2015年12月22日
ベイヤーダイナミック T90 その3
その後、ネットであれこれ調べて候補にしたのは次の3機種。
シュア SRH1840 59,180円
ゼンハイザー HD650 46,100円
ベイヤーダイナミック T90 50,840円
5万円前後の開放型ということで選んだ。他にもいくつかあったが、あまり聴き較べて迷うのも面倒なので口コミ情報なども参考にしながら、シュアSRH1840に対抗機種を2つ加えたというところ。ちなみにベイヤーダイナミクスという会社はこの時に初めて知った。ゼンハイザーとベイヤーダイナミックと、もうひとつウルトラゾーンというのがドイツのイヤホンやヘッドホン業界の御三家らしい。
それぞれの下位機種が
シュア SRH1440 37,560円
ゼンハイザー HD598 24,966円
ベイヤーダイナミック いくつかあって25,000円から35,000円くらい
つい魔が差した12月1日から少し日がたって冷静になり、ヘッドホンに5〜6万円払うのがもったいないようにも思えてきて、下位機種で満足できればいいなあと期待する。
シュアはイヤホンだと10万円以上の製品があるのに、ヘッドホンではSRH1840が最上位機種。しかしゼンハイザーには同じく開放型でHD800、ベイヤーダイナミクスは半開放型だがT1という上位機種がある。どちらもとても評判がいいみたい。お値段は188,760円と140,400円。この2つは絶対に試聴しないと心に決める(^^ゞ
12月10日に機種選びに出かけたのは秋葉原にあるeイヤホンという専門店。オフィスのある銀座から秋葉原までは10分くらい。ここは以前にDAC(デジタルからアナログへのコンバーターの略:パソコンに取り込んだCDの音楽をオーディオアンプにつなぐためにアナログに変換する機器)を買ったことがある。その時は通販だったので、一度お店も訪れて見たいと思っていた。それとゼンハイザーのプラグは太くてそのままではiPhoneに刺さらないのだけれど、専門店なら変換プラグを貸してくれるだろうと思って。ちなみに上に書いたヘッドホンの価格はeイヤホンの販売価格。
eイヤホンは1階が店舗で2階以上がオフィスフロアになっているビルの4階にある。だからオフィス用の玄関から入ってエレベーターで昇っていくわけで少し変な感じ。店内はとても広い。ビックカメラ有楽町店もイヤホン・ヘッドホン売り場は元はテレビ売り場だったからかなり広いが、同じくらいの面積があるように思えた。平日昼間なのに客はそこそこいる。現在このマーケットは活気があるようだ。
店員はフレンドリーでいい感じ。変換プラグも快く貸してくれた。またゼンハイザーとベイヤーのヘッドホンはインピーダンス(トータルの電気抵抗のこと)が高くてiPhoneのパワーだと音量を一杯に上げてもあまり音が大きくならない。それで「外付けのアンプをお貸ししましょうか」ともいってくれた。音の傾向はわかるくらいの音量にはなるので借りなかったが、そういう気配りも行き届いていいお店である。
さて試聴。本当はいろいろなジャンルの音楽で試したいところであるが、時間もないのでチャイコフスキーのバイオリン協奏曲第1楽章の後半部分の賑やかなところで聴き較べた。
シュア SRH1840
相変わらずいい音。ヘッドホンをつけていることをほとんど意識させない。音はよく広がり、そして抜けていくから聴感的に圧迫感はほとんどなし。音域のどこにも強調がなくフラットで音色的にはニュートラル。いってみればミネラルウォーターみたいなヘッドホン。喉に引っかからずゴクゴク飲めるのを耳と音に置き換えたイメージ。
店に来る前から8割方この製品に決めていたが、改めて聴いて9割にアップ。
ゼンハイザー HD650
音の全体的傾向はシュアSRH1840に似ている。広がりも抜けも申し分なし。較べるとシュアのほうがやや繊細で、ゼンハイザーのほうが音が少し太い。鉛筆でいうならFとHB位の違いかな。その差はごく僅か。
ただしシュアはとてもフラットに聞こえたが、ゼンハイザーは低域と高域が少し持ち上げられてる気がする。言葉にするとフラットのほうが正しい音楽再生のようだが、少しアクセントがあったほうが音楽が生き生きしてくるのがオーディオの奥深いところ。
さて今回ヘッドホンに目が向いたのは、開放型だと私が苦手だった音圧感のようなものがないことを知ったから。その観点でゼンハイザーがシュアに劣る点はなかった。音色的には少し違うが、どちらがいいとも、どちらが好きともいえないというか、自分でもよくわからないレベル。一対一で聴き較べるから違いがわかるわけで、買ってしまえば気にならないはず。それでいてゼンハイザーはシュアより1万3000円程安い。
運命的な出会いと思えたシュアSRH1840だったが、この時点で敗退決定(/o\)
ベイヤーダイナミック T90
音楽が鳴って0.1秒でシュアやゼンハイザーとはまったく違う音だとわかる。ものすごく高音がきれいというか澄み切っているというか。とにかく高音がよく聞こえる。ヘッドホンによってこんなに違うものかと驚いた。この高音はとても魅力的。文章で高音、高音と書くとキンキンした音がするイメージになってしまうが、別に高音の音量が強くて耳につくのではなく、高音がクリアだからよく聴き取れるという意味。
ただし他の点では
音圧感については文字取り「開放型」な音だったシュアやゼンハイザーに対して、ベイヤーは少し密閉型に近い感触がある。同じベイヤーの密閉型と較べれば、このT90が開放型の鳴り方をしているのは明らかなのだが、ゼンハイザーと取っ替え引っ替えて聴くと開放型と密閉型の聴き較べをしているように感じてしまう。
音の広がりについても同様で、特にシュアは広い空間で音楽を聴いているような雰囲気があるのだけれどベイヤーはごく普通である。
それとベイヤーは低音のボリューム感が少し足りない。ひょっとしたら高音がよく聴き取れるから相対的に低音が弱いと感じてしまうのかもしれないが、そう聞こえるのだったら私にとっては低音が弱いということである。
ある程度高級なイヤホンやヘッドホンはケーブルが着脱式になっているものがある。本来はケーブルを別のものに換えて音の違いを楽しむというマニア向け仕様。ただしケーブルが断線した時にも着脱式なら交換は容易。それでシュアとゼンハイザーの2機種は着脱式なのにベイヤーT90は交換できないタイプ。このヘッドホンを自宅から持ち出して使うつもりはない。だからイヤホンのように簡単には断線しないと思うが、もし断線して修理もできなくて5万円がパーになるのかと思うと少し気掛かり。
あれこれ比較すると、ベイヤーはシュアやゼンハイザーに対して高音以外に取り柄がないことがわかった。音圧感を感じない鳴り方であることは、そのためにヘッドホンを買い換えることにした第1優先事項だし、クラシックを聴くなら低音が大事というのはかねてよりの持論である。
でも選んだのはベイヤーT90。
その高音の魔力には逆らえなかったというところ。たいして美人じゃないのに、おっぱいの形がキレイなオネエチャンに惚れることってあるよね(^^ゞ
ーーー続く
シュア SRH1840 59,180円
ゼンハイザー HD650 46,100円
ベイヤーダイナミック T90 50,840円
5万円前後の開放型ということで選んだ。他にもいくつかあったが、あまり聴き較べて迷うのも面倒なので口コミ情報なども参考にしながら、シュアSRH1840に対抗機種を2つ加えたというところ。ちなみにベイヤーダイナミクスという会社はこの時に初めて知った。ゼンハイザーとベイヤーダイナミックと、もうひとつウルトラゾーンというのがドイツのイヤホンやヘッドホン業界の御三家らしい。
それぞれの下位機種が
シュア SRH1440 37,560円
ゼンハイザー HD598 24,966円
ベイヤーダイナミック いくつかあって25,000円から35,000円くらい
つい魔が差した12月1日から少し日がたって冷静になり、ヘッドホンに5〜6万円払うのがもったいないようにも思えてきて、下位機種で満足できればいいなあと期待する。
シュアはイヤホンだと10万円以上の製品があるのに、ヘッドホンではSRH1840が最上位機種。しかしゼンハイザーには同じく開放型でHD800、ベイヤーダイナミクスは半開放型だがT1という上位機種がある。どちらもとても評判がいいみたい。お値段は188,760円と140,400円。この2つは絶対に試聴しないと心に決める(^^ゞ
12月10日に機種選びに出かけたのは秋葉原にあるeイヤホンという専門店。オフィスのある銀座から秋葉原までは10分くらい。ここは以前にDAC(デジタルからアナログへのコンバーターの略:パソコンに取り込んだCDの音楽をオーディオアンプにつなぐためにアナログに変換する機器)を買ったことがある。その時は通販だったので、一度お店も訪れて見たいと思っていた。それとゼンハイザーのプラグは太くてそのままではiPhoneに刺さらないのだけれど、専門店なら変換プラグを貸してくれるだろうと思って。ちなみに上に書いたヘッドホンの価格はeイヤホンの販売価格。
eイヤホンは1階が店舗で2階以上がオフィスフロアになっているビルの4階にある。だからオフィス用の玄関から入ってエレベーターで昇っていくわけで少し変な感じ。店内はとても広い。ビックカメラ有楽町店もイヤホン・ヘッドホン売り場は元はテレビ売り場だったからかなり広いが、同じくらいの面積があるように思えた。平日昼間なのに客はそこそこいる。現在このマーケットは活気があるようだ。
店員はフレンドリーでいい感じ。変換プラグも快く貸してくれた。またゼンハイザーとベイヤーのヘッドホンはインピーダンス(トータルの電気抵抗のこと)が高くてiPhoneのパワーだと音量を一杯に上げてもあまり音が大きくならない。それで「外付けのアンプをお貸ししましょうか」ともいってくれた。音の傾向はわかるくらいの音量にはなるので借りなかったが、そういう気配りも行き届いていいお店である。
さて試聴。本当はいろいろなジャンルの音楽で試したいところであるが、時間もないのでチャイコフスキーのバイオリン協奏曲第1楽章の後半部分の賑やかなところで聴き較べた。
シュア SRH1840
相変わらずいい音。ヘッドホンをつけていることをほとんど意識させない。音はよく広がり、そして抜けていくから聴感的に圧迫感はほとんどなし。音域のどこにも強調がなくフラットで音色的にはニュートラル。いってみればミネラルウォーターみたいなヘッドホン。喉に引っかからずゴクゴク飲めるのを耳と音に置き換えたイメージ。
店に来る前から8割方この製品に決めていたが、改めて聴いて9割にアップ。
ゼンハイザー HD650
音の全体的傾向はシュアSRH1840に似ている。広がりも抜けも申し分なし。較べるとシュアのほうがやや繊細で、ゼンハイザーのほうが音が少し太い。鉛筆でいうならFとHB位の違いかな。その差はごく僅か。
ただしシュアはとてもフラットに聞こえたが、ゼンハイザーは低域と高域が少し持ち上げられてる気がする。言葉にするとフラットのほうが正しい音楽再生のようだが、少しアクセントがあったほうが音楽が生き生きしてくるのがオーディオの奥深いところ。
さて今回ヘッドホンに目が向いたのは、開放型だと私が苦手だった音圧感のようなものがないことを知ったから。その観点でゼンハイザーがシュアに劣る点はなかった。音色的には少し違うが、どちらがいいとも、どちらが好きともいえないというか、自分でもよくわからないレベル。一対一で聴き較べるから違いがわかるわけで、買ってしまえば気にならないはず。それでいてゼンハイザーはシュアより1万3000円程安い。
運命的な出会いと思えたシュアSRH1840だったが、この時点で敗退決定(/o\)
ベイヤーダイナミック T90
音楽が鳴って0.1秒でシュアやゼンハイザーとはまったく違う音だとわかる。ものすごく高音がきれいというか澄み切っているというか。とにかく高音がよく聞こえる。ヘッドホンによってこんなに違うものかと驚いた。この高音はとても魅力的。文章で高音、高音と書くとキンキンした音がするイメージになってしまうが、別に高音の音量が強くて耳につくのではなく、高音がクリアだからよく聴き取れるという意味。
ただし他の点では
音圧感については文字取り「開放型」な音だったシュアやゼンハイザーに対して、ベイヤーは少し密閉型に近い感触がある。同じベイヤーの密閉型と較べれば、このT90が開放型の鳴り方をしているのは明らかなのだが、ゼンハイザーと取っ替え引っ替えて聴くと開放型と密閉型の聴き較べをしているように感じてしまう。
音の広がりについても同様で、特にシュアは広い空間で音楽を聴いているような雰囲気があるのだけれどベイヤーはごく普通である。
それとベイヤーは低音のボリューム感が少し足りない。ひょっとしたら高音がよく聴き取れるから相対的に低音が弱いと感じてしまうのかもしれないが、そう聞こえるのだったら私にとっては低音が弱いということである。
ある程度高級なイヤホンやヘッドホンはケーブルが着脱式になっているものがある。本来はケーブルを別のものに換えて音の違いを楽しむというマニア向け仕様。ただしケーブルが断線した時にも着脱式なら交換は容易。それでシュアとゼンハイザーの2機種は着脱式なのにベイヤーT90は交換できないタイプ。このヘッドホンを自宅から持ち出して使うつもりはない。だからイヤホンのように簡単には断線しないと思うが、もし断線して修理もできなくて5万円がパーになるのかと思うと少し気掛かり。
あれこれ比較すると、ベイヤーはシュアやゼンハイザーに対して高音以外に取り柄がないことがわかった。音圧感を感じない鳴り方であることは、そのためにヘッドホンを買い換えることにした第1優先事項だし、クラシックを聴くなら低音が大事というのはかねてよりの持論である。
でも選んだのはベイヤーT90。
その高音の魔力には逆らえなかったというところ。たいして美人じゃないのに、おっぱいの形がキレイなオネエチャンに惚れることってあるよね(^^ゞ
ーーー続く
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