2012年12月21日
悪魔のWin Win
Win Winの関係ーーーということがよく言われるようになったのは10年ほど前のことだろうか。念のために説明しておくと
Win (ウィン) 勝つこと
Lose (ルーズ) 負けること
たとえばビジネスにおいて発注者が値切り倒して、とにかく仕事が欲しい下請け業者が赤字覚悟で受注したとする。こういう場合はWin-Loseな関係。そうではなく双方が利益を得られる、メリットがある、あるいは満足できる状況がWin-Win。世の中Win-Loseな場合が多いからWin-Winというキーワードがもてはやされたともいえるが、社会的にはまったく正義な考え方である。
アメリカの大統領予備選をテーマにした映画を先日レンタルした。出来はあまりよくなかったので、もうタイトルは忘れた。ジョージ・クルーニーが出演していた。
選挙戦でA候補とB候補が対立している。
A候補には選挙参謀のPと、その下で働くQがいる。
B候補には選挙参謀のRがいる。
Qはなかなかの切れ者で、そのせいでB候補は苦戦している。
そこでB候補の選挙参謀Rは内密にQと会い、こちらの陣営に来ないかとヘッドハンティングする。Qは断る。しかし、そのような密会をしたことがバレて選挙参謀Pの信頼を失いA陣営をクビになる。辞任ではなくクビになったものは雇えないとQはB陣営にも入れない。実は密会したことをA陣営に漏らしたのはRである。
QはRに文句を言いにいく。
Rは言う。
「君のせいで我が陣営は苦戦している。君を我々の味方にするか、もし味方にならないのであれば排除する必要があった。君がA陣営からいなくなりさえすれば、どちらでもよかった。これが私にとってのWin-Winさ」
Win Winな関係を目指しましょうというのはまったく正しいのだが、どこかお利口ぶった言葉の響きも感じる。どちらかといえばLose側の主張で、世の中そんな甘くないんだなあと思うこともある。この映画でのWin-Winは言葉としての使い方がまったく違う。でも、そんな潜在意識があったせいか「そーくるかあ」と感心したしだい。これくらいのしたたかさがないと本来の意味でのWin-Winも実現できないという気もする。Lose-Loseなことが多いから、世の中パッとしないのだ。
Win (ウィン) 勝つこと
Lose (ルーズ) 負けること
たとえばビジネスにおいて発注者が値切り倒して、とにかく仕事が欲しい下請け業者が赤字覚悟で受注したとする。こういう場合はWin-Loseな関係。そうではなく双方が利益を得られる、メリットがある、あるいは満足できる状況がWin-Win。世の中Win-Loseな場合が多いからWin-Winというキーワードがもてはやされたともいえるが、社会的にはまったく正義な考え方である。
アメリカの大統領予備選をテーマにした映画を先日レンタルした。出来はあまりよくなかったので、もうタイトルは忘れた。ジョージ・クルーニーが出演していた。
選挙戦でA候補とB候補が対立している。
A候補には選挙参謀のPと、その下で働くQがいる。
B候補には選挙参謀のRがいる。
Qはなかなかの切れ者で、そのせいでB候補は苦戦している。
そこでB候補の選挙参謀Rは内密にQと会い、こちらの陣営に来ないかとヘッドハンティングする。Qは断る。しかし、そのような密会をしたことがバレて選挙参謀Pの信頼を失いA陣営をクビになる。辞任ではなくクビになったものは雇えないとQはB陣営にも入れない。実は密会したことをA陣営に漏らしたのはRである。
QはRに文句を言いにいく。
Rは言う。
「君のせいで我が陣営は苦戦している。君を我々の味方にするか、もし味方にならないのであれば排除する必要があった。君がA陣営からいなくなりさえすれば、どちらでもよかった。これが私にとってのWin-Winさ」
Win Winな関係を目指しましょうというのはまったく正しいのだが、どこかお利口ぶった言葉の響きも感じる。どちらかといえばLose側の主張で、世の中そんな甘くないんだなあと思うこともある。この映画でのWin-Winは言葉としての使い方がまったく違う。でも、そんな潜在意識があったせいか「そーくるかあ」と感心したしだい。これくらいのしたたかさがないと本来の意味でのWin-Winも実現できないという気もする。Lose-Loseなことが多いから、世の中パッとしないのだ。