2008年09月09日

理由は正しいとしても

昨日の携帯買い換えの話は、たんなる前振りで(^^ゞ


さて電話の販売に急ブレーキがかかっている。理由は携帯電話を安く売って、そのぶん通話料金が高いという従来の価格体系を改め、携帯電話は適正な価格、つまり以前より高く売って、通話料金を引き下げるという価格体系に改めたから。トータルの出費は変わらないはずなのに、携帯の値段が上がったのだから、買い換えサイクルが長くなり、売れ行きが落ちた。


価格体系を改めたのは建前としてはドコモなどの携帯電話事業者自身になっているが、これには政府の意向がかなり反映されている。政府がそんな方針を出したのは、従来の価格体系だと携帯をあまり買い換えない人は通話料だけが高くなり損をするから不公平ーーーという理由らしい。理由自体はごもっともでもあるけれど。


全国のたばこ屋さんの売り上げが大幅に減っている。理由は自動販売機では煙草を買うのにタスポというカードが必要となり、それが面倒なのでコンビニなどで買うようになったから。タスポは20歳未満の青少年が自動販売機で煙草を買えなくするためーーーという理由らしい。理由自体はごもっともでもあるけれど。


日雇い派遣を禁止するとかで、人材派遣業界や、あるいは日雇い派遣を受け入れてきた企業は大騒ぎである。正社員雇用を増やすため??ーーーという理由らしい。理由自体はごもっともでもあるけれど。


建築基準法の審査が厳しくなり、建物を完成させる期間が今までより長くなり、建築業界は資金繰りその他大変で、着工件数も大幅に減少し倒産も増えた。耐震基準をゴマカしたマンションが発覚したのでーーーという理由らしい。理由自体はごもっともでもあるけれど。


消費税は増税して福祉や年金の目的税にする。高齢化社会だし財政は赤字
だしーーーという理由らしい。理由自体はごもっともでもあるけれど。



これらのいくつかは「官製不況」と呼ばれている。




理由は正しくても、その対応が「これかヨ?」ということが多くなってきている。正しい理由に基づいた対応が、だんだんと時代にそぐわなくなってくるということは大昔からあったとしても、最近はいきなり間違っているようなーーー。

携帯電話の例でいえば、ドコモなどの携帯電話事業者がメーカーから携帯電話を仕入れて通話料とごちゃ混ぜにして売るのではなく、携帯電話を売るのはメーカー、通話料を取るのは携帯電話事業者というシステムにすれば、(そこに公正な競争があれば)どちらの価格も市場メカニズムによって最適なところに向かうはず。そういう理想型に仕向ける第一歩ではなく、正しい理由にもとづくとっても短絡的な対応。



じゃ、ナゼいきなり間違うのかーーー続く(たぶん)

wassho at 16:38│Comments(0) ノンジャンル 

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