2009年07月28日

民主党の選挙必勝戦略(後編)

これと、これの続き。
私にご一報いただければ、コンサルティング費はふんだくられるけれど(^^ゞ選挙に勝てることを示す、1つだけの特別披露。


民主党が選挙に向けアピールしている政策について、自民党やマスコミから批判されているのは

    財源の裏付けのない絵空事

という点である。それに対して民主党は

    予算の無駄遣いを見直して財源を捻出する

と主張している。

民主党がアピールしている政策にかかる費用はざっと15兆円。日本の予算規模は80兆円くらいだから、無駄遣いの見直し程度で、そんな金額を捻出できるのかという疑問が出てくるのは当然。


私自身は十分に可能だと思っている。

少し古い話になるが、名古屋の中部国際空港は事業予算7680億円から5950億円と1730億円=約20%も費用を削減して完成したことが話題となった。予定より費用がかさむことはあっても削減できたためしは、もちろんこのレベルの公共事業として前例はない。空港社長がトヨタ出身者だったため「さすがにトヨタの経営手腕はすごい」と評価された。私も素晴らしいことだと思う。

でも、公共事業なんて無駄の固まりである。だから、この程度の削減は私がやってもできたし、(もし公務員でなければ)あなたにもできた。官僚の言いなりにならなければいいのである。知り合いの鬼嫁ならもっと、もっとバッサリ削減したに違いない(^^ゞ

効率の悪い無駄、必要のないことをやる無駄をなくせば、税金なんて今の半分で、10倍いい国になると私は固く確信している。まあ時々、省庁のその無駄遣いでのおかげで仕事が回ってくるけれどーーー


とはいうものの、
無駄遣いの見直しで財源を捻出するという主張はやはり「弱い」。どこからいくら削減するという発表があるとしても、シミュレーションの域を出ないというか、絵に描いた餅感が「強い」。つじつま合わせの数字と、いくつかの目玉政策だけではチェンジをイメージすることは難しいだろう。半年間の例外期間を除いて、ずっと政権党だった自民党を倒すには、現実以上のリアリティが民主党には必要である。

ならば、


    「選挙中に来年度の予算案を発表する」


予算とは政治そのものである。それに政権をとったら、どうせ年内に予算案をまとめ、年明けに国会に提出しなければいけない。今から準備したって無駄にはならないし、本気を示すこともできる。もちろん概略でいい。


さて、
まず予算というのは、財源とその使い道を示している。つまり予算案ができれば「財源の裏付けがない」という批判は消滅する。


また
民主党の政策は票欲しさのバラマキであるとも批判されている。私もそう思う。しかし予算というのは何かを増やせば、何かを減らさなければいけないから、つまり予算案ができれば「バラマキ」という批判も消滅する。

もっとも国債で借金するという抜け道があって、それを続けてきたから国の借金が850兆円(収入の15年分以上)まで膨れ上がった訳で、そういう意味では財源の裏付けのない=借金をしなければ成り立たない政策を長年続けてきたのは自民党(と霞ヶ関)だともいえる。ただし、これからも借金をバンバン増やすという予算じゃ選挙に勝てないから、まっとうな予算案を示せば民主党の政権担当能力を示すことになる。ついでに書いておくと、より価値のある政策を、より少ない税金で達成するのが政治の能力である。


さらに
マニフェストには、じっくり読めばいろいろ書いてあるのだろうけれど議論のテーマとなるのは、その目玉の政策だけである。たとえば独身で子供がいなくて、農家でもなくクルマも持っていないなら、民主党のマニフェストに関心を持つことは難しい。マーケティング的に表現するならターゲットにならない。予算案なら、仕事や生活の多くの領域をカバーするからターゲットが増える。人は自分に関心のあることを基準に判断するものである。



あと半月ほどで予算案をまとめる。
こんなクラクラ目まいがする(^^ゞ
必勝戦略がいっぱい。
さっ、鳩山さん、ご決断を。

wassho at 12:19│Comments(0) 社会、政治、経済 

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