2010年02月25日

暗殺者たち(本物)

昨日は誘拐サービスや、偽装された事件の映画のことを書いた。
その前は過剰な演技について書いた。
どちらもフィクションの世界である。
でも今回見つけたのは本物の映像。
派手さは一切無いけれどリアルな迫力。


先週、パレスチナのイスラム原理主義組織ハマス幹部マブフーフ司令官が、ドバイのホテルで先月に暗殺されたというニュースが流れた。どうもイスラエルの諜報機関の仕業らしい。まずはこっちを読んで。


中東でのこんな事件はしょっちゅう起きている。私も読み終えて2秒後には記憶から消えていたと思う。ところが、さっきのニュースの中に「ドバイ警察が公表したホテルの監視カメラの映像にはーーー」という文章がある。その映像を見られるサイトがあった。



見た。
暗殺者たちが写っているということを知らなければ、空港やホテルで旅行者や宿泊客がぶらぶら歩いているだけの、ごく当たり前の何の変哲もない映像。映像は30分近くあるのでたぶん寝てしまうかも。殺害の場面や現場が写っているわけではない。普通に監視カメラが撮影しているロビーや廊下の映像で音声もない。しかし、これが本物のプロの暗殺者たちなんだと思うと妙な迫力がある。


映画やドラマで見る暗殺者たちと違って、連中は普通のおっさん、おばはんである。殺気だったところなど微塵もなく時には笑顔も見せる。彼らは偵察班と実行班に分かれていて、実行班は多少厳つい体型をしているが、もし隣の席に座っても彼が殺人者などとは絶対に思わないだろう。

殺害を実行した後、ホテルの部屋から引き上げてきたと思われるシーンもあって、ごくごく普通に歩きエレベータに乗り込んでいる。唯一、映画やドラマと似たようなシーンがあるとすれば、禿げたおっさんがズラで変装して自分の部屋から出てくるところくらいである。(他に女性も一人カツラで変装する)


感想その1
本物の暗殺って、こんな風に普段の生活と変わらない感じでおこなわれるんだ。何となく、その方が怖い気もする。


その2
それより、やっぱり暗殺って本当にあるのね。


その3
映画やドラマに登場する暗殺者たちが、いかに想像の産物かがよくわかる。これからますます過剰な演技にしらけそうである。


その4
監視カメラの映像を寄せ集めて分析すると、いろんなことがわかることが理解できる。これからの行動は慎重にしよう(^^ゞ


その5
暗殺されたマブフーフ司令官というのは、ハマス幹部の一人で、これまでにも何度か暗殺の危機をくぐり抜けてきたと報道にはある。ヤクザでいうなら武闘派の若頭のような存在か? その割には一人でぶらぶら歩いているし警戒感が全くない。飛んで火に入る夏の虫のようにホテルの自室で暗殺される。そのあたりがどうも解せない。



お待たせしました!
映像を見られるサイトはこっち
先に解説を読んだ方が映像をよく理解できると思う。

参考のためテロップで何回も出てくる英語を訳しておく。

  murder:殺人

  suspects:容疑者
  victim:被害者

  surveillance team:見張りチーム
  execution team:実行(殺害)チーム

wassho at 00:49│Comments(0) 社会、政治、経済 

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