2011年12月27日
目に見えない年貢
消費税増税の話でおかしいと思うのは、高齢化社会が進んで保険や年金の支出が増えるから、それを消費税でまかなう必要があるーーーというような社会保障費とセットにした論理である。
まず第一に法律的に消費税は普通税であって、使途が決められている目的税ではない。たぶん社会保障費に使うといったほうが国民の理解が得られやすいと誰かが考えたのだろう。その連中は世論操作も巧みでマスコミもすでに洗脳されたのか、たとえばニュース解説などでも消費税増税=社会保障費の拡大を表裏一体にしたような解説がほとんどとなっている。
次に(私は疑っているけれど)仮に社会保障費がドンドン増えるとしても、増えた分を消費税の増税でまかなって別枠扱いにするのであれば、震災復興で必要な金額をまるまる増税して他の予算を見直さない、つまり以前に書いた「ヤリクリ」しない国家経営である。
5%という日本の消費税率は、確かに諸外国と較べると低い。グローバル的には15〜20%位。ただし食料品は消費税がかからなかったりと国によって仕組みが違うので、税率だけを一律に較べてもあまり正確でない。
租税負担率という数字がある。所得に対して税金をどれだけを払っているかの割合である。それに社会保険や年金を加えたのが国民負担率と呼ばれる。大事なのはこの数字で、要はトータルでどれだけ年貢を納めるのか。もちろん負担率は、それ単独で論じても意味がなく、納めた年貢によって何がなされ、どれだけ国民の生活にリターンされるのかがその評価となる。例えばスウェーデンでは負担率が7〜8割とベラボーに年貢が高いが、「ゆりかごから墓場まで」社会福祉が充実しているので国民は納得している(らしいーー本当のところはよく知らない)。
いつものように長い前振り。
国民負担率は所得に対する税金と社会保険と年金の合計金額の割合。日本は4割程度で国際比較すれば高いほうではない。だがこの国には目に見えない年貢が多いとずっと感じている。ここでいう年貢とは、生活する上で現実的には払わざるを得ないお金という意味。
高速道路が有料である。ヨーロッパでも有料の国はあるがだいたい日本の1/5から1/3当たり。タクシーは(為替レートにも左右されるけれど体感的には)ヨーロッパで日本の半額強、アメリカだと1/3位かな。だいたいクルマの免許を取るのに、30万円もかけて教習所に通わなければいけない国なんて世界中どこを探してもない。お金を払って家を借りるのに「礼」金を差し出さなければならないし、2年に1度の更新料などという意味不明な徴収を最高裁が認める国でもある。電気料金はアメリカの2.5倍、韓国の3倍くらいする。他にもあげていけばキリがない。だんだん腹が立ってきた(^^ゞ
というわけで本日は “消費税増税の議論は、国民負担率+目に見えない年貢を踏まえて、大局的な見地から日本のコスト構造を議論して欲しいと、今の政治家の顔ぶれを見たら無理に決まっている注文をしてみる” の下書きでした。
まず第一に法律的に消費税は普通税であって、使途が決められている目的税ではない。たぶん社会保障費に使うといったほうが国民の理解が得られやすいと誰かが考えたのだろう。その連中は世論操作も巧みでマスコミもすでに洗脳されたのか、たとえばニュース解説などでも消費税増税=社会保障費の拡大を表裏一体にしたような解説がほとんどとなっている。
次に(私は疑っているけれど)仮に社会保障費がドンドン増えるとしても、増えた分を消費税の増税でまかなって別枠扱いにするのであれば、震災復興で必要な金額をまるまる増税して他の予算を見直さない、つまり以前に書いた「ヤリクリ」しない国家経営である。
5%という日本の消費税率は、確かに諸外国と較べると低い。グローバル的には15〜20%位。ただし食料品は消費税がかからなかったりと国によって仕組みが違うので、税率だけを一律に較べてもあまり正確でない。
租税負担率という数字がある。所得に対して税金をどれだけを払っているかの割合である。それに社会保険や年金を加えたのが国民負担率と呼ばれる。大事なのはこの数字で、要はトータルでどれだけ年貢を納めるのか。もちろん負担率は、それ単独で論じても意味がなく、納めた年貢によって何がなされ、どれだけ国民の生活にリターンされるのかがその評価となる。例えばスウェーデンでは負担率が7〜8割とベラボーに年貢が高いが、「ゆりかごから墓場まで」社会福祉が充実しているので国民は納得している(らしいーー本当のところはよく知らない)。
いつものように長い前振り。
国民負担率は所得に対する税金と社会保険と年金の合計金額の割合。日本は4割程度で国際比較すれば高いほうではない。だがこの国には目に見えない年貢が多いとずっと感じている。ここでいう年貢とは、生活する上で現実的には払わざるを得ないお金という意味。
高速道路が有料である。ヨーロッパでも有料の国はあるがだいたい日本の1/5から1/3当たり。タクシーは(為替レートにも左右されるけれど体感的には)ヨーロッパで日本の半額強、アメリカだと1/3位かな。だいたいクルマの免許を取るのに、30万円もかけて教習所に通わなければいけない国なんて世界中どこを探してもない。お金を払って家を借りるのに「礼」金を差し出さなければならないし、2年に1度の更新料などという意味不明な徴収を最高裁が認める国でもある。電気料金はアメリカの2.5倍、韓国の3倍くらいする。他にもあげていけばキリがない。だんだん腹が立ってきた(^^ゞ
というわけで本日は “消費税増税の議論は、国民負担率+目に見えない年貢を踏まえて、大局的な見地から日本のコスト構造を議論して欲しいと、今の政治家の顔ぶれを見たら無理に決まっている注文をしてみる” の下書きでした。
wassho at 23:19│Comments(0)│
│社会、政治、経済