2012年07月22日

NEX-5N レンズテストその4 デジタルズーム

早起きして天気チェック。
予報は前日からと変わらず終日曇り。降水確率30〜40%。
東京アメッシュと国交省のXバンドレーダーで東京と神奈川に雨雲なし。しかし窓の外を見ると雲が厚く低い。いまいちバイクで出かける踏ん切りがつかない。午前7時半頃、テレビが江ノ島から「こちらでは雨が降っています」と生中継。アレッ?と思って東京アメッシュとXバンドレーダーを再度チェックするも、やはり雨雲なし。あまり当てにならないのかな。

結局、大した雨は降らないにしても、ところどころで小雨程度は避けられないと判断して、本日のバイク遊びは中止。こんなこともあろうかとツタヤで借りてきたDVDを観る。しかし朝の8時から映画を観るなんてヘンな気分。



レンズテストの最終回はデジタルズーム。6年前のイクシーでは画像が荒く使い物にならなかったが、新しく買ったNEXではどの程度技術が進歩しているか、使い物になるかの確認。結論として使い物になることは城ヶ崎〜伊豆スカ・ツーリングでアップ済み。今回はせっかく一杯撮ったから記録としてアップ。

光学ズームあるいは望遠レンズは、レンズの作用によって大きく写す仕組み。一方デジタルズームはフィルムに相当する画像センサーに写った画像を拡大して大きく見せる(正確には記録する)仕組み。大きく写すのか、写ったものを大きく見せるのかの違い。デジカメで撮った写真はパソコンで拡大できるけれど、それと同じことをカメラで記録するときにでやっている。元のサイズより拡大するから原理的に当然画質は落ちる。それを上手にごまかすのがテクノロジー。

もう少しわかりやすい説明はここで。なおこのページで出てくるCCDはフィルムに相当する画像センサーのこと。また銀塩カメラはフィルム式のカメラのこと。デジタルカメラと区別するために、フィルムカメラ、アナログカメラ、銀塩カメラといったりする。

銀塩というのは写真のフィルムに塗られている材質。これが光に当たって化学変化を起こし写真を記録する。一般的には感光剤などと呼ばれる。調べたら塩化銀という材質なのに、なぜかカメラの世界では銀塩と逆さまに呼ぶ。

ところで写真フィルムには塩化銀だけじゃなく、補助的な役割を果たす材質も塗られている。そのひとつがタンパク質の1種で女性が大好きなコラーゲン。だから富士フイルムは、写真フィルムで培ったコラーゲンの技術を応用して化粧品を作っている。(本当に写真フィルムのコラーゲン技術を使っているのか、ブランドのストーリーとして、そういうアピールをしているだけなのかは知らない)



さてデジタルズームのテスト。
NEXは10倍まで拡大できる。
まずはズームレンズの光学ズームから順番に。
※数字は35ミリ換算

◆ズームレンズ27ミリ
201-ズーム18ミリ

◆ズームレンズ36ミリ
202-ズーム24ミリ

◆ズームレンズ42ミリ
203-ズーム28ミリ

◆ズームレンズ52.5ミリ
204-ズーム35ミリ

◆ズームレンズ82.5ミリ
0倍


ここからがデジタルズーム。
◆ズームレンズ82.5ミリ × デジタルズーム1.5倍
5倍

◆ズームレンズ82.5ミリ × デジタルズーム2倍
207-ズーム55 2倍

◆ズームレンズ82.5ミリ × デジタルズーム2.5倍
5倍

◆ズームレンズ82.5ミリ × デジタルズーム3倍
209-ズーム55 3倍

◆ズームレンズ82.5ミリ × デジタルズーム3.5倍
5倍

◆ズームレンズ82.5ミリ × デジタルズーム4倍
211-ズーム55 4倍

◆ズームレンズ82.5ミリ × デジタルズーム5倍
212-ズーム55 5倍

◆ズームレンズ82.5ミリ × デジタルズーム6倍
213-ズーム55 6倍

◆ズームレンズ82.5ミリ × デジタルズーム7倍
214-ズーム55 7倍

◆ズームレンズ82.5ミリ × デジタルズーム8倍
215-ズーム55 8倍

◆ズームレンズ82.5ミリ × デジタルズーム9倍
216-ズーム55 9倍

◆ズームレンズ82.5ミリ × デジタルズーム10倍
217-ズーム55 10倍



光学ズーム52.5ミリや82.5ミリと、デジタルズーム1.5倍を見較べると、デジタルズームで画像がやや甘くなっているというか、ごく薄くベールが掛かったように見える。しかし順番に見較べたからそうわかるレベルで、デジタルズーム1.5倍だけを見れば特に不満は感じないと思う。それと光学82.5ミリまでは「マンションのある風景」だがデジタルズーム1.5倍は「マンション」の写真になっている。何が撮れるかということで、この違いは大きい。


デジタルズームの倍率が上がるにつれ徐々に画質は悪化しているが、3倍くらいまでは私的には充分実用範囲。3倍というと約250ミリ相当。NEXで250ミリをカバーする別売りのズームレンズは10万円近い。滅多にそんな倍率では撮らないから、別売りレンズを買うつもりはない。だからやっぱりデジタルズームは便利な機能。

ちなみに城ヶ崎〜伊豆スカ・ツーリングでとった灯台の写真はズームレンズ82.5ミリ×デジタルズーム2倍。富士山の写真は3倍か3.5倍だったと思う。富士山がクッキリしていないのはデジタルズームのせいじゃなく、富士山がかなり遠くにあって霞んでいるから。光学250ミリで撮っても同じ結果になると思う。
DSC00997

DSC01040





次は24ミリ広角レンズのデジタルズーム。

◆広角レンズ24ミリ (これだけ撮影時刻が少し離れており、より青空)
0倍

◆広角レンズ24ミリ × デジタルズーム1.5倍
5倍

◆広角レンズ24ミリ × デジタルズーム2倍
303ズーム16ミリ 2倍

◆広角レンズ24ミリ × デジタルズーム2.5倍
5倍

◆広角レンズ24ミリ × デジタルズーム3倍
305ズーム16ミリ 3倍

◆広角レンズ24ミリ × デジタルズーム3.5倍
5倍

◆広角レンズ24ミリ × デジタルズーム4倍
307ズーム16ミリ 4倍



どちらかというと、ズームレンズより広角レンズのテストのほうが興味があった。
24ミリの1.5倍は36ミリ、2倍は48ミリ、2.5倍で60ミリになる。

光学ズームレンズの似たようなミリ数と較べると


◆広角レンズ24ミリ × デジタルズーム1.5倍(36ミリ相当)
5倍 のコピー

◆ズームレンズ 36ミリ
402 100-24ミリ のコピー




◆広角レンズ24ミリ × デジタルズーム2倍(48ミリ相当)
403ズーム16ミリ 2倍 のコピー

◆ズームレンズ 52.5ミリ
404 100-35ミリ のコピー

◆広角レンズ24ミリ × デジタルズーム2.5倍(60ミリ相当)
5倍 のコピー


だいたい換算通りの結果かな。当たり前だけれど。
建物の真ん中と写真のセンターを揃えて撮影しておけば、もっとわかりやすかったと反省。

レンズの交換自体はガチャッとはめるだけだから簡単。しかし傷をつけないように、あるいはホコリなどが付着しないように、ケースからの出し入れやキャップのつけ外しがけっこう面倒である。

バイク・ツーリングの時の写真はほとんどが風景写真で、イクシーの時もズームレンズの広角一杯側で9割位を取っていたはず。だからNEXで24ミリの広角レンズをつけておき、ちょっと寄りたい(大きく写したい)ときにデジタルズームでキレイに拡大できれば便利かなと。24ミリの広角レンズなら薄いので、革ジャンのポケットに入れることも可能である。

NEXについていた27〜82.5ミリのズームレンズと、24ミリの広角レンズをどう使い分けるかは今後の課題。正確に言うなら使い分けるかどうかも課題。本音を言えば一本ですむレンズが欲しい。デジタルズームは使い物になるとはいえ、いちいちメニューから設定を呼び出す必要があって煩わしい。



今回デジカメを買い換えるときに最初に考えたのは、ミラーレスではなく普通のコンパクトタイプ。キャノンにはイクシーとは別に少し高級・マニア向けのパワーショットというブランドがある。最初はその中のS100というモデルにするつもりだった。値段は3万5000円ほど。他のメーカーにも同じようなモデルがあるが、イクシーと同じキャノンなら操作方法が似ているかなと思って。
s100

買い換え理由その1である広角は、私のイクシー900ISが28ミリであるにに対してS100は24ミリだから、とりあえずクリア。買い換え理由その2の画質は、イクシーより上級ブランドだし、900ISより6年たっているから当然キレイになっているだろうという判断。

しかし、ネットでアレコレ見られるアマチュアが投稿した機種別の写真を見較べるうちに(メーカーのホームページある撮影例写真はプロが撮ったものだから、どんなデジカメでもキレイであまり参考にならない)、コンパクト〜ミラーレス〜一眼レフでは画質に明確な差があることがわかり、コンパクトは対象外に。一眼レフは大きいし重いし高いから、ミラーレスにしたというのは以前に書いたとおり。それで画質の違いの一番の理由はフィルムに相当する画像センサーの大きさ。

どれくらい違うかというとこんな感じ。
センサーサイズ

図はデジカメプラスから引用。
ちなみにフルサイズと書いてあるのがフィルムと同じ大きさ。普通のフィルムは35ミリなのに、画像センサーのフルサイズの横幅がなぜ36ミリなのかは長くなるので省略。


NEXのセンサーはAPS-Cというサイズ。
普通のコンパクトデジカメは1/2.3サイズ。パワーショットS100は図にはない1/1.7というサイズ。(これが高級コンパクトデジカメの基本サイズらしい)。面積で較べると

  1/1.7サイズ=43ミリ平米
  APS-Cサイズ=370ミリ平米

  370 ÷ 43 = 8.6倍

センサーの具体的サイズは後で知ったのであるが、これだけ大きさが違えば画質に差がつくことも納得。カメラは「レンズの性能」「センサーのサイズと性能」「画像エンジンと呼ばれるセンサーの制御技術」の3つの掛け合わせで画質が決まるといわれている。ミラーレスはAPS-Cかフォーサーズと呼ばれるセンサーを積んでいる。少ししか大きさが違わないからフォーサーズが他の2つの要素でAPS-Cのカメラを上回ることは可能かも知れない。しかし1/1.7や1/2.3サイズと、APS-Cあるいはフォーサーズとでは、つまりコンパクトとミラーレスではやはり土俵が違う。



話をキャノンのS100に戻すと、このカメラには24ミリ〜120ミリのズームレンズがついている。このクラスの高級コンパクトは大体それくらいのレンズ。そういった1本でとりあえずOKなレンズが、なんでミラーレスにはないかなあ。それにS100のレンズは使わないときは縮んでボディに格納される。センサーのサイズが大きくなればレンズの直径が太くなるのは避けられないとして、パナソニック程度の大きさのレンズで24ミリ〜120ミリ程度ならできるはず。

まあメーカーとしては、微妙にレンズの焦点距離を変えていろいろレンズを買わせたいという気持ちはわかる。またマニアにはその方が使い勝手がいいのかも知れない。しかし以前に書いたようにデジカメの相場が下がって、6年前のイクシーと今のNEXは同じ値段なのである。だからカメラに関心がない人はNEXクラスを買わないという設定は間違っている。現に私が買っている! NEXにはパナソニックサイズで、これ1本でOKレンズをぜひ開発してもらいたい。

どうしてもダメならパナソニックにスイングパノラマが搭載されるでもいいけど(^^ゞ


おしまい

wassho at 23:06│Comments(0) 生活、日常 

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