2007年06月12日

ドタバタとジタバタの大いなる違い

いや〜、ちょっとドタバタしてましてぇーーーというのは、ビジネスではよく耳にする表現だ。しかし私はドタバタと慌ただしいのが嫌いである。ドタバタするのはイライラすることでもあるから、イライラしたくないという気持ちもあるし、ドタバタしたらミスもしやすいというのも仕事的な心得としている。仕事というのは段取りで半分以上決まると考えているので、ドタバタするのは私にとっては失敗という意味に等しい。しかし世の中にはドタバタと慌ただしい、忙しいことに充実感を感じる人の方が多いかも知れない。それは人の好きずきだとしても、本当に段取りの悪い人とはできるだけ仕事をしないようにしている。

まあ、とにかくドタバタしないというのは、普段そんなに意識しているわけではないが、私のモットーのひとつかも知れない。ドタバタしないように何かと前もって苦労している。


さて、ただ音が似ているだけで、実は何のつながりもない話であるが ↓

昨日の深夜、NHKの「プロフェッショナル」という番組で、あるデザイナーが取り上げられていた。この番組は様々な分野で活躍する一流のプロの仕事現場を紹介するドキュメンタリーのような番組。

そのデザイナーのことは、かなり酔っぱらって観ていたので名前も作品も覚えていないし、番組内容自体も実は記憶が曖昧。しかし印象に残っていることがひとつ。インタビューで彼は


    最後までジタバタすることを仕事のポリシーとしている

ーーーというようなことをいっていた。

私の仕事もそうだけれど、デザインの仕事というのは正解はないし、ここまでやれば完成という終わりが決まっているものでもない。純粋な芸術活動なら、ずっと追求できても、仕事である限り期日もあれば予算その他の制約もある。その中で最後の最後まで、作品をより正解・完成に近づける努力を彼は「最後までジタバタする」と表現していたように思う。


最後までジタバタすると言葉で意識したことはなかったにしても、私も同じようにしてきた気がする。ジタバタすればするほど、最後の最後で何か閃いたり、今ひとつ納得のいかなかった課題の整理が、すっと1つの論理に落ちていくようにまとまったりする。でも最近、ちょっとグータラこいて最後までジタバタすることが少なくなったかな(^^ゞ


というわけで本日は自戒も込めて “最後にドタバタしないで、最後までジタバタすべし” の下書きでした。ひと文字違うだけなのに、日本語っておもしろいね。

wassho at 16:55│Comments(0) ノンジャンル 

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