2007年03月05日

ペコちゃん

朝のテレビ番組で、神楽坂にある不二家のお店の「ペコちゃん焼き」という、どら焼きのようなお菓子が明日から販売再開されると取り上げられていた。そのお店にはいろいろと激励の声が届いているようである。


不二家の事件が、どんなものだったかは、私の生活には特に関係なかったので、正確には覚えていない。賞味期限切れの材料を使ったーーーだったと思うが、健康被害があったのかどうかーーーは忘れた。


食品の衛生に関わる事件で、おそらくは後世にまで名を残すのは雪印事件である。こっちは食中毒患者がでたと記憶している。


さて不二家と雪印。会社の規模が違うから社会に与えた影響も一律には比較できないが、雪印の時は、あんな会社つぶしてしまえと怒った人も多かったけれど、不二家の場合はそれほどでもない。現在の状況を残念に思っている人も多い。不二家の社長は「私は寝ていないんだ!」とはいわなかったし、ケーキなどは対面販売でお店に馴染みがあるからとか、そもそも雪印事件以降、日本人が不祥事慣れしたーーーとか、理由はいろいろと挙げられる。


しかし、やっぱり最大の違いはペコちゃんの存在である。
不二家がこんなことになってペコちゃんがかわいそうなのである。


キャラクーの存在が、いかに人々に影響を与えるか、私の仕事分野的にちょっと下世話な表現をすれば、愛されるまでに確立したキャラクターがどれだけ巨大な企業資産かを痛感する。不祥事対策専門のコンサルティング会社のプロフェッショナルな対応策(もちろん巨額な報酬と引き替えに)も、ペコちゃんの笑顔ほどの効果はあるまい。


分野は違っても、私もプロフェッショナルな対応を考える仕事である。マーケティングがうまくいく=つまり、売れるものは、人々が欲しているものという自負もある。しかし本日は “でも、人に愛されるものを作る仕事っていいなあ〜と、つくずく思うね” の下書きでした。図工の成績はよかったからイラストレーターになればよかった。

wassho at 15:22│Comments(0) マーケティング、ビジネス 

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