2018年03月16日

トゥーランガリラ交響曲

テレビで録画しているクラシック音楽番組はNHKの「クラシック音楽館」と「ららら♪クラシック」それとテレ朝の「題名のない音楽会」。「ららら♪クラシック」はしばらく前にメインパーソナリティと番組構成が変更されてからつまらなくなった。「題名のない音楽会」は出光石油が単独のスポンサーとなっている。昭和シェル石油との合併問題で揺れる出光石油。業界的には、合併は必須なのに創業家が駄々をこねていると捉えられている。しかし、たいして視聴率がないだろうクラシック音楽番組のスポンサーを長年続けているのは、創業家の文化への理解の賜物だと勝手に想像しているので、私は断固として合併反対派(^^ゞ



トゥーランガリラ交響曲は3月4日にクラシック音楽館で放送されていた曲。それなりにクラシック歴は長いのだけれど、曲名も作曲者のオリヴィエ・メシアンのことも初耳だった。まだまだ奥が深いかクラシック。

もっとも知らなかったのは、この曲が本日現在Googleで「トゥーランガリラ」と検索しても85件しかヒットしない超マイナーな存在であると共に、(表現は矛盾するが)クラシックの中でも現代音楽の範疇に属するものだからだろう。現代音楽とは脈絡のないメロディーの組み合わせや不協和音とか、一口で言えば前衛的な音楽。その方面は趣味に合わないから興味もない。


さて番組で演奏が始まってしばらくして「これはアカンやつや」と思った(^^ゞ しかしなぜかドンドンとその音楽に引き込まれることに。何度かその録画を聴き直し、それからCDを買った。以来10日ほど、自宅でも常に持ち歩いている携帯音楽プレーヤーでも2回に1回はトゥーランガリラ交響曲が流れている。いわゆるハマってしまったというやつ。それにしても何回聴いてもどんな曲かまったく頭に入らない。やっぱり前衛音楽!

トゥーランガリラ交響曲


しかしどうしてトゥーランガリラ交響曲が気に入ったのだろう。聴いているうちに何となくウィレム・デ・クーニングの絵を見に行った時のことを思いだした。その時にテーマにしたのは哲学者カントの「芸術とは悟性によって秩序づけられた感性の戯れである」という言葉。その難解さに対して完成度が低い文章だが興味があればこのリンクからどうぞ。

    ウィレム・デ・クーニング展
    ウィレム・デ・クーニング展 続き

まあとにかくオリヴィエ・メシアンと私の悟性との相性がよかったのかもしれない。展覧会で観た1960年代のデ・クーニング作品の色彩が明るかったと同様に、トゥーランガリラ交響曲も頭が痛くなるような不協和音がずっと連続した曲じゃない。音の響きが美しいところも多い。だから私でも足を踏み入れられたのだろう。現代音楽入門には適した曲のようにも思う。今後そっち方面にのめり込むことはないだろうが、音楽的視野が広まったのはいいことだと番組には感謝している。


YouTubeでトゥーランガリラ交響曲の動画があったのでリンクしておく。
この曲の気に入り程度で、あなたの音楽的ヘンタイ度合いがわかるかも。


wassho at 19:04│Comments(0) 音楽、オーディオ 

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔