2011年02月16日

勉強部と経営企画室

以下はYOMIURI ONLINEからの引用

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進学率向上へ高校「勉強部」コーチは予備校講師


東京都立調布南高校(調布市多摩川、宇田川敏昭校長)が新年度、部活動の一つとして「勉強部」を発足させる。

授業とは別に大学受験に向けた勉強をするもので、狙いはズバリ、大学進学率アップ。学校の発案によるもので、有名予備校講師を“コーチ”に招くなどして学習意欲が高い生徒集団をつくり、学校全体の学力向上につなげたいと考えている。

同校の構想では、参加を希望する生徒が放課後や休日、受験科目について教諭から指導を受ける。有名進学予備校の講師を招いての特別講座や夏休み合宿も開く。学年に関係なく入部でき、他部との掛け持ちも認める。

4月、まず同好会でスタートし、生徒会の承認を経て部に昇格させる予定。今のところ、約80人の生徒が参加する見込みとしている。

(2011年2月8日08時17分 読売新聞)
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教育のあり方としてどうヨという問題は、
いろいろ考えるのも面倒なのでパス。

以下、いくつかの感想を。


(1)
読売のニュースで知ったわけだが、読売は(たぶん有名校でもない)この公立高校の施策をどうやってキャッチしたんだろう。最近の高校はニュースリリースでも配っているのか?

検索したら、この高校のホームページがあった。しかしこの件についての情報は載っていなかった。

不思議なのは、ホームページに「校長から」とか「学校紹介」とならんで「経営企画室から」というコーナーがあること。クリックしても中身は空だったが、なぜ高校に経営企画室が?


調べてみると都立高校は証明書を発行したり授業料の取り扱いをする「事務室」を「経営企画室」と呼んでいるらしい。参考ホームページはこんな感じ。わかりやすく「経営企画室(事務室)」と表記している高校もあった。


どう考えても「経営を企画」している部署ではない。なぜこうなったのだろう。文科省?教育委員会? 役人のレトリックを是非聞いてみたい。いじめとか学級崩壊(ちょっと古いか?)とかモンスターペアレントとか教育の現場にはいろいろ問題があるようだが、学校行政もどうもおかしいようだ。


(2)
グーグルで東京都立調布南高校と検索すると約36万件ヒットする。東京都立調布南高校を含んで、勉強部という言葉を含まないように検索すると約3万9000件になる。つまりこの高校は勉強部のニュースで注目されている。


でもニュースをよく読めば、受験に向けた補習や特別授業をするということで、それ自体はそれほどびっくりする話じゃない。このニュースが注目されたのは、あるいは読売が報道したのはひとえに「勉強部」というネーミングの効果だ。今までもマーケティングにおけるネーミングの重要性をいくつか書いてきたけれど、改めて思い知ったしだい。いいネーミングには突破力がある。


(3)
もっとも、高校としてはネーミングをひねったわけではなく、部活動と位置づけるから勉強部と自然に決まったのかもしれないが。


(4)
部活動ということは当然キャプテンがいる?
もしキャプテンが大学に滑ったら、
どんな顔して卒業式に行けばいいのだろう(^^ゞ

wassho at 15:21│Comments(0) ノンジャンル 

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