2013年09月28日
巾着田の曼珠沙華(彼岸花)
今週はツーリングのつもりではなかった。しかし金曜日の帰宅途中、電車の吊り広告で巾着田のことを知る。まったく知らなかったし、彼岸花のこともあまり意識になかった。でも自宅に戻ってからネットで調べると、なかなかよさそうである。ただしものすごく渋滞するという情報も多かった。また来週になると花の最盛期から下り坂になりそうとも。ならば善は急げというわけで急遽、午前6時半出発の早朝ツーリング。ネットで調べだしたのが午前1時を回っていたので、あまり寝ていない。
ところでBMW F800Rのエンジンを掛けると警告灯が点灯。以前にも点灯したことがあって、その時はエンジンを切ってかけ直すと点灯しなくなったが今回は消えなかった。走り出してみて特におかしな感じはしなかったので「たぶん誤作動」と決めつけ(^^ゞ、そのままツーリング続行。そしたら途中でヘッドライトの電球も切れた。このあたりのいきさつはまた別の機会に。
日本で最大、500万本の曼珠沙華(まんじゅしゃげ)が群生しているという巾着田(きんちゃくだ:地名)というのは埼玉県の日高市にある。日高といえば北海道を連想するくらいで、この日高市という自治体のことも知らなかった。地図で見るとお茶で有名な狭山市の隣にある。

往きのルートは関越自動車で城ヶ島ジャンクションまで行き、そこで圏央道に乗り換えて狭山日高インターまで。そこからは県道347号と国道299号。その国道299号が10キロ近く渋滞するらしいが、早起きしたかいあってスムーズに走れた。ちなみに一般道で渋滞10キロというのは高速道路だったら渋滞30キロくらいのイメージになる。参考までに現地到着は午前8時過ぎ。
バイクの駐車場。
この写真に写っている平地面積の5〜6倍の広さのクルマの駐車場がある。バイクの駐車料金は100円。
なぜか水車小屋があった。
5分ほど歩いて入り口に到着。入場料は300円。巾着田の係員は地元のオッチャン・オバチャン達だと思うが、親切でフレンドリーでとても感じがよい。
入り口をくぐってすぐ、あたり一面の彼岸花に圧倒される。
いちおう書いておくと曼珠沙華(まんじゅしゃげ)=彼岸花(ひがんばな)である。ここ巾着田では曼珠沙華と呼ばれているが、私は彼岸花という呼び名に馴染みがあるのでブログでは彼岸花と書く。
秋に咲くきれいな花であるが、花にも茎にも根にも毒がある。土葬の時代には、その毒で死体を掘り起こす動物が寄ってこないからと墓に植えられ、その名残で今でも墓地に多いといわれる。また秋の彼岸の頃に咲くから彼岸花だが、彼岸は弔いの儀式でもあるので、彼岸花は何となく不吉なイメージもついて回る。でもここへ来ると、そんな印象は吹き飛ぶ。
見渡す限りのレッドカーペット!
手を上に伸ばしてハイアングルで。
ややローアングル。茎の緑と赤い花のコントラストが美しい。
地形に沿って彼岸花も盛り上がっている。
木がたくさん生えていて、木漏れ日が当たる部分と影になっているところの対比が鮮やかだった。ただ写真に撮ると、あまりそのあたりが再現されないのが残念。
長さ600メートル、幅50メートルらしい。
ちょっと寄っての撮影。
先々週の台風の影響か、倒れている彼岸花。
これを見てわかるように彼岸花には葉がない。茎だけが伸びて花を付ける。そして花が枯れた後に地面から葉だけがでてくる。春になるとその葉も枯れて何もなくなる。そして秋になると芽が出て、また茎が伸びて花を付けるという変わった植物。ついでに書くと球根植物である。
こっちは木が倒れていた。
切り株と一緒に。
これは珍しい白い彼岸花。
巾着田の中でもほんの少ししか生えていなかった。
地図中央の川が丸く曲がっているエリアが巾着田。キンチャク袋のような形だからその名前。昔は水田だったという。川の名前は高麗(こま)川。最寄り駅は西武池袋線の高麗駅。私が東横線で見た吊り広告は西武鉄道が出していたもの。

川原に降りてみる。
水がとてもキレイだった。
清流がありそうな、そんなド田舎でもないので驚く。
川原に何輪か彼岸花が植えられていて、それを熱心に撮影する人々。
舐めるように写真を撮っている。
私はこんなものを見つけて喜んでいた。
出入り口は何カ所かあって、ここで入場券を見せて川原に降りる。
この看板の現在地が川原に出たあたりの場所。
赤く塗られているのが彼岸花が咲いているエリアである。
上の看板で途中で彼岸花が切れいている場所は屋台村になっていた。地元のハムメーカーの屋台で、ソーセージの厚切りを焼いたものを食べたがイマイチだった。
しばらく川原沿いを歩くと橋があった。
ドレミファ橋というらしい。
名前の由来の説明はなかった。
そのそばに、こんな看板が。
カワセミは見かけなかった。まあ飛んでいたとしても小さな鳥だから双眼鏡かカメラの大きな望遠レンズがなければ見えなかっただろう。ちなみに私はカワセミを一度も見たことがない。
巾着田の一番奥にある「あいあい橋」。
木製でなかなか美しい構造。
少しスロープを昇って、
橋を渡る。
橋の上から見た彼岸花。
大きな岩。
水の透明度がよくわかる。
キンチャクのように丸く流れる高麗(こま)川と巾着田。
空の色と雲の形はすっかり秋。つい先日まであんなに暑かったのに。
この日の最高気温予想は25度。しかし早朝に出発して巾着田につくまでは16〜17.5度くらいでバイクで走っていると寒かった。服装はTシャツ+ウインドブレーカー+メッシュジャケット&メッシュパンツの組み合わせ。現地でジャケットは脱いで、ウインドブレーカーは気温が上がる午前10時頃までは着ていた。帰りの高速道路上は26〜27度でウインドブレーカーなしでちょうどよかった。
巾着田は花の名所だから一眼レフなどを持ったカメラマニアが多いのは当然。しかし、あちこちの花の名所に行ったが、この巾着田のカメラマニア比率は圧倒的に高い。それとそのマニアの多くが三脚を使って撮影しているのにも驚いた。今までの一生で見た三脚の数より、この日に見た三脚の数のほうが多かったかもしれない。
彼岸花をアップで撮るのは難しい。私のNEX-5Nというカメラはオートフォーカスがコントラスト方式という機構だが(長くなるので説明は省略)、赤一色の彼岸花ではコントラストが低いのでピントが合いにくい。巾着田では密集して生えているのでなおさらである。また彼岸花は花びらが細いのでオートフォーカスが、どこを基準にコントラストを測ればいいのか判断できないようである。
結果、アップで撮ろうとするとオートフォーカスは全然ピントが合わない。しかたないからマニュアルでピントを合わせることにする。でも日差しがきつかったので、液晶画面が反射してよく見えない。結局ピントが合っているのかどうかよくわからないまま写真を撮ることに。そんないい加減なことで成功するはずもなく。ここに貼り付けたのは、小さなサイズならピントが合っているように見えるものを選んだつもり。求む、もっと高性能なオートフォーカス。
なぜか赤くモヤがかかったような写真に。
幻想的だと解釈されたし。
花びらより外側に雄しべが伸びる構造。
実は雌しべもこの中にあって、先端に花粉がないのが雌しべ(らしい)。
よく見ると彼岸花の花びらはウェーヴがかかっている。
茎が先端で6つに別れ、それぞれに花がつく。
つまり彼岸花の花とは6つの花の集合体。
つぼみが開き始めた段階の彼岸花。
茎が6つに別れていること、花粉のない雌しべの様子がわかりやすい。
恒例の下からアオリ撮り。
空を入れてのアップ。
こっちはミドリを背景に。
白い彼岸花もローアングルで。
ツボミも忘れずに。
彼岸花自体は見慣れているが、こんなにたくさんあると彼岸花が咲いているというより、まったく別の光景に見える。とてもとても新鮮。また赤い彼岸花をずっと見ていると、気のせいかテンションも上がってくるように感じる。普通は花を眺めているとリラックスしてくるものだが、色が与える心理効果というのは確かにあるものだと実感。ひょっとしたら前世はウシだった?
同じルートじゃつまらないので、帰りは圏央道から八王子経由で中央自動車にのって帰った。巾着田を後にしたのは午前11過ぎ。国道299号は数キロの渋滞になっていた。渋滞の後ろのほうの人たちが彼岸花を見られるのは2時間後くらいかな。高麗駅から歩いてやってくる人もかなりの数。やっぱり早朝に来て正解。
走行150キロくらい。午後1時頃にいったん帰宅して、その後ディーラーへバイクの修理に。
ところでBMW F800Rのエンジンを掛けると警告灯が点灯。以前にも点灯したことがあって、その時はエンジンを切ってかけ直すと点灯しなくなったが今回は消えなかった。走り出してみて特におかしな感じはしなかったので「たぶん誤作動」と決めつけ(^^ゞ、そのままツーリング続行。そしたら途中でヘッドライトの電球も切れた。このあたりのいきさつはまた別の機会に。
日本で最大、500万本の曼珠沙華(まんじゅしゃげ)が群生しているという巾着田(きんちゃくだ:地名)というのは埼玉県の日高市にある。日高といえば北海道を連想するくらいで、この日高市という自治体のことも知らなかった。地図で見るとお茶で有名な狭山市の隣にある。

往きのルートは関越自動車で城ヶ島ジャンクションまで行き、そこで圏央道に乗り換えて狭山日高インターまで。そこからは県道347号と国道299号。その国道299号が10キロ近く渋滞するらしいが、早起きしたかいあってスムーズに走れた。ちなみに一般道で渋滞10キロというのは高速道路だったら渋滞30キロくらいのイメージになる。参考までに現地到着は午前8時過ぎ。
バイクの駐車場。
この写真に写っている平地面積の5〜6倍の広さのクルマの駐車場がある。バイクの駐車料金は100円。
なぜか水車小屋があった。
5分ほど歩いて入り口に到着。入場料は300円。巾着田の係員は地元のオッチャン・オバチャン達だと思うが、親切でフレンドリーでとても感じがよい。
入り口をくぐってすぐ、あたり一面の彼岸花に圧倒される。
いちおう書いておくと曼珠沙華(まんじゅしゃげ)=彼岸花(ひがんばな)である。ここ巾着田では曼珠沙華と呼ばれているが、私は彼岸花という呼び名に馴染みがあるのでブログでは彼岸花と書く。
秋に咲くきれいな花であるが、花にも茎にも根にも毒がある。土葬の時代には、その毒で死体を掘り起こす動物が寄ってこないからと墓に植えられ、その名残で今でも墓地に多いといわれる。また秋の彼岸の頃に咲くから彼岸花だが、彼岸は弔いの儀式でもあるので、彼岸花は何となく不吉なイメージもついて回る。でもここへ来ると、そんな印象は吹き飛ぶ。
見渡す限りのレッドカーペット!
手を上に伸ばしてハイアングルで。
ややローアングル。茎の緑と赤い花のコントラストが美しい。
地形に沿って彼岸花も盛り上がっている。
木がたくさん生えていて、木漏れ日が当たる部分と影になっているところの対比が鮮やかだった。ただ写真に撮ると、あまりそのあたりが再現されないのが残念。
長さ600メートル、幅50メートルらしい。
ちょっと寄っての撮影。
先々週の台風の影響か、倒れている彼岸花。
これを見てわかるように彼岸花には葉がない。茎だけが伸びて花を付ける。そして花が枯れた後に地面から葉だけがでてくる。春になるとその葉も枯れて何もなくなる。そして秋になると芽が出て、また茎が伸びて花を付けるという変わった植物。ついでに書くと球根植物である。
こっちは木が倒れていた。
切り株と一緒に。
これは珍しい白い彼岸花。
巾着田の中でもほんの少ししか生えていなかった。
地図中央の川が丸く曲がっているエリアが巾着田。キンチャク袋のような形だからその名前。昔は水田だったという。川の名前は高麗(こま)川。最寄り駅は西武池袋線の高麗駅。私が東横線で見た吊り広告は西武鉄道が出していたもの。

川原に降りてみる。
水がとてもキレイだった。
清流がありそうな、そんなド田舎でもないので驚く。
川原に何輪か彼岸花が植えられていて、それを熱心に撮影する人々。
舐めるように写真を撮っている。
私はこんなものを見つけて喜んでいた。
出入り口は何カ所かあって、ここで入場券を見せて川原に降りる。
この看板の現在地が川原に出たあたりの場所。
赤く塗られているのが彼岸花が咲いているエリアである。
上の看板で途中で彼岸花が切れいている場所は屋台村になっていた。地元のハムメーカーの屋台で、ソーセージの厚切りを焼いたものを食べたがイマイチだった。
しばらく川原沿いを歩くと橋があった。
ドレミファ橋というらしい。
名前の由来の説明はなかった。
そのそばに、こんな看板が。
カワセミは見かけなかった。まあ飛んでいたとしても小さな鳥だから双眼鏡かカメラの大きな望遠レンズがなければ見えなかっただろう。ちなみに私はカワセミを一度も見たことがない。
巾着田の一番奥にある「あいあい橋」。
木製でなかなか美しい構造。
少しスロープを昇って、
橋を渡る。
橋の上から見た彼岸花。
大きな岩。
水の透明度がよくわかる。
キンチャクのように丸く流れる高麗(こま)川と巾着田。
空の色と雲の形はすっかり秋。つい先日まであんなに暑かったのに。
この日の最高気温予想は25度。しかし早朝に出発して巾着田につくまでは16〜17.5度くらいでバイクで走っていると寒かった。服装はTシャツ+ウインドブレーカー+メッシュジャケット&メッシュパンツの組み合わせ。現地でジャケットは脱いで、ウインドブレーカーは気温が上がる午前10時頃までは着ていた。帰りの高速道路上は26〜27度でウインドブレーカーなしでちょうどよかった。
巾着田は花の名所だから一眼レフなどを持ったカメラマニアが多いのは当然。しかし、あちこちの花の名所に行ったが、この巾着田のカメラマニア比率は圧倒的に高い。それとそのマニアの多くが三脚を使って撮影しているのにも驚いた。今までの一生で見た三脚の数より、この日に見た三脚の数のほうが多かったかもしれない。
彼岸花をアップで撮るのは難しい。私のNEX-5Nというカメラはオートフォーカスがコントラスト方式という機構だが(長くなるので説明は省略)、赤一色の彼岸花ではコントラストが低いのでピントが合いにくい。巾着田では密集して生えているのでなおさらである。また彼岸花は花びらが細いのでオートフォーカスが、どこを基準にコントラストを測ればいいのか判断できないようである。
結果、アップで撮ろうとするとオートフォーカスは全然ピントが合わない。しかたないからマニュアルでピントを合わせることにする。でも日差しがきつかったので、液晶画面が反射してよく見えない。結局ピントが合っているのかどうかよくわからないまま写真を撮ることに。そんないい加減なことで成功するはずもなく。ここに貼り付けたのは、小さなサイズならピントが合っているように見えるものを選んだつもり。求む、もっと高性能なオートフォーカス。
なぜか赤くモヤがかかったような写真に。
幻想的だと解釈されたし。
花びらより外側に雄しべが伸びる構造。
実は雌しべもこの中にあって、先端に花粉がないのが雌しべ(らしい)。
よく見ると彼岸花の花びらはウェーヴがかかっている。
茎が先端で6つに別れ、それぞれに花がつく。
つまり彼岸花の花とは6つの花の集合体。
つぼみが開き始めた段階の彼岸花。
茎が6つに別れていること、花粉のない雌しべの様子がわかりやすい。
恒例の下からアオリ撮り。
空を入れてのアップ。
こっちはミドリを背景に。
白い彼岸花もローアングルで。
ツボミも忘れずに。
彼岸花自体は見慣れているが、こんなにたくさんあると彼岸花が咲いているというより、まったく別の光景に見える。とてもとても新鮮。また赤い彼岸花をずっと見ていると、気のせいかテンションも上がってくるように感じる。普通は花を眺めているとリラックスしてくるものだが、色が与える心理効果というのは確かにあるものだと実感。ひょっとしたら前世はウシだった?
同じルートじゃつまらないので、帰りは圏央道から八王子経由で中央自動車にのって帰った。巾着田を後にしたのは午前11過ぎ。国道299号は数キロの渋滞になっていた。渋滞の後ろのほうの人たちが彼岸花を見られるのは2時間後くらいかな。高麗駅から歩いてやってくる人もかなりの数。やっぱり早朝に来て正解。
走行150キロくらい。午後1時頃にいったん帰宅して、その後ディーラーへバイクの修理に。