2020年12月22日

交響曲にお願い

作曲家の生誕〇〇年とはクラシック音楽業界で定番のマーケティング手法。その作曲家のコンサートが多く開催され、CDもたくさん企画される。毎年誰かの生誕〇〇年に当たるわけでネタに困らない。それに、仮に今年が生誕100年記念で成功したら、つまり需要があるとわかったら、10年後には生誕110年でまた盛り上げられるわけだし(^^ゞ

今年はベートーヴェンの生誕250年に当たる年だった。クラシック界で最大のスーパースターだから、他の作曲家と較べて生誕マーケティングも大規模で、たくさんのコンサートが予定されていた。

    しかしコロナで(/o\)


さて先日、音楽とは関係ないテレビ番組でベートーヴェンを特集していた。これも生誕250年の影響だろう。彼の作曲技法を解説するような内容で、演奏はバイオリン2本、ヴィオラ、チェロそれにピアノを加えたピアノ五重奏の編成。

そして1曲目に演奏されたのが交響曲第5番、あのジャジャジャ・ジャーンの運命。まさかこの編成で運命を演奏するとは思っていなかったからビックリした。しかしこれがなかなかよかったのである。いつも迫力に押されて聴き逃していたところが、クリアに頭に入ってきたというか、まあ音楽の説明は難しいけれどそんな感じ。


それで思いついたのがーーー

オーケストラは演目にもよるが大規模なものだと100名前後の人数がいる。ただし楽器の種類は20ほど。つまり複数の人が同じ楽器を演奏している。これはもちろん音量を確保するためである。コンサートならそれは必然であるとしても、録音するなら楽器の音量バランスは調節できるのだから、各楽器1台でも成り立つのではないかと。

同じメロディーを複数の人で演奏すると、どんなプロでも100%ピッタリには重ならない。そのごく微妙なズレが合奏の味わいを出しているのかも知れないが、それは音のニジミともいえる。

ニジミがなく超クリアな演奏になるのか、大勢での演奏と較べたらスカスカになるのか、私の知識と経験程度ではまったく予想がつかない。でも、いやだからこそ各楽器1台のフルオーケストラを是非にも聴いてみたいのである。

どこか実験好きのレコード会社が試してくれないかなあ。

オーケストラ


2021.9.18追記

このブログでは「各楽器1台」と書いているが、もちろんバイオリンは第1と第2に分かれているので2台必要になる。そのあたりは話が細かくなるので敢えて触れなかったが、最近、管楽器のほとんども第1と第2に分かれていることを知った(ファーストとセカンドという表現のほうが多いみたい)。

さらにオーケストラ全体の編成=規模にもよるのだろうがトランペットは第3、ホルンは第4まであるらしい。なおバイオリン以外の弦楽器、すなわちヴィオラ、チェロ、コントラバスには第1と第2の区別はない。

また例えばフルートが第1と第2に分かれていて、常に違うパート譜面を吹いているのかどうかはまだ知らない。おそらく曲によって違うような気がする。

というわけで交響曲にお願いしたいのは「各楽器1台」ではなく「各パートで楽器1台」であるとの修正追記。

wassho at 23:11│Comments(0) 音楽、オーディオ 

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