2020年02月02日
色なんて存在しない?
しばらく前に「北米大陸と南米大陸はつながっている」ということを書いた。その事実を知らなかったわけじゃないけれど、ほとんど意識することもなかったので、改めて確認してビックリというのが、そんなことを書いた理由。
今回も似たようなケースである。
「奇跡の星」という地球の神秘をテーマにした科学系ドキュメンタリー番組がある。NHKで放送されているがアメリカで制作されたもので、番組ホストをハリウッド俳優のウィル・スミスが務めている。内容、映像ともかなりクォリティが高い。
番組で植物の映像を背景に、こんなナレーションが流れるシーンがあった。
「植物が緑色なのは太陽が緑色だからです」
そこだけを取り出すと「ハア?」となるが、これは次のようなことを背景にしている。
太陽光線をプリズムを通すと、いわゆる虹の7色に分光される。その中で緑色の波長を持つ光が一番強いらしい。

もちろん太陽は緑ではなく白く見える。それは発光している色は混ざり合うと白くなるという性質があるから。テレビやモニターの画面はRGB(赤Red・緑Green・青Blue)の発光をコントロールして映像を作っていて、白を表現する時は3色を等量に点灯する。
興味があれば「光の3原色、色の3原色」で検索してお調べを。
次に番組では、植物が緑色なのは太陽光線で最も強い緑色の波長の光を反射しているからと解説する。
反射するということは緑色の光を植物が内部に取り込まない、拒否しているということである。植物=緑のイメージがあるから、これはかなり意外な印象である。
「植物 スペクトル」で検索してみたが、この現象のメカニズムの理解にはかなり理科系知識が必要みたい。次のリンク先を読んでサラサラわかったら、自分でもっと調べましょう。私はスルーしました(^^ゞ
http://www.optronics-media.com/news/20160316/40166/
https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=1899&key=&target=
https://www.ccs-inc.co.jp/guide/column/light_color/vol13.html
さて前振りが長くなったが、太陽光線のスペクトルで緑色が強いとか、植物が緑色なのは実は緑色が嫌いだからとかは別にどうでもいい。
色には光が発する発光色と、それを反射している反射色がある。あらゆるモノの色は反射色である。発光色の成分のうちどれを反射するかで目に見える色彩が決まる。言い換えればモノには色があるのではなく、光を反射しているだけなのだ。番組がそれを思い出すきっかけになったということ。
そんなことは遠い昔に理科の授業で習った。暗闇では赤も青も黄色もないのだから難しい理屈抜きに理解できる話である。
でもそれをすっかり忘れて、モノには色があると普段は意識している。ペンで黒く線を引いたと思っているが、それはインクで光が反射しなくなったということ。赤く塗ったというのは赤のスペクトルを反射するものを塗ったのであって、厳密には赤を塗ったのではない。面白いのは、例えば青の服が好きで着るとすれば、それは青のスペクトルを寄せ付けない行為だ。
タイトルにした「色なんて存在しない」というのは論理的じゃないかもしれない。それは色の「実態」は光の色成分の部分的反射で、モノの色という「実体」はないという意味。そんなことを改めて認識しても何の役にも立たないとしても、物事の本質に少し触れたような気分になれてコソッと嬉しい。
そして画家の耳元で「あなたが一生懸命に描き分けようとしている、その色彩というのはですねーーー」といらぬお節介を焼いてみたい(^^ゞ
今回も似たようなケースである。
「奇跡の星」という地球の神秘をテーマにした科学系ドキュメンタリー番組がある。NHKで放送されているがアメリカで制作されたもので、番組ホストをハリウッド俳優のウィル・スミスが務めている。内容、映像ともかなりクォリティが高い。
番組で植物の映像を背景に、こんなナレーションが流れるシーンがあった。
「植物が緑色なのは太陽が緑色だからです」
そこだけを取り出すと「ハア?」となるが、これは次のようなことを背景にしている。
太陽光線をプリズムを通すと、いわゆる虹の7色に分光される。その中で緑色の波長を持つ光が一番強いらしい。

もちろん太陽は緑ではなく白く見える。それは発光している色は混ざり合うと白くなるという性質があるから。テレビやモニターの画面はRGB(赤Red・緑Green・青Blue)の発光をコントロールして映像を作っていて、白を表現する時は3色を等量に点灯する。
興味があれば「光の3原色、色の3原色」で検索してお調べを。
次に番組では、植物が緑色なのは太陽光線で最も強い緑色の波長の光を反射しているからと解説する。
反射するということは緑色の光を植物が内部に取り込まない、拒否しているということである。植物=緑のイメージがあるから、これはかなり意外な印象である。
「植物 スペクトル」で検索してみたが、この現象のメカニズムの理解にはかなり理科系知識が必要みたい。次のリンク先を読んでサラサラわかったら、自分でもっと調べましょう。私はスルーしました(^^ゞ
http://www.optronics-media.com/news/20160316/40166/
https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=1899&key=&target=
https://www.ccs-inc.co.jp/guide/column/light_color/vol13.html
さて前振りが長くなったが、太陽光線のスペクトルで緑色が強いとか、植物が緑色なのは実は緑色が嫌いだからとかは別にどうでもいい。
色には光が発する発光色と、それを反射している反射色がある。あらゆるモノの色は反射色である。発光色の成分のうちどれを反射するかで目に見える色彩が決まる。言い換えればモノには色があるのではなく、光を反射しているだけなのだ。番組がそれを思い出すきっかけになったということ。
そんなことは遠い昔に理科の授業で習った。暗闇では赤も青も黄色もないのだから難しい理屈抜きに理解できる話である。
でもそれをすっかり忘れて、モノには色があると普段は意識している。ペンで黒く線を引いたと思っているが、それはインクで光が反射しなくなったということ。赤く塗ったというのは赤のスペクトルを反射するものを塗ったのであって、厳密には赤を塗ったのではない。面白いのは、例えば青の服が好きで着るとすれば、それは青のスペクトルを寄せ付けない行為だ。
タイトルにした「色なんて存在しない」というのは論理的じゃないかもしれない。それは色の「実態」は光の色成分の部分的反射で、モノの色という「実体」はないという意味。そんなことを改めて認識しても何の役にも立たないとしても、物事の本質に少し触れたような気分になれてコソッと嬉しい。
そして画家の耳元で「あなたが一生懸命に描き分けようとしている、その色彩というのはですねーーー」といらぬお節介を焼いてみたい(^^ゞ
wassho at 10:40│Comments(0)│
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