2008年09月29日

一太郎の対決

麻生太郎と小沢一郎がそれぞれ党首になったので「一太郎対決」とか呼ばれているとかいないとか。しかし「一太郎」とといわれて、それがシャレになっていることに気がつく人は、もう少ないかも知れない。

「一太郎」というのは、かってポピュラーだったワープロソフトの名前。私はずっとマックを使っているのであまり馴染みがないが、パソコン普及期にはトップシェアだったと思う。その後ウインドウズの時代になり、ほとんどのパソコンに最初からマイクロソフトの「ワード」がインストールされるようになって、その地位から滑り落ちた。今はどのくらいのシェアか知らないけれど、ワードがあるのにわざわざお金を払って一太郎を買う人は限られているだろう。


さて先週は一太郎より引退を表明した純一郎のほうが話題だったかも。まさに電撃的だし、麻生内閣初日に発表というのも天然サプライズの彼らしい。もちろん狙っていたはず。


政党のCMが流れているから総選挙も近いのだろう。両党首とも政策を発表しつつあるけれど、ニュース番組で見る限りでは今のところ民主党の方が内容がある。まあこの1年間じっくり準備してきただろう一郎君に対して、まさか福田総理が辞めるとは思っていなかった太郎君は、やはりとってつけたような印象が否めない。


しかし一太郎両君とも、郵政民営化と構造改革を唱えた純一郎君の迫力にはほど遠い。年金とか経済対策とか、それはそれで重要な課題には違いないが、それらは世の中の流れで浮かび上がってきた既存の対処すべき課題であり、純一郎君のような政治家の信念を賭けて新たな課題を世の中に問いかけているからじゃないからだ。


「私の方がうまく対処します」というのはリーダーの役回りじゃない。かといってあまり抽象的な課題を掲げられても国民庶民はピンと来ない。構造改革だけなら何のことか意味がわからなかったが、そこに誰もの身近にある郵便局をからめて改革のイメージを作り上げた純一郎君は、やはりある種の天才というしかない。リーダーというのはやはり目標を創る人だ。次の総選挙は政権交代がかかる重要な選挙かも知れないけれど、何かスケールが小さく感じてしまう。優勝争いというよりJ2降格を賭けた戦いみたい。 

wassho at 14:00│Comments(0) 社会、政治、経済 

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