2018年08月08日

パイオニア SE-CH5BL その2

前回書いたように「ソニーの」「低音重視型で」「1万円前後のもの」というイヤホン選びの選択基準が崩壊。それで購入したのがパイオニアのSE-CH5BLというイヤホン。

SE-CH5BL


これにしたのはSE-CH5BLがバランス接続のイヤホンだからである。

バランス接続というのは再生機器からイヤホンやヘッドホンへの音楽信号=電流の流し方の方法。反対語はアンバランス接続あるいはシングルエンド接続。世の中のほとんどのイヤホンやヘッドホンはアンバランス接続されている。しかし音質がよくなるということで、ここ数年にバランス接続できる再生機器が増えてきた。


このバランス接続、アンバランス接続は何が違うかをサクッと説明することは難しい。私自身も完全に理解しているわけじゃない。だから以下はかなりアバウトな内容。

イヤホンのケーブルというのは電線。イヤホンの中にある小さなスピーカーにつながっている。そのスピーカーにはプラスとマイナスの極がある。

「アンバランス接続」
    左側のスピーカーの+極へ  音楽信号が流れている
    左側のスピーカーの−極に  音楽信号は流れていない

    右側のスピーカーの+極へ  音楽信号が流れている
    右側のスピーカーの−極に  音楽信号は流れていない

「バランス接続」
    左側のスピーカーの+極へ  音楽信号が流れている
    左側のスピーカーの−極へ  音楽信号が流れている

    右側のスピーカーの+極へ  音楽信号が流れている
    右側のスピーカーの−極へ  音楽信号が流れている

これだけじゃ意味がわからないと思うけれど(^^ゞ なおバランス接続というのはプラスとマイナスの両極に信号が流れていてバランスが取れているというのが由来。

私が使っているオンキョーのDP-X1Aという携帯音楽プレーヤーはバランス接続ができる。劇的に音が変わると期待はしていないが、せっかくその機能があるのだから使ってみたかったというか、使わないのはもったいないと思っていたわけ。


ところで、バランス接続をするにはプレーヤー内部の回路構成が対応していることはもちろんだが、バランス接続用のイヤホンプラグを挿すイヤホンジャックが必要になってくる。

普通のイヤホンつまりアンバランス接続のイヤホンは通称ステレオミニプラグ、正式には3.5ミリ3極プラグというのが使われている。3.5ミリというのは直径で、3極というのは3つの信号経路を持っているという意味。

プラグに2本の線が入っているが、プラグはそこで絶縁されて電気的には3つ=3極に分かれている。先頭が左側のスピーカーの+極、真ん中が右側のスピーカーの+極とつながっている。アンバランス接続の場合、マイナス極は音楽信号に関係ないから、左右共用で根本の部分が受け持っている。
3極


パイオニアのSE-CH5BLについているのは2.5ミリ4極プラグ。バランス接続するには左右で別々にプラスとマイナスが必要だから3カ所で絶縁されて4つに分かれている。ちなみにバランス接続のイヤホンじゃないのに、プラグが4極だったら、おそらくそれはスマホ用のリモコンがついたイヤホン。そのリモコンが1極を使っている。
4極


DP-X1Aには3.5ミリ3極プラグと2.5ミリ4極プラグのためにイヤホンジャックが2つある。
DP-X1A



さて普通のイヤホンつまりアンバランス接続のイヤホンは3.5ミリ3極プラグが標準として確立している。しかし、バランス接続の場合は規格が乱立している。直径も2.5ミリ、3.5ミリ、4.4ミリがあり、またXLRやIRISといったまったく形状の異なるものもある。またバランス接続には4極が必要だが、2極のものを2本使うという方式もある。統一の気配はあるが、今のところ見込はなし。

それよりも問題なのは、バランス接続できる携帯音楽プレーヤーはそこそこあるのに、バランス接続用のプラグがついたイヤホンの品数がとても少ないということ。


ーーー続く

wassho at 20:47│Comments(0) 音楽、オーディオ 

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