2017年09月20日
CDとハイレゾを聴き較べてみた(3)
CDとハイレゾを聴き較べたというタイトルだが、実際はCDからリッピングしたものと比較した。その方がパソコンや携帯音楽プレーヤーなど同じ再生機器の中で瞬時に切り替えられるから。
moraからダウンロードしたハイレゾは、96kHz/24bitの解像度規格でファイル形式はFLAC。リッピングしたものは当然CDと同じ44.1kHz/16bitでファイル形式はAIFF。解像度の規格については2つ前のエントリーで触れたが、ファイル形式の説明は割愛する。今回の聴き較べには関係ない。
Macの場合、付属のiTunesというソフトではFLACのファイルは再生できない。別のソフトも持っているが、自宅でリッピングしたものを聴く場合は携帯音楽プレーヤー(オンキョーのDP-X1A)をDAC経由あるいは直接LINE OUTでアンプにつないでいるので、主にそちらを使って聴き較べた。
なおハイレゾの2枚、CDクォリティの2枚のファイルをそのままDP-X1Aに入れてしまうと、バラバラの場所に保存されて効率が悪いので、それぞれのタグを編集して1枚のアルバムに4つの曲が入っているように編集する。
あれこれ専門用語で知らないものがあってもご安心を。大事なのはここから。
聴き較べた。
CDとハイレゾの違いは
まったくわからなかった!!! (/o\)
最初は携帯音楽プレーヤーとヘッドホンで。次に携帯音楽プレーヤーを、DAC経由でオーディオに接続してスピーカーで聴き較べてみたが結果は同じ。ハイレゾのほうがわずかに音の響きが多いようにも感じられたけれど、それはほとんど「気のせい」レベル。目隠しテストをしたら絶対に区別できないし、その響きで音がよくなったとも思えなかった。
まあ世間の評判から結果はだいたい予想していたが。ただし試聴を繰り返すうちに最初はまったく違いがわからなかったものが、少しずつ「気のせい」レベルの違いを感じる箇所が増えていった。心身のコンディションを万全にし、全神経を集中して聴き較べればもっと違いがわかるかもしれない。でも音楽を聴く上でそんな違いに何の意味がある?
ところで携帯音楽プレーヤーのDP-X1Aは44.1kHzの音楽ファイルを192kHzに変換して再生するアップサンプリングという機能がある。録音する時に音のアナログ波形を高いサンプリングレートで分割すれば音がよくなるのは当然。しかしデジタルに分割してしまったものをさらに再分割(アップサンプリング)して意味があるのかと購入前は懐疑的であったが、なぜか音は全神経を集中するまでもなくハッキリとよくなる。
またハイレゾの定義はCDの規格である44.1kHz/16bitより高解像度というもの。しかしハイレゾとして売られている音楽ファイルにはいろいろな種類がある。ハイレゾで録音してハイレゾのファイルにしたもの。これが正真正銘のハイレゾ。それに対してハイレゾじゃない録音なのに、アップサンプリングでハイレゾの規格に仕立てたものもあって、俗にニセレゾとか呼ばれる。しかし定義はファイルに対するものだからニセレゾでもハイレゾは名乗れる。
私が購入したファイルがどちらかはわからない。上記の2点を考え合わせると、仮にニセレゾだとしたら96kHzという中途半端なアップサンプリングでは効果がないのかもしれない。本当のハイレゾだとしても96kHz/24bitと44.1kHz/16bitでは違いが現れないということになる。
購入したのハイレゾのオリジナルであるCDの発売は2004年と2014年。その録音時期から考えて極端なニセレゾの可能性は低いと思う。ということで今回の実験からハイレゾで一番流通量の多い96kHz/24bitの規格のものは、CDより高いお金を払って購入する価値はないというのが現在の認識。96kHz/24bitよりもっと解像度が高い規格のファイルもあるので機会があれば聴いてみたいと思っている。高解像度になればなるほどファイルの価格も高くなるのが悩ましいところだが。もっともよほど音質に違いがなければ価格の安いCDをよりたくさん買うという選択をすると思う。以前に何度か書いたように、音質がよくなっても音楽から得られるものが変わる訳じゃない。
それと話は矛盾するが、 10年少し前にオーディセットを買い換えて「曇ったスプーンと磨かれたスプーン位の違い」なんて喜んでブログに書いたりしている。ここ最近ではイヤホンをiPhone付属のものから1万円くらいのものに換えたり、あるいは5万円ほどのヘッドホンを買った時、また携帯音楽プレーヤーをiPhoneからDP-X1Aに換えた時も音質の違いが顕著だった。 もしハイレゾに興味があって、つまりいい音質で音楽を聴きたくて、しかし再生装置にはお金を掛けていないのだったら、そちらをグレードアップしたほうが確実とアドバイスしておく。
おしまい
wassho at 08:15│Comments(0)│
│音楽、オーディオ