2007年06月15日
情報流出
警視庁の巡査のパソコンからファイル交換ソフト「ウィニー」を介して1万件以上の捜査資料が流出し、インターネットのあちこちで見られるらしい。某女優が実は暴力団組長の情婦だとか、巨人の某コーチもその組長とつながりがあるーーーなどのゴシップ要素の強い「捜査資料」も含まれていたことで世間は盛り上がっている、モトイ!社会の関心を集めている。
ちょっと前に自衛隊の情報も「ウィニー」で流出したし、数え上げればきりがないくらい、つまらないものから大事なものまで何かと流出している。「ウィニー」事件がこれだけ起きているのに、いまだに流出が続いていることについて「公務員やビジネスマンの認識が足りない」と指摘する意見も多い。
それはそうなんだけれど、私の体験から、なぜ情報流出してしまうのか、その対策はどうすべきかの考えを。
その前にウィニーなどのファイル交換ソフトについて。実は使ったこともないし、あまり詳しくないけれど、ちょっと説明しておくと。
ファイル交換はいろいろな仕組みがあって、不特定多数の利用者が使うものとしてはクライアント/サーバー方式が一般的。サーバー(サービスと同じ語源です)という図書館の役目を果たすパソコンにファイルをためておき、クライアント(各人)が、そこへアクセスして欲しいファイルをダウンロードする。図書館はたくさんの人が来るから大きな建物(強力なパソコン)が必要だし、図書館を運営する人手もいる。いわば中央集権的なファイル交換。
ウィニーなどのファイル交換ソフトはピア to ピア方式と呼ばれる。ピアとは同格という意味。これは図書館じゃなくて各人が自分の本棚に何があるのかを公開し、その本棚にあるものを欲しい人が直接取りに行く方式。どこの本棚に何があるのかの情報は、どこかの図書館の掲示板に書いてあるのではなくて、各人つまり無数にある本棚同士が、ネットを通じて情報交換しながら提供される。
例えばクラスの40人の家庭の本棚に10冊ずつ本があるとする。誰の家の本棚にどんな本があるかの400冊の情報を教室に張り出しておけば、欲しい本はすぐ見つけられる(クライアント/サーバー方式) ピア to ピア方式は教室に張り出さないで、自分の本棚の目録を40人がそれぞれ残りの39人と交換し合うやり方。それがどんなに面倒か、逆にいえばファイル交換ソフトの技術がどれだけスゴイかがわかってもらえると思う。建設費も運営費もかかる図書館が要らないのだから社会的コストも安くなる。
前置きが長くなったm(_ _)m
ファイル交換ソフトは公開フォルダ、つなり他人に見せていい本や他人から借りてくる本をしまう本棚を指定する。他人はその本棚しか見れない。リビングや寝室には行けない。
じゃ、なぜ情報が流出するかというと、その本棚に本の振りをしてウイルスが紛れ込むとファイル交換ソフトの機能がおかしくなって、リビングや寝室も本棚と認識し、そこにあるものも他人に公開されてしまうから。
つまりウィニーなど(日本で国産のウィニーが有名だが、ファイル交換ソフトは他にもいろいろある)を使ったから情報が流出するのではなく、そのファイル交換ソフトあるいはパソコンがコンピューターウイルスに感染して、機能がおかしくなったら情報が流出する。
パソコンに詳しくない人でファイル交換ソフトを情報を流出させるためのソフトだと思っている人が結構いる。知識のない人が読めばそう誤解されるような書き方をマスコミも時々する。まだまだ開発途上で脆弱だとしても、ピア to ピア方式のファイル交換というのは世界中の人々のパソコンをダイレクトに接続し合うというとても夢のあるテクノロジーなのである。
え〜、前置きがさらに長くなって疲れたので続きは次回に。
ちょっと前に自衛隊の情報も「ウィニー」で流出したし、数え上げればきりがないくらい、つまらないものから大事なものまで何かと流出している。「ウィニー」事件がこれだけ起きているのに、いまだに流出が続いていることについて「公務員やビジネスマンの認識が足りない」と指摘する意見も多い。
それはそうなんだけれど、私の体験から、なぜ情報流出してしまうのか、その対策はどうすべきかの考えを。
その前にウィニーなどのファイル交換ソフトについて。実は使ったこともないし、あまり詳しくないけれど、ちょっと説明しておくと。
ファイル交換はいろいろな仕組みがあって、不特定多数の利用者が使うものとしてはクライアント/サーバー方式が一般的。サーバー(サービスと同じ語源です)という図書館の役目を果たすパソコンにファイルをためておき、クライアント(各人)が、そこへアクセスして欲しいファイルをダウンロードする。図書館はたくさんの人が来るから大きな建物(強力なパソコン)が必要だし、図書館を運営する人手もいる。いわば中央集権的なファイル交換。
ウィニーなどのファイル交換ソフトはピア to ピア方式と呼ばれる。ピアとは同格という意味。これは図書館じゃなくて各人が自分の本棚に何があるのかを公開し、その本棚にあるものを欲しい人が直接取りに行く方式。どこの本棚に何があるのかの情報は、どこかの図書館の掲示板に書いてあるのではなくて、各人つまり無数にある本棚同士が、ネットを通じて情報交換しながら提供される。
例えばクラスの40人の家庭の本棚に10冊ずつ本があるとする。誰の家の本棚にどんな本があるかの400冊の情報を教室に張り出しておけば、欲しい本はすぐ見つけられる(クライアント/サーバー方式) ピア to ピア方式は教室に張り出さないで、自分の本棚の目録を40人がそれぞれ残りの39人と交換し合うやり方。それがどんなに面倒か、逆にいえばファイル交換ソフトの技術がどれだけスゴイかがわかってもらえると思う。建設費も運営費もかかる図書館が要らないのだから社会的コストも安くなる。
前置きが長くなったm(_ _)m
ファイル交換ソフトは公開フォルダ、つなり他人に見せていい本や他人から借りてくる本をしまう本棚を指定する。他人はその本棚しか見れない。リビングや寝室には行けない。
じゃ、なぜ情報が流出するかというと、その本棚に本の振りをしてウイルスが紛れ込むとファイル交換ソフトの機能がおかしくなって、リビングや寝室も本棚と認識し、そこにあるものも他人に公開されてしまうから。
つまりウィニーなど(日本で国産のウィニーが有名だが、ファイル交換ソフトは他にもいろいろある)を使ったから情報が流出するのではなく、そのファイル交換ソフトあるいはパソコンがコンピューターウイルスに感染して、機能がおかしくなったら情報が流出する。
パソコンに詳しくない人でファイル交換ソフトを情報を流出させるためのソフトだと思っている人が結構いる。知識のない人が読めばそう誤解されるような書き方をマスコミも時々する。まだまだ開発途上で脆弱だとしても、ピア to ピア方式のファイル交換というのは世界中の人々のパソコンをダイレクトに接続し合うというとても夢のあるテクノロジーなのである。
え〜、前置きがさらに長くなって疲れたので続きは次回に。
wassho at 16:25│Comments(0)│
│社会、政治、経済