2005年10月25日

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マーケティング分野で仕事を始めてから20年以上たつ。それなりに実績は残してきたつもりだが、この仕事を始めるときから思っていたことがある。

それは「これからはマーケティングではなくてマネジメントの時代だ」ということ。


企業にとって最も問われる力は何かということなのだが、説明するには、もう少し時代をさかのぼる必要がある。


戦前〜戦後高度成長期に入る前くらいまで、最も大事なのはマネーだったと考えている。事業には資金が不可欠だけれど、今よりはるかに規模の小さい日本経済、資金を用意することはとても困難だった。世の中にお金自体が少なかったからである。逆に資金さえ手配できて事業を始められれば、消費社会やマーケティング的にはまだまだ未熟な時代だから、極論すれば経営が少々タコでも成功は保証される。つまり、金を握ったものが勝ちの時代。(大きな事業でイメージしてください)


余談になるが、規模の小さい経済下で資金を用意しようと思えば、税金は貴重な調達先。戦前の財閥、大実業家が政府や政治家と密接なつながりを持っていたのは、そういう構造が影響していると思う。今の時代、ホリエモンも三木谷氏も政府や政治家とそれほど密接とは思えない。税金をあてにせずマーケットから資金を調達できるからである。経済規模が大きくなれば「政経分離」が進み、世の中はクリーンになる。政経べったりな業界は、やはりダーティーなことをやらかす。

(続く)

wassho at 16:35│Comments(0) マーケティング、ビジネス 

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