2009年05月05日

高速道路で無料でできること

高速道路が休日1000円になったので、このゴールデンウイークは記録的な渋滞らしい。渋滞に巻き込まれた皆さんはご愁傷様。


もともとは民主党が、政権を取ったら高速道路は無料にするといっていた。当時、自民党は財源もないし絶対に無理、環境にも悪いという立場だったのに、支持率が悪いとなるとーーー改めて政治は何でもありの世界である。


ちなみに休日1000円は2年間の限定措置。その期間の高速料金の収入減少は5000億円と見積もられ、その財源にはいわゆる霞ヶ関埋蔵金が充てられる。埋蔵金とはもともと払いすぎていた税金なんだから、政府の努力は認めても感謝する必要はない。


ところで休日1000円というのは、正確には土日祝日に適用される料金である。だから祝日のないお盆休みや、休みではあっても祝日は元旦だけの年末年始の帰省シーズンには、ゴールデンウイークほどの利用価値はない。

あるいは土日にクルマが集中して、今回以上の渋滞を引き起こすかもしれない。また土日が休みじゃない人もいっぱいいるわけで、もう少し制度に知恵を絞るべきだった。もちろん、本来基幹となる高速道路は無料であるべきではあるが。今はじめて気がついたけれど、ユーミンが歌った♪中央フリーウェイ〜 無料じゃないからフリーウェイという歌詞は間違ってるよね(^^ゞ


さて、高速道路のところどころにあるのがサービスエリアとパーキングエリア。パーキングエリアはトイレと売店程度で、サービスエリアはガソリンスタンドとレストランがあり、より規模が大きい。高速道路というものができた当時、クルマの信頼性も今よりはるかに低かったので、サービスエリアには修理工場もあったらしい。たぶんどちらも和製英語。


☆ここからは主にマーケティングに関わる仕事に携わっている人に向けての話☆

その国の、あるいはその都市の庶民の姿を見たければ動物園に行けと昔からいわれる。私は海外で動物園に行ったことはないけれど、何となく正解のような気がする。しかし日本限定でいえば、このサービスエリア(含むパーキングエリア、以下同様。なお基本的に休日の話)は、人間観察に実に適した場所でもある。日本人の「素」の平均像を見ることができる。


人がたくさん集まる場所は、他にもいろいろあるが、たとえばデパートや下町の商店街では集まってくる人々に特定の傾向が見られる。しかし高速道路は目的地ではなく通り道だから、特定の傾向に偏ることがない。もちろん家族連れも多いので、大人と子供をまとめて観察できる。

同様に、たとえばデパートでは、そのデパートに来客する人の居住エリアが限定される。サービスエリアの場合は、エリアの限定度合いが少なくなるので、より幅広い日本人像を観察することができる。

さらに、これはお盆や年末年始の帰省シーズンに顕著であるが、高速道路で人々は家から家へドア to ドアの移動である。だから着飾っておらず普段着の日本人を観察できる。化粧もしていない女性も多い。またサービスエリアは立ち寄る場所であって外出先ではないので、そこでの顔つきや行動も家の中に近い気がする。

少し話はずれるけれど
「銀座にはキレイな女性が多いですね」「渋谷には個性的な若い人が多いですね」などという人がいる。結論から言えば、その観察は間違っている。無意識のうちに銀座=キレイな女性、渋谷=個性的な若い人というフィルターができあがっており、そういう人を見つけ出して記憶しているに過ぎない。(銀座はキレイな女性が池袋より何%多いですねといったら、その人の観察は本物である)。サービスエリアには、そういった先入観も入らないのが、観察に適している理由の一つでもある。



さて、サービスエリアで次々にクルマから降りてくる人々を眺めていると「日本人って、こんなにダサかったっけ?」という印象を受ける。商品開発をするときは、ターゲット像を正確に描くことが何より大切だけれど、なんやかんやで、どうしても格好のよい絵空事になりがち。世の中の多くの人は「こんな感じ」なんだということを肌で知っておくことはとても大切。ヒットする商品というのはサービスエリアに集まっている人々に広く受け入れられる商品である。


さきほどマーケティングに関わる仕事に携わっている人に向けての話と書いたが、大企業のトップや政治家、高級官僚など、普段は庶民の姿を眺められない人にも、サービスエリアで人間観察をしてみることをお奨めしたい。

wassho at 23:30│Comments(0) マーケティング、ビジネス 

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