2018年05月08日
ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2018 その4 ルイス・フェルナンド・ペレス
2本目の公園はD7ホール。ここに入るのは初めて。
ホールに至る途中の窓から見えた風景。有楽町駅を通過する新幹線の撮り鉄を楽しむーーーじゃなくて注目して欲しいのは写真右上。どうしてこんな大きなビルのここだけにポツンとエアコン室外機がある?
座席は11列配置の9列目。かなり後ろだが小さなホールなので大丈夫かとの判断。面積は340平米で220名収容。スロープ式に座席が設営されているのでステージが見やすい。ただし後でも書くがこのホールは音が悪かった(/o\)
写真でピアノのところにいるのは調律師。実はロビーにいる時からピアノの音が聞こえていて、でも練習しているようではなくポロン、ポロンと鍵盤を叩いているだけの音だったのでなんだろうと思っていた。まさか客が入ってからも調律しているなんて。
しかし弦楽器なら演奏直前にネックにある糸巻きペグを微調整するようなことはある。そんなものかと眺めていたら、鍵盤をピアノから引き抜いて作業を始めた! それって今頃やるようなこと?
どうなるんだろうと見守っていたが、演奏開始時刻までには無事終了。その後ピアニスト本人が調律を確認するでもなく、いきなり演奏を始めたがそういうものなのかな。私ならいくつか音を鳴らして確かめたくなる気がする。運営的には手際が悪いと思うが、珍しい光景を見られた。一番前まで行ってカブリツキで見学したかったくらい。
【公演番号:M152】
アルベニス:スペインの歌
アルベニス:ナバーラ
トゥリーナ:交響詩「幻想舞曲集」op.22
ルイス・フェルナンド・ペレス (ピアノ)

※アーティストの写真は公式ページから借用
このプログラムはルイス・フェルナンド・ペレスを聴きたくて選んだ。2年前のラ・フォル・ジュルネで聴いた彼の鮮烈な演奏は今でも思い出せる。そしてスペインのクラシック音楽という私にとって新しいジャンルを知ることにもなった。その後何枚かスペイン・クラシックのCDを買って割とよく聴いている。そういえばペレスのアルバムは買っていなかったなあ。彼には内緒にしておこう(^^ゞ
イサーク・アルベニス(1860〜1909年)とホアキン・トゥリーナ(1882年〜1949年)は共にスペインの作曲家。持っているCDを取り込んであるiTunesのライブラリを検索したら、パトリシア・プティボン(ソプラノ歌手)のアルバムにひとつだけトゥリーナの曲が入っていた。しかし二人ともまったく初めて聞く名前。ウィキペディアでも紙にしたら2〜3ページくらいの情報しかなく、あまり知られていないようだ。そういうめずらしい音楽を聴くのもラ・フォル・ジュルネでの楽しみ。
ペレスのピアノは実にダイナミックでグルーブ感があって、聴いていると気持ちがノリノリになってくる。前回に聴いた時はちょっと叩きすぎるとも思ったが、今回はそれを期待していたところがあって、ところどころ火花の散るような演奏に大満足。実は2年振りに見るペレスが少しやつれているようにも感じたのだけれど、思い過ごしだったようだ。
ただピアノというかホールの音がとても悪かった。ケフェレックの会場では最高の音が聴けただけに余計に残念。一言でいうなら音が固くて響きが感じられない。先ほどリンクを張った2年前のブログを読み返してみても、その時はAホールだったが音が固くて、別のプログラムでAホールの違う席ではそうでもなかったというようなことを書いている。
理論上聴く位置によって音が違うのは避けられないが、それで不満が出るほど差があるのはホールとしての設計レベルが低いということ。しかし東京国際フォーラムでCホールは音楽ホールでも、それ以外の7つは多目的ホール。つまり単なる広い部屋(Aホールはそれなりの設計だが、クラシックを演奏するには広すぎる)。そして、そういうところで開催しているからこそ、リーズナブルな価格でコンサートを提供できているのかもしれない。それを十分に承知していても、やはり滅多に聴けない生演奏なんで文句が出ちゃう。
演奏された曲はもちろん初めて聴くものばかり。どれもスペイン・クラシックの雰囲気が色濃くてよかった。もちろんそれがどういうものか文章にする力量はないし、バカのひとつ覚えのようにスペインだから情熱的と書くつもりもない。まあ気になったらYouTubeででも探して聴いてみてちょうだい。
ところで演奏中に何箇所か和音の音がおかしく感じたところがあった。それがミスタッチなのか、そういう譜面なのかはわからない。それくらい微妙な違和感だった。でもそこに気付くほど耳の肥えてきた自分を褒めておこう。
ついでに
アルベニスやトゥリーナのことを調べている時、ケフェレックのプログラムで聴いたスカルラッティはイタリア人ではあるが、そのキャリアの後半をスペインで過ごしたことを知った。彼のピアノ曲をバロック音楽的に感じないのは、そういうことが影響しているのかもとモーソーしている。
ーーー続く
ホールに至る途中の窓から見えた風景。有楽町駅を通過する新幹線の撮り鉄を楽しむーーーじゃなくて注目して欲しいのは写真右上。どうしてこんな大きなビルのここだけにポツンとエアコン室外機がある?
座席は11列配置の9列目。かなり後ろだが小さなホールなので大丈夫かとの判断。面積は340平米で220名収容。スロープ式に座席が設営されているのでステージが見やすい。ただし後でも書くがこのホールは音が悪かった(/o\)
写真でピアノのところにいるのは調律師。実はロビーにいる時からピアノの音が聞こえていて、でも練習しているようではなくポロン、ポロンと鍵盤を叩いているだけの音だったのでなんだろうと思っていた。まさか客が入ってからも調律しているなんて。
しかし弦楽器なら演奏直前にネックにある糸巻きペグを微調整するようなことはある。そんなものかと眺めていたら、鍵盤をピアノから引き抜いて作業を始めた! それって今頃やるようなこと?
どうなるんだろうと見守っていたが、演奏開始時刻までには無事終了。その後ピアニスト本人が調律を確認するでもなく、いきなり演奏を始めたがそういうものなのかな。私ならいくつか音を鳴らして確かめたくなる気がする。運営的には手際が悪いと思うが、珍しい光景を見られた。一番前まで行ってカブリツキで見学したかったくらい。
【公演番号:M152】
アルベニス:スペインの歌
アルベニス:ナバーラ
トゥリーナ:交響詩「幻想舞曲集」op.22
ルイス・フェルナンド・ペレス (ピアノ)

※アーティストの写真は公式ページから借用
このプログラムはルイス・フェルナンド・ペレスを聴きたくて選んだ。2年前のラ・フォル・ジュルネで聴いた彼の鮮烈な演奏は今でも思い出せる。そしてスペインのクラシック音楽という私にとって新しいジャンルを知ることにもなった。その後何枚かスペイン・クラシックのCDを買って割とよく聴いている。そういえばペレスのアルバムは買っていなかったなあ。彼には内緒にしておこう(^^ゞ
イサーク・アルベニス(1860〜1909年)とホアキン・トゥリーナ(1882年〜1949年)は共にスペインの作曲家。持っているCDを取り込んであるiTunesのライブラリを検索したら、パトリシア・プティボン(ソプラノ歌手)のアルバムにひとつだけトゥリーナの曲が入っていた。しかし二人ともまったく初めて聞く名前。ウィキペディアでも紙にしたら2〜3ページくらいの情報しかなく、あまり知られていないようだ。そういうめずらしい音楽を聴くのもラ・フォル・ジュルネでの楽しみ。
ペレスのピアノは実にダイナミックでグルーブ感があって、聴いていると気持ちがノリノリになってくる。前回に聴いた時はちょっと叩きすぎるとも思ったが、今回はそれを期待していたところがあって、ところどころ火花の散るような演奏に大満足。実は2年振りに見るペレスが少しやつれているようにも感じたのだけれど、思い過ごしだったようだ。
ただピアノというかホールの音がとても悪かった。ケフェレックの会場では最高の音が聴けただけに余計に残念。一言でいうなら音が固くて響きが感じられない。先ほどリンクを張った2年前のブログを読み返してみても、その時はAホールだったが音が固くて、別のプログラムでAホールの違う席ではそうでもなかったというようなことを書いている。
理論上聴く位置によって音が違うのは避けられないが、それで不満が出るほど差があるのはホールとしての設計レベルが低いということ。しかし東京国際フォーラムでCホールは音楽ホールでも、それ以外の7つは多目的ホール。つまり単なる広い部屋(Aホールはそれなりの設計だが、クラシックを演奏するには広すぎる)。そして、そういうところで開催しているからこそ、リーズナブルな価格でコンサートを提供できているのかもしれない。それを十分に承知していても、やはり滅多に聴けない生演奏なんで文句が出ちゃう。
演奏された曲はもちろん初めて聴くものばかり。どれもスペイン・クラシックの雰囲気が色濃くてよかった。もちろんそれがどういうものか文章にする力量はないし、バカのひとつ覚えのようにスペインだから情熱的と書くつもりもない。まあ気になったらYouTubeででも探して聴いてみてちょうだい。
ところで演奏中に何箇所か和音の音がおかしく感じたところがあった。それがミスタッチなのか、そういう譜面なのかはわからない。それくらい微妙な違和感だった。でもそこに気付くほど耳の肥えてきた自分を褒めておこう。
ついでに
アルベニスやトゥリーナのことを調べている時、ケフェレックのプログラムで聴いたスカルラッティはイタリア人ではあるが、そのキャリアの後半をスペインで過ごしたことを知った。彼のピアノ曲をバロック音楽的に感じないのは、そういうことが影響しているのかもとモーソーしている。
ーーー続く