2015年05月09日

皇居見物 そして、ああ勘違い

5月2日にラ・フォル・ジュルネの会場を抜け出して行ってきたのは皇居。演奏会は朝から晩までやっているので、1日どっぷりと音楽に浸るのもよいが、音楽半分その他半分くらいがバランスがいいかなと考えて。それに皇居は3時間ほど散歩するには東京国際フォーラムからちょうどよい位置にある。

皇居に面している道路はよく通っても、今までじっくり訪れたことはない。中には入れないんだから特に興味もなかったのが正直なところ。しかし来日した仕事相手の外国人が「東京では皇居を見に行く」ということが何度かあったので、一度行っておくかと。そう考えてからもう5年以上経ってしまったけれど。


皇居には下の地図にあるように3つの一般開放エリアがある。
改めて眺めてみると開放されている部分が全体の半分以上ある。
皇居地図2


南の皇居外苑は、東京駅から歩いて5分くらいのところから広がる、松が植えられた芝生が美しい、いわゆる皇居前広場。写真で映像でよく目にする二重橋はここにある。北の丸公園は日本武道館があるところ。サクラで有名な千鳥ヶ淵もこの公園に面しているお堀。

この2つは有名だが真ん中の皇居東御苑はあまり知られていないかもしれない。私も外苑と北の丸公園のほかにもう一箇所あると知っていた程度の認識。でも江戸城はこのエリアに建っていたから皇居の中では一番歴史のあるところ。


お散歩コースは時計回り。まず東京フォーラムの北側から東に進んで皇居外苑へ。それからお堀沿いに北上して大手門から東御苑に入る。東御苑を出た後はまっすぐ進んで東京駅の前を通って会場に戻る。だいたい7キロくらいの行程。時間的に北の丸公園までは足を伸ばせなかった。
皇居地図

皇居外苑に行く途中のルートが道路の左右を横断しているのは、なぜかまっすぐ線を引けなかっただけで意味はない。新しくなったグーグルマップはまだ使いにくいので、今回はヤフーのマップ。




東京フォーラムを出て三菱1号美術館を過ぎると、
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次の角は丸の内のメインストリートである丸の内仲通り。
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昔は単なるオフィス街の道路で休日は人通りのないエリアだった。しかし2002年に丸ビルが建て替えられたあたりから、いろいろ改装されてお洒落なストリートに変身。今はショップやレストランが並び、クリスマスにはイルミネーションも施される。


クラシックな明治生命のビルを抜けると、
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日比谷通りに出て皇居外苑が見えてくる。
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交差点を渡ると、その先はお堀になっていて皇居に来たという感じを受ける。
写真は北向きに撮っていて右手が日比谷通り。
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日比谷通りとその先の内堀通りに挟まれたエリアが外苑のいわば前庭部分。
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クリックして写真を拡大すると芝生の中でくつろいでいる人が見える。
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内堀通りの向こう側が外苑のメイン。
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これはなんと呼ぶのだろう。
この石でできた大きな障害物?が外苑にはたくさんあった。
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内堀通りより奥の芝生は立ち入り禁止になっていて人がいない。
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北方向を望む。
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南は霞ヶ関。
右端のタワーのある建物は警視庁。警視庁の前にあるのが桜田門。
ちなみに皇居には11の門がある。
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東側。東京駅方向。
とにかく東京のど真ん中に巨大な広場である。
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ところで皇居の総面積って調べてもはっきりしない。宮内庁には皇室用財産として115ヘクタールとある。外苑と北の丸地区は環境省の管轄らしく両エリアで同じく115ヘクタールと書いてある。東御苑は宮内庁の管轄だが115ヘクタールに含まれているかどうか不明。千代田区観光協会のホームページによると東御苑は21ヘクタールである。また皇居前広場の面積は46.5ヘクタールとするものもあった。とにかく全部でナンボなの?
皇居写真




さて皇居に向かって外苑の左の方にあるのが、写真やテレビで何度も見たことがあるこの橋。後ろに見えるお城っぽいのは伏見櫓(やぐら)と呼ばれる建物。実に絵になる光景。
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しかし、このエントリーのタイトルに書いた「ああ勘違い」とはこの橋なのだ。

     これは二重橋ではない!

いや〜、ビックリ。今日の今日までずっとこの橋が二重橋だと思っていた。「皇居」&「二重橋」という言葉とこの画像なり映像はセットになっている場合が多いと思うし、この橋はアーチが2つあるから二重橋だと。何となくショック(^^ゞ

二重橋とは、この橋の奥にある橋。それでこの手前の橋は「石橋」と何の変哲もない名前。でもこっちを二重橋と思っている人の方が多いんじゃないかな。



お堀は水そのものはきれい。でも藻が一杯でちょっと気持ち悪かった。
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石橋の橋の上
橋の向こうの工事中なのが皇居正門。
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そしてこれが二重橋。
まあ普通の橋。やっぱり石橋のほうが皇居のアイコンとしてはふさわしい気がする。
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先ほどの石橋を渡って正門をくぐり、右に曲がってさらに二重橋を渡る、つまり堀を渡ってまた戻って、皇居の宮殿ゾーンに入る道順になっている。二重橋の正式名称は正門鉄橋で、石橋は正門石橋。正門鉄橋は以前に橋がまだ木製だった頃、二階建ての橋だったので二重橋と呼ばれていた。その名残が今も続いているらしい。



芝生の松を眺めながら北向きに歩いて行く。
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坂下門。
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坂下門をくぐって右側にあるのが宮内庁。
宮内庁に行く時はこの門を使うことになる。飛び込み営業は無理そう(^^ゞ
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次にあるのが桔梗門(ききょうもん)。
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堀を渡ったところに門がある。
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たまたま出入りの業者のような人が通りかかった。
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観光客ににこやかに接している警察官のように見えるが、実際は警官同士でペチャクチャおしゃべりをしているだけ。この桔梗門だけでなく正門手前や坂下門でも警官は同じような感じで緊張感なし。それなりの覚悟があればゲート突破は難しくなさそうである。もっとも突破したところで皇居内部はとても広いし、また退路は完全に断たれてしまうが。なお桔梗門を突破しても、その先は皇宮警察本部だからお気をつけください(^^ゞ
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外苑の北の端から南側を眺める。とにかく広い。ただし松と芝生で緑も豊かであるものの、内堀通りの交通量は多いので、それなりに自動車が走っている音は聞こえてくる。
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手前が巽櫓、奥が桔梗門。写真左隅にかすかに写っているのが富士見櫓。江戸時代にタイムスリップしたような気分ーーーと書きたいところ。しかし実際には回りには外人観光客がたくさんいて江戸時代情緒はゼロ(^^ゞ
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普通、櫓(やぐら)とはタワーのように木材を高く組み上げた建物。私が幼い頃には消防署に火の見櫓というものがあったのを覚えている。城にある櫓は、城外周の要所要所に建てられた監視塔あるいは防御拠点。でも平和になってくると月見櫓とか富士見櫓といったお楽しみ用の櫓もあらわれる。


さらに北に歩いて大手町にあるのが大手門。というか大手門があるから大手町。
この門から皇居東御苑に入る。
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ーーー続く

wassho at 15:38│Comments(2) イベント、旅行 

この記事へのコメント

1. Posted by 大船   2015年10月29日 00:24
皇居部分115ha、皇居外苑(濠含む)115haで合計230haです。普通皇居の面積というとこの数字が出てくると思います。因みに天安門広場が44ha、紫禁城が72haです。
2. Posted by 晴れ時々マーケティング   2015年10月29日 12:24
大船様

コメントありがとうございます。
総面積はやはり宮内庁管と環境省の管轄部分を足して230ヘクタールなのですね。3つある一般公開エリアそれぞれの面積がわかるといいですね。

                   敷地面積マニア(^^ゞ

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