2006年07月13日

頭突き

中田が寝ころんでジダンが頭突きをしてワールドカップは終わった。決勝戦がどんな試合だったかより、なぜジダンは頭突きをした?相手のイタリアの選手が何を言ったかというゴシップネタのほうが報道量が多いと思う。世間一般の関心というのは本質より、その周辺に向くものだと改めて実感する。芸能人がどんな芸を持っているかより、誰と付き合っているかのほうが大事なのである。


それはもちろんマーケティングにも当てはまる。話はずれるけれど「いいもの」を作れば売れるというモノヅクリ信仰に関しては私は無神論者である。最大の理由は「いいもの」なんて作れないから。この場合の「いいもの」とはライバルが数年は追いつけないようなものをいう。そういう「いいもの」を目指す姿勢や努力は大切だが、それをあてにしてマーケティングや企業経営は組み立てられない。多大な努力をして開発した自社の製品は他社の製品とドッコイドッコイというのを前提とすべきである。


そして試合よりも頭突き、芸よりもゴシップに関心が集まるように、マーケティングでは開発者の考えている商品の本質より、他のたわいのない要素が重要な場合が多々ある。実例はいくらでもあるけれど、皆さんがイマジネーションを膨らませやすいように書かないでおきます(と手を抜く)


話を戻して、ジダンが退場した後フランスがPK戦を制して優勝していたら、頭突き事件はどのような扱われ方をしていただろう。その可能性は充分あった。歴史は if を考えるから楽しい。

wassho at 12:39│Comments(0) マーケティング、ビジネス 

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