2018年03月05日

8時間の作業が1秒で

トラック

少し刺激になったニュース。

詳しくは下記のリンクから読んでもらうとして要約すると

  三浦市農協では1日に約40品目600トンの野菜を
  北海道から大阪まで約50の市場に出荷しているが

  どのトラックをどこの出荷所で、どの野菜を、どれだけ積んで、
  どこの市場に向かわせるかを決める配車仕分け作業に

  今まで手作業で8時間を要していたが、
  新しく開発したコンピューター・システムにやらせたら
  わずか1秒で完了した。

というもの。
     http://wedge.ismedia.jp/articles/-/12062

8時間 vs 1秒である。ちなみに8時間は2万8800秒。
1秒÷2万8800秒の計算をするまでもなく、とてつもない効率化。


感想その1

8時間が1秒になったことについて、実はそれほどビックリしていない。ある市場に向かうトラックにニンジンが載りきらない〜ニンジンだけ別のトラックを用意するか〜それじゃもったいないから隣の市場に向かうトラックに載せて後で運ぶか〜いっそキャベツはA車、ニンジンはB車とわけて野菜別に2つの市場を順番に回らせるかーーーというようなことをアーでもないコーでもないと計画するのが配車仕分け作業だと思う。似たようなことは学生時代にバイトでやったことがある。コンピューターはそんな組み合わせ計算は得意。


感想その2

逆にいえば1秒で済む作業に今まで8時間もかけていたことになる。このシステムはAI(人工知能)も使われているが、それはより少ないトラックで運ぶことに関して。人間と同じ配車仕分けをするだけなら20年前でも同じようなシステムは組めたような気がする。

作業を50%自動化するシステムを構築するコストを1とすると、90%の自動化で10、95%の自動化なら100かかると聞いたことがある。開発費の相場が違うので、今回のシステムを20年前に導入しようとしたらかなり高価だったかもしれないが、もっと以前に50%の自動化=4時間の短縮を図ろうといういう気はなかったのかな。

別に三浦市農協の経営を批判しているわけじゃなくて、世の中には放置されている非効率な仕事が山ほどあって、それを改善できれば素晴らしい世の中になると常々思っている。


感想その3

しかし視点を変えれば、今まで人間がやっていた仕事がコンピューターに置き換わったことになる。悲観的に書くなら「奪われた」。

配車仕分けはスキルを要する知的な仕事である。そういった分野までーーー。そういえば米国の金融会社であるゴールドマンサックスでは、トレードをAIに置き換えたので2000名いたトレーダーが2名に削減されたというニュースも去年にあった。これから先10年くらいで、働くとか仕事というものが大きく変化する予感。コンピューターやロボットにできない創造性のある仕事をとよくいわれるけれど、私はあまり自信ないなあ(^^ゞ


もっともこんな見方もある。

宅配便で荷物を出すと集配所に集められ、ベルトコンベアに載せられ、伝票に書かれたバーコードを機械で読み込んで仕分けし、目的地別の各トラックの所まで運ばれてくる。ここまでは人手を介さない。そこからドライバーがトラックに積み込み受取人の所まで運んで渡す。これが現在の姿。

先日見たテレビでは近い未来にこうなるらしい。

トラックに荷物を積み込むのもロボットアームが行う。トラックは自動運転で無人。受取人の家の前で停車。トラックの中は宅配ボックスのようになっており、メールか何かで連絡された受取人が出てきて、その宅配ボックスのようなものを開いて荷物を受け取る。つまり最初から最後まで人手を介さない。

さて人の仕事を奪うことにならないかという質問に開発者はこう答えた。「宅配業界では人手が足りなくて、このシステムを導入するのだから、人の仕事を奪うことにはならない」。ロジック的に突っ込みどころはあるとしても、そういう発想も成り立つことは確か。



とりあえずコンピューターやロボットに負けないように、
ヨイショの営業技に磨きをかけなければ(^^ゞ

wassho at 23:56│Comments(0) マーケティング、ビジネス | 生活、日常

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