2010年10月13日

牛鍋丼を食べてデフレの今日的メカニズムを考える

吉野家で牛「鍋」丼を食べた。
時々勃発する牛丼値下げ合戦で、現在、吉野家が目玉としている商品。
280円。ちなみに普通の牛丼は380円。
牛丼は肉とタマネギだけだが、牛鍋丼はそれにシラタキと小さな豆腐が加わっている。ただしその分肉の量が少なめのように思える。味付けは甘めだった。


実はあまり牛丼は食べない。年に2〜3回といったところ。吉野家の昔のキャッチフレーズに「早い、安い、旨い」というのがあった。でも旨いと思ったことはない。安さも旨さとを天秤に掛けると、それほど魅力を感じない。私にとっての魅力は早いくらい。食事というよりはエサをかき込んでいる気がする。


ところで、今は折しも牛丼値下げ合戦の真っ最中。
安いことはいいことなのに、デフレ、デフレと悪者扱いもされる。牛丼やユニクロあたりはデフレの象徴として語られることも多い。


さてデフレ。
世間一般の解釈としてはモノの値段が下がること。逆に言えばお金の価値が上がることでもあるし、ネットで少し検索すればいろいろ解説が見つかるから、いろいろ勉強してみて。


デフレは経済学の範疇で私の専門外ではあるが、どのページを見てもモノと貨幣の相対的な力関係や供給バランスのような論点からしか書かれていない。これがどうも気にくわない。そういうメカニズムも働いているに違いないけれど、企業が価格を下げる一番の動機は他社との競争に勝つことだったり、マーケットを広げるためだ。それは経済学でいうところのデフレとは関係ない。(と、言い切れるところが経済学音痴の強みである)


談合のある公共事業の工事費は下がらないが、入札を厳しくすれば価格は下がる。いろいろなモノが安くなっているのに、あまり競争のない農産物はそれほど下がっていないはず。日本たばこが独占しているタバコなんて大幅値上げである(怒)


一般に競争が激しいほど価格は下がるし、品質は逆に上がる。勝者になればの話となるが高い価格の時より企業は儲かる。


こういう競争の結果による低価格化と、いわゆるモノと貨幣の力関係が引き起こすデフレとはたぶん違うんじゃないかと思っている。経済学は結構昔に確立された理論を引きずっているから、今のような超競争社会、しかも国際的な競争社会を組み込んでいないような気がする。

経済学の理論そのものは別にどうでもいいけれど、でもデフレ、デフレという論調に押され、競争社会を無視した経済学をベースに経済対策や政策が打ち出されていく。それじゃ、いつまでたってもよくならんわなーーーと何となく思っている。


注)経済学はイロハのイの斜め線くらいしか知らないので、
  鵜呑みにしないでください。

wassho at 20:41│Comments(0) 社会、政治、経済 

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