2007年07月24日
高杉晋作の出張
歴史(日本史)が好きな人は戦国時代派か幕末派に分かれるそうである。歴史本の売り上げのほとんどがこの2つの時代に集中するらしい。はっきりしたデータを見たわけじゃないが、何となくそういう気がしないでもない。私はどちらかといえば戦国時代派かなあ〜そんなに歴史ファンじゃないけれど。それでも一時期は織田信長関連の本は良く読んでいたかもしれない。
だから高杉晋作については倒幕派の主要なメンバーとして名前程度は知っているが、それ以上には詳しくない。勝海舟や坂本龍馬なら何となく自分で作り上げたイメージを持っているものの、高杉晋作のキャラクターはまったく思い浮かばない。
そんな私とは縁遠い彼だけれど、ちょっとおもしろい話を聞いた。
高杉晋作は根っからの倒幕派ではなく普通の武士、つまり江戸時代だから普通の役人だったらしい。それであるとき、幕府の出張で中国に視察に出かけた。当時の中国(清)は欧米に侵略され植民地となりつつある頃で、いろいろと彼なりに時代的・政治的に察するところがあったらしい。
ところが同行した幕府の役人達は本来の仕事である視察にはまったく精を出さず、もっぱら誰がどのランクの部屋に泊まるとか、食事の時の上座には誰が座るとか、出張手当はいくらで経費はどれだけ認められるのかとかーーーそんなことにしか関心がなかったらしい。
それで、こんな奴らが高級官僚なら日本はダメになると思って倒幕派に傾いたーーーというわけ。
社会保険庁の超いい加減さとか、天下り「命」の霞ヶ関体質とか、その他ありとあらゆる課題や不祥事の報道に接する度に高杉君の気持ちがわかるような気がしてくる。
もうじき参議院選挙である。与党は結構ヤバイらしい。参議院選挙だから政権交代はないにしても、仮にこの先政権交代や政界再編が起こったとしても、世の中が変わるかというと私はちょっと懐疑的である。行政を回している官僚・役所という組織が変わらない限りキャッチフレーズが変わる程度の気がする。それは地方も中央も同じ理屈である。
まったく詳しくないんだけれど、アメリカでは民主党と共和党で時々政権が交代して、新しい政権になると中央官庁の局長クラスのポストがかなり入れ替えになるらしい。内部の人事異動じゃなくて外部から局長がやってくる。(アメリカでは公務員試験とかないのか?) とにかく官と民の壁が低いらしく役人からビジネスマンになったり、また役人に戻ったりという人が結構いるらしい。
そのシステムは、またそれでいろいろいい悪いもあるとは思うが、競争もなければ倒産もない官僚・役所という組織は本質的に高杉君が幕末に見たような体質となる宿命であるから(システムとしての宿命で個人の資質ではないと思う)、戦後60年、そろそろ官民入れ替え人事でもやって官僚・役所というカチカチに固まったシステムを耕さないとと思うのである。
年金問題が次の選挙の争点になるが、あれはテクニカルな問題。地道にやれば必ず解決する。天下り規制も大事とは思うが役所そのものが変わる訳じゃない。過去の行政改革では省庁の名前は変わってもーーー役人は減らず経費はさらにかさんだ。そろそろパフォーマンスだけじゃなくて、この国の本当の仕組みを変えようという意志のある政治家が出てきて欲しいものだ。それでもってワルサしないように監視は必要だけれど、堀江君とか村上君とか折口君とかに2〜3年省庁で働いてもらったらおもしろいと思うのだが。
だから高杉晋作については倒幕派の主要なメンバーとして名前程度は知っているが、それ以上には詳しくない。勝海舟や坂本龍馬なら何となく自分で作り上げたイメージを持っているものの、高杉晋作のキャラクターはまったく思い浮かばない。
そんな私とは縁遠い彼だけれど、ちょっとおもしろい話を聞いた。
高杉晋作は根っからの倒幕派ではなく普通の武士、つまり江戸時代だから普通の役人だったらしい。それであるとき、幕府の出張で中国に視察に出かけた。当時の中国(清)は欧米に侵略され植民地となりつつある頃で、いろいろと彼なりに時代的・政治的に察するところがあったらしい。
ところが同行した幕府の役人達は本来の仕事である視察にはまったく精を出さず、もっぱら誰がどのランクの部屋に泊まるとか、食事の時の上座には誰が座るとか、出張手当はいくらで経費はどれだけ認められるのかとかーーーそんなことにしか関心がなかったらしい。
それで、こんな奴らが高級官僚なら日本はダメになると思って倒幕派に傾いたーーーというわけ。
社会保険庁の超いい加減さとか、天下り「命」の霞ヶ関体質とか、その他ありとあらゆる課題や不祥事の報道に接する度に高杉君の気持ちがわかるような気がしてくる。
もうじき参議院選挙である。与党は結構ヤバイらしい。参議院選挙だから政権交代はないにしても、仮にこの先政権交代や政界再編が起こったとしても、世の中が変わるかというと私はちょっと懐疑的である。行政を回している官僚・役所という組織が変わらない限りキャッチフレーズが変わる程度の気がする。それは地方も中央も同じ理屈である。
まったく詳しくないんだけれど、アメリカでは民主党と共和党で時々政権が交代して、新しい政権になると中央官庁の局長クラスのポストがかなり入れ替えになるらしい。内部の人事異動じゃなくて外部から局長がやってくる。(アメリカでは公務員試験とかないのか?) とにかく官と民の壁が低いらしく役人からビジネスマンになったり、また役人に戻ったりという人が結構いるらしい。
そのシステムは、またそれでいろいろいい悪いもあるとは思うが、競争もなければ倒産もない官僚・役所という組織は本質的に高杉君が幕末に見たような体質となる宿命であるから(システムとしての宿命で個人の資質ではないと思う)、戦後60年、そろそろ官民入れ替え人事でもやって官僚・役所というカチカチに固まったシステムを耕さないとと思うのである。
年金問題が次の選挙の争点になるが、あれはテクニカルな問題。地道にやれば必ず解決する。天下り規制も大事とは思うが役所そのものが変わる訳じゃない。過去の行政改革では省庁の名前は変わってもーーー役人は減らず経費はさらにかさんだ。そろそろパフォーマンスだけじゃなくて、この国の本当の仕組みを変えようという意志のある政治家が出てきて欲しいものだ。それでもってワルサしないように監視は必要だけれど、堀江君とか村上君とか折口君とかに2〜3年省庁で働いてもらったらおもしろいと思うのだが。
wassho at 17:14│Comments(0)│
│ノンジャンル