2010年12月20日

防衛問題 1000億円の外交努力

このブログにしては大げさなタイトルになっているが、
中身はいつものように気楽なのでご安心を(^^ゞ


防衛に関する今年の大きな出来事。

  1 普天間の返還問題
  2 尖閣列島でのつばぜり合い
  3 北朝鮮の砲撃


世間一般の平均的な認識を推測すれば、2と3の事件で「世の中何が起きるかわからない。軍事大国になる気はないけれど、それなりの防衛力はやっぱり必要だ」というところか。それとやっぱりイザという時に頼りになるのはアメリカしかないということも改めて実感させられ、1への風向きも多少変化したかもしれない。


少し話はそれて、自衛隊を暴力装置というのはけしからんとか、不適切な発言だったとかの騒ぎがあった。しかし暴力装置なんていうのは大昔からある社会学の用語。私の記憶が間違ってなければ近代国家の条件のひとつは「国家が暴力装置を独占する」ことだったと思う。幕府軍と倒幕派軍の決着がついて日本の近代国家の仲間入りをした。

まあ多少はインパクトの強すぎるネーミングで、世間一般では誤解を招きやすいということは理解できる。それでも政局の揚げ足取り合戦でギャーギャーやっているのを見ると、この国は砲弾のひとつでも飛んでこないとシャキッとしないのかなどと思ったりもする。


話を戻すと日本周辺の状況は

 北朝鮮という何をしでかすかわからない国がある。追い詰められているから、
 ますます何をしでかすか予測不可能。

 中国は経済成長によって軍事力も増大し、それを背景に強引に自国の権益を
 拡大しようとする可能性が極めて大。

 アメリカはイザという時に頼れる暴力装置を持つ唯一の国であるが、長期的に
 見た場合、いつまで中国に対抗できるかは不安でもある。

 ついでにロシアは東アジアで大きな事をできるほどの国力はない。しかし隙を
 見せれば何かとチョッカイを出してくるので、イライラさせられるだろう。


ーーーというところかな。
まあひとことでいえば、安全保障的に不安定さが増している状況ーーーとされている。


というわけで、中国空軍に対抗できる新しい戦闘機を早く買えとか、イージス艦を増やせとか、海上保安庁の巡視船も大型化しろ等という意見が、割と正論っぽくマスコミなどにのぼるようになった。


しかし冷静に考えれば、もう本格的な他国への侵略がある時代ではないので、あるとすれば周辺領土の小競り合いである。もちろん北朝鮮は何をしでかすかわからないとはいえ、日本に対して本格的な攻撃をする国力は持っていない。ということで日本の周辺領土の状況を考え直すと


  竹島:韓国が実効支配。第3次世界大戦でも起こって、
     そのドサクサにという事態にでもならなければ、もう既に手遅れ。

  北方領土:ロシアが実効支配。

  尖閣諸島:日本が実効支配。


他国が実効支配しているところは、こちらから武力的に仕掛けない限りドンパチは起きない。日本が自ら仕掛けるはずはないので、何か起きるとすれば仕掛けられる立場の尖閣諸島や、その他中国とイザコザのあるエリアである。(中国だって自分たちから仕掛けると考えていないと思っているけれど、単なる論理的な確率の仮定である)


ーーーということはである。
逆に考えれば、安全保障の不安定要因がいくつあろうが、中国とさえ折り合いをつけられれば、ドンパチの起こる可能性はグッと下がるということになる。

 エッ? 折り合いがつくよう必死で努力してるって?
 エッ? それでも万が一の事態に備えて防衛力の増強が必要なんだって?


まあそれを否定も肯定もしない。

ただイージス艦は1隻1500億円である。戦闘機は1機100億円。20機で1飛行隊を
編成するとして2000億円。人件費や運用費を考えればどんどん金額はふくらむ。


そこでクエスチョン。

    1000億、2000億円かけた外交努力してる?



追伸

外交努力=基本的に交渉に、どうやって1000億円かけるの?何に金を使うの?という質問はご遠慮ください(^^ゞ

wassho at 20:02│Comments(0) 社会、政治、経済 

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