2017年05月12日
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2017(3)
オペレッタこうもりを見て聴いて、外に出たのは午後4時半頃。
まだ明るい。
でも本日2杯目のビール。飲んだ後(^^ゞ
次に聴くコンサートも同じくB7ホール。
座席は10列目。先ほどと変わらないくらい左寄りなのだが、最前列と違って、ある程度の距離があるのでステージに対する角度は緩やか。
ところで開演を待っている時にトラブル発生。私の席に近くに老夫婦がやってきて1名は車椅子。パイプ椅子の後ろに車椅子を停めて二人は縦に並んで座った。車椅子の人は少し精神に問題があるようで、ときどき大きな咳をするというか咳の振りをして大きな声を出す。パイプ椅子に座っている方が振り向いてなだめると収まるのだが、しばらくするとまたーーーの繰り返し。そういう人にも音楽を楽しんで欲しいし、ラ・フォル・ジュルネはあまりマナーをギャーギャーいうようなコンサートでもない。それはわかっていても、あまりにその声が大きくて、これはキツイなあと。
声を出す度に係員も飛んできて、老夫婦とどんなやりとりをしたかはわからないが、何回目かの大声の後、パイプ椅子を後ろに移動し、つまりパイプ椅子と車椅子を並べて座るという配置になった。すると、その後は大声を出すことはなくなった。並んで座れないのが寂しいとアピールしていたのかな。とにかく問題解決してひと安心。演奏が始まってから、チラッと車椅子の人を見たが、まるで子供のような顔で音楽を楽しんでいたのが印象的だった。椅子をひとつずらしただけで皆がハッピーになれたのだから、機転を利かすことって本当に大切。
【公演番号:125】
シューベルト:5つのドイツ舞曲 D90
シューベルト:ヴァイオリンと弦楽のためのロンド イ長調 D438
シューベルト:5つのメヌエット D89
ロベルト・フォレス・ヴェセス (指揮)
オーヴェルニュ室内管弦楽団
辻彩奈 (ヴァイオリン)
※アーティストの写真は公式ページから借用
名前は誰でも知っているシューベルト。生まれたのは1797年。江戸時代が1603年から1868年までだから、ちょうど江戸中期の人。ちなみにモーツァルトは1756年、ベートーヴェンが1770年生まれである。1828年に31歳で夭折。モーツァルトも早死にだったがそれでも35歳。
シューベルトのCDはそこそこの枚数を持っている。でも私の中では何となくイメージが希薄。美しい曲が多いのだが、あまり引き込まれないというか面白味に欠けるというか。ピアノソナタの中には練習曲のように退屈なものもある。まあそういうわけで普段あまりシューベルトは聴いていない。それでも生で聴けばまた違う感じ方をするかと思ったのが、このプログラムを選んだ理由。
「5つのドイツ舞曲」は初めて聴く曲。出だしからシューベルトぽい曲。しかし演奏はちょっと固かったかな。クラシックにこんな表現は似合わないがリズム感というより「グルーブ感」が足らない。楽譜通り機械的に音を出している感じ。あまり慣れていないレパートリーなんだろうか。
「ヴァイオリンと弦楽のためのロンド」は辻彩奈がソロバイオリンを弾く。彼女が入って演奏の雰囲気が少し変わった。音楽が少しは「走り出した」ように思える。しかし彼女が抜けて3曲目の「5つのメヌエット」が始まると、また演奏がこぢんまりとしてきた。ひょっとしたらホールの音響が悪いせいで「音に包まれている感」が少ないから余計にそう感じるのかもしれないが。
4年間ラ・フォル・ジュルネでコンサートを聴いて、どれも楽しかった聴けてよかったと思えたものばかりだったが、残念ながら今回はーーー。聴いて損したとは思わないが、聴いても聴かなくても一緒だったかなというのが正直なところ。まあたまにはハズレもあるさ。それは仕方ないが、シューベルトの魅力を再発見することもオアズケとなった。
ホールの外に出たのは午後6時過ぎ。少し暗くなってきた。
新加坡とはシンガポールのこと。当地で名物のシンガポール・チキンライスの屋台があったのでトライ。海南鶏飯(かいなん・けいはん)や海南のマレー語であるハイナン・チキンライスともいう。ニワトリを茹でてダシを取り、そのダシでご飯を炊いて、ソースをかけたチキンをのせたもの。
あっさりと上品な味でおいしかった。チキンは冷たかったが、上記のような作り方なのでそういうものらしい。
土産物屋のテントをブラブラ。
Passionsは2015年のラ・フォル・ジュルネのテーマ。つまり一昨年の売れ残りのTシャツも売られていた(^^ゞ
ちょっと東京国際フォーラムの敷地を抜け出して。そろそろ夜の雰囲気。
写真中央奥が東京駅の南端。
JRのガード下。オヤジとオヤジギャルの聖地である有楽町ガード下の飲み屋街はここではなく、もっと日比谷寄りにある。
敷地に戻って。毎回ここで写真を撮っているかも。
屋外無料コンサートは休止中。PA(音響)のスタッフも手持ちぶさたの様子。
今年のラ・フォル・ジュルネは例年より人出が少なかったと思う。写真は午後7時頃の様子。いつもなら広場はもっと人でごった返しているのに。
調べてみると公式発表で来場者数は
2014年: 61万2000人
2015年: 42万7000人
2016年: 42万9000人
2017年: 42万2000人
女王レベルのピアニストであるアルゲリッチの出演効果と思われる2014年を除くと過去3年間はほぼ横ばい。しかしこれは大手町や丸の内での無料コンサートを含んだ数字。つまり目分量の人数カウントも含まれている。そこで有料チケットの販売数では
2014年: 15万1001枚 販売率90.2% (販売率=座席数に対して売れた枚数)
2015年: 12万2366枚 販売率80.8%
2016年: 11万4222枚 販売率75.0%
2017年: 11万5778枚 販売率81.8%
あれっ?去年よりわずかだが増えている。私がいた5月4日の夜にたまたま人出が少なかったのかな。
ところで11万5778枚にチケットの平均単価2000円(適当にはじいた金額)を掛けると、これほど大勢の人が集まる賑やかなイベントなのに、たったの2億3000万円。文化事業というのは数多くのスポンサー企業の上に成り立っているものだと改めて実感。
とにかくラ・フォル・ジュルネがこれからも発展しますように。
ーーー続く
まだ明るい。
でも本日2杯目のビール。飲んだ後(^^ゞ
次に聴くコンサートも同じくB7ホール。
座席は10列目。先ほどと変わらないくらい左寄りなのだが、最前列と違って、ある程度の距離があるのでステージに対する角度は緩やか。
ところで開演を待っている時にトラブル発生。私の席に近くに老夫婦がやってきて1名は車椅子。パイプ椅子の後ろに車椅子を停めて二人は縦に並んで座った。車椅子の人は少し精神に問題があるようで、ときどき大きな咳をするというか咳の振りをして大きな声を出す。パイプ椅子に座っている方が振り向いてなだめると収まるのだが、しばらくするとまたーーーの繰り返し。そういう人にも音楽を楽しんで欲しいし、ラ・フォル・ジュルネはあまりマナーをギャーギャーいうようなコンサートでもない。それはわかっていても、あまりにその声が大きくて、これはキツイなあと。
声を出す度に係員も飛んできて、老夫婦とどんなやりとりをしたかはわからないが、何回目かの大声の後、パイプ椅子を後ろに移動し、つまりパイプ椅子と車椅子を並べて座るという配置になった。すると、その後は大声を出すことはなくなった。並んで座れないのが寂しいとアピールしていたのかな。とにかく問題解決してひと安心。演奏が始まってから、チラッと車椅子の人を見たが、まるで子供のような顔で音楽を楽しんでいたのが印象的だった。椅子をひとつずらしただけで皆がハッピーになれたのだから、機転を利かすことって本当に大切。
【公演番号:125】
シューベルト:5つのドイツ舞曲 D90
シューベルト:ヴァイオリンと弦楽のためのロンド イ長調 D438
シューベルト:5つのメヌエット D89
ロベルト・フォレス・ヴェセス (指揮)
オーヴェルニュ室内管弦楽団
辻彩奈 (ヴァイオリン)
※アーティストの写真は公式ページから借用
名前は誰でも知っているシューベルト。生まれたのは1797年。江戸時代が1603年から1868年までだから、ちょうど江戸中期の人。ちなみにモーツァルトは1756年、ベートーヴェンが1770年生まれである。1828年に31歳で夭折。モーツァルトも早死にだったがそれでも35歳。
シューベルトのCDはそこそこの枚数を持っている。でも私の中では何となくイメージが希薄。美しい曲が多いのだが、あまり引き込まれないというか面白味に欠けるというか。ピアノソナタの中には練習曲のように退屈なものもある。まあそういうわけで普段あまりシューベルトは聴いていない。それでも生で聴けばまた違う感じ方をするかと思ったのが、このプログラムを選んだ理由。
「5つのドイツ舞曲」は初めて聴く曲。出だしからシューベルトぽい曲。しかし演奏はちょっと固かったかな。クラシックにこんな表現は似合わないがリズム感というより「グルーブ感」が足らない。楽譜通り機械的に音を出している感じ。あまり慣れていないレパートリーなんだろうか。
「ヴァイオリンと弦楽のためのロンド」は辻彩奈がソロバイオリンを弾く。彼女が入って演奏の雰囲気が少し変わった。音楽が少しは「走り出した」ように思える。しかし彼女が抜けて3曲目の「5つのメヌエット」が始まると、また演奏がこぢんまりとしてきた。ひょっとしたらホールの音響が悪いせいで「音に包まれている感」が少ないから余計にそう感じるのかもしれないが。
4年間ラ・フォル・ジュルネでコンサートを聴いて、どれも楽しかった聴けてよかったと思えたものばかりだったが、残念ながら今回はーーー。聴いて損したとは思わないが、聴いても聴かなくても一緒だったかなというのが正直なところ。まあたまにはハズレもあるさ。それは仕方ないが、シューベルトの魅力を再発見することもオアズケとなった。
ホールの外に出たのは午後6時過ぎ。少し暗くなってきた。
新加坡とはシンガポールのこと。当地で名物のシンガポール・チキンライスの屋台があったのでトライ。海南鶏飯(かいなん・けいはん)や海南のマレー語であるハイナン・チキンライスともいう。ニワトリを茹でてダシを取り、そのダシでご飯を炊いて、ソースをかけたチキンをのせたもの。
あっさりと上品な味でおいしかった。チキンは冷たかったが、上記のような作り方なのでそういうものらしい。
土産物屋のテントをブラブラ。
Passionsは2015年のラ・フォル・ジュルネのテーマ。つまり一昨年の売れ残りのTシャツも売られていた(^^ゞ
ちょっと東京国際フォーラムの敷地を抜け出して。そろそろ夜の雰囲気。
写真中央奥が東京駅の南端。
JRのガード下。オヤジとオヤジギャルの聖地である有楽町ガード下の飲み屋街はここではなく、もっと日比谷寄りにある。
敷地に戻って。毎回ここで写真を撮っているかも。
屋外無料コンサートは休止中。PA(音響)のスタッフも手持ちぶさたの様子。
今年のラ・フォル・ジュルネは例年より人出が少なかったと思う。写真は午後7時頃の様子。いつもなら広場はもっと人でごった返しているのに。
調べてみると公式発表で来場者数は
2014年: 61万2000人
2015年: 42万7000人
2016年: 42万9000人
2017年: 42万2000人
女王レベルのピアニストであるアルゲリッチの出演効果と思われる2014年を除くと過去3年間はほぼ横ばい。しかしこれは大手町や丸の内での無料コンサートを含んだ数字。つまり目分量の人数カウントも含まれている。そこで有料チケットの販売数では
2014年: 15万1001枚 販売率90.2% (販売率=座席数に対して売れた枚数)
2015年: 12万2366枚 販売率80.8%
2016年: 11万4222枚 販売率75.0%
2017年: 11万5778枚 販売率81.8%
あれっ?去年よりわずかだが増えている。私がいた5月4日の夜にたまたま人出が少なかったのかな。
ところで11万5778枚にチケットの平均単価2000円(適当にはじいた金額)を掛けると、これほど大勢の人が集まる賑やかなイベントなのに、たったの2億3000万円。文化事業というのは数多くのスポンサー企業の上に成り立っているものだと改めて実感。
とにかくラ・フォル・ジュルネがこれからも発展しますように。
ーーー続く