2015年02月28日
さよならスポック
ネットのニュースでレナード・ニモイ氏の訃報を知る。宇宙大作戦、後にはスタートレックと呼ばれたテレビドラマや映画でミスター・スポック役を演じてきたアメリカ人の俳優である。亡くなったのは米国時間で2月27日午前8時40分、享年83歳。死因は慢性閉塞性肺疾患と報じられている。
国内外の主要メディアでこのニュースが取り上げられた。オバマ大統領も「レナードは生涯にわたって芸術を愛し、その才能を惜しみなく発揮してくれた。私もミスター・スポックが大好きだった。心からお悔やみ申し上げる」との声明を出した。彼は2007年にレナード・ニモイに私的な場で会ったとも書かれている。
考えてみればスタートレックのファン=ミスター・スポックのファンのような気がする。少なくとも私は間違いなくそうだ。だからスポックが登場しない2代目以降のテレビドラマシリーズにはあまり興味を持てなかったし、それをベースにした映画もすべて観たものの今ひとつ楽しめず。しかし最近の2作品では別の俳優だがスポックが登場している。そしてレナード・ニモイも老スポック役で出演していたからうれしかった。これだけ愛され、かつ作品で重要な役割を果たす登場人物は珍しいかも知れない。しかしもうレナード・ニモイのスポックは見ることができなくなってしまった。合掌
以前に書いたように高校生の時に宇宙大作戦の再放送を見て以来、スポックのファンである。しかし正直に書くと、あくまでスポックのファンであって、スポックを演じた俳優のレナード・ニモイのついては名前以外は何も知らなかったm(_ _)m 本日、訃報のニュースでスポックを演じていない素の彼を初めて見たしだい。バルカン人(と地球人のハーフ)のスポックは尖った耳がトレードマークだったけれど、彼自身の耳もかなり大きかったのね。
写真で中指と薬指が開いた形をしているのはバルカン式の挨拶。この手の形をして別れ際に「長寿と繁栄を」と挨拶をする。英語ではLive long and prosper。バルカン語というのも考えられていてDif-tor heh smusma。ちなみにバルカン人の寿命は200数十年の設定。
ところでバルカン人同士がこの挨拶をするのは割と改まった場で、結構厳かな雰囲気でLive long and prosperと言葉を交わす。しかし日本だとこの形は「ブタの手」となっているのがツライところ(^^ゞ
死期を悟ったのかレナード・ニモイは2月22日にツイッターにこんな言葉を残している。
A life is like a garden.
Perfect moments can be had, but not preserved, except in memory.
LLAP
人生は庭のようなもの。
完璧なときもあるが、それをとどめておくことはできない。
思い出の中以外では。
LLAPはLive long and prosperの略で、彼はいつも文章の中で結びの句として使っていたようである。それにしてもなかなか味わい深い言葉である。辞世の句のようなものだから過去を振り返って感傷的ではあるけれど、ここはひとつ「人生も庭も常に手入れを怠るな」と彼からのメッセージを前向きに受け取っておこう。
LLAP
wassho at 20:18│Comments(0)│
│映画、ドラマ、文学