2011年07月31日

ウォール・ストリート(映画)

土曜日は雨でツーリングがキャンセルになったのでDVDを借りてきた。そういえばここ何ヶ月かは借りていなかった気もする。それで観たのがウォール・ストリート。知ってる人は知っている「ウォール街」の続編ものである。ちなみに前作も英語のタイトルはウォール・ストリート。前回はマイケル・ダグラスとチャーリー・シーンの共演だったけれど、今回はチャーリー・シーンにかわってシャイア・ラブーフというあまり知らない若手が起用されている。


偶然にも、この映画ではバイクが登場するシーンが2つあった。1つはシャイア・ラブーフが勤務先の投資銀行にバイクで通勤しているという設定。バイクはドウカティというイタリアのメーカーの「ストリートファイター」という車種。私のBMW F800Rと似たような雰囲気だが、もっと高性能なバイクである。ところでヘタッピの私が言うのも気が引けるが、シャイア・ラブーフ君のライディングは腕を突っ張りすぎ。撮影時にはもうちょっと演技指導が欲しかった。

もう1つのシーンではシャイア・ラブーフと敵役のブレトン・ジェームスが郊外の山の中をバイクで競争する。ブレトン・ジェームスはシャイア・ラブーフが勤める投資銀行の社長でバイクが趣味という設定。バイクは同じくドカティのスポーツタイプ。ドカティがこの映画に協賛しているのかな? こちらはもちろんプロのライダーがスタント役で走らせている。

主役クラスがバイクに乗っているなんて素敵な映画と思いたいところだが、この映画でバイクは彼ら二人のリスクを恐れない向こう見ずな生き方の演出として扱われている。まあ世間的にはバイクというのはそんなものか。ちなみに私は石橋のあるところへは近づかない小心者です。

ところで昨日のエントリーでバイク宅急便が欲しいと書いた.この栄華で山の中で競争するシーンでは、バイクは現地でメカニックが整備していて、そこまでは会社の屋上からヘリで移動という贅沢さ。 私もウォール街で一旗揚げたい!


前作のウォール街は名作だったと思う。Greed is good(強欲は善だ)で始まるマイケル・ダグラス演じるゴードン・ゲッコーのスピーチはド迫力だった。ところでDVDのパッケージに「あれから23年」と書かれている。そんなに時間がたったのかと軽く目が眩んだ。でも23年たってもマイケル・ダグラスはそんなに歳を取った印象がない。アップになると顔に細かなシワが目立つ程度。私の今と23年前の顔はーーー較べたくもない(>_<)。

びっくりしたのはチョイ役で出てくる前回主役のチャーリー・シーン。なんか顔がおかしい。ドラッグやアルコール中毒というニュースをたまに見るが、明らかに「イッてる顔」なのである。ちょっとショックを受けた。


さて肝心の作品のできばえだが、前作ウォール街に感動した人がちょっと昔をなつかしんで観るには楽しい映画でも、それ以上の価値はないと言っておこう。前作は悪徳投資家ゴードン・ゲッコーと一緒に共犯しているようなゾクゾクする感覚、つまり映画のストーリーに引き込まれるような魅力があったが、今回は目の前で繰り広げられるストーリーを鑑賞できただけの印象。

前作はインサイダー取引や企業乗っ取りというわかりやすい犯罪がモチーフだったのに対し、23年たって複雑怪奇になった金融取引やリーマンショックを下敷きにしたストーリーなのも影響している。つまり経済ドラマとして描き切れていないから、そこから伝わるものもない。人間ドラマとしても登場人物のそれぞれの設定が「お約束」的すぎる。ウォール街の続編ならある程度の興行収入は見込めるから、ちょっと手を抜いたんじゃないかと思えてくる。


まあ、名作の続編はこっちの期待値も高い分評価が辛くなるということで。
レンタルしても損はしないよ。

wassho at 19:04│Comments(0) 映画、ドラマ、文学 

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