2015年04月26日
CDプレーヤーを自分で修理してみた
2005年に購入したCDプレーヤー。SACDという上級バージョンCDがかかる少し高級なものを買ったのに、ずいぶん前からSACDは読み込まず、またCDを出し入れするトレイが開閉しない。オープンはツメを引っかけてかき出し、クローズでは手で押し込む状況になっていることは何度かブログでも書いた。
SACDはCDの円盤と見かけはまったく同じだが、SACD規格の音楽ファイルが入っている層とCD規格の二層構造。たいていはハイブリッド盤といってSACDプレーヤーを持っていなくても、普通のCDプレーヤーでCD層を聴けるようになっている。でも私のプレーヤーはSACDを入れるとSACD層もCD層も読み込まなくなって久しい。
ーーーだったのだけれど、パソコンとオーディオをつなぐ実験をした時に、場所を動かして振動を与えたのがよかったのか、何年かぶりにSACDのCD層を読み込むようになった。相変わらずトレイは自動で開閉しないものの、先日それはCDプレーヤーの中にある輪ゴムのようなベルトを交換すれば治ると知る。
その輪ゴムベルトはネットで売っていたのでさっそく購入。1つ200円。普通の郵便で送られてくるので送料も80円(消費税5%時代の郵便料金とのサービス設定だった)。
というわけでCDプレーヤーの修理に挑戦。目的は2つ。まずは輪ゴムベルトを交換してトレイが自動で開閉できるようにする。次にピックアップと呼ばれるレーザーを照射してCD円盤から情報を読み取る装置のクリーニング。10年も使っているからそれなりに汚れているに違いない。それをキレイにすればSACD層を読み取るようになるかも知れないとの期待から。
といっても家電製品を修理する技能もなければ経験もない。修理どころか壊してしまう可能性もある。でも毎回々爪を引っかけてトレイを空ける手間もいい加減イヤになってきたし(なかなか1回では開けられない)、壊してしまったら諦めて買い換えようとダメ元でのチャレンジ。
とりあえずボディーのカバーを外す。ある程度ネットで情報収集をしたとはいえ、それほど詳しいものはなかったので、ほとんど手探りでのチャレンジである。
左側の黒い箱にCDの読み取り装置が収まっている。ネットで見たものはこの箱のふたを開けたところから始まっていたので、さっそく「ゴムベルトどこ?」とつまずく。
読み取り装置のフタを外す。
トレイを引き出すといろいろメカニズムが見える。
赤く光っているのがピックアップ(レーザーを照射している状態)。
その手前の丸いのがCDを回すターンテーブル。
まずはピックアップを磨く。綿棒にカメラのレンズをクリーニングする液をつけてゴシゴシと。もっともピックアップはバネで浮いているような構造になっているから、あまり力は入らない。もちろん光学部品だから、それなりに慎重に作業した。
実はクリーニング前のピックアップを見ても汚れている印象は受けなかった。ネットでは虫眼鏡で汚れを確認しながら作業すべしと書いてあるものもあったが、残念ながら自宅に虫眼鏡はない。だからクリーニング後も、目視ではピックアップの状態は特に変化なし。
さて肝心のゴムベルト。読み取り装置を見渡してもなかなか見あたらない。意外にも読み取り装置前方、トレイの開閉方向と直交する向きで取り付けられていた。トレイの開閉に使う部品だからトレイと平行していると思っていたのに。それにしてもかなり奥まった位置である。
その位置ではCDプレーヤー前方のパネルが邪魔してゴムベルトのところにアクセスできないので、読み取り装置全体をボディーから外す必要がある。それはすぐ理解できたものの、トレイ前方の飾り蓋が広がった形をしておりトレイ出し入れ開口部の面積より大きい。そのままでは飾り蓋が開口部に引っかかって読み取り装置を動かせない。
ここでしばらく途方に暮れる。しかしトレイを少し引き出した状態にして、開口部に対して少し斜めにすることでなんとか筐体内側に抜き出せた。(斜めにとは左右に斜めの意味ね。この写真が上下の斜めになっているのは関係ない)
この後さらにもう1つ部品を外してゴムベルトの部分にたどり着く。でも上に被さっているギアを外さないとゴムベルトは交換できない。
ギアはそのままでは引き抜けなかった。頭にある極薄の金属シートで留められているみたい。これを針の先を突っ込んで持ち上げて剥がす。ほとんど重さがないようなシートなので、剥がした勢いで飛んでいってしまった。これを探すのに15分かかった。落下地点はなんと1メートル50センチほど先。2つめのギアでは飛んでいかないように手をかざしながら作業したものの、飛んだシートが手にあたり、それが分解中のCDプレーヤーのどこか奥の方に入ってしまい、やっぱりそれを探すのに15分かかった(^^ゞ
金属シートが外れた状態。
この後ギアを引っこ抜いてめでたくゴムベルトの交換終了。ちなみに交換前のゴムベルトは伸びた上に弾力もほとんどなくなっていた。
これが交換用のゴムベルト。2つ使っているとの情報もあったので予備も含めて3つ買ったのに、私のプレーヤーは1つしか使われていなかった。とりあえずもう2回修理できるゼ。
しかしなんでゴムベルトみたいな耐久性のないものを使うのだろう。
全部ギアで回せばいいのにと思うけど。
読み取り装置を元通り組み付けテストしてみる。
まずはトレイの開閉。
ヤッター\(^o^)/ 修理成功!
自動で開閉するトレイを見るのは何年ぶりだろう。
ピックアップをクリーニングして音質に効果はあったか?
残念ながら感知できず(/o\)
SACDを挿入してみる。
読み込まず(>_<) しかもCD層も読み込まない。
ピックアップのクリーニングが裏目に出たのかなあと落ち込む。
しかし2〜3度挿入・排出をを繰り返し、それでもダメだったので読み取り装置のあたりをコンコン叩いたらCD層は読み取るようになった。とりあえずはひと安心。読み取り装置の組み付け精度の問題も関係しているのか? 知識もなく原因がわからないから現状維持でよしとする。
CDプレーヤーのトレイが開閉しないトラブルは多いらしい。もしそれで困っている人がいるなら、案ずるより産むが易しで、あまり難しくないからゴムベルト交換にチャレンジしてみたら。ドライバーと針のようなものだけで特別な道具は入らない。工作気分で楽しいし、滑らかにトレイが動く様を見ると感激するよ。
SACDはCDの円盤と見かけはまったく同じだが、SACD規格の音楽ファイルが入っている層とCD規格の二層構造。たいていはハイブリッド盤といってSACDプレーヤーを持っていなくても、普通のCDプレーヤーでCD層を聴けるようになっている。でも私のプレーヤーはSACDを入れるとSACD層もCD層も読み込まなくなって久しい。
ーーーだったのだけれど、パソコンとオーディオをつなぐ実験をした時に、場所を動かして振動を与えたのがよかったのか、何年かぶりにSACDのCD層を読み込むようになった。相変わらずトレイは自動で開閉しないものの、先日それはCDプレーヤーの中にある輪ゴムのようなベルトを交換すれば治ると知る。
その輪ゴムベルトはネットで売っていたのでさっそく購入。1つ200円。普通の郵便で送られてくるので送料も80円(消費税5%時代の郵便料金とのサービス設定だった)。
というわけでCDプレーヤーの修理に挑戦。目的は2つ。まずは輪ゴムベルトを交換してトレイが自動で開閉できるようにする。次にピックアップと呼ばれるレーザーを照射してCD円盤から情報を読み取る装置のクリーニング。10年も使っているからそれなりに汚れているに違いない。それをキレイにすればSACD層を読み取るようになるかも知れないとの期待から。
といっても家電製品を修理する技能もなければ経験もない。修理どころか壊してしまう可能性もある。でも毎回々爪を引っかけてトレイを空ける手間もいい加減イヤになってきたし(なかなか1回では開けられない)、壊してしまったら諦めて買い換えようとダメ元でのチャレンジ。
とりあえずボディーのカバーを外す。ある程度ネットで情報収集をしたとはいえ、それほど詳しいものはなかったので、ほとんど手探りでのチャレンジである。
左側の黒い箱にCDの読み取り装置が収まっている。ネットで見たものはこの箱のふたを開けたところから始まっていたので、さっそく「ゴムベルトどこ?」とつまずく。
読み取り装置のフタを外す。
トレイを引き出すといろいろメカニズムが見える。
赤く光っているのがピックアップ(レーザーを照射している状態)。
その手前の丸いのがCDを回すターンテーブル。
まずはピックアップを磨く。綿棒にカメラのレンズをクリーニングする液をつけてゴシゴシと。もっともピックアップはバネで浮いているような構造になっているから、あまり力は入らない。もちろん光学部品だから、それなりに慎重に作業した。
実はクリーニング前のピックアップを見ても汚れている印象は受けなかった。ネットでは虫眼鏡で汚れを確認しながら作業すべしと書いてあるものもあったが、残念ながら自宅に虫眼鏡はない。だからクリーニング後も、目視ではピックアップの状態は特に変化なし。
さて肝心のゴムベルト。読み取り装置を見渡してもなかなか見あたらない。意外にも読み取り装置前方、トレイの開閉方向と直交する向きで取り付けられていた。トレイの開閉に使う部品だからトレイと平行していると思っていたのに。それにしてもかなり奥まった位置である。
その位置ではCDプレーヤー前方のパネルが邪魔してゴムベルトのところにアクセスできないので、読み取り装置全体をボディーから外す必要がある。それはすぐ理解できたものの、トレイ前方の飾り蓋が広がった形をしておりトレイ出し入れ開口部の面積より大きい。そのままでは飾り蓋が開口部に引っかかって読み取り装置を動かせない。
ここでしばらく途方に暮れる。しかしトレイを少し引き出した状態にして、開口部に対して少し斜めにすることでなんとか筐体内側に抜き出せた。(斜めにとは左右に斜めの意味ね。この写真が上下の斜めになっているのは関係ない)
この後さらにもう1つ部品を外してゴムベルトの部分にたどり着く。でも上に被さっているギアを外さないとゴムベルトは交換できない。
ギアはそのままでは引き抜けなかった。頭にある極薄の金属シートで留められているみたい。これを針の先を突っ込んで持ち上げて剥がす。ほとんど重さがないようなシートなので、剥がした勢いで飛んでいってしまった。これを探すのに15分かかった。落下地点はなんと1メートル50センチほど先。2つめのギアでは飛んでいかないように手をかざしながら作業したものの、飛んだシートが手にあたり、それが分解中のCDプレーヤーのどこか奥の方に入ってしまい、やっぱりそれを探すのに15分かかった(^^ゞ
金属シートが外れた状態。
この後ギアを引っこ抜いてめでたくゴムベルトの交換終了。ちなみに交換前のゴムベルトは伸びた上に弾力もほとんどなくなっていた。
これが交換用のゴムベルト。2つ使っているとの情報もあったので予備も含めて3つ買ったのに、私のプレーヤーは1つしか使われていなかった。とりあえずもう2回修理できるゼ。
しかしなんでゴムベルトみたいな耐久性のないものを使うのだろう。
全部ギアで回せばいいのにと思うけど。
読み取り装置を元通り組み付けテストしてみる。
まずはトレイの開閉。
ヤッター\(^o^)/ 修理成功!
自動で開閉するトレイを見るのは何年ぶりだろう。
ピックアップをクリーニングして音質に効果はあったか?
残念ながら感知できず(/o\)
SACDを挿入してみる。
読み込まず(>_<) しかもCD層も読み込まない。
ピックアップのクリーニングが裏目に出たのかなあと落ち込む。
しかし2〜3度挿入・排出をを繰り返し、それでもダメだったので読み取り装置のあたりをコンコン叩いたらCD層は読み取るようになった。とりあえずはひと安心。読み取り装置の組み付け精度の問題も関係しているのか? 知識もなく原因がわからないから現状維持でよしとする。
CDプレーヤーのトレイが開閉しないトラブルは多いらしい。もしそれで困っている人がいるなら、案ずるより産むが易しで、あまり難しくないからゴムベルト交換にチャレンジしてみたら。ドライバーと針のようなものだけで特別な道具は入らない。工作気分で楽しいし、滑らかにトレイが動く様を見ると感激するよ。
wassho at 22:54│Comments(0)│
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