2015年09月04日
浅草サンバカーニバル その3
事前にネットで調べた情報では
1)露店は出ていない
2)周りのコンビニなどのお店の水やビールはすぐに売り切れる
ということだった。だから水分補給のためにサーモボトル(魔法瓶の水筒ね)にアイスコーヒーでも入れて持っていこうかと考えていたくらいである。幸か不幸か当日は気温20度程度だったので、その必要はなかったが。
確かに露店は少なくとも雷門通りにはなかった。でも店先にテーブルを並べてビールなどを売っている飲食店はいくつかあり。
少し疲れたので一旦休憩しようと、雷門通りを渡って駒形橋のほうに歩いて行く。しばらく進むとイオンのミニスーパーみたいな店舗があった。水もビールも品揃えに問題なし。向かい側にセブンイレブンもあったが、この日の天候なら品切れを起こすことはなかっただろう。
イオンでビールを買って、路地を少し入ったところの小さな公園でしばらく休憩。雷門通りから3ブロックほど離れたところだが、サンバカーニバルの喧噪はまったく聞こえず静かなもの。
ちょっと一服のつもりが近況報告やなんやかんやで話が弾み、沿道に戻ったのは1時間後の5時半頃。雷門の交差点周辺はますます人出が増えている。
これではとてもパレードを見られないので田原町駅方向へ移動。ところで最初にパレードを見たのは東西に延びる雷門通り北側の歩道〜車道。休憩後は南側に移ったが、南側は最初のエントリーに書いたように有料席が設けられている。その後ろから見ることになるからパレードの隊列まで少し遠い。有料席が途切れたところで、なおかつ人の少ない場所を見つけるのに少し手間取った。
話は変わるがスカイツリーの下側の展望台が雲で隠れている。あのあたりは高さ350メートルのはず。曇ってそんな低いところにもできるんだと驚く。霧というべきなのかも知れないが、これも異常気象?
幸い雨は浅草にいる間に数回パラパラときただけで、傘も帽子もまったく必要なかった。もっとも傘は禁止らしく本格的に雨が降っているときはカッパを着て見物するらしい。
戻って最初に見たのは子供のパレード。
靴にカバーを掛けてお揃いのデザインに見せているのは芸が細かい。
結構年配な参加者もいる。
この大きなスカートをはいてクルクル回るように踊るバイアーナというのは、(本場ブラジルでは)若い頃はパシスタなどで活躍していて、歳を取って激しい動きであるサンバが踊れなくなった女性のためのポジションらしい。そしてもっと高齢になるとヴェーリャ・グアルダという名誉世話役グループのメンバーとなって、踊らずにパレードの最後尾を練り歩くという。歩けるようになってから歩けなくなるまで、ずっと参加できるのがサンバのようだ。
パレードの途中では寸劇みたいなこともやっている。
寸劇の幼稚園児とどうつながるかわからないが工事現場のグループ。
古代ローマ軍風のコスチュームに、サッカーボール&ブラジル国旗。
まあ何でもありなのだ(^^ゞ
このチームのアレゴリアはちょっと立派だった。
チーム名はエスコーラ・ヂ・サンバ・サウーヂ。
次にやってきたのはG. R. E. S.ウニアン・ドス・アマドーリス。関東の大学サークルが集まった学生サンバ連合。これが最終チームになる。
最初のアレゴリアはスモーク付き。
今回見に来るまで、こんな仮装行列のようなものがサンバパレードにあるとは知らなかった。パシスタで踊るのはそれなりの才能と努力が必要だろうけれど、こういうポジションならハードルは低いから誰でも参加できる。
ブログを書きながら、いろいろサンバについて調べている。
このように同じコスチュームを着て踊る集団をアーラと呼ぶ。
ビキニに羽根飾りのコスチュームがタンガで、それを着て踊るダンサーがパシスタ。でもこういうお揃いのタンガを着ているのはアーラ・ジ・パシスタと呼ばれる中間的なポジション。ここで認められたらパシスタになれるんだろうか。
音楽は生演奏が条件らしい。
ちなみにバテリアが打ち鳴らす打楽器は、この演奏とは関係なくリズムを刻んでいる。
お揃いでないタンガを着ているのがパシスタ。パシスタ以外は振り付けに沿ったダンスを踊るが、パシスタは自分が好きなように踊っていいようだ。間違ってたらゴメン。
最後のアレゴリアを見送って浅草サンバカーニバル見物は終了。
今までテントウ虫のサンバとマツケンサンバ以外はサンバと縁はなかったが(^^ゞ、初めて見たサンバカーニバルはとても楽しかったし新鮮だった。仮装行列的な要素があって、老若男女を問わず参加できるものだとは意外だった。また単なるパレードではなく、テーマをダンスやコスチュームで表現して、チームの優劣を競うコンテストだということも今まで知らなかった。ブラジルで国民的行事として盛り上がるのは、その間口の広さと競争を促すシステムが国民性に合っているんだろうなあと勝手に想像している。
そして印象的だったのはパレードに参加している人の楽しそうな雰囲気。見ているこちらもウキウキしてくる。特にパシスタはあんなに激しく踊りながら(しかもパレードは45分ほどの長丁場である)ずっと笑顔を観客に振りまいている。たぶんそれはサンバを踊って楽しいから自然と笑顔になるのだと思う。
サンバカーニバルは今年で34年目とすっかり浅草に定着している。またもともと浅草の振興のために始められたイベントである。でもサンバパレードをするのに、やっぱり浅草の道路は狭いかな。天候のせいで今年の人出は例年より少ないはずだが、それでも沿道はギュウギュウ詰め。バテリア(打楽器隊)のリズムに合わせてサンバのステップのまねごとでもしたかったけれど、とてもそんなスペースはない。
また本場ブラジルと較べてアレゴリア(山車)が決定的に見劣りする。それは制作費の問題を抜きにしても、浅草でやる限りあんなサイズにならざるを得ないだろう。ブラジルに負けないサンバパレードを目指すのか、あるいは日本的に箱庭サイズでやっていくのか。どちらがいいのかは当事者でない私は知らないしわからない。でもサンバは広々とした開放感のある空間で楽しみたいというのが正直なところ。
ところで広い道路があって見物スペースも取れるところなんて、都心の近くならお台場くらいしか思い浮かばない。オリンピックのときにサンバパレードをやれば日本の印象も変わるかもよ。ブラジル選手団にはオリンピックをボイコットされるかもしれないけど(^^ゞ
また見に行こうと思う。
次は暑さでクタクタになっても、やっぱり夏らしい日にサンバを見たい。
おしまい
1)露店は出ていない
2)周りのコンビニなどのお店の水やビールはすぐに売り切れる
ということだった。だから水分補給のためにサーモボトル(魔法瓶の水筒ね)にアイスコーヒーでも入れて持っていこうかと考えていたくらいである。幸か不幸か当日は気温20度程度だったので、その必要はなかったが。
確かに露店は少なくとも雷門通りにはなかった。でも店先にテーブルを並べてビールなどを売っている飲食店はいくつかあり。
少し疲れたので一旦休憩しようと、雷門通りを渡って駒形橋のほうに歩いて行く。しばらく進むとイオンのミニスーパーみたいな店舗があった。水もビールも品揃えに問題なし。向かい側にセブンイレブンもあったが、この日の天候なら品切れを起こすことはなかっただろう。
イオンでビールを買って、路地を少し入ったところの小さな公園でしばらく休憩。雷門通りから3ブロックほど離れたところだが、サンバカーニバルの喧噪はまったく聞こえず静かなもの。
ちょっと一服のつもりが近況報告やなんやかんやで話が弾み、沿道に戻ったのは1時間後の5時半頃。雷門の交差点周辺はますます人出が増えている。
これではとてもパレードを見られないので田原町駅方向へ移動。ところで最初にパレードを見たのは東西に延びる雷門通り北側の歩道〜車道。休憩後は南側に移ったが、南側は最初のエントリーに書いたように有料席が設けられている。その後ろから見ることになるからパレードの隊列まで少し遠い。有料席が途切れたところで、なおかつ人の少ない場所を見つけるのに少し手間取った。
話は変わるがスカイツリーの下側の展望台が雲で隠れている。あのあたりは高さ350メートルのはず。曇ってそんな低いところにもできるんだと驚く。霧というべきなのかも知れないが、これも異常気象?
幸い雨は浅草にいる間に数回パラパラときただけで、傘も帽子もまったく必要なかった。もっとも傘は禁止らしく本格的に雨が降っているときはカッパを着て見物するらしい。
戻って最初に見たのは子供のパレード。
靴にカバーを掛けてお揃いのデザインに見せているのは芸が細かい。
結構年配な参加者もいる。
この大きなスカートをはいてクルクル回るように踊るバイアーナというのは、(本場ブラジルでは)若い頃はパシスタなどで活躍していて、歳を取って激しい動きであるサンバが踊れなくなった女性のためのポジションらしい。そしてもっと高齢になるとヴェーリャ・グアルダという名誉世話役グループのメンバーとなって、踊らずにパレードの最後尾を練り歩くという。歩けるようになってから歩けなくなるまで、ずっと参加できるのがサンバのようだ。
パレードの途中では寸劇みたいなこともやっている。
寸劇の幼稚園児とどうつながるかわからないが工事現場のグループ。
古代ローマ軍風のコスチュームに、サッカーボール&ブラジル国旗。
まあ何でもありなのだ(^^ゞ
このチームのアレゴリアはちょっと立派だった。
チーム名はエスコーラ・ヂ・サンバ・サウーヂ。
次にやってきたのはG. R. E. S.ウニアン・ドス・アマドーリス。関東の大学サークルが集まった学生サンバ連合。これが最終チームになる。
最初のアレゴリアはスモーク付き。
今回見に来るまで、こんな仮装行列のようなものがサンバパレードにあるとは知らなかった。パシスタで踊るのはそれなりの才能と努力が必要だろうけれど、こういうポジションならハードルは低いから誰でも参加できる。
ブログを書きながら、いろいろサンバについて調べている。
このように同じコスチュームを着て踊る集団をアーラと呼ぶ。
ビキニに羽根飾りのコスチュームがタンガで、それを着て踊るダンサーがパシスタ。でもこういうお揃いのタンガを着ているのはアーラ・ジ・パシスタと呼ばれる中間的なポジション。ここで認められたらパシスタになれるんだろうか。
音楽は生演奏が条件らしい。
ちなみにバテリアが打ち鳴らす打楽器は、この演奏とは関係なくリズムを刻んでいる。
お揃いでないタンガを着ているのがパシスタ。パシスタ以外は振り付けに沿ったダンスを踊るが、パシスタは自分が好きなように踊っていいようだ。間違ってたらゴメン。
最後のアレゴリアを見送って浅草サンバカーニバル見物は終了。
今までテントウ虫のサンバとマツケンサンバ以外はサンバと縁はなかったが(^^ゞ、初めて見たサンバカーニバルはとても楽しかったし新鮮だった。仮装行列的な要素があって、老若男女を問わず参加できるものだとは意外だった。また単なるパレードではなく、テーマをダンスやコスチュームで表現して、チームの優劣を競うコンテストだということも今まで知らなかった。ブラジルで国民的行事として盛り上がるのは、その間口の広さと競争を促すシステムが国民性に合っているんだろうなあと勝手に想像している。
そして印象的だったのはパレードに参加している人の楽しそうな雰囲気。見ているこちらもウキウキしてくる。特にパシスタはあんなに激しく踊りながら(しかもパレードは45分ほどの長丁場である)ずっと笑顔を観客に振りまいている。たぶんそれはサンバを踊って楽しいから自然と笑顔になるのだと思う。
サンバカーニバルは今年で34年目とすっかり浅草に定着している。またもともと浅草の振興のために始められたイベントである。でもサンバパレードをするのに、やっぱり浅草の道路は狭いかな。天候のせいで今年の人出は例年より少ないはずだが、それでも沿道はギュウギュウ詰め。バテリア(打楽器隊)のリズムに合わせてサンバのステップのまねごとでもしたかったけれど、とてもそんなスペースはない。
また本場ブラジルと較べてアレゴリア(山車)が決定的に見劣りする。それは制作費の問題を抜きにしても、浅草でやる限りあんなサイズにならざるを得ないだろう。ブラジルに負けないサンバパレードを目指すのか、あるいは日本的に箱庭サイズでやっていくのか。どちらがいいのかは当事者でない私は知らないしわからない。でもサンバは広々とした開放感のある空間で楽しみたいというのが正直なところ。
ところで広い道路があって見物スペースも取れるところなんて、都心の近くならお台場くらいしか思い浮かばない。オリンピックのときにサンバパレードをやれば日本の印象も変わるかもよ。ブラジル選手団にはオリンピックをボイコットされるかもしれないけど(^^ゞ
また見に行こうと思う。
次は暑さでクタクタになっても、やっぱり夏らしい日にサンバを見たい。
おしまい
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