2013年11月02日
モネ 風景を見る眼 19世紀フランス風景画の革新
前2回で書いた箱根ツーリングの目的はススキと、
このクロード・モネ展である。
この展覧会は企画の成り立ちが変わっている。モネを19作品と日本で一番コレクションしているポーラ美術館と、ほぼ同規模の17作品を持っている上野の国立西洋美術館が、お互いの作品を貸し出し合って、つまり19+16(なぜか国立西洋美術館は出展が1作品少ない)=35作品のモネを集めた規模にして展覧会を実施。ポーラ美術館は11月24日まで。その後、国立西洋美術館で12月7日から来年3月9日まで開催される。
ちなみに入場料は国立西洋美術館の1200円に対して、ポーラ美術館は1800円と観光地価格。でもポーラ美術館はガラガラと言っていいほど空いている。5つのコーナーに分かれているが、私が訪れた日曜の昼過ぎで、各コーナーにいたのは10名くらい。こんなことは国立西洋美術館ではあり得ない。どれだけじっくり鑑賞できたかの価値を国立西洋美術館の1200円を基準に考えると、最低でも10万円くらいになるかな。
といいつつ、前回訪れた時にもらったスタンプカードを提示して、ちゃっかり200円引きの1600円で入場(^^ゞ なお初めて行く人もホームページのインターネット割引券を使えば100円引きの1700円になる。
第1展示室の入り口。
グローバルスタンダードでは美術館で写真を撮ることは自由だが、ここ日本では禁止なのが残念。どうしてこんな風習になったのだろう。
入り口を入ってすぐ、いきなりドカーンと現れるのがこの2作品。どちらもポスターやチケットに使われている、いってみれば今回の目玉作品。そういう作品は、たいてい展示構成の中頃過ぎにあることが多いのでサプライズ感あり。
「舟遊び」 モネ
「バラ色のボート」 モネ
舟遊びは(タテヨコ)145.5センチ×133.5センチ、バラ色のボートは135.3×176.5センチとどちらも大きな作品。いきなり145.5センチといわれてもピンとこないかもしれないが、人の身長を基準に思い浮かべると絵の大きさをイメージしやすいかも。
モネといえば睡蓮で水辺を連想するが、そういう意味では、どちらもモネ・ワールド全開。「舟遊び」のほうがなんとなく見慣れたモネの色使い。
「雪のアルジャントゥイユ」 モネ
アルジャントゥイユとは地名。パリから北に15キロ程離れたところ。
雪景色の感じがよくでているなあと思って眺める。たぶん空を白っぽく塗ったのが、そのトリックかもしれない。感じたままに表現するのが印象派である。
「ジヴェルニーの積みわら」 モネ
ジヴェルニーも地名である。
積みわらを見るとミレーを思い出す。絵のタッチは少しゴッホにも似ている。それでいてモネらしさはもちろんある。つまり一粒で三回おいしいお得な作品。
「花咲く堤、アルジャントゥイユ」 モネ
いい絵である。間違いなく。でも煙突から出ている煙の描き方は手を抜きすぎやろと、モネに突っ込んでみる(^^ゞ
「波立つプールヴィルの海」 モネ
こっちはもっと突っ込みどころ満載。まずどんなに海が荒れても海面は、こんな沖まで真っ白にはならない。百歩譲って真っ白な状態になるほどの大嵐だとしたら、描かれているほど波打ち際に近づけば確実に波にさらわれる。あれこれ突っ込みを入れて画家とコミュニケーションしながら絵を見るのも楽しいよ。
モネ=睡蓮。そんな意識があるからか、この絵を見た時は「あ、出た出た」と思ってしまったが、これはゴッホの描いたバラだった(>_<)
「ばら」 ゴッホ
花のところは確かにバラなんだけれど、バラの茎があって地面から伸びて生えているようには見えないんだけどなあ。
「ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋」 ゴッホ
これもゴッホ。運河の左側にたぶん洗濯をしている女性が3人並んでいる。少しわかりづらいが一番手前の人物の上半身と一番奥の人物の下半身は、赤い輪郭線が描かれているだけである。つまり川面や土手の地面が透けているというか何も描かれていない。表現手法?それともオチャメ?
「トルーヴィルの浜」 ウジューヌ・ブーダン
すごく印象に残った作品。
それは絵そのものとはほとんど関係なくて、着飾った男女というか紳士淑女がビーチにいるから。スーツやドレスを着て砂浜に行ったことってないでしょ? この絵が描かれた1867年(明治元年が1868年)頃のヨーロッパは砂浜も社交の場だったのかな。それにしてもたくさん集まって何をしているんだろう。飲んだり食べたりはしていないみたいだし。
「グランカンの干潮」 ジョルジュ・スーラ
のどかなのどかな作品。
こんな光景を眺めながら夏休みを過ごしたい。
「睡蓮」 モネ
「睡蓮の池」 モネ
絵にある池はモネの自宅の庭にあり、彼は睡蓮(すいれん)の絵を200点以上も制作している。だから今まであちこちでモネの睡蓮は目にしてきた。でも見慣れているとはいえやっぱりモネは睡蓮である。モネの展示会で睡蓮の絵がなかったらガッカリする。サザンのライブを聴きに行って「勝手にシンドバッド」が演奏されないようなものである。そして最初にも触れたようにポーラ美術館は都内の美術館のように混雑していない。近づいたり離れたり、真正面でも斜め横からでも好きなように見ることができる。たっぷり堪能できて「絵を見たぞ〜モネを見たぞ〜」と満腹気分を味わえた。
ーーー続く
このクロード・モネ展である。
この展覧会は企画の成り立ちが変わっている。モネを19作品と日本で一番コレクションしているポーラ美術館と、ほぼ同規模の17作品を持っている上野の国立西洋美術館が、お互いの作品を貸し出し合って、つまり19+16(なぜか国立西洋美術館は出展が1作品少ない)=35作品のモネを集めた規模にして展覧会を実施。ポーラ美術館は11月24日まで。その後、国立西洋美術館で12月7日から来年3月9日まで開催される。
ちなみに入場料は国立西洋美術館の1200円に対して、ポーラ美術館は1800円と観光地価格。でもポーラ美術館はガラガラと言っていいほど空いている。5つのコーナーに分かれているが、私が訪れた日曜の昼過ぎで、各コーナーにいたのは10名くらい。こんなことは国立西洋美術館ではあり得ない。どれだけじっくり鑑賞できたかの価値を国立西洋美術館の1200円を基準に考えると、最低でも10万円くらいになるかな。
といいつつ、前回訪れた時にもらったスタンプカードを提示して、ちゃっかり200円引きの1600円で入場(^^ゞ なお初めて行く人もホームページのインターネット割引券を使えば100円引きの1700円になる。
第1展示室の入り口。
グローバルスタンダードでは美術館で写真を撮ることは自由だが、ここ日本では禁止なのが残念。どうしてこんな風習になったのだろう。
入り口を入ってすぐ、いきなりドカーンと現れるのがこの2作品。どちらもポスターやチケットに使われている、いってみれば今回の目玉作品。そういう作品は、たいてい展示構成の中頃過ぎにあることが多いのでサプライズ感あり。
「舟遊び」 モネ
「バラ色のボート」 モネ
舟遊びは(タテヨコ)145.5センチ×133.5センチ、バラ色のボートは135.3×176.5センチとどちらも大きな作品。いきなり145.5センチといわれてもピンとこないかもしれないが、人の身長を基準に思い浮かべると絵の大きさをイメージしやすいかも。
モネといえば睡蓮で水辺を連想するが、そういう意味では、どちらもモネ・ワールド全開。「舟遊び」のほうがなんとなく見慣れたモネの色使い。
「雪のアルジャントゥイユ」 モネ
アルジャントゥイユとは地名。パリから北に15キロ程離れたところ。
雪景色の感じがよくでているなあと思って眺める。たぶん空を白っぽく塗ったのが、そのトリックかもしれない。感じたままに表現するのが印象派である。
「ジヴェルニーの積みわら」 モネ
ジヴェルニーも地名である。
積みわらを見るとミレーを思い出す。絵のタッチは少しゴッホにも似ている。それでいてモネらしさはもちろんある。つまり一粒で三回おいしいお得な作品。
「花咲く堤、アルジャントゥイユ」 モネ
いい絵である。間違いなく。でも煙突から出ている煙の描き方は手を抜きすぎやろと、モネに突っ込んでみる(^^ゞ
「波立つプールヴィルの海」 モネ
こっちはもっと突っ込みどころ満載。まずどんなに海が荒れても海面は、こんな沖まで真っ白にはならない。百歩譲って真っ白な状態になるほどの大嵐だとしたら、描かれているほど波打ち際に近づけば確実に波にさらわれる。あれこれ突っ込みを入れて画家とコミュニケーションしながら絵を見るのも楽しいよ。
モネ=睡蓮。そんな意識があるからか、この絵を見た時は「あ、出た出た」と思ってしまったが、これはゴッホの描いたバラだった(>_<)
「ばら」 ゴッホ
花のところは確かにバラなんだけれど、バラの茎があって地面から伸びて生えているようには見えないんだけどなあ。
「ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋」 ゴッホ
これもゴッホ。運河の左側にたぶん洗濯をしている女性が3人並んでいる。少しわかりづらいが一番手前の人物の上半身と一番奥の人物の下半身は、赤い輪郭線が描かれているだけである。つまり川面や土手の地面が透けているというか何も描かれていない。表現手法?それともオチャメ?
「トルーヴィルの浜」 ウジューヌ・ブーダン
すごく印象に残った作品。
それは絵そのものとはほとんど関係なくて、着飾った男女というか紳士淑女がビーチにいるから。スーツやドレスを着て砂浜に行ったことってないでしょ? この絵が描かれた1867年(明治元年が1868年)頃のヨーロッパは砂浜も社交の場だったのかな。それにしてもたくさん集まって何をしているんだろう。飲んだり食べたりはしていないみたいだし。
「グランカンの干潮」 ジョルジュ・スーラ
のどかなのどかな作品。
こんな光景を眺めながら夏休みを過ごしたい。
「睡蓮」 モネ
「睡蓮の池」 モネ
絵にある池はモネの自宅の庭にあり、彼は睡蓮(すいれん)の絵を200点以上も制作している。だから今まであちこちでモネの睡蓮は目にしてきた。でも見慣れているとはいえやっぱりモネは睡蓮である。モネの展示会で睡蓮の絵がなかったらガッカリする。サザンのライブを聴きに行って「勝手にシンドバッド」が演奏されないようなものである。そして最初にも触れたようにポーラ美術館は都内の美術館のように混雑していない。近づいたり離れたり、真正面でも斜め横からでも好きなように見ることができる。たっぷり堪能できて「絵を見たぞ〜モネを見たぞ〜」と満腹気分を味わえた。
ーーー続く












