2016年02月09日

ドナルド・トランプの思い出? その2

意外と早くやってきたその機会は、もちろん買うほうじゃなくて乗ること。

ニューヨークで見てから2年後くらいだったと思う。ドナルド・トランプがヨットを手放すことになり、買い手を探すためにトランプ・プリンセスが日本までやって来た。そしてなぜか当時に勤めていた会社が、そのトランプ・プリンセス船上で社員の懇親会を開くことになったのである。どんないきさつでトランプ・プリンセスを借りられたのかはよく知らない。買い手探しを少し手伝ったのかもしれない。


トランプ・プリンセスに乗ったのは、たぶん6月だったと思う。なぜなら当時、高校の同級生と毎年6月に旅行に行くことにしており、その日も伊豆に行っていたから。旅行の最後の行程を抜けて一人で東京に戻ったのを覚えている。

トランプ・プリンセスが停泊していたのは晴海埠頭。いったん自宅に帰ってからクルマで出かけた。晴海埠頭のどこだったかは覚えていないが、トランプ・プリンセスは他の船がまったくいない岸壁ににポツンと一隻だけで接岸されていた。そこに入る道路はバリケードのようなもので閉鎖されていたのに、ガードマンにトランプ・プリンセスに乗りに来たというと通してくれた。名前や身分のチェックは何もなし。今と較べたらノンビリしたものである。


これがトランプ・プリンセス。(その時の写真ではなくWikipediaからの借用)
Kingdom_5KR

右隅に駐まっているクルマと比較するとだいたいの大きさがわかると思う。全長85.65メートル、船の重さを示す排水量は7000トン(といわれてもピンとこないが)。

ニューヨークでシビれたその姿は東京湾で見ても同じく最高だった。斜めに突き出している煙突なんて、このヨットでしか見たことがない。残念ながら懇親会はクルーズではなく停泊した船内で飲み食いしただけ。それでもあのトランプ・プリンセスに乗り込めたのには感激した。



それで船内はどうだったのか。
大統領予備選に出る以前から、破産したとか何かトラブルを起こしたとか、何年かおきににドナルド・トランプは話題になる。その度にこのヨットを思い出すが、今改めてその日の記憶をたどってみても、なにせ30年近く昔の話なので具体的なことはあまり覚えていない。

とりあえず思い出せたのはーーー

船内はほとんど自由に探検可能だった。
操縦室に入ることもできて、同僚と「エンジンかかったらどうする?」とか言いながら、あちこちのスイッチやレバーをいじった(^^ゞ

ラウンジのようなものがいくつかあって、その1つは壁が「モネの睡蓮」の模倣画で取り囲まれるように造られていた。イメージとしてはこんな感じ。リンクしたのはオランジュリー美術館で、もちろんこんなに広くはないとしても、ヨットの中でその真似事ができるのだからすごい。

フィットネスジムがあった。それには驚かないが、そこにあったプールは全長3メートルくらいで、流れてくる水に逆らって泳ぐ仕組み。そんなプールを見たのはあれが最初で最後である。

けっこう大きなモーターボートの格納庫があった。
またジェットスキーも10台くらい格納されていた。

クルーは全員外人だった。(当たり前か)

ドアノブとかバスルームの蛇口とかはすべて金色だった。
もちろん船内はどこもかしこも超豪華である。

ダンスフロア(当時の言葉だとディスコルーム)もあったように思う。

当然、甲板にはヘリポート完備。




う〜ん、やっぱりあまり細かなことは思い出せない。船内で撮った写真も何枚かはあるはずだが、どこにしまってあるかわからないし。

ドナルド・トランプがアメリカ大統領戦を勝ち抜くとは思っていないけれど、しばらくはいろいろ話題を振りまいてくれるだろう。その度にこのヨットを思い出せば、何か別の記憶も蘇るかもしれない。

それはともかくニューヨークでトランプタワーを訪れた人はたくさんいても、トランプ・プリンセスに乗り込んだ経験のある人はほとんどいないだろう。まして操縦室で遊んだ日本人は数えるほどのはず。それはちょっと楽しいバブルの思い出なのである。ありがとうドナルド・トランプ(^^ゞ


おしまい


この1年後くらいにトランプ・プリンセスはサウジアラビアのアル=ワリード王子に買い取られ、船名はキングダム5KRになっている。世界有数の大富豪である彼は500人乗りのエアバスA380を3億ドルで購入し、1億ドルを掛けて改装してプライベートジェットとして使用しているらしい。次はそれに乗りたい!

wassho at 09:09│Comments(0) ノンジャンル 

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