2011年12月17日
BMW F800R スクリーン・インプレ

取り付けの様子はここに、購入のいきさつはここで。
※インプレとはインプレッション=印象の略で、クルマやバイクの試乗記はインプレ記事とよく呼ばれる。
結論から言うと、買ってよかったと思っている。
買わなくてもよかったんじゃない?と問われれば微妙なところ。
取り付け前と後で、バイクの性能や楽しみが大きく変わったわけではない。
しかし、今からでも金を返すといわれても返品しないと思う。
最初ガッカリしたのは、たぶん期待値が高すぎたからだ。まるでクルマのように風が当たらなくて楽チンになると勘違いしていた。私がスクリーンつきのバイクに乗ったのは高校1年生の時に1度だけ。誰かがどこかで借りてきたスクリーンつきのスーパーカブ。それは確かに風が当たらなかった記憶がある。ただし試し乗りしただけでスピードも出ていなかったし、当時はヘルメットも被っていなかったから余計にそう感じたのかも知れない。
考えてみれば頭より高いスクリーンでもなければ、風は当たって当たり前。というわけで、このスクリーンを付けたからといって「気がついたら、とてもスピードが出ていた」という心配をする必要はまったくない。相変わらず高速道路では風と格闘しながら走っている。
※なお、メーカーでは身長が172センチまでなら風はヘルメットの上を通り抜けるといっている。それはドイツ製としては設定が低すぎる気がする。ちなみに私は180センチ。
じゃ何がよかったのかというと、やっぱり多少は楽になったから。
オリジナルの小さなスクリーンの時は、90キロくらいで風に負けまいと身体に力が入った。そこが風圧の境目。Z technikのスクリーンを付けてからは、その境目が30キロほど上がった。120キロまで余裕があるなら、高速道路の流れが多少速くても対応できるし、遅いクルマがいたときに、追い越し車線に出て追い抜いて元に戻るのも楽にできる。こんな大きなものを付けてハンドルが重くならないか心配だったが、考えてみれば高速道路でスラロームをするわけではないので、特にハンドリングに違いは感じない。
ただし今まで身体に当たっていた風が、スクリーンに跳ね上げられて、まとめてヘルメットに当たるようになり、風の音がうるさくなったのは事実。これにどう対処しているかというと、しばらく乗っていたら慣れた(^^ゞ
それとヘルメットに当たる風が少なくなるようにいろいろライポジ(ライディング・ポジション=座り方、姿勢というような意味です)を試しているうちに、気持ち(たぶん数ミリ)今までより後ろに座ったほうが、後輪に体重が乗るような感覚があって、コーナーで安心して曲がれることを発見するというオマケもあった。
風が当たらなくなって高速での運転は楽になったが、身体も疲れなくなったかというと、それはあまり感じない。理屈的に合わないけれど、それほど長く高速道路に乗っていないからかも知れない。それとスクリーンで多少遮られるとはいえ、絶対的な風圧量が充分に大きいからだろう。
先日、富士五湖で雨に降られた時、雨量の割には身体が濡れなかった気がした。ひょっとしたらスクリーンで巻き上げられた風が雨を多少は吹き飛ばしていたからかも知れない。ただしスクリーンを付けていない状態で雨に降られたことがないので正確にはわからない。まあ濡れなかったと信じることにしよう。
スクリーンは4.5ミリ厚のポリカーボネート製。取り付けステーも頑丈で、とてもしっかりしている。高速道路でスクリーンが震えたりすることは一切ない。BMWのディーラーで整備待ちのF800Rにスクリーンがついているものがあったが、メカニック氏によると「このスクリーンは高速道路でとても揺れる」とのこと。どこのスクリーンかメーカー名は尋ねなかったが、厚みは3ミリなかったような気がする。なおポリカーボネートというのはプラスティックの一種で強度が高い素材。オッサン・オバサンなら誰でも知っている「象が踏んでも壊れない筆箱」もポリカーボネート製。
デザインは効果を考えれば納得しているけれど、頭でっかちになって軽快感が薄れたことは否めない。それにかなり角度が立っているから実用バイクのように見えてしまう。もっと背を高くして角度も立てれば防風効果は高まるが、スタイリングを考えれば、これくらいが限界かも。
もっともF800Rオリジナルの小さなスクリーンも、見れば見るほどヘンチクリンな形だから、Z technikのほうがまとまっているともいえなくはない。まっ、どっちにしても運転しているときは見えないからイイや。
※写真の右下は右上と向きを揃えるため、左右を反転している。
wassho at 22:07│Comments(0)│
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