2005年09月09日

オープンなソニーって

iPodナノという新製品が発売された。小さく薄く軽く、液晶もカラーになった。 私の持っているiPod ミニの後継機種である。感想は一言「ムカツク」(^_^)

それと、その小型軽量化の技術と情熱をPowerBook(マックのノートブック・パソコン)の開発にも是非注いで欲しい。オネガイシマス。


iPodはアメリカでは70%以上のシェアを持っている。その成功の秘訣はiTuneミュージックストアという品揃えが豊富で低価格な音楽配信サイトを作り、ダウンロードはどんなパソコンでもできるけれど、その音楽をiPodにしか転送できない仕組みにしたこと。iTuneミュージックストアを利用したいのでiPodを買う、iPodが普及するほどiTuneミュージックストアの利用率が高まるという好循環。ハードとソフトとシステムをうまく連携させるビジネスモデルの見本のような成功例である。


昨日はソニーもウオークマンを発表したので同じくニュースで紹介されていた。ソニーはiPodユーザー以外は実質的にクローズドなiTuneミュージックストア〜アップル社の戦略を暗に批判して、我々の製品はオープンだと訴えている。(ソニーが主導権を握る音楽配信サイトはソニー以外の携帯音楽プレーヤーに転送できる/ウオークマンはソニー以外の音楽配信サイトからも転送を受けられる。たぶん)


ソニーがそういいたいのはわからないでもないが、iTuneミュージックストアの日本での展開は米国より数年遅れた。その原因は黒船襲来とばかり日本のレコード会社が供給を渋ったからである。その中心はソニーであり、他のレコード会社が供給を開始した後も最後までしなかったのがソニーである。オープンに競争しようという態度とはほど遠い。


ソニーはもともとオープンの反対の戦略が得意であり、それで成長してきた会社。互換性を重視してマーケット全体の拡大を図るより、自社規格にとてもこだわり市場の独占に挑戦する。古くはベータビデオ、メモリースティック、プレステ、最近話題の次世代DVDーーー、大昔にはエルカセットなんてのもあった。マニアックな話なので解説しないが、SACDを推進するソニーは、競合のDVDオーディオの信号をソニーのアンプでは受け付けないように設定する(iLinkで)なんてワガママな振る舞いも。


ユーザーとしてはソニー製品は不便だったり後で損したこともあったけど、某マネシタ電器とは違うオリジナリティの追求がソニーのアイデンティティだったし、それは私も好きだった。本日は“ちょっと劣勢に立たされるとイウニコトカイテ、アゲアシトリデ、テンニツバスル、チャンチャラオカシイ。最近業績パットしないけれど、ソニーの復活はまだ遠いとキッパリ予想しよう”の下書きでした。

wassho at 19:05│Comments(0) マーケティング、ビジネス 

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