ビッグバン以前は「無」なのだから時間もここから始まったなんて説明もされる。139億年前など存在しないなんて信じられる? ちなみにBig BangのBangは「ドッカーン」というような擬音語。
提唱者は理論物理学者のジョージ・ガモフ。提唱されたのは1948年(昭和23年)で当時は「火の玉宇宙論」との名前だった(英語表記を探したが見つけられず)。この理論に異を唱える学者も多く、その1人の天文学者フレッド・ホイルが、あるときラジオ番組の中で「誰かさんが言うには、宇宙は巨大なドッカーンから始まったんだってさ」と揶揄するように発言。でもジョージ・ガモフがこの巨大なドッカーン=Big Bangの言葉の響きを面白がって自らも使い出したので、やがてそれが定着した。
これって展覧会に出品したモネの作品を、ある批評家が「印象を描いただけ」=中身がないと批判した発言から印象派という言葉が始まったのに似ている。その展覧会は1874年だったから74年たって歴史は繰り返したわけだ。
ビッグバンだって仮説に過ぎないとは、今のところ判明している観測結果を、ビッグバン理論が最も矛盾なく説明できているだけだという意味。例えば19世紀まで宇宙はエーテルと名付けた未知の物質で満たされていると考えられていた。光の正体は波だと分かり、波が伝わるには=太陽の光が地球に届くには、媒体となる物質が必要と考えたから。その後、光は波であり粒子でもあると確認され、またエーテルを検出する実験もことごとく失敗して、エーテル仮説は否定された。
だからビッグバンだって、これから新たな事実が判明すれば見直されるかも知れない。とりあえず私は138億年前に大爆発を起こしたとして、そのエネルギーがどこから来たのか、サルでも分かるような解説がない限り、ビッグバンをよくできた例え話としか受け止められない。理解できる知識や脳力がないだけと言わないでね。
ところでビッグリップで重要な役割を果たすダークエネルギー。日本語では暗黒エネルギーとも訳される。宇宙の話だから、何となくスターウォーズのダークサイド、暗黒面を思い出して邪悪なイメージを連想してしまう。しかしここでのDarkは単に未知や正体不明というだけで、善悪やポジティブ・ネガティブの意味はない。
ダークエネルギー(暗黒エネルギー)は宇宙の膨張が加速しているなら、そのような力が働いているはずとの仮説的存在である。またこれによく似た言葉として暗黒物質(ダークマター)がある。これも見えないし検出もできていないけれど、それだけの質量を持つ物質の存在がないと、宇宙のいろいろな現象の辻褄が合わないからと考え出された仮説としての物質。ただし物質とはいっても原子でできているわけじゃないから、形もなくて想像することすら難しい存在。
さて2013年に欧州宇宙機関が
計算結果を発表した宇宙の質量・エネルギーにおける割合は、驚くことに
ダークエネルギー(暗黒エネルギー) 68.3%
暗黒物質(ダークマター) 26.8%
原子などの物質(星など) 4.9%
となっている。つまり宇宙の約95%は、人類にとってまったく未知・正体不明のもので構成されているのだ。
これってほとんど何も分かっていないに等しいのでは?
科学技術が進歩して、宇宙に関してずいぶんと研究も進んでいると思っていたのに、イザナギとイザナミが海を矛(ほこ)でかき混ぜたら日本列島ができた神話の世界と、実はそれほど違っていなかったりして(^^ゞ まあ仮説とは架空の話と根源的には同じ意味である。
大きな唇ではない。唇はLipで、Ripは裂け目やほころびなどの意味。
宇宙の始まりであるビッグバンはそこそこ有名だが、ビッグリップはそれと対をなす宇宙の終わりを表す言葉。始まりがあれば終わりがあっても不思議はないが、宇宙はどう誕生したのかに好奇心を持つことはあっても、どう終わるかなんて考えてもみなかった。意外と思考の方向性は偏っているものだと思い知る。
画像はブログ内容とは関係なく宇宙イメージの雰囲気づくりね。
宇宙の終わり方にはビッグリップとビッグクランチの2つの有力仮説がある。
拾い読みした程度の知識で、あえて超簡単に説明すると
ビッグバンの大爆発によって宇宙空間ができた。
その爆発の勢いによって、現在も宇宙は膨張し続けている。
↓
物質には重力があって互いに引き合う。つまり収縮の力が働く。
今は「爆発の勢い>重力による収縮」で宇宙が膨張しているが、
いずれ爆発の勢いが衰えたら?「爆発の勢い<重力による収縮」となり
宇宙は収縮して最終的には1点に集まる。
↓
これがビッグクランチ。Crunhはかみ砕くこと。ナッツなどが入ったチョコレート
菓子のネーミングはそれに由来している。そして、そこから転じて潰れる(つぶれる)
の意味がある。ビッグバンを大爆発と訳すならビッグクランチは大収縮。
ビッグバンの爆発は1回切り。物質の重力が抵抗となって、その膨張速度は
減速するはず。しかし観測によれば膨張が加速していると分かった。
↓
だとしたら物質が引き合う重力とは逆の、
物質に反発し合う力が働いているに違いない。
※反発し合う力は斥力(せきりょく)と呼ぶ。
とりあえず磁石の同じ極が反発するのをイメージして。
↓
その反発させる力、言い換えれば重力を弱める力をダークエネルギーという。
↓
そしてダークエネルギーは増大しているから、
(なぜ増えるのかまで理解できていない)
それが宇宙を満たす時、天体を始めあらゆる物質はバラバラに引き裂かれ、
物質を形作っている原子さえ引き裂かれて(原子を構成する)素粒子レベルまで
分解される。
↓
すなわち形あるものは何も存在しない世界。
これがビッグリップ。訳すなら大破裂だけれど意訳して大消滅かな。
想像しただけでもそら恐ろしい世界。
でもビッグクランチやビッグリップが起きるのは数百億年後らしいから、その計算根拠は不明なものの、たぶん私やあなたが生きているうちは大丈夫(^^ゞ
このビッグクランチやビッグリップはもちろん仮説である。すっかり事実のように扱われているビッグバンだって仮説に過ぎない。そのビッグバンをおさらいしておくと
138億年前に、
何も存在しない無の状態から
超高温・超高圧の大爆発が起こり、
それが膨張して空間ができ、
爆発のエネルギーによって物質も生まれた
とする考えである。
ビッグバン以前は「無」なのだから時間もここから始まったなんて説明もされる。139億年前など存在しないなんて信じられる? ちなみにBig BangのBangは「ドッカーン」というような擬音語。
提唱者は理論物理学者のジョージ・ガモフ。提唱されたのは1948年(昭和23年)で当時は「火の玉宇宙論」との名前だった(英語表記を探したが見つけられず)。この理論に異を唱える学者も多く、その1人の天文学者フレッド・ホイルが、あるときラジオ番組の中で「誰かさんが言うには、宇宙は巨大なドッカーンから始まったんだってさ」と揶揄するように発言。でもジョージ・ガモフがこの巨大なドッカーン=Big Bangの言葉の響きを面白がって自らも使い出したので、やがてそれが定着した。
これって展覧会に出品したモネの作品を、ある批評家が「印象を描いただけ」=中身がないと批判した発言から印象派という言葉が始まったのに似ている。その展覧会は1874年だったから74年たって歴史は繰り返したわけだ。
ビッグバンだって仮説に過ぎないとは、今のところ判明している観測結果を、ビッグバン理論が最も矛盾なく説明できているだけだという意味。例えば19世紀まで宇宙はエーテルと名付けた未知の物質で満たされていると考えられていた。光の正体は波だと分かり、波が伝わるには=太陽の光が地球に届くには、媒体となる物質が必要と考えたから。その後、光は波であり粒子でもあると確認され、またエーテルを検出する実験もことごとく失敗して、エーテル仮説は否定された。
だからビッグバンだって、これから新たな事実が判明すれば見直されるかも知れない。とりあえず私は138億年前に大爆発を起こしたとして、そのエネルギーがどこから来たのか、サルでも分かるような解説がない限り、ビッグバンをよくできた例え話としか受け止められない。理解できる知識や脳力がないだけと言わないでね。
ところでビッグリップで重要な役割を果たすダークエネルギー。日本語では暗黒エネルギーとも訳される。宇宙の話だから、何となくスターウォーズのダークサイド、暗黒面を思い出して邪悪なイメージを連想してしまう。しかしここでのDarkは単に未知や正体不明というだけで、善悪やポジティブ・ネガティブの意味はない。
ダークエネルギー(暗黒エネルギー)は宇宙の膨張が加速しているなら、そのような力が働いているはずとの仮説的存在である。またこれによく似た言葉として暗黒物質(ダークマター)がある。これも見えないし検出もできていないけれど、それだけの質量を持つ物質の存在がないと、宇宙のいろいろな現象の辻褄が合わないからと考え出された仮説としての物質。ただし物質とはいっても原子でできているわけじゃないから、形もなくて想像することすら難しい存在。
さて2013年に欧州宇宙機関が
計算結果を発表した宇宙の質量・エネルギーにおける割合は、驚くことに
ダークエネルギー(暗黒エネルギー) 68.3%
暗黒物質(ダークマター) 26.8%
原子などの物質(星など) 4.9%
となっている。つまり宇宙の約95%は、人類にとってまったく未知・正体不明のもので構成されているのだ。
これってほとんど何も分かっていないに等しいのでは?
科学技術が進歩して、宇宙に関してずいぶんと研究も進んでいると思っていたのに、イザナギとイザナミが海を矛(ほこ)でかき混ぜたら日本列島ができた神話の世界と、実はそれほど違っていなかったりして(^^ゞ まあ仮説とは架空の話と根源的には同じ意味である。
2022年11月10日
アメリカ 中間選挙とテレビのL字型画面
昨日はアメリカで中間選挙の投票日だった。バイデン大統領が不人気なので共和党が優勢と見られていたものの、蓋を開けてみると大接戦。投票の集計機が故障した州があったり、郵便投票の開票にはもともと時間が掛かるとかで、本日午後9時半の時点で上院改選35議席のうち3議席、下院定数435議席のうち44議席がまだ決着していない。
アメリカの政治状況は日本にとっても重要だから、それなりのニュースバリューはある。しかし驚いたのがNHK。なんと画面の脇に、国内の国政選挙のようにリアルタイムで開票速報を流し続けていた。
そこまでの必要ある?
24時間自動録画されているテレビの「過去番組表」で調べてみると、昨日の午前10時から午後10時まで開票速報を入れている。いくつか入っていない番組もあったが、基本的に流しぱなしの状態。しかも20秒おきに上院と下院の画面が入れ替わる。そしてその度に議席数字が(回転掲示板が回るように)カウントアップしながら変化し、また棒グラフが伸びるアニメーションが入るのでなかなかの目障り。
民放で同じことをしている局はなかった。ニュースバリューがないと思ったのか、やりたくてもリアルタイムでの開票情報を入手していなかった(できなかった)のかは分からない。どちらにせよNHKがアメリカの中間選挙開票にここまで気合いを入れた理由は聞いてみたい気がする。ちなみにウェッブでは中間選挙特設サイトまで開設している。
アメリカの選挙速報 (/_')/ソレハコッチニオイトイテ
こういう通常の放送に、別の情報を組み込む手法をL字型画面というようだ。
よく見るのが災害関連の情報。
広く周知しなければならない緊急情報なのは理解できるとしても、目障りに感じる場合が多いのも事実。よほどの大災害を除けばこれらの情報をずっと見ている必要はないし、だいたい私はテレビをほとんど録画でしか見ないから何の役にも立たない。
非常時にL字型画面を挿入してもいいけれど、視聴者の必要に応じて消せるようにして欲しいもの。ついでにL字型画面ではなく、画面の上部に表示される緊急速報や臨時ニュースの類いも録画の場合は自動的に消して欲しい。字幕放送やdボタンはオン・オフを切り替えられるのに、どうしてその機能がないのか不思議。
デジタル放送なのだから、それくらいはできるはず。どうしても放送電波の規格的に不可能なら、規格を変えればいいじゃないか。そうしたら、また新しいテレビが売れて景気がよくなるかもよ家電業界の皆さん(^^ゞ
とりあえず手っ取り早い解決策としては、L字型画面で伝えている情報はdボタンで切り替えられるテータ放送画面に表示されるようにして、本画面にはそのことを知らせる「緊急情報あり」マークを小さく表示する程度でいいと思う。もちろんそのマークも録画のときは消してね。
アメリカの政治状況は日本にとっても重要だから、それなりのニュースバリューはある。しかし驚いたのがNHK。なんと画面の脇に、国内の国政選挙のようにリアルタイムで開票速報を流し続けていた。
そこまでの必要ある?
24時間自動録画されているテレビの「過去番組表」で調べてみると、昨日の午前10時から午後10時まで開票速報を入れている。いくつか入っていない番組もあったが、基本的に流しぱなしの状態。しかも20秒おきに上院と下院の画面が入れ替わる。そしてその度に議席数字が(回転掲示板が回るように)カウントアップしながら変化し、また棒グラフが伸びるアニメーションが入るのでなかなかの目障り。
民放で同じことをしている局はなかった。ニュースバリューがないと思ったのか、やりたくてもリアルタイムでの開票情報を入手していなかった(できなかった)のかは分からない。どちらにせよNHKがアメリカの中間選挙開票にここまで気合いを入れた理由は聞いてみたい気がする。ちなみにウェッブでは中間選挙特設サイトまで開設している。
アメリカの選挙速報 (/_')/ソレハコッチニオイトイテ
こういう通常の放送に、別の情報を組み込む手法をL字型画面というようだ。
よく見るのが災害関連の情報。
広く周知しなければならない緊急情報なのは理解できるとしても、目障りに感じる場合が多いのも事実。よほどの大災害を除けばこれらの情報をずっと見ている必要はないし、だいたい私はテレビをほとんど録画でしか見ないから何の役にも立たない。
非常時にL字型画面を挿入してもいいけれど、視聴者の必要に応じて消せるようにして欲しいもの。ついでにL字型画面ではなく、画面の上部に表示される緊急速報や臨時ニュースの類いも録画の場合は自動的に消して欲しい。字幕放送やdボタンはオン・オフを切り替えられるのに、どうしてその機能がないのか不思議。
デジタル放送なのだから、それくらいはできるはず。どうしても放送電波の規格的に不可能なら、規格を変えればいいじゃないか。そうしたら、また新しいテレビが売れて景気がよくなるかもよ家電業界の皆さん(^^ゞ
とりあえず手っ取り早い解決策としては、L字型画面で伝えている情報はdボタンで切り替えられるテータ放送画面に表示されるようにして、本画面にはそのことを知らせる「緊急情報あり」マークを小さく表示する程度でいいと思う。もちろんそのマークも録画のときは消してね。
2022年11月08日
赤い月を眺めて
本日は皆既月食&惑星食が同時に起きためずらしい日。
太陽→地球→月が一直線上に並ぶと、月が地球の影に入って欠けたり見えなくなるのが月食。ただし部分月食は月の一部が見えなくなるが、皆既月食では赤い満月が見える。惑星食は地球→月→惑星の順番に並んで、惑星が月に隠れて見えなくなること。それが惑星じゃなくて太陽なら日食になる。
月食も惑星食もそんなにめずらしい現象ではない。しかし皆既月食と惑星食が同時に起きるとなると前回が442年前の1580年、そして次回は322年後の2344年。ちなみに今回の惑星食は天王星食で、1580年は土星食、2344年も土星食とのこと。なお惑星食を天王星食に限ると、過去4000年以上も皆既月食と同時に起きていないらしい。
1580年といえばまだ信長が生きていた時代である(本能寺の変が1582年)。そして次が322年後ということは、人間のみならず地球上で目のある全生物にとって、今夜が皆既月食&惑星食を眺められる最初で最後となるチャンス。とはいっても天王星は肉眼では見えないから、天体望遠鏡でも持っていない限り普通の皆既月食と変わりないけれど(^^ゞ 信長も「土星が隠れた」なんて気がつかなかったはず。参考までに次の皆既月食は2025年9月8日にやってくる。
今回の月食タイムスケジュールは
部分食の始まり 18時09分
皆既食の始まり 19時16分
食の最大 19時59分
皆既食の終わり 20時42分
部分食の終わり 21時49分
天王星食は(東京の場合)
月に隠れる 20時41分
月から出てくる 21時22分
午後7時くらいから月が欠けていくのをのんびり眺めるつもりが、残念ながらどうしても手を離せないことがあり、空を見上げたのは午後8時からで皆既月食がマックスになった頃。
20時05分撮影。月は赤く輝いていた。赤い月を眺めるのは初めてじゃないものの、今夜は空気が澄んでいたのかくっきりと見えた。
地球の影の中に隠れているはずなのに、月が赤く見えるのは
太陽光は地球に遮られ影はできている
ただし地球を覆っている大気層を通過した太陽光のうち、
波長の長い赤い光が、大気層で屈折して影の中を通って月に当たっているから
というような理屈。詳しくは自分で調べてね。
図はhttps://www.nao.ac.jp/astro/basic/lunar-eclipse.htmlからの引用。
月は地球から約38万キロの距離にある。といわれてもピンとこないが縮尺を揃えてイメージ化したのが下の画像。月と地球の間には地球が約30個並べられる。夜空を眺めての感覚よりはるかに遠い。ちなみに月まで宇宙船で片道約4日、旅客機の飛行速度時速900kmなら約18日、新幹線285kmなら約56日。
20時32分撮影。
何が反射したのか不明だが赤い帯が映り込んだ。何となく宇宙ぽくて素敵(^^ゞ
たいした倍率のズームレンズではないし、三脚もなく手持ちでの撮影。だから写真がボケボケなのは仕方ないところ。記念に撮影はしたものの、本日はパソコンやスマホの画面ではなく38万キロ先をしばし眺めたことに意義があったと思う。
参考までに、
それなりの機材とテクニックで撮られた写真。
月の下にある白い点が、月に隠れようとする天王星らしい。
これを天体望遠鏡で観察できたとしても感動したかどうかはーーー(^^ゞ
ところで
月は38万キロ離れていても遮るものがないから直接見られる。それなのに地上で暮らしていると、遮るものが多くて世の中がなかなか見えないねと思ったりの天体イベントの日。
太陽→地球→月が一直線上に並ぶと、月が地球の影に入って欠けたり見えなくなるのが月食。ただし部分月食は月の一部が見えなくなるが、皆既月食では赤い満月が見える。惑星食は地球→月→惑星の順番に並んで、惑星が月に隠れて見えなくなること。それが惑星じゃなくて太陽なら日食になる。
月食も惑星食もそんなにめずらしい現象ではない。しかし皆既月食と惑星食が同時に起きるとなると前回が442年前の1580年、そして次回は322年後の2344年。ちなみに今回の惑星食は天王星食で、1580年は土星食、2344年も土星食とのこと。なお惑星食を天王星食に限ると、過去4000年以上も皆既月食と同時に起きていないらしい。
1580年といえばまだ信長が生きていた時代である(本能寺の変が1582年)。そして次が322年後ということは、人間のみならず地球上で目のある全生物にとって、今夜が皆既月食&惑星食を眺められる最初で最後となるチャンス。とはいっても天王星は肉眼では見えないから、天体望遠鏡でも持っていない限り普通の皆既月食と変わりないけれど(^^ゞ 信長も「土星が隠れた」なんて気がつかなかったはず。参考までに次の皆既月食は2025年9月8日にやってくる。
今回の月食タイムスケジュールは
部分食の始まり 18時09分
皆既食の始まり 19時16分
食の最大 19時59分
皆既食の終わり 20時42分
部分食の終わり 21時49分
天王星食は(東京の場合)
月に隠れる 20時41分
月から出てくる 21時22分
午後7時くらいから月が欠けていくのをのんびり眺めるつもりが、残念ながらどうしても手を離せないことがあり、空を見上げたのは午後8時からで皆既月食がマックスになった頃。
20時05分撮影。月は赤く輝いていた。赤い月を眺めるのは初めてじゃないものの、今夜は空気が澄んでいたのかくっきりと見えた。
地球の影の中に隠れているはずなのに、月が赤く見えるのは
太陽光は地球に遮られ影はできている
ただし地球を覆っている大気層を通過した太陽光のうち、
波長の長い赤い光が、大気層で屈折して影の中を通って月に当たっているから
というような理屈。詳しくは自分で調べてね。
図はhttps://www.nao.ac.jp/astro/basic/lunar-eclipse.htmlからの引用。
月は地球から約38万キロの距離にある。といわれてもピンとこないが縮尺を揃えてイメージ化したのが下の画像。月と地球の間には地球が約30個並べられる。夜空を眺めての感覚よりはるかに遠い。ちなみに月まで宇宙船で片道約4日、旅客機の飛行速度時速900kmなら約18日、新幹線285kmなら約56日。
20時32分撮影。
何が反射したのか不明だが赤い帯が映り込んだ。何となく宇宙ぽくて素敵(^^ゞ
たいした倍率のズームレンズではないし、三脚もなく手持ちでの撮影。だから写真がボケボケなのは仕方ないところ。記念に撮影はしたものの、本日はパソコンやスマホの画面ではなく38万キロ先をしばし眺めたことに意義があったと思う。
参考までに、
それなりの機材とテクニックで撮られた写真。
月の下にある白い点が、月に隠れようとする天王星らしい。
これを天体望遠鏡で観察できたとしても感動したかどうかはーーー(^^ゞ
ところで
月は38万キロ離れていても遮るものがないから直接見られる。それなのに地上で暮らしていると、遮るものが多くて世の中がなかなか見えないねと思ったりの天体イベントの日。
2022年11月07日
オーケストラのめずらしい光景ふたつ
毎週の録画リストに入っているNHKのクラシック音楽館。主にNHK交響楽団のコンサートを放送している。音楽はもちろん聴くものだけれど、演奏の様子を眺めていると音楽がよく耳に入って何かと発見もある。クラシックを聴くなら見るべしなのが私の考え。
そのクラシック音楽館で音楽そのものとは関係ないものの、
2週続けてめずらしい光景を見た。
まずは10月23日放送の「2022セイジ・オザワ 松本フェスティバル」から。
マスクを耳に引っかけたままホルンを吹く演奏者!
いずれコロナが昔話になった時、
こんなこともあったとネタになるかと思い載せておく。
オーケストラでは、ほぼずっと弾き続けている弦楽器と違って、管楽器はところどころで演奏することが多い。それで彼女は演奏のないパートではマスクをつけて待機していたんだろう。マスクを完全に顔から外せばいいのにと思うが、コロナを恐れて楽器を吹くギリギリ直前までマスクをしていたかったのか、あるいは横着な性格なのか(^^ゞ
他の管楽器奏者は耳にマスクなし。
おそらく最初からマスクをしていないと思われる。
全体風景。
少し前までオーケストラ全員がマスクをしていた時期もあった。現在は、この画像で見るとマスクをしているのは彼女を含めて5名ほど。そういえば全員マスクだった頃、管楽器の人たちはどうしていたんだっけ? なぜかまったく記憶がない。
次は11月6日放送の「95歳の巨匠ブロムシュテットの芸術(1)〜マーラーの第9番」から。
ごく普通のオーケストラ演奏に見えるが、
実は指揮者が座って指揮をしている。
話に聞いたことはあっても指揮者が座っているのは初めて見た。指揮をしているヘルベルト・ブロムシュテットは95歳とたいへんな高齢。ただしもう身体がヨボヨボだからではなく、今年の6月に転倒して入院したのが影響しているようである。どんな事故だったかの詳細は分からなかったものの、ステージに出てきた時の様子から骨折とかではなさそう。
楽団員に支えながらも、しっかり歩いているブロムシュテット。
意外にも座っての指揮にまったく違和感はなかった。指揮者によってはものすごくオーバーアクションな人もいる。しかしブロムシュテットはその逆のタイプだから、別に立って指揮する必要もないかと思えたり。
番組ではリハーサルの様子やインタビューの映像もあって、ブロムシュテット爺ちゃんは歩くのには苦労していても95歳とは思えないほど元気だった。さすが、もう10年以上前から「今回が最後の来日か」と言われながら、毎年やって来ているだけのことはある(^^ゞ とりあえず回復して何より。
そのクラシック音楽館で音楽そのものとは関係ないものの、
2週続けてめずらしい光景を見た。
まずは10月23日放送の「2022セイジ・オザワ 松本フェスティバル」から。
マスクを耳に引っかけたままホルンを吹く演奏者!
いずれコロナが昔話になった時、
こんなこともあったとネタになるかと思い載せておく。
オーケストラでは、ほぼずっと弾き続けている弦楽器と違って、管楽器はところどころで演奏することが多い。それで彼女は演奏のないパートではマスクをつけて待機していたんだろう。マスクを完全に顔から外せばいいのにと思うが、コロナを恐れて楽器を吹くギリギリ直前までマスクをしていたかったのか、あるいは横着な性格なのか(^^ゞ
他の管楽器奏者は耳にマスクなし。
おそらく最初からマスクをしていないと思われる。
全体風景。
少し前までオーケストラ全員がマスクをしていた時期もあった。現在は、この画像で見るとマスクをしているのは彼女を含めて5名ほど。そういえば全員マスクだった頃、管楽器の人たちはどうしていたんだっけ? なぜかまったく記憶がない。
次は11月6日放送の「95歳の巨匠ブロムシュテットの芸術(1)〜マーラーの第9番」から。
ごく普通のオーケストラ演奏に見えるが、
実は指揮者が座って指揮をしている。
話に聞いたことはあっても指揮者が座っているのは初めて見た。指揮をしているヘルベルト・ブロムシュテットは95歳とたいへんな高齢。ただしもう身体がヨボヨボだからではなく、今年の6月に転倒して入院したのが影響しているようである。どんな事故だったかの詳細は分からなかったものの、ステージに出てきた時の様子から骨折とかではなさそう。
楽団員に支えながらも、しっかり歩いているブロムシュテット。
意外にも座っての指揮にまったく違和感はなかった。指揮者によってはものすごくオーバーアクションな人もいる。しかしブロムシュテットはその逆のタイプだから、別に立って指揮する必要もないかと思えたり。
番組ではリハーサルの様子やインタビューの映像もあって、ブロムシュテット爺ちゃんは歩くのには苦労していても95歳とは思えないほど元気だった。さすが、もう10年以上前から「今回が最後の来日か」と言われながら、毎年やって来ているだけのことはある(^^ゞ とりあえず回復して何より。
2022年11月03日
温暖化防止のためビールのゲップは禁止?
前回、世の中に出回っている柿の多くが実は渋柿で、それらは柿農家が炭酸ガスを使って渋抜きをして出荷している話を書いた。
さて炭酸ガス、炭酸飲料など「炭酸」の言葉には馴染みがあっても、それが二酸化炭素の別名だと分かっている人は意外と少ない。
二酸化炭素すなわち炭素原子1つと酸素原子2つが結合したCO2ーーーそう地球温暖化の元凶と忌み嫌われているあの二酸化炭素である。
正確にいうと「炭酸ガス」が二酸化炭素。化学の分野で「炭酸」は「炭酸ガス」を縮めた言葉ではなく、二酸化炭素が水分子H2Oと結合した別物。化学式はH2CO3になる。よく炭酸飲料の泡を炭酸と呼んだり、それが少なくなると炭酸が抜けると言うけれど、泡の正体は炭酸ではなく炭酸ガス。
ついでに、ガスと聞くとガスコンロのガスや排気ガスなどを思い浮かるはず。そしてガスそのものについて漠然とした理解だと思うが、ガスとは単に気体という意味ね。二酸化炭素は常温常圧では気体。だから炭酸にガスが付く(のだとおもう)。
二酸化炭素がなぜ炭酸ガスと呼び変えられるのか(炭酸がそのまま気体化したものでもないのに)調べてみたがよく分からなかった。英語で二酸化炭素は carbon dioxide (カーボンは炭素、ダイオクサイドは二酸化物)。 carbon dioxide gas との使い方はあっても、別の名前には変わらないようだから、これは日本独自の言葉遣いかも知れない。
それはともかく、炭酸ガスとは二酸化炭素なのである。炭酸ガスは溶接に使ったり(溶接する金属の酸化防止)、冷やして固体にしてドライアイスにしたり、その他いろいろな分野で使われている。その中で最も身近なのは炭酸ガスが含まれた泡の出る飲料だろう。飲料に含まれる炭酸ガスは天然あるいは天然由来と、人工的に作られたものに分かれる。
まずは天然の炭酸水。これは地中にある炭酸ガスが溶け込んで湧き出すミネラルウォーター。1980年代にオシャレな飲み物として一世を風靡したペリエが代表的な商品。
ビールやスパークリングワインの泡は、醸造の過程で糖分がアルコールと炭酸ガスに分解されて発生する。だから天然由来の炭酸ガス。
ただしビールは缶や瓶に詰める際に、酸素を抜くため人工の炭酸ガスが充填される。また生ビールの場合は、生ビールが入った樽に、別のボンベから人工の炭酸ガスを押し込んで、樽からビールをディスペンサーと呼ばれる注ぎ装置に送り込んでいる。
人工の炭酸ガスはいろいろな物質の化学反応で作られるが、化学工場や製鉄所などの製造工程で副産物として生まれるものが多い。
スーパーやコンピにで売られている炭酸水は、水に人工的に作った炭酸ガスを溶かし込んでいる。そして清涼飲料の炭酸飲料は、原料を人工の炭酸水で割ったもの。
つまり炭酸飲料とは
人工の甘味料と香料と着色料で作ったシロップを
二酸化炭素入りの水で薄めた飲み物
だけど、そんな言い方をされたら飲む気がしないから、
炭酸ガスの言葉があってよかったかも(^^ゞ
さて世の中の趨勢は脱炭素社会である。
脱炭素社会とは地球温暖化の原因となっている温室効果ガスの排出をなくすこと。温室効果ガスにはメタン、一酸化二窒素、フロン類などもあるが、最も温暖化に影響の大きいのが二酸化炭素。そこで脱二酸化炭素を図るのが脱炭素社会。ターゲットは二酸化炭素一択。
そして二酸化炭素=炭酸ガスである。
だとすれば泡の出る飲料はどうなるのだろう。
天然に湧いてくる炭酸水。まあこれは仕方ないかな。ビールやスパークリングワインが出している二酸化炭素ってどれくらいの量なのか? それについて具体的には分からなかったが、面白い情報を見つけた。1997年(平成9年)と出典は古いものの
キリンビールの環境報告書によると、
同社がビールの原料作物の生産から醸造、物流、消費の各段階毎の
二酸化炭素排出量を調べたところ、
1位は醸造の加熱工程で使うボイラーからで年間48.7万トン
そして2位は何とビールを飲んだ後のゲップ!
年間34.5万トン!! ビール関連で排出される二酸化炭素の2割を占める!!!
ビール好きの諸君、地球温暖化防止のためにこれからはゲップ禁止な(^^ゞ
なお天然でない炭酸水や炭酸飲料など人工の炭酸ガスを原料とする飲み物は、工場の副産物としての炭酸ガスを利用している=利用しなければ大気中に放出されるものだから、二酸化炭素の増大には寄与していない。でも今後、工場での二酸化炭素排出がどんどんと少なくなれば、炭酸ガス不足なんてこともあり得るのかな。
さて炭酸ガス、炭酸飲料など「炭酸」の言葉には馴染みがあっても、それが二酸化炭素の別名だと分かっている人は意外と少ない。
二酸化炭素すなわち炭素原子1つと酸素原子2つが結合したCO2ーーーそう地球温暖化の元凶と忌み嫌われているあの二酸化炭素である。
正確にいうと「炭酸ガス」が二酸化炭素。化学の分野で「炭酸」は「炭酸ガス」を縮めた言葉ではなく、二酸化炭素が水分子H2Oと結合した別物。化学式はH2CO3になる。よく炭酸飲料の泡を炭酸と呼んだり、それが少なくなると炭酸が抜けると言うけれど、泡の正体は炭酸ではなく炭酸ガス。
ついでに、ガスと聞くとガスコンロのガスや排気ガスなどを思い浮かるはず。そしてガスそのものについて漠然とした理解だと思うが、ガスとは単に気体という意味ね。二酸化炭素は常温常圧では気体。だから炭酸にガスが付く(のだとおもう)。
二酸化炭素がなぜ炭酸ガスと呼び変えられるのか(炭酸がそのまま気体化したものでもないのに)調べてみたがよく分からなかった。英語で二酸化炭素は carbon dioxide (カーボンは炭素、ダイオクサイドは二酸化物)。 carbon dioxide gas との使い方はあっても、別の名前には変わらないようだから、これは日本独自の言葉遣いかも知れない。
それはともかく、炭酸ガスとは二酸化炭素なのである。炭酸ガスは溶接に使ったり(溶接する金属の酸化防止)、冷やして固体にしてドライアイスにしたり、その他いろいろな分野で使われている。その中で最も身近なのは炭酸ガスが含まれた泡の出る飲料だろう。飲料に含まれる炭酸ガスは天然あるいは天然由来と、人工的に作られたものに分かれる。
まずは天然の炭酸水。これは地中にある炭酸ガスが溶け込んで湧き出すミネラルウォーター。1980年代にオシャレな飲み物として一世を風靡したペリエが代表的な商品。
ビールやスパークリングワインの泡は、醸造の過程で糖分がアルコールと炭酸ガスに分解されて発生する。だから天然由来の炭酸ガス。
ただしビールは缶や瓶に詰める際に、酸素を抜くため人工の炭酸ガスが充填される。また生ビールの場合は、生ビールが入った樽に、別のボンベから人工の炭酸ガスを押し込んで、樽からビールをディスペンサーと呼ばれる注ぎ装置に送り込んでいる。
人工の炭酸ガスはいろいろな物質の化学反応で作られるが、化学工場や製鉄所などの製造工程で副産物として生まれるものが多い。
スーパーやコンピにで売られている炭酸水は、水に人工的に作った炭酸ガスを溶かし込んでいる。そして清涼飲料の炭酸飲料は、原料を人工の炭酸水で割ったもの。
つまり炭酸飲料とは
人工の甘味料と香料と着色料で作ったシロップを
二酸化炭素入りの水で薄めた飲み物
だけど、そんな言い方をされたら飲む気がしないから、
炭酸ガスの言葉があってよかったかも(^^ゞ
さて世の中の趨勢は脱炭素社会である。
脱炭素社会とは地球温暖化の原因となっている温室効果ガスの排出をなくすこと。温室効果ガスにはメタン、一酸化二窒素、フロン類などもあるが、最も温暖化に影響の大きいのが二酸化炭素。そこで脱二酸化炭素を図るのが脱炭素社会。ターゲットは二酸化炭素一択。
そして二酸化炭素=炭酸ガスである。
だとすれば泡の出る飲料はどうなるのだろう。
天然に湧いてくる炭酸水。まあこれは仕方ないかな。ビールやスパークリングワインが出している二酸化炭素ってどれくらいの量なのか? それについて具体的には分からなかったが、面白い情報を見つけた。1997年(平成9年)と出典は古いものの
キリンビールの環境報告書によると、
同社がビールの原料作物の生産から醸造、物流、消費の各段階毎の
二酸化炭素排出量を調べたところ、
1位は醸造の加熱工程で使うボイラーからで年間48.7万トン
そして2位は何とビールを飲んだ後のゲップ!
年間34.5万トン!! ビール関連で排出される二酸化炭素の2割を占める!!!
ビール好きの諸君、地球温暖化防止のためにこれからはゲップ禁止な(^^ゞ
なお天然でない炭酸水や炭酸飲料など人工の炭酸ガスを原料とする飲み物は、工場の副産物としての炭酸ガスを利用している=利用しなければ大気中に放出されるものだから、二酸化炭素の増大には寄与していない。でも今後、工場での二酸化炭素排出がどんどんと少なくなれば、炭酸ガス不足なんてこともあり得るのかな。
2022年11月01日
実は渋柿を食べていた
秋の味覚のひとつである柿。
皮をむくのが面倒だけれどたまに食べている。
おそらく柿についての平均的な認識は次のようなものかと。
食べられる柿と、食べられない渋柿がある
渋柿も干し柿にすると渋みが抜けて食べられる
私もずっとそう思っていた。しかし市場に出回っている、つまりフルーツとして生で食べている柿の多くは渋柿だというお話。
農水省の2019年版特産果樹生産動態等調査では66品種の柿が調べられている。このうち甘柿が23品種なのに対して、渋柿が43品種で倍近い。
グラフは同調査データから品種毎の作付面積比率を示したもの。
品種によって実の付き方に多少の差はあっても、これが生産量シェアに近いと思われる。そして品種名にピンクの下線を引いたのが渋柿。
この中で市田柿は干し柿専用のようだが、平核無(ひらたねなし)、刀根早生(とねわせ)、甲州百目(こうしゅうひゃくめ)、西条、中谷早生(なかたにわせ)の渋柿はそのまま食べる柿。市田柿の3.5%とその他の16.7%を除いたパーセンテージを合計すると
渋柿 44.6%
甘柿 35.3%
となって渋柿は甘柿より生産量が多い。
※渋柿の反対語が甘柿。ただし渋柿を食べることはないから、
普通はわざわざ甘柿とは言わないので農業用語に近いかな。
もちろんこれは世の中に激辛好きがいるようにシブ好きがいるからではない(^^ゞ 実は平核無(ひらたねなし)に代表されるこれらの渋柿は、渋抜きの処理をされてから出荷されている。だから渋柿とは気づかずに食べていたのだ。
柿の渋みの元はタンニン。
これは渋柿・甘柿ともに含まれている。
↓
そのタンニンには水溶性と不溶性(水に溶けないとの意味。水溶性は可溶性ともいう)
があって、水溶性タンニンは唾液で溶けて舌に渋みを感じる。
↓
渋柿のタンニンは水溶性で、甘柿のは不溶性。
柿の持っている甘みと渋みは渋柿・甘柿とも変わらないが、
渋柿は渋みにマスキングされて甘みを感じられず、甘柿は渋みを感じないので甘い。
これが渋柿・甘柿の違いをもたらすメカニズム。
そこで「渋いなら水溶性タンニンを不溶性にしてしまえホトトギス」なのが渋抜き。
原理としてはアセトアルデヒドという物質が、水溶性タンニンと結合すると不溶性に変わる性質を利用する。アセトアルデヒドって悪酔いしたり、シックハウスの原因になる有害物質と思っていたけれど、毒も使いようってことか。
具体的には
お湯に浸す
柿が窒息状態になり、柿の中にアルコールができ(発酵みたいなもの?)、
それが分解される時にアセトアルデヒドが生まれる。
40度くらいの温度がアセトアルデヒドの生成に適しているから水ではなくお湯。
アルコールを垂らす
ヘタに焼酎などを垂らすらしい。
柿が吸い込んだアルコールからアセトアルデヒドが生まれる。
炭酸ガスで密閉する
お湯と同じように柿が窒息状態になりアルコール→アセトアルデヒド。
皮をむいて干す(干し柿)
果物は皮を通じて呼吸している。皮をむくと実の表面に薄い膜ができて
酸素を通さなくなる→窒息状態→以下同上。
お湯とアルコールは家庭での渋抜き方法で、柿農家は品種にもよるが炭酸ガスを使うのが主流。炭酸ガスを満たしたコンテナに渋柿を約48時間密閉し、その後に取り出してさらに48時間ほどで渋が抜ける。もっとも渋みの原因であるタンニンを水溶性から不溶性に変えたのだから、渋抜きというより渋隠しの作業である。
ところで水溶性と不溶性の話は分かったとして、柿農家はどうして手間とコストを掛けて渋柿を甘柿にするのだろう。最初から甘柿を育てればいいのにと思ってしまうが、その理由は少し調べただけでは分からなかった。地域によって育つ柿の品種が違うのかな。ナゾ
なお料理やジャム作りで煮込むと、タンニンとアセトアルデヒドの結合が外れて、元の水溶性タンニン=渋柿に戻る。そういう場合は元から甘柿の品種を使う必要がある。まあ柿料理や柿ジャムは食べたことがないけど。
そういえば子供の頃から渋柿の存在を知ってはいても、それを食べた経験はない。どれくらい渋いものなのか、何事も経験として、ひと囓りくらいは試してみたい気もする。
皮をむくのが面倒だけれどたまに食べている。
おそらく柿についての平均的な認識は次のようなものかと。
食べられる柿と、食べられない渋柿がある
渋柿も干し柿にすると渋みが抜けて食べられる
私もずっとそう思っていた。しかし市場に出回っている、つまりフルーツとして生で食べている柿の多くは渋柿だというお話。
農水省の2019年版特産果樹生産動態等調査では66品種の柿が調べられている。このうち甘柿が23品種なのに対して、渋柿が43品種で倍近い。
グラフは同調査データから品種毎の作付面積比率を示したもの。
品種によって実の付き方に多少の差はあっても、これが生産量シェアに近いと思われる。そして品種名にピンクの下線を引いたのが渋柿。
この中で市田柿は干し柿専用のようだが、平核無(ひらたねなし)、刀根早生(とねわせ)、甲州百目(こうしゅうひゃくめ)、西条、中谷早生(なかたにわせ)の渋柿はそのまま食べる柿。市田柿の3.5%とその他の16.7%を除いたパーセンテージを合計すると
渋柿 44.6%
甘柿 35.3%
となって渋柿は甘柿より生産量が多い。
※渋柿の反対語が甘柿。ただし渋柿を食べることはないから、
普通はわざわざ甘柿とは言わないので農業用語に近いかな。
もちろんこれは世の中に激辛好きがいるようにシブ好きがいるからではない(^^ゞ 実は平核無(ひらたねなし)に代表されるこれらの渋柿は、渋抜きの処理をされてから出荷されている。だから渋柿とは気づかずに食べていたのだ。
柿の渋みの元はタンニン。
これは渋柿・甘柿ともに含まれている。
↓
そのタンニンには水溶性と不溶性(水に溶けないとの意味。水溶性は可溶性ともいう)
があって、水溶性タンニンは唾液で溶けて舌に渋みを感じる。
↓
渋柿のタンニンは水溶性で、甘柿のは不溶性。
柿の持っている甘みと渋みは渋柿・甘柿とも変わらないが、
渋柿は渋みにマスキングされて甘みを感じられず、甘柿は渋みを感じないので甘い。
これが渋柿・甘柿の違いをもたらすメカニズム。
そこで「渋いなら水溶性タンニンを不溶性にしてしまえホトトギス」なのが渋抜き。
原理としてはアセトアルデヒドという物質が、水溶性タンニンと結合すると不溶性に変わる性質を利用する。アセトアルデヒドって悪酔いしたり、シックハウスの原因になる有害物質と思っていたけれど、毒も使いようってことか。
具体的には
お湯に浸す
柿が窒息状態になり、柿の中にアルコールができ(発酵みたいなもの?)、
それが分解される時にアセトアルデヒドが生まれる。
40度くらいの温度がアセトアルデヒドの生成に適しているから水ではなくお湯。
アルコールを垂らす
ヘタに焼酎などを垂らすらしい。
柿が吸い込んだアルコールからアセトアルデヒドが生まれる。
炭酸ガスで密閉する
お湯と同じように柿が窒息状態になりアルコール→アセトアルデヒド。
皮をむいて干す(干し柿)
果物は皮を通じて呼吸している。皮をむくと実の表面に薄い膜ができて
酸素を通さなくなる→窒息状態→以下同上。
お湯とアルコールは家庭での渋抜き方法で、柿農家は品種にもよるが炭酸ガスを使うのが主流。炭酸ガスを満たしたコンテナに渋柿を約48時間密閉し、その後に取り出してさらに48時間ほどで渋が抜ける。もっとも渋みの原因であるタンニンを水溶性から不溶性に変えたのだから、渋抜きというより渋隠しの作業である。
ところで水溶性と不溶性の話は分かったとして、柿農家はどうして手間とコストを掛けて渋柿を甘柿にするのだろう。最初から甘柿を育てればいいのにと思ってしまうが、その理由は少し調べただけでは分からなかった。地域によって育つ柿の品種が違うのかな。ナゾ
なお料理やジャム作りで煮込むと、タンニンとアセトアルデヒドの結合が外れて、元の水溶性タンニン=渋柿に戻る。そういう場合は元から甘柿の品種を使う必要がある。まあ柿料理や柿ジャムは食べたことがないけど。
そういえば子供の頃から渋柿の存在を知ってはいても、それを食べた経験はない。どれくらい渋いものなのか、何事も経験として、ひと囓りくらいは試してみたい気もする。