2005年10月28日

M<M<M<M(3)

26日のブログの続き。


経済規模が小さく、世の中にお金のない時代は、いかに資金を調達して事業を始められるかどうかが問われるマネーの時代。経済が発達して資金を調達できる会社が増えると、競争になるので「売れるものを売る」能力が問われるマーケティングの時代。そんなものの見方の続き。


いったん始まった競争経済は元には戻らないからマーケティングの価値が減ることはない。しかし一番大事なのはマーケティングからマネジメントに移るというのが3番目のM論。


理由はマーケティングの理論や手法は、これから先そんなに進化しないから。もうくるべきところまで来ているというのが私の大局観。それに企業のマーケティング水準は充分に向上した。さらにがんばって他社に差をつけるというのは難しくなってくる。他社だってがんばるのだから。(あくまで全体論、大局的な話です)


もうひとつの理由はマーケティングが発達したゆえに、それを支える産業というか人材の層が厚くなったから。つまり、昔、マーケティングということが五里霧中だった頃は企業はすべて自社でまかなわなければならなかった。マーケティングをすること事態が難しい挑戦だった。今は「じゃマーケティングに力を入れよう」と思えば、その業務を支援する会社はいくらでもある、マーケティングを職業とする人間は社内外を問わず掃いて捨てるほどいる。


もうマーケティングで、そんなに差は出ない。そして実は商品開発もそうだというのが私の考え。いいモノを作れば売れると単純に信じている人はさすがにもういないけれど、でもできたら信じたいと思っている人は多い。いいモノと、いいマーケティングが噛み合わないと売れませんよと何回いったことか。

しかし本当にいいたいのは「いいモノなんてできない」ということ。いいモノとは他社が開発に3年くらいかかるような優れた商品のこと。これならその間に、間違いなく売れる。たまにそんな商品もある。しかし。それを開発できたのは宝くじに当たったような幸運の産物。目指す努力するのはいいが、そんなことをあてにして経営はできない。


マーケティングからマネジメントの時代へというお話しは次回。

(続く)

wassho at 17:41│Comments(0) マーケティング、ビジネス 

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