2019年11月17日

香港のデモ雑感

連日のように香港で起きているデモのニュースが流れている。

11月11日には警官がデモ参加者に至近距離から発砲している、衝撃的な映像が飛び込んできた。映画やドラマ以外で人が撃たれている場面は初めて見たかもしれない。
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振り返ってみると、最初は香港から中国へ犯罪人受け渡しを可能とする条例の改正に反対するデモだった。今年の春頃のこと。
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9月には空港ターミナルを占拠するという展開があった。
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それが功を奏したのか条約改正案は撤回された。しかし現在もデモは続いている。何を要求しているのか少々理解しづらい。

それでも行動はどんどんエスカレートして、警察も発砲しまくるしデモというより内戦のようだが、報道というのは派手なところを切り取るから実際のところはよくわからない。また9月までは「香港市民vs中国政府寄りの香港当局」という構図だったが、現在のデモ隊は学生中心のようにも思える。
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ときどき、デモやバリケードの準備をしている風景もニュースで見るが、そこにいるのがごく普通の男子学生、女子学生なのに驚く。日本でもその昔に学生運動というものがあったが、イデオロギーで凝り固まった闘士みたいな連中だったように記憶している。

彼らの主張の是非はさておき、おかしいと思ったことに身体を張って反対する姿は健全だし、そんな社会をうらやましくも思う。ニュースで見る限りいつも警察にボコボコにされているけれど、その諦めない姿勢には敬意すら覚える。暴れるのはハローウィンだけのどこかの国の若者と較べるとーーーなんて年寄り臭いことを言ってみる(^^ゞ



ところでフランスの「黄色いベスト」運動はどうなったんだろう。
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ちなみになぜデモ隊が黄色いベストを着ているかというと、フランスではあの反射素材のベストをクルマに備えておく義務があって手に入りやすいから。日本の三角表示板みたいなもの。


あまり報道されないが、フランスの農民のデモは過激である。さすがフランス革命でルイ16世とマリー・アントワネットをギロチンにかけた国だけのことはある暴れっぷり。

デモ行進で活躍するのはトラクター。
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集まる、集まる(^^ゞ
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トラクターはこんな攻撃もできる。
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トラックは作物をぶちまけて道路を封鎖。
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あるいはパリのシャンゼリゼ通りまでやってきて干し草を燃やしたり、
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機動隊に牛のオッパイビーム!
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さて香港もフランスも、空港や道路の占拠という実力駆使あるいは破壊活動を伴うデモである。それについて眉をしかめる向きもあるが、実力駆使や破壊活動があったからこそ要求を勝ち得たことも事実である。日本だとデモは行進とシュプレヒコールということになっているが、それで何か世の中が動いたことってある?

別に暴力を推奨するつもりはないし、限度を超えればデモかテロかわからなくなる。
でも日本人はもう少し過激、言葉が悪ければ積極的にならなくちゃとも思う。

wassho at 17:58│Comments(0) 社会、政治、経済 

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