2020年02月20日

新型コロナウィルスが大騒ぎなのはTwitterのせい?

連日大きく報道されている新型コロナウィルス。

過去にもいろいろな新しい感染症が起きてニュースになったが、今回は特に騒ぎが大きいように感じる。もちろん当時のことを正確に覚えているわけではないのだが、少なくともマスクが売り切れになるようなことはなかった。

今までは感染症がニュースになっても「ケッ、騒ぎ過ぎ」程度の関心しか持たなかった。でもなぜか今回は少々気になっている。本当にヤバいことになるので神様が導いてくれているのだろうか?


ここしばらくの新型感染症をおさらいしておくと

  SARS(サーズ) 2002年 死亡者数1000人・致死率10%

  鳥インフルエンザ 2005年〜2006年 致死率63%

  新型インフルエンザ 2009年 いわゆる豚インフルエンザ
            死亡者数約2万人

  MERS(マーズ) 2013年と2015年 死亡者数458人・致死率35%

  エボラ出血熱 2014年 死亡者数1000人以上・致死率50%

ネットでざっと調べただけだから拾えた項目はバラバラだし、
その数字もあまり正確じゃないかも知れない。


それで今回の新型コロナウイルスはどの程度リスキーなのか。

厚労省の発表によると、昨日の2月19日現在で中国での感染者は7万4185名、死亡者数は2004名だから致死率は2.7%。死ななかった人は皆ケロッと元気に回復するのかどうかは別として、致死率だけで較べるとSARSやMERSとはかなり開きがある。それをもって今回の新型コロナウィルスは「感染力は強いが危険性は低い」といわれたりする。もっとも感染が始まってまだ日が浅いから、断言するには時期尚早かとも思うが。参考までに普通のインフルエンザの致死率は0.1%。

日本国内での感染者数は同じく2月19日現在で705名。ただしそれにはクルーズ船の621名と中国の武漢から引き上げてきたチャーター便の14名が含まれている。またその業務に従事していた検疫官などの3名も。それを差し引くと67名で、さらにそこから中国から来た旅行者12名を除くと、実質は55名が国内で感染した人数といえる。そのうち死亡したのは1名で80歳代の女性。なおクルーズ船乗客から2名が死亡したとの報道が本日あった。


   たった55人で騒ぎ過ぎじゃネ?
   マスクなしでも、保菌者と遭遇する確率は宝くじ1等に当たるより低いのでは?

騒ぎ「過ぎ」かどうかの判断はさておいて、過去の感染症の時よりも報道も世の中も相当に過熱しているのは確かかと思う。


それはなぜか。
スマホが普及し、SNS、特にTwitterが多くの人の情報ツールになったのが原因じゃないかというのが私の仮説。


スマホやTwitterの普及度合いのデータは持っていない。しかしiPhoneの発売が2008年で、多くの人がガラケーからスマホに換えたのが2010年頃からだと思う。Twitterの日本語版が始まったのも2008年。そして飲食店のバイトが悪ふざけを投稿するバカッター騒動や、クレーマー主婦が店員を土下座させた様子を投稿した事件があったのが2013年。「Twitterという新しい情報ツールで」というのもニュースバリューのうちだったから、もっと世間一般に広く普及したのが2015年頃ということにしておこう。

そうするとSARS、鳥インフルエンザ、豚インフルエンザはまだスマホ時代ではない。MERSとエボラ出血熱はTwitterと少し被っているけれど日本には上陸しなかった。だから今回がTwitter普及以降で、国内に感染者が出た最初の新型感染症ということにになる。


Twitterはリツイートという機能(他人のツイートの転送)で情報を拡散するように設計されたシステムである。だから話題性のあるテーマは加速度的に投稿が広まる。悪質なデマや煽りは論外として、たわいのない意見や感想でも、その量的効果で新型コロナウイルスのことが、どうしても意識に刷り込まれる。

そしてTwitterはマスコミの人間もチェックしている。彼らが情報の扱いのプロだとしても、やはりそれは記事やニュースに影響をあたえるだろう。さらにレベルの低いマスコミなら有名人のたいして根拠のないツイートを記事にしたりもする。そうしてマスメディアとパーソナルメディアの間で情報が共鳴してますますオオゴトになっていく。何となくそういったメカニズムが作用しているのではないかと推察している。


私はテーマ別にいくつかの読むだけTwitterアカウントを持っている。世間一般のことをテーマにする人はフォローしていない。それでも気になったことを何でもツイート(投稿)やリツイートするのがTwitterだから、新型コロナウィルスのテーマは多くなっている。あまり深く読まないにしても、どうしても連日かなりの量の新型コロナウィルスのツイートは目にしているのだ。


情報の真偽をよく確かめましょうなんて気休めのようなことを言うつもりはない。それにこの現象は情報というより「世の中の空気」ともいうべき問題だ。それを無視するのは情報の真偽を確かめるより難しい。だから騒動は従来以上に大騒動になるのがこれからの社会なのだと思う。


というわけで、
私が新型コロナウィルスのことが気にかかるのは、
神様のお導きじゃなさそうだ(^^ゞ

wassho at 19:23│Comments(0) 社会、政治、経済 

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