2019年05月11日
ラ・フォル・ジュルネTOKYO2019 神尾真由子 タタルスタン国立交響楽団 アレクサンドル・スラドコフスキー
初日5つ目で最後の公演はラフマニノフのピアノ協奏曲と同じAホール。そしてこの公演は私にとって因縁の組み合わせ。
ラフマニノフのエントリーの時にも書いたが、5年前に初めてのラ・フォル・ジュルネで最初に聴いたのがこのAホールだった。5000人収容とクラシック音楽にとっては広すぎるこのホールは49列の座席がある。その最後列1つ手前の座席で聴いたチャイコフスキーのバイオリン協奏曲は、遠くから小さな音量で聞こえてきただけだった。
久しぶりの生演奏を聴いた満足感はあったものの、その音量のことはトラウマに(/o\) ラ・フォル・ジュルネに行くたびに、座席が何列目だったとか、ホールの音響がどうだったかと書いているのはそれが影響している。その後、Aホールのいろいろな席で公演を聴いた。その経験をもとにアドバイスすると、オーケストラの音量を楽しみたいのであれば15列目までがリミットである。
さてこの公演は5年前と同じくAホールでチャイコフスキーのバイオリン協奏曲。オーケストラと指揮者も、タタルスタン国立交響楽団とアレクサンドル・スラドコフスキーの同じ組み合わせである。もっとも5年前のウサを晴らすためにこの公演を選んだわけじゃない。単純にチャイコフスキーのバイオリン協奏曲が好きなだけ。オーケストラと指揮者が同じことはチケットを買う段階では気づかなかった。
受付を横から見たところ。
今回は左側から入場。
49列ある22列目付近。
そこから見たホール後方と2階席部分。
5年前はほぼ後ろの壁際にいたわけだから、そりゃ聴こえないわ。
今回の座席は4列目のセンターからわずかに左寄り。バイオリンソロは左側に立つから、ほぼベストポジション。5年前の私にこのことを報告してあげたい(^^ゞ
ハープを最終調整中。
コントラバスは6台。
【公演番号116】
シャブリエ:狂詩曲「スペイン」
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
神尾真由子 (ヴァイオリン)
タタルスタン国立交響楽団
アレクサンドル・スラドコフスキー(指揮)
神尾真由子は10年ほど前に発売されたパガニーニのアルバムを持っている。自身がすぐれたバイオリン奏者だったパガニーニの作品はどれも難曲で知られる。そしてチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲もソロバイオリンに超絶技巧を要求する。彼女は難しい曲が好きなのかな。私は大好きである。演奏テクニックのことはよくわからないが、超絶技巧な曲というのは音数が多くて楽しいから。
最初の演奏はシャブリエの狂詩曲「スペイン」。作曲家もこの作品も全く初耳。リズミカルで元気のいい曲だった。言っちゃ悪いが前座にぴったり。ハープの音色に期待していたのに、全体の音に埋もれてあまり聞き取れず。オーケストラはラフマニノフの時と同様にノリのいい演奏で音もよく鳴っていた。
「スペイン」は6〜7分の短い曲だった。それが終わると金管楽器の人を中心に約1/3が退席。次のヴァイオリン協奏曲では必要がないからなのであるが、わずかな出番でちょっとお気の毒。そして神尾真由子が登場。私は10年前のジャケット写真でしか彼女を知らなかったので、ちょっとイメージが違って戸惑う(^^ゞ
演奏の良し悪しを評価するほどの教養と耳はないのだが、私にはパーフェクトな演奏に思えた。だから大変満足。もちろん音量的にも。身も蓋もない感想でゴメン。難解なパートでも細かなニュアンスが感じ取れたのが満足した理由のひとつでもあるが、後ろの席で聞いいている人にはそのニュアンスは伝わらず、ゴリゴリ弾いているだけに聴こえたかもしれない。音量だけじゃなくて音楽性においても座席位置は大切と新たに認識。
ーーー続く